17.2. 使用量や容量の測定


サブスクリプションサービスは、特定の種類の Red Hat Enterprise Linux、Red Hat OpenShift、および Red Hat Ansible 製品を追跡します。使用量や容量の表示データは、製品によって異なります。

全体的な使用量と容量の傾向は、使用量と使用率のグラフに表示されます。現在のインスタンステーブルの情報は、グラフの最も直近の日に関するデータについて追加の詳細を提供します。該当する場合、現在のサブスクリプションテーブルの情報は、現在アクティブなサブスクリプションに関する追加の詳細を提供します。

17.2.1. Red Hat Enterprise Linux の使用状況と容量の測定

RHEL の使用量は、サブスクリプションのタイプに基づいて測定されます。

従来の年間サブスクリプションの Red Hat Enterprise Linux

従来の年間サブスクリプションの Red Hat Enterprise Linux の場合、サブスクリプションの条件に従い、ソケットの消費量に基づいて使用量が測定されます。

注記

2023 年 9 月 6 日の時点で、サブスクリプションサービスは、RHEL for x86 バリアントの使用状況データにレポートされるシステムタイプの数を変更しました。RHEL Desktop、RHEL Workstation、および RHEL Compute Node システムタイプは、グラフと表のデータでレポートされなくなりました。代わりに、RHEL for x86 バリアントの場合は、RHEL Server システムタイプのみがグラフと表でレポートされます。API を使用して RHEL Workstation および RHEL Compute Node のデータにアクセスすることはできますが、RHEL Desktop のデータは削除されました。この変更は今後のレポートに適用されますが、過去のデータには適用されません。

このレポートの変更は、RHEL プラットフォームのテクニカルバリアントに焦点を当てることで、サブスクリプションサービスのユーザーインターフェイスにおける現在および将来のワークフローを合理化することを目的としています。リリース 8 以降、サブスクリプションサービスコンテンツの一部のサブスクリプションで、全体的な同じソースリポジトリーが使用されるようになり、それらの間の技術的な差異がなくなりました。RHEL Server のサブスクライバーの数は RHEL Workstation および RHEL Compute Node のサブスクライバーの数を大幅に上回っています。そのため、テクニカルバリアントではない同一ソースの RHEL オファリングを除外することで、ユーザーインターフェイスで RHEL Server の使用状況を見て理解する際の負担が軽減されます。

この変更により、ユーザーインターフェイスのグラフと表のデータにおいて、以前 RHEL Desktop、RHEL Workstation、および RHEL Compute Node システムを表していた分だけ RHEL for x86 の全使用数が減少します。RHEL Workstation および RHEL Compute Node システムの RHEL 使用状況を引き続き監視する場合は、rhsm-subscriptions-api API を使用できます。

このシステム使用状況データを表示するには、次のエンドポイントを使用します。これらのエンドポイントの詳細は、関連する API ドキュメントを参照してください。

  • RHEL Workstation または RHEL Compute Node のインスタンスを確認するには、/instances/product/{product_id} エンドポイントを使用してます。{product_id} 変数には正しい製品 ID を指定します。詳細は、API documentation を参照してください。
  • RHEL Workstation または RHEL Compute Node の使用状況を確認するには、/tally/products/{product_id}/{metric_id} エンドポイントを使用します。{productID} 変数には正しい製品 ID を指定し、{metric_id} 変数には sockets の値を指定します。詳細は、API documentation を参照してください。
使用量: 従来の年間サブスクリプションの RHEL

使用量は CPU ソケットで計測されます。データは、サポートされているすべてのアーキテクチャーについて集計され、それらのアーキテクチャー (サポートされている IBM および x86 アーキテクチャーなど) でフィルタリングすることができます。Variant フィルターのオプションから選択することで、各アーキテクチャーまたはバリアントに固有の使用状況データを表示できます。

グラフの使用状況データは、物理システム、仮想システム、パブリッククラウドシステム、またはハイパーバイザー上の RHEL に基づいて、4 つのセクションに分かれています。

