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OpenShift Container Platform のレジストリーの設定
概要
第1章 イメージレジストリー リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
1.1. 統合 OpenShift Container Platform レジストリー リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
OpenShift Container Platform は、クラスター上の標準ワークロードとして実行される組み込みコンテナーイメージレジストリーを提供します。このレジストリーはインフラストラクチャー Operator によって設定され、管理されます。これはユーザーがワークロードを実行するイメージを管理するために追加設定なしで使用できるソリューションを提供し、既存のクラスターインフラストラクチャーの上部で実行されます。このレジストリーは、他のクラスターワークロードのようにスケールアップまたはスケールダウンでき、特定のインフラストラクチャーのプロビジョニングを必要としません。さらに、これはクラスターのユーザー認証および認可システムに統合されるため、イメージを作成し、取得するためのアクセスは、イメージリソースでユーザーのパーミッションを定義することによって制御できることを意味します。
通常、レジストリーはクラスター上にビルドされたイメージの公開ターゲットとして、またクラスター上で実行されるワークロードのイメージのソースとして使用されます。新規イメージがレジストリーにプッシュされると、クラスターにはその新規イメージについて通知され、他のコンポーネントは更新されたイメージに応答し、これを使用できます。
イメージデータは 2 つの場所に保存されます。実際のイメージデータは、クラウドストレージまたはファイルシステムボリュームなどの設定可能なストレージの場所に格納されます。標準のクラスター API によって公開され、アクセス制御を実行するために使用されるイメージメタデータは、標準的な API リソース、とくにイメージおよびイメージストリームとして保存されます。
第2章 OpenShift Container Platform のイメージレジストリー Operator リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
2.1. クラウドプラットフォームおよび OpenStack のイメージレジストリー リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
イメージレジストリー Operator は、OpenShift Container Platform レジストリーの単一インスタンスをインストールし、レジストリーストレージのセットアップを含む、レジストリーのすべての設定を管理します。
ストレージは、AWS、GCP、Azure または OpenStack にインストーラーでプロビジョニングされるインフラストラクチャークラスターをインストールする場合にのみ自動的に設定されます。
コントロールプレーンのデプロイ後、Operator はクラスターで検出される設定に基づいてデフォルトの configs.imageregistry.operator.openshift.io
リソースインスタンスを作成します。
完全な configs.imageregistry.operator.openshift.io
リソースを定義するのに利用できる情報が十分にない場合、その不完全なリソースが定義され、Operator は足りない情報を示す情報を使ってリソースのステータスを更新します。
イメージレジストリー Operator は openshift-image-registry
namespace で実行され、その場所のレジストリーインスタンスも管理します。レジストリーのすべての設定およびワークロードリソースはその namespace に置かれます。
プルーナーを管理するためのイメージレジストリー Operator の動作は、イメージレジストリー Operator の ClusterOperator
オブジェクトで指定される managementState
とは独立しています。イメージレジストリー Operator が Managed
の状態ではない場合、イメージプルーナーは Pruning
カスタムリソースによって設定され、管理できます。
ただし、イメージレジストリー Operator の managementState
は、デプロイされたイメージプルーナージョブの動作を変更します。
-
Managed
: イメージプルーナーの--prune-registry
フラグはtrue
に設定されます。 -
Removed
: イメージプルーナーの--prune-registry
フラグはfalse
に設定されます。つまり、これは etcd のイメージメタデータのみのプルーニングを実行します。 -
Unmanaged
: イメージプルーナーの--prune-registry
フラグはfalse
に設定されます。
2.2. ベアメタルおよび vSphere のイメージレジストリー リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
2.2.1. インストール時に削除されたイメージレジストリー リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
共有可能なオブジェクトストレージを提供しないプラットフォームでは、OpenShift イメージレジストリー Operator 自体が Removed
としてブートストラップされます。これにより、openshift-installer
がそれらのプラットフォームタイプでのインストールを完了できます。
インストール後に、イメージレジストリー Operator 設定を編集して managementState
を Removed
から Managed
に切り替える必要があります。
Prometheus コンソールは、以下のような ImageRegistryRemoved
アラートを提供します。
"Image Registry has been removed.ImageStreamTags
, BuildConfigs
and DeploymentConfigs
which reference ImageStreamTags
may not work as expected.Please configure storage and update the config to Managed
state by editing configs.imageregistry.operator.openshift.io."
