レジストリー
OpenShift Container Platform 4.1 のレジストリーの設定
概要
第1章 イメージレジストリー
1.1. 統合 OpenShift Container Platform レジストリー
OpenShift Container Platform は、クラスター上の標準ワークロードとして実行されるコンテナーイメージレジストリーでビルドを提供します。このレジストリーはインフラストラクチャー Operator によって設定され、管理されます。これはユーザーがワークロードを実行するイメージを管理するために追加設定なしで使用できるソリューションを提供し、既存のクラスターインフラストラクチャーの上部で実行されます。このレジストリーは、他のクラスターワークロードのようにスケールアップまたはスケールダウンでき、特定のインフラストラクチャーのプロビジョニングを必要としません。さらに、これはクラスターのユーザー認証および認可システムに統合されるため、イメージを作成し、取得するためのアクセスは、イメージリソースでユーザーのパーミッションを定義することによって制御できることを意味します。
通常、レジストリーはクラスター上にビルドされたイメージの公開ターゲットとして、またクラスター上で実行されるワークロードのイメージのソースとして使用されます。新規イメージがレジストリーにプッシュされると、クラスターにはその新規イメージについて通知され、他のコンポーネントは更新されたイメージに応答し、これを使用できます。
イメージデータは 2 つの場所に保存されます。実際のイメージデータは、クラウドストレージまたはファイルシステムボリュームなどの設定可能なストレージの場所に格納されます。標準のクラスター API によって公開され、アクセス制御を実行するために使用されるイメージメタデータは、標準的な API リソース、とくにイメージおよびイメージストリームとして保存されます。
第2章 OpenShift Container Platform のイメージレジストリー Operator
イメージレジストリー Operator は、OpenShift Container Platform レジストリーの単一インスタンスをインストールし、レジストリーストレージのセットアップを含む、レジストリーのすべての設定を管理します。
ストレージは Amazon Web Services にインストールする場合にのみ自動的に設定されます。
コントロールプレーンのデプロイ後、Operator はクラスターで検出される設定に基づいてデフォルトの configs.imageregistry.operator.openshift.io
リソースインスタンスを作成します。
完全な configs.imageregistry.operator.openshift.io
リソースを定義するのに利用できる情報が十分にない場合、その不完全なリソースが定義され、Operator は足りない情報を示す情報を使ってリソースのステータスを更新します。
イメージレジストリー Operator は openshift-image-registry
namespace で実行され、その場所のレジストリーインスタンスも管理します。レジストリーのすべての設定およびワークロードリソースはその namespace に置かれます。
前提条件
- OpenShift Container Platform クラスターをデプロイします。
2.1. イメージレジストリー Operator の設定パラメーター
configs.imageregistry.operator.openshift.io
リソースは以下の設定パラメーターを提供します。
パラメーター | 説明 |
---|---|
|
|
|
レジストリーインスタンスの |
| デフォルトで生成されるアップロードのセキュリティーを保護するためにレジストリーで必要な値。 |
| マスター API およびアップストリームレジストリーの呼び出し時に使用されるプロキシーを定義します。 |
|
|
| API 要求の制限の詳細。指定されたレジストリーインスタンスが追加リソースをキューに入れる前に処理する並列要求の数を制御します。 |
| 外部ルートがデフォルトのホスト名を使用して定義されるかどうかを決定します。これが有効にされている場合、ルートは re-encrypt 暗号を使用します。デフォルトは false に設定されます。 |
| 作成する追加ルートの配列。ルートにホスト名および証明書を指定します。 |
| レジストリーのレプリカ数。 |
2.2. イメージレジストリー Operator の設定リソース
configs.imageregistry.operator.openshift.io
リソースのほかにも、openshift-image-registry
namespace に置かれる別個の ConfigMap およびシークレットリソースによって追加の設定が Operator に提供されます。
前提条件
- CA は PEM でエンコードされている必要があります。
手順
ConfigMap を openshift-config
namespace に作成し、その名前を image.config.openshift.io
リソースの AdditionalTrustedCA
で使用し、追加の CA を指定することができます。この CA は外部レジストリーと通信する際に信頼される必要があります。image-registry-private-configuration
(シークレット) は、ストレージのアクセスおよび管理に必要な認証情報を提供します。これは、デフォルト認証情報が見つからない場合に Operator によって使用されるデフォルト認証情報を上書きします。
イメージレジストリー CA の例
apiVersion: v1
kind: ConfigMap
metadata:
name: my-registry-ca
data:
registry.example.com: |
-----BEGIN CERTIFICATE-----
...