容量: 従来の年間サブスクリプションの RHEL

容量を測定するために、各 RHEL サブスクリプションのソケットの容量が合計されます。

一部の Red Hat 製品では、RHEL はその製品に付属しており、その製品をサポートするためにインストールされます。これは、別の製品に "バンドルされている" と言われることもあります。たとえば、RHEL は Red Hat Satellite に含まれており、Satellite ページビューで個別に追跡されます。バンドルされた RHEL は、実稼働ワークロードまたは同様の目的を持つ RHEL の合計使用量または容量に対して追跡またはカウントされません。

Red Hat Satellite

Red Hat Satellite の場合、RHEL と同様に、使用状況の測定は、サブスクリプションの条件に従って、ソケットの消費に基づいています。

使用量: Satellite

使用量は CPU ソケットで計測されます。すべての Satellite のデータが集計されます。データはこれらの製品 (Satellite Server および Capsule Server) でフィルタリングできます。Variant フィルターのオプションから選択することで、各製品に固有の使用状況データを表示できます。

Satellite の使用状況は、Satellite をサポートするためにインストールされている RHEL の存在を識別する場合に役立つように表示されます。このタイプのサブスクリプションの例は、Smart Management バンドルを含む RHEL サブスクリプションです。このタイプのバンドルされた RHEL を実行している既知の RHEL システムがある場合は、Satellite ビューを使用してそれらのシステムを見つけることができます。

容量: Satellite

容量は、Satellite に適用可能なメトリクスではありません。そのため、このタイプのサブスクリプションでは、容量は追跡されず、サブスクリプションのしきい値ラインも表示されません。

Satellite をサポートするためにインストールされた RHEL は、全体的な RHEL 容量にはカウントされません。代わりに、その RHEL サブスクリプションは、そのサブスクリプションの条件に基づいて、Satellite を実行することを目的としており、他のワークロードや開発目的に使用することは意図されていません。

従量課金制オンデマンド型サブスクリプションの Red Hat Enterprise Linux

従量課金制オンデマンド型サブスクリプションの Red Hat Enterprise Linux の場合、サブスクリプションの条件に基づき、仮想 CPU 時間に基づいて使用量が測定されます。

注記

現時点では、Extended Life Cycle Support Add-on を備えた Red Hat Enterprise Linux for Third Party Linux Migration が、サブスクリプションサービスによって追跡される唯一の RHEL 従量課金制オンデマンド型サブスクリプションオファリングです。

使用量: 従量課金制オンデマンド型サブスクリプションの RHEL

RHEL の従量課金制オンデマンド形サブスクリプションの使用量は、仮想 CPU 時間という単一のメトリクスで測定されます。仮想 CPU 時間 とは、1 つの仮想コア (サブスクリプション条件で定義) における合計 1 時間の計算活動への使用可能率を、使用するメーターの粒度に合わせて測定したものです。RHEL 従量課金制オンデマンド型サブスクリプションの使用量の場合、計算活動への使用可能率は、RHEL インスタンスの経時的な使用可能率です。使用量を仮想 CPU 時間で取得するために、サブスクリプションサービスは数値積分を使用します。これは、"曲線下の領域" 計算としても知られています。

RHEL インスタンスの仮想 CPU 時間ベースの使用量データが合計され、使用量と使用率のグラフに日次の使用状況として表示されます。オンデマンドサブスクリプションでは毎月課金されるため、グラフのデフォルトの時間間隔は 1 カ月 (現在の暦月) となっています。オンデマンドサブスクリプションの請求サイクルは、購入元のクラウドプロバイダーマーケットプレイスによって異なる可能性があるため、サブスクリプションサービスでは、オンデマンドの使用状況を報告するための標準として暦月間の間隔を使用します。

グラフの横には、使用状況の最新のスナップショットの日次および月次の合計が表示されます。

注記

サブスクリプションサービスインターフェイスに表示されるアカウントおよび個々のインスタンスの仮想 CPU 時間使用量データは、表示目的で小数点以下 2 桁に端数処理されます。インターフェイスのさまざまな場所に表示される使用量の値は、この切り捨てが原因で、若干の不一致が表示される場合があります。しかし、サブスクリプションサービスの計算に使用され、Red Hat Marketplace の課金サービスに提供されるデータは、ミリコアレベルであり、小数点以下 6 桁に端数処理されており、表示値とは異なります。

