第2章 SELinux のステータスおよびモードの変更


SELinux が有効になっている場合は、Enforcing モードまたは Permissive モードのいずれかで実行できます。デフォルトでは、SELinux は有効になっており、強制モードで実行されます。SELinux を無効にしたり、permissive モードに設定したりすると、SELinux によるシステムの保護ができなくなります。setenforce コマンドを使用して SELinux ステータスを変更した場合は、変更は一時的で、再起動後に元に戻ります。SELinux ステータスを永続的に変更するには、SELinux 設定ファイルまたはカーネルパラメーターを変更する必要があります。

2.1. SELinux のステータスおよびモードの永続的変更

SELinux は有効または無効にできます。有効にする場合、SELinux のモードには、Enforcing および Permissive の 2 つがあります。

getenforce または sestatus コマンドを使用して、SELinux がどのモードで実行されているかを確認します。getenforce コマンドは、EnforcingPermissive、または Disabled を返します。

sestatus コマンドは、SELinux のステータスと使用されている SELinux ポリシーを返します。

$ sestatus
SELinux status:                 enabled
SELinuxfs mount:                /sys/fs/selinux
SELinux root directory:         /etc/selinux
Loaded policy name:             targeted
Current mode:                   enforcing
Mode from config file:          enforcing
Policy MLS status:              enabled
Policy deny_unknown status:     allowed
Memory protection checking:     actual (secure)
Max kernel policy version:      31
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警告

Permissive モードで SELinux を実行すると、ユーザーやプロセスにより、さまざまなファイルシステムオブジェクトのラベルが間違って設定される可能性があります。SELinux が無効になっている間に作成されたファイルシステムのオブジェクトには、ラベルが追加されません。ただし、SELinux では、ファイルシステムオブジェクトのラベルが正しいことが必要になるため、これにより Enforcing モードに変更したときに問題が発生します。

SELinux では、誤ったラベル付けやラベル付けされていないファイルが問題を引き起こすことを防ぐため、Disabled 状態から Permissive モードまたは Enforcing モードに変更すると、ファイルシステムのラベルが自動的に再設定されます。root として fixfiles -F onboot コマンドを使用して /.autorelabel ファイルを作成します。-F オプションを指定することで、次回の再起動時にファイルが強制的に再ラベル付けされるようにします。

再ラベル付けのためにシステムを再起動する前に、enforcing=0 カーネルオプションを使用するなどして、システムが Permissive モードで起動することを確認します。これにより、selinux-autorelabel サービスを起動する前に、systemd が必要とするラベルのないファイルがシステムにある場合に、システムが起動に失敗することを防ぎます。詳細は、RHBZ#2021835 を参照してください。

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