-----END CERTIFICATE-----
registry-with-port.example.com..5000: | 1
-----BEGIN CERTIFICATE-----
...
-----END CERTIFICATE-----
- 1
- レジストリーにポートがある場合 (例:
registry-with-port.example.com:5000
)、「: 」は..
に置き換える必要があります。
S3 ストレージの場合、ConfigMap には 2 つのキーが含まれることが予想されます。
- REGISTRY_STORAGE_S3_ACCESSKEY
- REGISTRY_STORAGE_S3_SECRETKEY
以下の手順で追加の CA を設定することができます。
追加の CA を設定するには、以下を実行します。
$ oc create configmap registry-config --from-file=<external_registry_address>=ca.crt -n openshift-config $ oc edit image.config.openshift.io cluster spec: additionalTrustedCA: name: registry-config
image-registry
Pod 内のイメージを確認します。$ oc rsh image-registry-xxxxx sh-4.2 $ ls /etc/pki/ca-trust/source/anchors <external_registry_address> image-registry.openshift-image-registry.svc..5000 image-registry.openshift-image-registry.svc.cluster.local..5000
2.3. イメージレジストリーのデフォルトルートをカスタムリソース定義 (CRD、Custom Resource Definition ) で有効にする
OpenShift Container Platform では、Registry
Operator はレジストリー機能を制御します。Operator は、configs.imageregistry.operator.openshift.io
カスタムリソース定義 (CRD) で定義されます。
イメージレジストリーのデフォルトルートを自動的に有効にする必要がある場合には、イメージレジストリー Operator CRD のパッチを適用します。
手順
イメージレジストリー Operator CRD にパッチを適用します。
$ oc patch configs.imageregistry.operator.openshift.io/cluster --type merge -p '{"spec":{"defaultRoute":true}}'
2.4. イメージレジストリーストレージの設定
2.4.1. ユーザーによってプロビジョニングされるインフラストラクチャーで AWS のレジストリーストレージを設定する
インストール時に、S3 バケットを作成するにはクラウド認証情報を使用でき、レジストリー Operator がストレージを自動的に設定します。
レジストリー Operator が S3 バケットを作成できず、ストレージを自動的に設定する場合、以下の手順により S3 バケットを作成し、ストレージを設定することができます。
前提条件
- ユーザーによってプロビジョニングされるインフラストラクチャーでの AWS 上のクラスター
手順
レジストリー Operator が S3 バケットを作成できず、ストレージを自動的に設定する場合は、以下の手順を使用してください。
- バケットライフサイクルポリシーを設定し、1 日以上経過している未完了のマルチパートアップロードを中止します。
configs.imageregistry.operator.openshift.io/cluster
にストレージ設定を入力します。$ oc edit configs.imageregistry.operator.openshift.io/cluster storage: s3: bucket: <bucket-name> region: <region-name>
AWS でレジストリーイメージのセキュリティーを保護するには、S3 バケットに対してパブリックアクセスのブロックを実行します。
2.4.2. ベアメタルの場合のレジストリーストレージの設定
クラスター管理者は、インストール後にレジストリーをストレージを使用できるように設定する必要があります。
前提条件
- クラスター管理者のパーミッション。
- ベアメタル上のクラスター。
-
ReadWriteMany
アクセスモードのプロビジョニングされた永続ボリューム (PV)(例:NFS
)。 - 容量は「100Gi」以上である。
手順
-
レジストリーをストレージを使用できるように設定するには、
configs.imageregistry/cluster
リソースのspec.storage.pvc
を変更します。 レジストリー Pod がないことを確認します。
$ oc get pod -n openshift-image-registry
ストレージタイプが emptyDIR
の場合、レプリカ数が 1
を超えることはありません。ストレージタイプが NFS
で、レジストリー Pod を replica>1
を設定してスケールアップする必要がある場合、no_wdelay
マウントオプションを有効にする必要があります。以下は例になります。
# cat /etc/exports /mnt/data *(rw,sync,no_wdelay,no_root_squash,insecure,fsid=0) sh-4.3# exportfs -rv exporting *:/mnt/data
レジストリー設定を確認します。
$ oc edit configs.imageregistry.operator.openshift.io storage: pvc: claim:
claim
フィールドを空のままにし、image-registry-storage
PVC の自動作成を可能にします。clusteroperator
ステータスを確認します。$ oc get clusteroperator image-registry
2.4.3. VMware vSphere のレジストリーストレージの設定
クラスター管理者は、インストール後にレジストリーをストレージを使用できるように設定する必要があります。
前提条件
- クラスター管理者のパーミッション。
- VMware vSphere 上のクラスター。
ReadWriteMany
アクセスモードのプロビジョニングされた永続ボリューム (PV)(例:NFS
)。重要vSphere ボリュームは
ReadWriteMany
アクセスモードをサポートしません。レジストリーストレージを設定するには、NFS
などの異なるストレージバックエンドを使用する必要があります。- 容量は「100Gi」以上である。
手順
-
レジストリーをストレージを使用できるように設定するには、
configs.imageregistry/cluster
リソースのspec.storage.pvc
を変更します。 レジストリー Pod がないことを確認します。
$ oc get pod -n openshift-image-registry
ストレージタイプが emptyDIR
の場合、レプリカ数が 1
を超えることはありません。ストレージタイプが NFS
で、レジストリー Pod を replica>1
を設定してスケールアップする必要がある場合、no_wdelay
マウントオプションを有効にする必要があります。以下は例になります。
# cat /etc/exports /mnt/data *(rw,sync,no_wdelay,no_root_squash,insecure,fsid=0) sh-4.3# exportfs -rv exporting *:/mnt/data
レジストリー設定を確認します。
$ oc edit configs.imageregistry.operator.openshift.io storage: pvc: claim:
claim
フィールドを空のままにし、image-registry-storage
PVC の自動作成を可能にします。clusteroperator
ステータスを確認します。$ oc get clusteroperator image-registry
第3章 レジストリーオプション
OpenShift Container Platform はイメージをソースコードからビルドし、それらをデプロイし、それらのライフサイクルを管理できます。これを可能にするため、 OpenShift Container Platform は内部の統合コンテナーイメージレジストリーを提供しています。このレジストリーは OpenShift Container Platform 環境にデプロイでき、ここからイメージをローカルで管理できます。
3.1. 統合 OpenShift Container Platform レジストリー
OpenShift Container Platform は、クラスター上の標準ワークロードとして実行されるコンテナーイメージレジストリーでビルドを提供します。このレジストリーはインフラストラクチャー Operator によって設定され、管理されます。これはユーザーがワークロードを実行するイメージを管理するために追加設定なしで使用できるソリューションを提供し、既存のクラスターインフラストラクチャーの上部で実行されます。このレジストリーは、他のクラスターワークロードのようにスケールアップまたはスケールダウンでき、特定のインフラストラクチャーのプロビジョニングを必要としません。さらに、これはクラスターのユーザー認証および認可システムに統合されるため、イメージを作成し、取得するためのアクセスは、イメージリソースでユーザーのパーミッションを定義することによって制御できることを意味します。
通常、レジストリーはクラスター上にビルドされたイメージの公開ターゲットとして、またクラスター上で実行されるワークロードのイメージのソースとして使用されます。新規イメージがレジストリーにプッシュされると、クラスターにはその新規イメージについて通知され、他のコンポーネントは更新されたイメージに応答し、これを使用できます。
イメージデータは 2 つの場所に保存されます。実際のイメージデータは、クラウドストレージまたはファイルシステムボリュームなどの設定可能なストレージの場所に格納されます。標準のクラスター API によって公開され、アクセス制御を実行するために使用されるイメージメタデータは、標準的な API リソース、とくにイメージおよびイメージストリームとして保存されます。
3.2. サードパーティーレジストリー
OpenShift Container Platform はサードパーティーレジストリーからのイメージを使用してコンテナーを作成できますが、これらのレジストリーは統合 OpenShift Container Platform レジストリーと同じイメージ通知のサポートを提供する訳ではありません。このため、OpenShift Container Platform はイメージストリームの作成時にリモートレジストリーからタグをフェッチします。
フェッチされたタグの更新は、oc import-image <stream>
を実行するだけで簡単に実行できます。新規イメージが検出されると、以前に記述されたビルドとデプロイメントの応答が生じます。
3.2.1. 認証
OpenShift Container Platform はユーザーが指定する認証情報を使用してプライベートイメージリポジトリーにアクセスするためにレジストリーと通信できます。これにより、OpenShift Container Platform はイメージのプッシュ/プルをプライベートリポジトリーへ/から実行できます。
3.3. Red Hat Quay レジストリー