容量: 従量課金制オンデマンド型サブスクリプションの RHEL
容量は、従量課金制のオンデマンド型サブスクリプションには適用されない指標です。そのため、このタイプのサブスクリプションでは、容量は追跡されず、サブスクリプションのしきい値ラインも表示されません。

17.2.2. Red Hat OpenShift の使用状況と容量の測定

Red Hat OpenShift の場合、多くの製品の使用状況の測定はクラスターのサイズに基づいています。具体的には、測定はサブスクライブされたクラスターサイズに基づいています。サブスクライブされたクラスターサイズの測定に使用される測定単位は、製品のサブスクリプション条件とサブスクリプションの種類によって異なります。

サブスクライブされたクラスターのサイズ は、すべてのサブスクライブされたノードのサイズの合計で、これらのノードがワークロードを処理します。ノードタイプとノードラベルに関する情報を取得できる Red Hat OpenShift のバージョンでは、すべてのインフラストラクチャー以外のノードとスケジュール可能なマスターノードがワークロードに使用できるとみなされます。サブスクライブした各ノードについて、カーネルはソケット数、各ソケット上のコア数、各コアがサポートするスレッド数の問い合わせを受けます。そして、スレッドの総数をコアあたりのスレッド数で割り、ノード (物理マシンまたは仮想マシン) のコア数が決定されます。

ワークロードアクティビティーのデータ転送やデータストレージ、コントロールプレーンリソースの消費に関するインスタンスの可用性など、さまざまな種類のワークロードに関連するリソースの消費を追跡する Red Hat OpenShift 製品およびアドオンには例外が含まれる場合があります。

注記

Red Hat OpenShift バージョン 4.1 以降 (Red Hat OpenShift Container Platform および OpenShift Dedicated for On-Demand サブスクリプションのバージョン 4.7 を含む) の場合、サブスクリプションサービスはノードタイプとノードラベルデータを使用して、サブスクライブされたノードを検索できます。これらのバージョンの Red Hat OpenShift のクラスターサイズに基づく使用量データの集計では、コントロールプレーンノードの使用量など、サブスクライブされていないノードの使用量は無視されます。ただし、OpenShift Dedicated On-Demand の場合には、コントロールプレーンの使用はクラスターの可用性に基づいて、インスタンス時間として追跡されます。

サブスクリプションサービスは、Red Hat OpenShift Container Platform の以前のバージョンではこれと同じ区別を行うことができないため、サブスクライブされたノードとサブスクライブされていないノードのデータが表示およびカウントされます。クラスターデータの分析により、Red Hat OpenShift Container Platform の以前のバージョンで表示されるデータの約 15% がサブスクライブされていないノードのオーバーヘッドであることがわかりました。したがって、お客様のサブスクリプションプロファイルに Red Hat OpenShift Container Platform バージョン 3 が含まれている場合に、Red Hat OpenShift のサブスクリプションのしきい値を最大 15% 超えても、サブスクリプションに準拠していることになる可能性があります。

サブスクライブされたノードとサブスクライブされたクラスターサイズデータに関する追加情報は、サブスクリプションサービスが追跡する機能 を参照してください。

サブスクリプションサービスで追跡する Red Hat OpenShift の使用を改善する方法は、サブスクリプションサービスの使用状況データに影響を与える vCPU、ハイパースレッディング、およびサブスクリプション構造の情報 を参照してください。

クラスターサイズの情報の取得後に、製品やサブスクリプションの種類に応じて使用量や容量の情報が計算されます。詳細は、以下の各製品およびサブスクリプションタイプの説明をご覧ください。

Red Hat OpenShift Container Platform

使用量: 年間サブスクリプションのある Red Hat OpenShift Container Platform の場合
Red Hat OpenShift Container Platform の年間サブスクリプションの使用量は、CPU コアまたはソケットで測定されます。データはアカウントレベルのビューとして表示され、アクティブなクラスター全体の使用量の合計となります。
容量: 年間サブスクリプションのある Red Hat OpenShift Container Platform の場合
容量を測定するために、各サブスクリプションのコアまたはソケットの分 (該当する場合) が、年間サブスクリプションの合計に加算されます。
使用量: Red Hat OpenShift Container Platform を従量課金制のオンデマンド型で利用する場合

