1.5. マシン設定プールのステータスの確認
Machine Config Operator (MCO)、そのサブコンポーネント、およびこれが管理するリソースのステータスを表示するには、以下の oc
コマンドを使用します。
手順
各マシン設定プール (MCP) のクラスターで使用可能な MCO 管理ノードの数を確認するには、次のコマンドを実行します。
$ oc get machineconfigpool
出力例
NAME CONFIG UPDATED UPDATING DEGRADED MACHINECOUNT READYMACHINECOUNT UPDATEDMACHINECOUNT DEGRADEDMACHINECOUNT AGE master rendered-master-06c9c4… True False False 3 3 3 0 4h42m worker rendered-worker-f4b64… False True False 3 2 2 0 4h42m
ここでは、以下のようになります。
- UPDATED
-
True
ステータスは、MCO が現在のマシン設定をその MCP のノードに適用したことを示します。現在のマシン設定は、oc get mcp
出力のSTATUS
フィールドに指定されています。False
ステータスは、MCP 内のノードが更新中であることを示します。 - UPDATING
-
True
ステータスは、MCO が、MachineConfigPool
カスタムリソースで指定された目的のマシン設定を、その MCP 内の少なくとも 1 つのノードに適用していることを示します。目的のマシン設定は、新しく編集されたマシン設定です。更新中のノードは、スケジューリングに使用できない場合があります。False
ステータスは、MCP 内のすべてのノードが更新されたことを示します。 - DEGRADED
-
True
ステータスは、MCO がその MCP 内の少なくとも 1 つのノードに現在のまたは目的のマシン設定を適用することをブロックされているか、設定が失敗していることを示します。機能が低下したノードは、スケジューリングに使用できない場合があります。False
ステータスは、MCP 内のすべてのノードの準備ができていることを示します。 - MACHINECOUNT
- その MCP 内のマシンの総数を示します。
- READYMACHINECOUNT
- スケジューリングの準備ができているその MCP 内のマシンの総数を示します。
- UPDATEDMACHINECOUNT
- 現在のマシン設定を持つ MCP 内のマシンの総数を示します。
- DEGRADEDMACHINECOUNT
- 機能低下または調整不能としてマークされている、その MCP 内のマシンの総数を示します。
前の出力では、3 つのコントロールプレーン (マスター) ノードと 3 つのワーカーノードがあります。コントロールプレーン MCP と関連するノードは、現在のマシン設定に更新されます。ワーカー MCP のノードは、目的のマシン設定に更新されています。
UPDATEDMACHINECOUNT
が2
であることからわかるように、ワーカー MCP 内の 2 つのノードが更新され、1 つがまだ更新中です。DEGRADEDMACHINECOUNT
が0
で、DEGRADED
がFalse
であることからわかるように、問題はありません。MCP のノードが更新されている間、
CONFIG
の下にリストされているマシン設定は、MCP の更新元である現在のマシン設定です。更新が完了すると、リストされたマシン設定は、MCP が更新された目的のマシン設定になります。注記ノードが遮断されている場合、そのノードは
READYMACHINECOUNT
には含まれませんが、MACHINECOUNT
には含まれます。また、MCP ステータスはUPDATING
に設定されます。ノードには現在のマシン設定があるため、UPDATEDMACHINECOUNT
の合計にカウントされます。出力例
NAME CONFIG UPDATED UPDATING DEGRADED MACHINECOUNT READYMACHINECOUNT UPDATEDMACHINECOUNT DEGRADEDMACHINECOUNT AGE master rendered-master-06c9c4… True False False 3 3 3 0 4h42m worker rendered-worker-c1b41a… False True False 3 2 3 0 4h42m
MachineConfigPool
カスタムリソースを調べて MCP 内のノードのステータスを確認するには、次のコマンドを実行します。$ oc describe mcp worker
出力例
... Degraded Machine Count: 0 Machine Count: 3 Observed Generation: 2 Ready Machine Count: 3 Unavailable Machine Count: 0 Updated Machine Count: 3 Events: <none>
注記ノードが遮断されている場合、そのノードは
Ready Machine Count
に含まれません。Unavailable Machine Count
に含まれます。出力例
... Degraded Machine Count: 0 Machine Count: 3 Observed Generation: 2 Ready Machine Count: 2 Unavailable Machine Count: 1 Updated Machine Count: 3
既存の各
MachineConfig
オブジェクトを表示するには、次のコマンドを実行します。$ oc get machineconfigs
出力例
NAME GENERATEDBYCONTROLLER IGNITIONVERSION AGE 00-master 2c9371fbb673b97a6fe8b1c52... 3.2.0 5h18m 00-worker 2c9371fbb673b97a6fe8b1c52... 3.2.0 5h18m 01-master-container-runtime 2c9371fbb673b97a6fe8b1c52... 3.2.0 5h18m 01-master-kubelet 2c9371fbb673b97a6fe8b1c52… 3.2.0 5h18m ... rendered-master-dde... 2c9371fbb673b97a6fe8b1c52... 3.2.0 5h18m rendered-worker-fde... 2c9371fbb673b97a6fe8b1c52... 3.2.0 5h18m
rendered
として一覧表示されたMachineConfig
オブジェクトが変更されたり、削除されたりすることが意図されていないことに注意してください。特定のマシン設定 (この場合は
01-master-kubelet
) の内容を表示するには、次のコマンドを実行します。$ oc describe machineconfigs 01-master-kubelet
コマンドの出力は、この
MachineConfig
オブジェクトに設定ファイル (cloud.conf
およびkubelet.conf
) と systemd サービス (Kubernetes Kubelet) の両方が含まれていることを示しています。出力例
Name: 01-master-kubelet ... Spec: Config: Ignition: Version: 3.2.0 Storage: Files: Contents: Source: data:, Mode: 420 Overwrite: true Path: /etc/kubernetes/cloud.conf Contents: Source: data:,kind%3A%20KubeletConfiguration%0AapiVersion%3A%20kubelet.config.k8s.io%2Fv1beta1%0Aauthentication%3A%0A%20%20x509%3A%0A%20%20%20%20clientCAFile%3A%20%2Fetc%2Fkubernetes%2Fkubelet-ca.crt%0A%20%20anonymous... Mode: 420 Overwrite: true Path: /etc/kubernetes/kubelet.conf Systemd: Units: Contents: [Unit] Description=Kubernetes Kubelet Wants=rpc-statd.service network-online.target crio.service After=network-online.target crio.service ExecStart=/usr/bin/hyperkube \ kubelet \ --config=/etc/kubernetes/kubelet.conf \ ...
適用するマシン設定で問題が発生した場合は、この変更を常に取り消すことができます。たとえば、oc create -f ./myconfig.yaml
を実行してマシン設定を適用した場合、次のコマンドを実行してそのマシン設定を削除できます。
$ oc delete -f ./myconfig.yaml
これが唯一の問題である場合、影響を受けるプールのノードは動作が低下していない状態に戻るはずです。これにより、レンダリングされた設定は、直前のレンダリングされた状態にロールバックされます。
独自のマシン設定をクラスターに追加する場合、直前の例に示されたコマンドを使用して、それらのステータスと、それらが適用されるプールの関連するステータスを確認できます。