エンタープライズ向けの高品質なコンテナーイメージレジストリーを必要とされる場合、Red Hat Quay をホストされたサービスとして、また独自のデータセンターやクラウド環境にインストールするソフトウェアとしてご利用いただけます。Red Hat Quay の高度なレジストリーには、geo レプリケーション、イメージのスキャニング、およびイメージのロールバック機能が含まれます。
Quay.io サイトにアクセスし、独自のホストされる Quay レジストリーアカウントをセットアップします。その後、Quay チュートリアルに従って Quay レジストリーにログインし、イメージの管理を開始します。
Red Hat Quay レジストリーへのアクセスは、任意のリモートコンテナーイメージレジストリーと同様に OpenShift Container Platform から実行できます。
3.4. 認証で有効にされる Red Hat レジストリー
Red Hat Container Catalog で利用可能なすべてのコンテナーイメージはイメージレジストリーの registry.redhat.io
でホストされます。
レジストリー registry.redhat.io
では、イメージおよび OpenShift Container Platform でホストされるコンテンツへのアクセスに認証が必要です。新規レジストリーへの移行後も、既存レジストリーはしばらく利用可能になります。
OpenShift Container Platform はイメージを registry.redhat.io
からプルするため、これを使用できるようにクラスターを設定する必要があります。
新規レジストリーは、以下の方法を使用して認証に標準の OAuth メカニズムを使用します。
- 認証トークン。管理者によって生成されるこれらのトークンは、システムにコンテナーイメージレジストリーに対する認証機能を付与するサービスアカウントです。サービスアカウントはユーザーアカウントの変更による影響を受けないため、トークンの認証方法は信頼性があり、回復性があります。これは、実稼働クラスター用にサポートされている唯一の認証オプションです。
-
Web ユーザー名およびパスワード。これは、
access.redhat.com
などのリソースへのログインに使用する標準的な認証情報のセットです。OpenShift Container Platform でこの認証方法を使用することはできますが、これは実稼働デプロイメントではサポートされません。この認証方法の使用は、OpenShift Container Platform 外のスタンドアロンのプロジェクトに制限されます。
ユーザー名およびパスワード、または認証トークンのいずれかの認証情報を使用して podman login
を使用し、新規レジストリーのコンテンツにアクセスします。
すべてのイメージストリームは新規レジストリーを参照します。レジストリーにはアクセスするために認証が必要であるため、Samples Operator は samples-registry-credentials
シークレットを作成します。
認証情報は 2 つの場所に配置する必要があります。
- OpenShift namespace。OpenShift namespace のイメージストリームがインポートできるように、認証情報は OpenShift namespace になければなりません。
- ホスト。Kubernetes でイメージをプルする際にホストの認証情報を使用するため、認証情報はホスト上になければなりません。
第4章 レジストリーへのアクセス
ログおよびメトリクスの表示やレジストリーのセキュリティー保護および公開などの、レジストリーへのアクセスについての各種の方法について、以下のセクションを参照してください。
レジストリーに直接アクセスし、podman
コマンドを起動することが可能です。これにより、podman push
や podman pull
などの操作で統合レジストリーへ/からイメージを直接プッシュまたはプルすることができます。これを実行するには、oc login
コマンドを使ってレジストリーにログインしている必要があります。実行できる操作は、以下のセクションで説明されているようにユーザーが持つパーミッションによって異なります。
前提条件
- アイデンティティープロバイダー (IDP) を設定しておく必要があります。
podman pull
コマンドを使用する場合などにイメージをプルするには、ユーザーにregistry-viewer
ロールがなければなりません。このロールを追加するには、以下を実行します。$ oc policy add-role-to-user registry-viewer <user_name>
イメージの書き出しやプッシュを実行するには (
podman push
コマンドを使用する場合など)、ユーザーにregistry-editor
ロールが必要です。このロールを追加するには、以下を実行します。$ oc policy add-role-to-user registry-editor <user_name>
4.1. クラスターからレジストリーへの直接アクセス
クラスター内からレジストリーにアクセスすることができます。
手順
内部ルートを使用して、クラスターからレジストリーにアクセスします。
ノードのアドレスを取得することにより、ノードにアクセスします。
$ oc get nodes $ oc debug nodes/<node_address>
アクセストークンを使用してコンテナーイメージレジストリーにログインします。
$ oc login -u kubeadmin -p <password_from_install_log> $ podman login -u kubeadmin -p $(oc whoami -t) image-registry.openshift-image-registry.svc:5000
以下のようなログインを確認するメッセージが表示されるはずです。
Login Succeeded!