Red Hat OpenShift Container Platform の従量課金正のオンデマンド型サブスクリプションの使用量は、コア時間で測定されます。コア時間 とは、1 つのコア (サブスクリプション条件で定義されている) における合計 1 時間の計算活動を、使用するメーターの粒度に合わせて測定した単位です。コア時間での使用状況を取得するために、サブスクリプションサービスでは数値積分を使用します。これは、"曲線の下の領域" 計算としても知られています。

すべてのクラスターのコア時間ベースの使用量データは合計され、使用量と使用率のグラフに日ごとの使用量として表示されます。オンデマンドサブスクリプションでは毎月課金されるため、グラフのデフォルトの時間間隔は 1 カ月 (現在の暦月) となっています。オンデマンドサブスクリプションの請求サイクルは、購入元のクラウドプロバイダーマーケットプレイスによって異なる可能性があるため、サブスクリプションサービスでは、オンデマンドの使用状況を報告するための標準として暦月間の間隔を使用します。

使用したコア時間 の累積値は、累積された使用量を表示する必要がある場合にはその月の使用状況の最新のスナップショットも表示します。

注記

サブスクリプションサービスインターフェイスに表示される、アカウントおよび個々のクラスターのコア時間の使用量データは、表示目的で小数点以下 2 桁に端数処理されます。インターフェイスのさまざまな場所に表示される使用量の値は、この切り捨てが原因で、若干の不一致が表示される場合があります。しかし、サブスクリプションサービスの計算に使用され、Red Hat Marketplace の課金サービスに提供されるデータは、ミリコアレベルであり、小数点以下 6 桁に端数処理されており、表示値とは異なります。

容量: Red Hat OpenShift Container Platform を従量課金制のオンデマンド型サブスクリプションで利用する場合
容量は、従量課金制のオンデマンド型サブスクリプションには適用されない指標です。そのため、このタイプのサブスクリプションでは、容量は追跡されず、サブスクリプションのしきい値ラインも表示されません。

Red Hat OpenShift Dedicated

使用量: 従量課金制のオンデマンド型サブスクリプションの Red Hat OpenShift Dedicated の場合

Red Hat OpenShift Dedicated の従量課金制のオンデマンド型サブスクリプションの使用は、コア時間およびインスタンス時間の 2 つの単位で測定されます。そのため、使用状況および使用率のグラフには、プライマリーの y 軸およびセカンダリー y 軸とも呼ばれるデュアル y 軸として知られています。

  • コア時間 とは、1 つのコア (サブスクリプション条件で定義されている) における合計 1 時間の計算活動を、使用するメーターの粒度に合わせて測定した単位です。Red Hat OpenShift Dedicated On-Demand の場合、コア時間はコンピュートマシンでのワークロード使用量を測定します。
  • インスタンス時間 は、Red Hat サービスインスタンスの可用性に対する測定単位であり、その時に顧客のワークロードを受け入れて実行できます。Red Hat OpenShift Dedicated On-Demand の場合には、インスタンス時間はクラスターの可用性データを使用して、コントロールプレーンマシンでのコントロールプレーンの使用状況を測定します (古いバージョンの Red Hat OpenShift、マスターマシン)。このデータは、Red Hat Marketplace 請求書に含まれるクラスターの費用 (クラスターコストとも呼ばれる) の計算に使用されます。

コア時間とインスタンス時間での使用状況を取得するために、サブスクリプションサービスでは数値積分を使用します。これは、"曲線の下の領域" 計算としても知られています。このプロセスは、1 時間に複数回使用量をサンプリングし、特定の時間間隔でサンプルを正規化し、正規化されたサンプルを 1 日の合計に集約してから、1 日の合計を、サブスクリプションの請求条件によって決定される合計に集計します。

すべてのクラスターの使用状況データが合計され、使用状況と利用状況のグラフに毎日の使用状況として表示されます。コア時間の使用量は、プライマリーが y 軸で、インスタンス時間の使用率はセカンダリー y 軸で分割されます。オンデマンドサブスクリプションでは毎月課金されるため、グラフのデフォルトの時間間隔は 1 カ月 (当月) となっています。オンデマンドサブスクリプションの請求サイクルは、購入元のクラウドプロバイダーマーケットプレイスによって異なる可能性があるため、サブスクリプションサービスでは、オンデマンドの使用状況を報告するための標準として暦月間の間隔を使用します。

