8.2. Operator インストールのスコープ設定
Operator の OLM でのインストールおよびアップグレードについてのスコープ設定ルールを提供するには、サービスアカウントを OperatorGroup に関連付けます。
この例では、クラスター管理者は一連の Operator を指定された namespace に制限できます。
手順
新規の namespace を作成します。
$ cat <<EOF | oc create -f - apiVersion: v1 kind: Namespace metadata: name: scoped EOF
Operator を制限する必要のあるパーミッションを割り当てます。これには、新規サービスアカウント、関連するロール、およびロールバインディングの作成が必要になります。
$ cat <<EOF | oc create -f - apiVersion: v1 kind: ServiceAccount metadata: name: scoped namespace: scoped EOF
以下の例では、単純化するために、サービスアカウントに対し、指定される namespace ですべてのことを実行できるパーミッションを付与します。実稼働環境では、より粒度の細かいパーミッションセットを作成する必要があります。
$ cat <<EOF | oc create -f - apiVersion: rbac.authorization.k8s.io/v1 kind: Role metadata: name: scoped namespace: scoped rules: - apiGroups: ["*"] resources: ["*"] verbs: ["*"] --- apiVersion: rbac.authorization.k8s.io/v1 kind: RoleBinding metadata: name: scoped-bindings namespace: scoped roleRef: apiGroup: rbac.authorization.k8s.io kind: Role name: scoped subjects: - kind: ServiceAccount name: scoped namespace: scoped EOF
指定された namespace に OperatorGroup を作成します。この OperatorGroup は指定された namespace をターゲットにし、そのテナンシーがこれに制限されるようにします。さらに、OperatorGroup はユーザーがサービスアカウントを指定できるようにします。直前の手順で作成した ServiceAccount を指定します。
$ cat <<EOF | oc create -f - apiVersion: operators.coreos.com/v1 kind: OperatorGroup metadata: name: scoped namespace: scoped spec: serviceAccountName: scoped targetNamespaces: - scoped EOF
指定された namespace にインストールされる Operator はこの OperatorGroup に関連付けられ、指定されるサービスアカウントに関連付けられます。
指定された namespace で Subscription を作成し、Operator をインストールします。
$ cat <<EOF | oc create -f - apiVersion: operators.coreos.com/v1alpha1 kind: Subscription metadata: name: etcd namespace: scoped spec: channel: singlenamespace-alpha name: etcd source: <catalog_source_name> 1 EOF
- 1
- 指定された namespace にある CatalogSource、またはグローバルカタログ namespace にあるものを指定します。
この OperatorGroup に関連付けられる Operator は、指定されたサービスアカウントに付与されるパーミッションに制限されます。Operator がサービスアカウントの範囲外のパーミッションを要求する場合、インストールは該当するエラーを出して失敗します。
8.2.1. 粒度の細かいパーミッション
OLM は OperatorGroup で指定されたサービスアカウントを使用して、インストールされる Operator に関連する以下のリソースを作成または更新します。
- ClusterServiceVersion
- Subscription
- Secret
- ServiceAccount
- Service
- ClusterRole および ClusterRoleBinding
- Role および RoleBinding
Operator を指定された namespace に制限するため、クラスター管理者は以下のパーミッションをサービスアカウントに付与して起動できます。
以下のロールは一般的なサンプルであり、特定の Operator に基づいて追加のルールが必要になる可能性があります。
kind: Role rules: - apiGroups: ["operators.coreos.com"] resources: ["subscriptions", "clusterserviceversions"] verbs: ["get", "create", "update", "patch"] - apiGroups: [""] resources: ["services", "serviceaccounts"] verbs: ["get", "create", "update", "patch"] - apiGroups: ["rbac.authorization.k8s.io"] resources: ["roles", "rolebindings"] verbs: ["get", "create", "update", "patch"] - apiGroups: ["apps"] 1 resources: ["deployments"] verbs: ["list", "watch", "get", "create", "update", "patch", "delete"] - apiGroups: [""] 2 resources: ["pods"] verbs: ["list", "watch", "get", "create", "update", "patch", "delete"]
さらに、Operator がプルシークレットを指定する場合、以下のパーミッションも追加する必要があります。
kind: ClusterRole 1
rules:
- apiGroups: [""]
resources: ["secrets"]
verbs: ["get"]
---
kind: Role
rules:
- apiGroups: [""]
resources: ["secrets"]
verbs: ["create", "update", "patch"]
- 1
- シークレットを OLM namespace から取得するために必要です。