注記ユーザー名には任意の値を指定でき、トークンには必要な情報がすべて含まれます。コロンが含まれるユーザー名を指定すると、ログインに失敗します。
イメージレジストリー Operator はルートを作成するため、
default-route-openshift-image-registry.<cluster_name>
のようになります。レジストリーに対して
podman pull
およびpodman push
操作を実行します。重要任意のイメージをプルできますが、system:registry ロールを追加している場合は、各自のプロジェクトにあるレジストリーにのみイメージをプッシュすることができます。
次の例では、以下を使用します。
Component 値 <registry_ip>
172.30.124.220
<port>
5000
<project>
openshift
<image>
image
<tag>
省略 (デフォルトは
latest
)任意のイメージをプルします。
$ podman pull name.io/image
新規イメージに
<registry_ip>:<port>/<project>/<image>
形式でタグ付けします。プロジェクト名は、イメージを正しくレジストリーに配置し、これに後でアクセスできるようにするために OpenShift Container Platform のプル仕様に表示される必要があります。$ podman tag name.io/image image-registry.openshift-image-registry.svc:5000/openshift/image
注記指定されたプロジェクトについて
system:image-builder
ロールを持っている必要があります。このロールにより、ユーザーはイメージの書き出しやプッシュを実行できます。このロールが設定されていない場合には次の手順のpodman push
が失敗します。 新規プロジェクトを作成し、イメージをプッシュしてテストできます。新しくタグ付けされたイメージをレジストリーにプッシュします。
$ podman push image-registry.openshift-image-registry.svc:5000/openshift/image
4.2. レジストリーの内容の表示
管理者として、レジストリーの内容を確認することができます。
前提条件
- 管理者としてログインします。
手順
プロジェクト
openshift-image-registry
の下で Pod を確認します。# oc get pods NAME READY STATUS RESTARTS AGE cluster-image-registry-operator-764bd7f846-qqtpb 1/1 Running 0 78m image-registry-79fb4469f6-llrln 1/1 Running 0 77m node-ca-hjksc 1/1 Running 0 73m node-ca-tftj6 1/1 Running 0 77m node-ca-wb6ht 1/1 Running 0 77m node-ca-zvt9q 1/1 Running 0 74m
4.3. レジストリーログの表示
oc logs
コマンドを使用してレジストリーのログを表示することができます。
手順
デプロイメントで
oc logs
コマンドを使用して、コンテナーイメージレジストリーのログを表示します。$ oc logs deployments/image-registry 2015-05-01T19:48:36.300593110Z time="2015-05-01T19:48:36Z" level=info msg="version=v2.0.0+unknown" 2015-05-01T19:48:36.303294724Z time="2015-05-01T19:48:36Z" level=info msg="redis not configured" instance.id=9ed6c43d-23ee-453f-9a4b-031fea646002 2015-05-01T19:48:36.303422845Z time="2015-05-01T19:48:36Z" level=info msg="using inmemory layerinfo cache" instance.id=9ed6c43d-23ee-453f-9a4b-031fea646002 2015-05-01T19:48:36.303433991Z time="2015-05-01T19:48:36Z" level=info msg="Using OpenShift Auth handler" 2015-05-01T19:48:36.303439084Z time="2015-05-01T19:48:36Z" level=info msg="listening on :5000" instance.id=9ed6c43d-23ee-453f-9a4b-031fea646002
4.4. レジストリーメトリクスへのアクセス
OpenShift Container レジストリーは、Prometheus メトリクスのエンドポイントを提供します。Prometheus はスタンドアロンのオープンソースのシステムモニタリングおよびアラートツールキットです。
メトリクスは、レジストリーエンドポイントの /extensions/v2/metrics パスに公開されます。
手順
メトリクスクエリーの実行またはクラスターロールの使用という、メトリクスにアクセスするための 2 つの方法を使用できます。
メトリクスクエリー
以下のようにメトリクスクエリーを実行します。
$ curl --insecure -s -u <user>:<secret> \ 1 https://image-registry.openshift-image-registry.svc:5000/extensions/v2/metrics | grep imageregistry | head -n 20 # HELP imageregistry_build_info A metric with a constant '1' value labeled by major, minor, git commit & git version from which the image registry was built. # TYPE imageregistry_build_info gauge imageregistry_build_info{gitCommit="9f72191",gitVersion="v3.11.0+9f72191-135-dirty",major="3",minor="11+"} 1 # HELP imageregistry_digest_cache_requests_total Total number of requests without scope to the digest cache. # TYPE imageregistry_digest_cache_requests_total counter imageregistry_digest_cache_requests_total{type="Hit"} 5 imageregistry_digest_cache_requests_total{type="Miss"} 24 # HELP