使用したコア時間 の累積値は、累積された使用量を表示する必要がある場合にはその月の使用状況の最新のスナップショットも表示します。

注記

サブスクリプションサービスインターフェイスに表示される、アカウントおよび個々のクラスターのコア時間とインスタンス時間の使用量データは、参照表示用として小数点以下 2 桁に端数処理されます。インターフェイスのさまざまな場所に表示される使用量の値は、この切り捨てが原因で、若干の不一致が表示される場合があります。しかし、サブスクリプションサービスの計算に使用され、Red Hat Marketplace の課金サービスに提供されるデータは、ミリコアレベルであり、小数点以下 6 桁に端数処理されており、表示値とは異なります。

容量: Red Hat OpenShift Dedicated を従量課金制のオンデマンド型サブスクリプションで利用する場合
容量は、従量課金制のオンデマンド型サブスクリプションには適用されない指標です。そのため、このタイプのサブスクリプションでは、容量は追跡されず、サブスクリプションのしきい値ラインも表示されません。

追加の Red Hat OpenShift ファミリー、製品、アドオン

これらの Red Hat OpenShift ファミリー、製品、およびアドオンの場合、使用状況の測定は、通常、サービスを提供するプラットフォームによるコンピューティングリソースの消費に関連するメトリクスに基づいています。これらのリソースには、サービスの各インスタンスが利用可能な間の CPU、vCPU、RAM、ネットワークトラフィック、ストレージボリューム、およびコントロールプレーンの消費に関するメトリクスなどが含まれますが、これらに限定されません。これらのサービスは各種ジョブを実行し、さまざまなリソースを消費するため、個々のサービスは単一のメトリックまたはその組み合わせによって測定される場合があります。さらに、サービスのこれらの違いにより、基本的なメトリックタイプに異なる測定単位が使用される可能性があります。

注記

サブスクリプションサービスでは、複数のクラウドプロバイダーマーケットプレイスを通じて複数回購入されたオファリングが 1 つのページにグループ化されて表示されます。フィルタリング機能を使用して、使用状況データを特定のクラウドプロバイダーを通じて購入されたオファリングに限定します。

Red Hat OpenShift AI

使用量: 従量課金制のオンデマンドサブスクリプションによる Red Hat OpenShift AI

Red Hat OpenShift AI (RHOAI) の従量課金制オンデマンドサブスクリプションの使用量は、vCPU 時間単位の単一のメトリックで測定されます。仮想 CPU 時間 とは、1 つの仮想コア (サブスクリプション条件で定義) における合計 1 時間の計算活動への使用可能率を、使用するメーターの粒度に合わせて測定したものです。RHOAI の従量課金制オンデマンド型サブスクリプションの使用の場合、計算活動への使用可能率は、RHOAI クラスターの経時的な使用可能率です。使用量を仮想 CPU 時間で取得するために、サブスクリプションサービスは数値積分を使用します。これは、"曲線下の領域" 計算としても知られています。

RHOAI クラスターの仮想 CPU 時間ベースの使用量データが合計され、使用量と使用率のグラフに日次の使用状況として表示されます。オンデマンドサブスクリプションでは毎月課金されるため、グラフのデフォルトの時間間隔は 1 カ月 (現在の暦月) となっています。オンデマンドサブスクリプションの請求サイクルは、購入元のクラウドプロバイダーマーケットプレイスによって異なる可能性があるため、サブスクリプションサービスでは、オンデマンドの使用状況を報告するための標準として暦月間の間隔を使用します。

グラフの横には、使用状況の最新のスナップショットの日次および月次の合計が表示されます。

注記

サブスクリプションサービスインターフェイスに表示されるアカウントおよび個々のクラスターの vCPU 時間使用量データは、表示目的で小数点以下 2 桁に端数処理されます。インターフェイスのさまざまな場所に表示される使用量の値は、この切り捨てが原因で、若干の不一致が表示される場合があります。しかし、サブスクリプションサービスの計算に使用され、Red Hat Marketplace の課金サービスに提供されるデータは、ミリコアレベルであり、小数点以下 6 桁に端数処理されており、表示値とは異なります。

