第4章 アクティベーションキーの管理
アクティベーションキーはホストのサブスクリプションプロパティーを定義します。アクティベーションキーを使用すると、ホストの登録を迅速化できます。以下の手順を Web UI で行う方法は『Red Hat Satellite Host Configuration Guide』を参照してください。
アクティベーションキーで考えられるユースケースとして、以下の 3 つが挙げられます。
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サブスクリプションの指定のないアクティベーションキー: アクティベーションキーを使用するホストが最適なサブスクリプションを検索します。これは、
subscription-manager --auto-attach
を実行するのと同じです。例4.1「空のアクティベーションキーの作成」を参照してください。 - 自動割り当て用にカスタムサブスクリプションプールを指定するアクティべーションキー: アクティべーションキーを使用するホストはアクティべーションキーで指定された一覧から最適なサブスクリプションを選択します。例4.2「カスタムのサブスクリプションプールを使用したアクティベーションキーの作成」を参照してください。
- 適切なサブスクリプションセットが指定されたアクティベーションキー: 例4.3「必須のサブスクリプション一覧でのアクティベーションキーの作成」を参照してください。
アクティべーションキーは、ホストが登録されている場合にのみ使用できます。アクティベーションキーに変更が加えられた場合に、今後変更されたアクティベーションキーで登録されたホストにのみ適用されます。その変更は既存のホストには加えられません。
アクティベーションキーを作成するには以下のコマンドを実行します。
$ hammer activation-key create --name <ak_name> \ --organization-label <org_label> \ --content-view <cv_name> \ --lifecycle-environment <lc_name>
コンテンツビューは公開する必要がある点に注意してください。アクティベーションキーに関する操作の完全一覧を表示するには hammer activation-key --help
のコマンドを使用します。
アクティベーションキーにサブスクリプションを追加するには、以下のコマンドを実行します。
$ hammer activation-key add-subscription \ --id <ak_ID> \ --subscription-id <sub_ID>
アクティベーションキー ID を検索するには hammer activation-key list
を使用し、サブスクリプション ID を検索するには hammer subscription list
を使用します。
例4.1 空のアクティベーションキーの作成
以下の例では、関連付けられたホストを自動的に最適なサブスクリプションにアタッチするアクティベーションキーを作成する方法を示します。
$ hammer activation-key create \ --name "automatically attach key" \ --organization $ORG \ --content-view cv-rhel7-server \ --lifecycle-environment Testing
上記のコマンドを実行すると、cv-rhel7-server コンテンツビューに登録されたホストがこのアクティベーションキーに関連付けられます。
例4.2 カスタムのサブスクリプションプールを使用したアクティベーションキーの作成
以下の例では、関連付けられたホストを自動的に、アクティベーションキーに指定された一覧にある最適なサブスクリプションにアタッチするアクティベーションキーを作成する方法を示します。
まず、空のアクティベーションキーを作成します。
$ hammer activation-key create \ --name "custom pool key" \ --organization $ORG \ --content-view cv-rhel7-server \ --lifecycle-environment Testing
サブスクリプションをアクティベーションキーに追加します。
$ hammer activation-key add-subscription \ --name "custom pool key" \ --subscription-id 1
必須のサブスクリプションがアクティベーションキーにすべて追加されるまで、この手順を繰り返します。
例4.3 必須のサブスクリプション一覧でのアクティベーションキーの作成
以下の例では、関連付けられたホストを、アクティベーションキーに指定されたサブスクリプションすべてにアタッチするアクティベーションキーを作成する方法を示します。
最初にアクティベーションキーを作成して、必須のサブスクリプションをすべてそのアクティベーションキーに追加します。例4.2「カスタムのサブスクリプションプールを使用したアクティベーションキーの作成」の手順に従ってください。
次に、アクティベーションキーの auto-attach
プロパティーを無効にします。
$ hammer activation-key update \ --organization $ORG \ --name "mandatory subs key" \ --auto-attach false
複数のアクティベーションキーを 1 つのコンテンツビューに割り当てることができます。設定が競合した場合には、最後に指定されたキーの値が優先されます。以下のようにホストグループのパラメーターを設定することで、優先順位を指定することができます。
$ hammer hostgroup set-parameter \ --name kt_activation_keys \ --value <name_of_first_key>, <name_of_second_key>,... \ --hostgroup <hostgroup_name>