imageregistry_digest_cache_scoped_requests_total Total number of scoped requests to the digest cache. # TYPE imageregistry_digest_cache_scoped_requests_total counter imageregistry_digest_cache_scoped_requests_total{type="Hit"} 33 imageregistry_digest_cache_scoped_requests_total{type="Miss"} 44 # HELP imageregistry_http_in_flight_requests A gauge of requests currently being served by the registry. # TYPE imageregistry_http_in_flight_requests gauge imageregistry_http_in_flight_requests 1 # HELP imageregistry_http_request_duration_seconds A histogram of latencies for requests to the registry. # TYPE imageregistry_http_request_duration_seconds summary imageregistry_http_request_duration_seconds{method="get",quantile="0.5"} 0.01296087 imageregistry_http_request_duration_seconds{method="get",quantile="0.9"} 0.014847248 imageregistry_http_request_duration_seconds{method="get",quantile="0.99"} 0.015981195 imageregistry_http_request_duration_seconds_sum{method="get"} 12.260727916000022
- 1
<user>
は任意ですが、<secret>
はレジストリー設定で指定された値と一致していなければなりません。
クラスターロール
メトリクスにアクセスするために必要なクラスターロールがない場合、これを作成します。
$ cat <<EOF | apiVersion: rbac.authorization.k8s.io/v1 kind: ClusterRole metadata: name: prometheus-scraper rules: - apiGroups: - image.openshift.io resources: - registry/metrics verbs: - get EOF $ oc create -f -
このロールをユーザーに追加し、以下のコマンドを実行します。
$ oc adm policy add-cluster-role-to-user prometheus-scraper <username>
クラスターロールを使用してメトリクスにアクセスします。設定ファイルのメトリクスに対応する部分は以下のようになります。
openshift: version: 1.0 metrics: enabled: true ...
追加リソース
-
kubeadmin
は削除されるまでレジストリーにアクセスできます。詳細は、「Removing the kubeadmin user」を参照してください。 - アイデンティティープロバイダーの設定についての詳細は、「Understanding identity provider configuration」を参照してください。
第5章 レジストリーの公開
デフォルトで、OpenShift Container Platform レジストリーのセキュリティーは、TLS 経由でトラフィックを送信できるようにクラスターのインストール時に保護されます。以前のバージョンの OpenShift Container Platform とは異なり、レジストリーはインストール時にクラスター外に公開されません。
5.1. セキュアなレジストリーの手動による公開
クラスター内から OpenShift Container Platform レジストリーにログインするのではなく、外部からレジストリーにアクセスできるように、このレジストリーをルートに公開します。この方法を使うと、ルートアドレスを使ってクラスターの外部からレジストリーにログインし、ルートのホストを使ってイメージにタグ付けしたり、イメージをプッシュしたりできます。
前提条件
以下の前提条件は自動的に実行されます。
- レジストリー Operator をデプロイします。
- Ingress Operator をデプロイします。
手順
configs.imageregistry.operator.openshift.io
リソースで DefaultRoute
パラメーターを使用するか、またはカスタムルートを使用してルートを公開することができます。
DefaultRoute
を使用してレジストリーを公開するには、以下を実行します。
DefaultRoute
をTrue
に設定します。$ oc patch configs.imageregistry.operator.openshift.io/cluster --patch '{"spec":{"defaultRoute":true}}' --type=merge
Podman でログインします。
$ HOST=$(oc get route default-route -n openshift-image-registry --template='{{ .spec.host }}') $ podman login -u $(oc whoami) -p $(oc whoami -t) --tls-verify=false $HOST 1
- 1
--tls-verify=false
は、ルートのクラスターのデフォルト証明書が信頼されない場合に必要になります。Ingress Operator で、信頼されるカスタム証明書をデフォルト証明書として設定できます。
カスタムルートを使用してレジストリーを公開するには、以下を実行します。
ルートの TLS キーでシークレットを作成します。
$ oc create secret tls public-route-tls \ -n image-registry \ --cert=</path/to/tls.crt> \ --key=</path/to/tls.key>
この手順はオプションです。シークレットを作成しない場合、ルートは Ingress Operator からデフォルトの TLS 設定を使用します。
レジストリー Operator では、以下のようになります。
spec: routes: - name: public-routes hostname: myregistry.mycorp.organization secretName: public-route-tls ...
レジストリーのルートのカスタム TLS 設定を指定している場合は
secretName
のみを設定します。
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