2.3. スマートカード認証用の IdM クライアントの設定
IdM クライアントをスマートカード認証用に設定できます。この手順は、認証にスマートカードを使用しているときに接続する各 IdM システム、クライアント、またはサーバーで実行する必要があります。たとえば、ホスト A からホスト B への ssh
接続を有効にするには、スクリプトをホスト B で実行する必要があります。
管理者として、以下を使用して、この手順でスマートカード認証を有効にします。
ssh
プロトコル詳細は、スマートカード認証を使用した SSH アクセスの設定 を参照してください。
- コンソールのログイン
- GNOME Display Manager (GDM)
-
su
コマンド
この手順は、IdM Web UI に対する認証には必要ありません。IdM Web UI の認証には 2 つのホストが関係しますが、どちらも IdM クライアントである必要はありません。
- ブラウザーが実行されているマシン。マシンは IdM ドメインの外にある場合があります。
-
httpd
が実行している IdM サーバー
以下の手順は、IdM サーバーではなく、IdM クライアントでスマートカード認証を設定していることを前提としています。このため、2 台のコンピューターが必要です。設定スクリプトを生成する IdM サーバーと、スクリプトを実行する IdM クライアントが必要になります。
前提条件
- スマートカード認証用の IdM サーバーの設定 に従って、IdM サーバーがスマートカード認証用に設定されている。
- IdM サーバーと IdM クライアントに root アクセス権限がある。
- ルート CA 証明書とすべての中間 CA 証明書があります。
-
--mkhomedir
オプションを使用して IdM クライアントをインストールし、リモートユーザーが正常にログインできるようにしている。ホームディレクトリーを作成しない場合、デフォルトのログイン場所はディレクトリー構造のルート/
になります。
手順
IdM サーバーで、管理者権限を使用して、
ipa-advise
で設定スクリプトを生成します。kinit admin ipa-advise config-client-for-smart-card-auth > config-client-for-smart-card-auth.sh
[root@server SmartCard]# kinit admin [root@server SmartCard]# ipa-advise config-client-for-smart-card-auth > config-client-for-smart-card-auth.sh
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow config-client-for-smart-card-auth.sh
スクリプトは、以下の操作を実行します。- スマートカードデーモンを設定する。
- システム全体のトラストストアを設定します。
- System Security Services Daemon (SSSD) を設定して、ユーザーがユーザー名とパスワード、またはスマートカードで認証できるようにします。スマートカード認証用の SSSD プロファイルオプションの詳細は、RHEL のスマートカード認証オプション を参照してください。
IdM サーバーから、IdM クライアントマシンの任意のディレクトリーに、スクリプトをコピーします。
scp config-client-for-smart-card-auth.sh root@client.idm.example.com:/root/SmartCard/
[root@server SmartCard]# scp config-client-for-smart-card-auth.sh root@client.idm.example.com:/root/SmartCard/ Password: config-client-for-smart-card-auth.sh 100% 2419 3.5MB/s 00:00
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 便宜上、IdM サーバーから、上の手順で使用した IdM クライアントマシンのディレクトリーに、PEM 形式の CA 証明書ファイルをコピーします。
scp {rootca.pem,subca.pem,issuingca.pem} root@client.idm.example.com:/root/SmartCard/
[root@server SmartCard]# scp {rootca.pem,subca.pem,issuingca.pem} root@client.idm.example.com:/root/SmartCard/ Password: rootca.pem 100% 1237 9.6KB/s 00:00 subca.pem 100% 2514 19.6KB/s 00:00 issuingca.pem 100% 2514 19.6KB/s 00:00
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow クライアントマシンで、スクリプトを実行し、CA 証明書を含む PEM ファイルを引数として追加します。
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 注記ルート CA 証明書を、サブ CA 証明書の前に引数として追加します。また、CA またはサブ CA 証明書の有効期限が切れていないことを確認します。
これで、クライアントがスマートカード認証に対して設定されました。