容量: 従量課金制のオンデマンドサブスクリプションによる Red Hat OpenShift AI
容量は、従量課金制のオンデマンド型サブスクリプションには適用されない指標です。そのため、このタイプのサブスクリプションでは、容量は追跡されず、サブスクリプションのしきい値ラインも表示されません。

Red Hat Advanced Cluster Security for Kubernetes

使用量: 従量課金制のオンデマンド型サブスクリプションの Red Hat Advanced Cluster Security for Kubernetes (RHACS)

RHACS の従量課金制のオンデマンド型サブスクリプションの使用量は、vCPU 時間単位の単一のメトリックで測定されます。仮想 CPU 時間 とは、1 つの仮想コア (サブスクリプション条件で定義) における合計 1 時間の計算活動への使用可能率を、使用するメーターの粒度に合わせて測定したものです。RHACS の従量課金制オンデマンド型サブスクリプションの使用量の場合、計算活動への使用可能率は、RHACS クラスターの経時的な使用可能率です。使用量を仮想 CPU 時間で取得するために、サブスクリプションサービスは数値積分を使用します。これは、"曲線下の領域" 計算としても知られています。

RHACS によって管理されるすべてのクラスターの vCPU 時間ベースの使用量データが合計され、使用量と使用率のグラフに日次使用量として表示されます。オンデマンドサブスクリプションでは毎月課金されるため、グラフのデフォルトの時間間隔は 1 カ月 (現在の暦月) となっています。オンデマンドサブスクリプションの請求サイクルは、購入元のクラウドプロバイダーマーケットプレイスによって異なる可能性があるため、サブスクリプションサービスでは、オンデマンドの使用状況を報告するための標準として暦月間の間隔を使用します。

グラフの横には、使用状況の最新のスナップショットの日次および月次の合計が表示されます。

注記

サブスクリプションサービスインターフェイスに表示されるアカウントおよび個々のクラスターの vCPU 時間使用量データは、表示目的で小数点以下 2 桁に端数処理されます。インターフェイスのさまざまな場所に表示される使用量の値は、この切り捨てが原因で、若干の不一致が表示される場合があります。しかし、サブスクリプションサービスの計算に使用され、Red Hat Marketplace の課金サービスに提供されるデータは、ミリコアレベルであり、小数点以下 6 桁に端数処理されており、表示値とは異なります。

容量: 従量課金制のオンデマンド型サブスクリプションの Red Hat Advanced Cluster Security for Kubernetes (RHACS)
容量は、従量課金制のオンデマンド型サブスクリプションには適用されない指標です。そのため、このタイプのサブスクリプションでは、容量は追跡されず、サブスクリプションのしきい値ラインも表示されません。

Red Hat OpenShift Service on AWS Hosted Control Planes

使用量: AWS Hosted Control Plane 上の Red Hat OpenShift サービス (プリペイドおよびオンデマンドサブスクリプション付き)

プリペイドプラスオンデマンドサブスクリプションによる AWS Hosted Control Plane (ROSA Hosted Control Plane) 上の Red Hat OpenShift サービスの使用量は、仮想 CPU 時間使用量とコントロールプレーン時間使用量という 2 つのメトリクスで測定されます。

  • 仮想 CPU 時間 とは、1 つの仮想コア (サブスクリプション条件で定義) における合計 1 時間の計算活動への使用可能率を、使用するメーターの粒度に合わせて測定したものです。ROSA Hosted Control Plane の場合、計算アクティビティーの可用性は、時間の経過に伴う ROSA Hosted Control Plane にサブスクライブされたクラスターの仮想 CPU の可用性です。サブスクライブされたクラスターは、サブスクライブされたノード (非インフラストラクチャーノードと、該当する場合はワークロードに使用できるスケジュール可能なマスターノード) で構成されます。ROSA Hosted Control Plane の場合、この測定を使用する他の製品とは異なり、スケジュール可能なマスターノードは該当しない点に注意してください。サブスクライブされたクラスターのワークロード実行に使用できる vCPU は、vCPU 時間カウントに加算されます。
  • コントロールプレーン時間 は、Red Hat アカウントでホストされるコントロールプレーンの可用性に関する測定値です。ROSA Hosted Control Plane では、各クラスターに専用のコントロールプレーンがあり、Red Hat が所有する ROSA Hosted Control Plane サービスアカウントで分離されています。

