第5章 Migration Toolkit for Containers
Migration Toolkit for Containers (MTC) を使用すると、namespace レベルでステートフルアプリケーションワークロードを OpenShift Container Platform 3 から 4.19 に移行できます。
移行を開始する前に、OpenShift Container Platform 3 と 4 の相違点 を確認してください。
MTC には、Web コンソールおよび API が同梱されており、Kubernetes カスタムリソースに基づいて移行を制御してアプリケーションのダウンタイムを最小限に抑えることができます。
MTC コンソールはデフォルトでターゲットクラスターにインストールされます。Migration Toolkit for Containers Operator を、OpenShift Container Platform 3 ソースクラスターまたはリモートクラスターに インストールするように設定できます。
MTC は、ソースクラスターからターゲットクラスターにデータを移行するために、ファイルシステムおよびスナップショットによるデータのコピー方法をサポートします。ご使用の環境に適した方法で、ストレージプロバイダーでサポートされる方法を選択できます。
サービスカタログは OpenShift Container Platform 4 では非推奨になっています。サービスカタログでプロビジョニングされたワークロードリソースを OpenShift Container Platform 3 から 4 に移行できますが、移行後にこれらのワークロードで provision、deprovision、または update などのサービスカタログのアクションを実行できません。MTC コンソールは、サービスカタログリソースを移行できない場合にメッセージを表示します。
5.1. 用語 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
| 用語 | 定義 |
|---|---|
| ソースクラスター | アプリケーションの移行元となるクラスター。 |
| 宛先クラスター[1] | アプリケーションが移行されるクラスター。 |
| レプリケーションリポジトリー | ボリュームとイメージの直接的な移行時の Kubernetes オブジェクトに使用するオブジェクトストレージ、または間接的な移行時にイメージ、ボリューム、Kubernetes オブジェクトのコピーに使用するオブジェクトストレージ。 レプリケーションリポジトリーはすべてのクラスターからアクセスできる必要があります。 |
| ホストクラスター |
ホストクラスターには、イメージの直接移行にレジストリールートを公開する必要はありません。 |
| リモートクラスター | 通常、リモートクラスターはソースクラスターですが、これは必須ではありません。
リモートクラスターには、 リモートクラスターには、直接のイメージ移行用にセキュアなレジストリールートを公開する必要があります。 |
| 間接的な移行 | イメージ、ボリューム、および Kubernetes オブジェクトはソースクラスターからレプリケーションリポジトリーにコピーされ、その後にレプリケーションリポジトリーから宛先クラスターにコピーされます。 |
| ボリュームの直接移行 | 永続ボリュームはソースクラスターから宛先クラスターに直接コピーされます。 |
| イメージの直接移行 | イメージはソースクラスターから宛先クラスターに直接コピーされます。 |
| 段階移行 | データはアプリケーションを停止せずに、宛先クラスターにコピーされます。 段階移行を複数回実行すると、カットオーバー移行の時間が短縮されます。 |
| カットオーバー移行 | ソースクラスター上のアプリケーションが停止され、アプリケーションリソースが宛先クラスターに移行されます。 |
| 状態の移行 | アプリケーションの状態は、特定の永続ボリューム要求を宛先クラスターにコピーして移行されます。 |
| ロールバック移行 | ロールバック移行は完了した移行をロールバックします。 |
1 MTC の Web コンソールの ターゲット クラスターを指します。