サブスクリプションサービスでは、仮想 CPU 時間とコントロールプレーン時間の使用状況を取得するために、数値積分を使用します。一般に "曲線の下の領域" 計算としても知られています。vCPU 時間分、サブスクライブされたクラスターの使用状況データ、および、コントロールプレーンの時間ベースの使用状況データの合計を出し、両方の使用状況データが、使用状況および使用率グラフに毎日の使用量として表示されます。オンデマンドサブスクリプションの請求サイクルは月単位であるため、グラフのデフォルトの時間間隔は現在の暦月である 1 カ月になります。サブスクリプションサービスでは、オンデマンドサブスクリプションの使用状況をレポートするための標準として暦月間隔を使用しますが、AWS からの実際の請求サイクルは契約の発効日によって異なる場合があります。

ROSA Hosted Control Plane の使用量は測定され、AWS との契約の前払い部分と比較されます。契約の前払い部分を超えない使用量は記録されますが、AWS には送信されません。使用量が契約の前払い部分を超えると、超過額が AWS に送られ、請求されます。

ROSA Hosted Control Plane 契約の条件により、ユーザーは契約期間中、月の中旬を含めいつでも前払い使用量を増やすことができます。契約が 1 ヶ月の途中で調整された場合、サブスクリプションサービスで契約の調整を追跡できます。

前払い契約の使用量を超過し、暦月中に従量課金制ベースの使用量が累積し始め、同じ月内に前払い契約使用量も増やした場合は、前払い契約使用量を増やす前に累積された従量課金制使用量は、前払い契約使用量に換算されません。ただし、新しい従量課金制の使用量については、使用量が新しい前払い契約の使用量上限と以前に累積された従量課金制の使用量の合計を超えるまで累積されません。この原則があるため、従量課金制の使用が二重にカウントされることはありません。

以下に例を示します。

  • 前払い契約使用量のサブスクリプションが 100 ユニットあります。
  • 暦月が終了する前に 110 ユニット分を使用します。この 110 ユニットの内、100 ユニットは前払い使用量としてカウントされ、10 ユニットは従量課金制の使用量としてカウントされます。
  • サブスクリプションを、前払い契約使用量 200 ユニットに増やすと、この変更は同じ月に有効になります。
  • 追加分の従量課金制の使用量は、その月に 210 ユニットを超えた場合にのみカウントされます。
容量: AWS Hosted Control Plane 上の Red Hat OpenShift サービス (プリペイドおよびオンデマンドサブスクリプション付き)
容量は、ROSA Hosted Control Plane 契約の条件に示されているように、購入した vCPU 時間数によって決まります。

17.2.3. Red Hat Ansible の使用状況と容量の測定

Red Hat Ansible の使用状況の測定は、通常、サービスを提供するプラットフォームによるコンピューティングリソースの消費量に関連するメトリクスに基づいています。

Red Hat Ansible Automation Platform

使用方法: マネージドサービスとしての Red Hat Ansible Automation Platform

マネージドサービスとしての Ansible Automation Platform の使用量は、マネージドノードとインフラストラクチャー時間という 2 つのメトリクスで測定されます。

  • 管理対象ノード は、月次請求サイクル内で使用される一意の管理対象ノードの数の測定値であり、そのノードに対する Ansible タスクの呼び出しによって使用状況が追跡されます。
  • インフラストラクチャー時間 は、Ansible Automation Platform インフラストラクチャーの可用性を測定する値です。Ansible Automation Platform の各デプロイメントには、Red Hat が所有および管理するサービスアカウントで分離された専用のコントロールプレーンがあります。
容量: Red Hat Ansible Automation Platform (マネージドサービス)
容量は、Ansible Automation Platform 契約の条件に示されているように、購入した管理対象ノードの数とインフラストラクチャー時間によって決まります。
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