2.3. イメージレジストリー Operator の設定パラメーター リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
configs.imageregistry.operator.openshift.io
リソースは以下の設定パラメーターを提供します。
パラメーター | 説明 |
---|---|
|
|
|
レジストリーインスタンスの |
| デフォルトで生成されるアップロードのセキュリティーを保護するためにレジストリーで必要な値。 |
| マスター API およびアップストリームレジストリーの呼び出し時に使用されるプロキシーを定義します。 |
|
|
| レジストリーインスタンスが新規イメージのプッシュや既存イメージの削除の試行を拒否するかどうかを示します。 |
| API 要求の制限の詳細。指定されたレジストリーインスタンスが追加リソースをキューに入れる前に処理する並列要求の数を制御します。 |
| 外部ルートがデフォルトのホスト名を使用して定義されるかどうかを決定します。これが有効にされている場合、ルートは re-encrypt 暗号を使用します。デフォルトは false に設定されます。 |
| 作成する追加ルートの配列。ルートにホスト名および証明書を指定します。 |
| レジストリーのレプリカ数。 |
2.4. イメージレジストリーのデフォルトルートをカスタムリソース定義 (CRD、Custom Resource Definition ) で有効にする リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
OpenShift Container Platform では、Registry
Operator はレジストリー機能を制御します。Operator は、configs.imageregistry.operator.openshift.io
カスタムリソース定義 (CRD) で定義されます。
イメージレジストリーのデフォルトルートを自動的に有効にする必要がある場合には、イメージレジストリー Operator CRD のパッチを適用します。
手順
イメージレジストリー Operator CRD にパッチを適用します。
oc patch configs.imageregistry.operator.openshift.io/cluster --type merge -p '{"spec":{"defaultRoute":true}}'
$ oc patch configs.imageregistry.operator.openshift.io/cluster --type merge -p '{"spec":{"defaultRoute":true}}'
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2.5. イメージレジストリーアクセス用の追加のトラストストアの設定 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
image.config.openshift.io/cluster
カスタムリソースには、イメージレジストリーのアクセス時に信頼される追加の認証局が含まれる設定マップへの参照を含めることができます。
前提条件
- 認証局 (CA) は PEM でエンコードされている必要があります。
手順
設定マップを openshift-config
namespace に作成し、その名前を image.config.openshift.io
カスタムリソースの AdditionalTrustedCA
で使用し、追加の CA を指定することができます。
設定マップキーは、この CA が信頼されるポートを持つレジストリーのホスト名であり、base64 エンコード証明書が信頼する追加の各レジストリー CA についての値になります。
イメージレジストリー CA の設定マップの例
- 1
- レジストリーにポートがある場合 (例:
registry-with-port.example.com:5000
)、:
は..
に置き換える必要があります。
以下の手順で追加の CA を設定することができます。
追加の CA を設定するには、以下を実行します。
oc create configmap registry-config --from-file=<external_registry_address>=ca.crt -n openshift-config
$ oc create configmap registry-config --from-file=<external_registry_address>=ca.crt -n openshift-config
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow oc edit image.config.openshift.io cluster
$ oc edit image.config.openshift.io cluster
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spec: additionalTrustedCA: name: registry-config
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2.6. イメージレジストリー Operator のストレージの認証情報の設定 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
configs.imageregistry.operator.openshift.io
および ConfigMap リソースのほかにも、openshift-image-registry
namespace 内の別のシークレットリソースによってストレージの認証情報の設定が Operator に提供されます。
image-registry-private-configuration-user
シークレットは、ストレージのアクセスおよび管理に必要な認証情報を提供します。これは、デフォルト認証情報が見つからない場合に Operator によって使用されるデフォルト認証情報を上書きします。
手順
必要なキーが含まれる OpenShift Container Platform シークレットを作成します。
oc create secret generic image-registry-private-configuration-user --from-file=KEY1=value1 --from-literal=KEY2=value2 --namespace openshift-image-registry
$ oc create secret generic image-registry-private-configuration-user --from-file=KEY1=value1 --from-literal=KEY2=value2 --namespace openshift-image-registry
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2.7. 関連情報 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
第3章 レジストリーのセットアップおよび設定 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
3.1. AWS のユーザーによってプロビジョニングされるインフラストラクチャーのレジストリーの設定 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
3.1.1. イメージレジストリー Operator のシークレットの設定 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
configs.imageregistry.operator.openshift.io
および ConfigMap リソースのほかにも、openshift-image-registry
namespace 内の別のシークレットリソースによって設定が Operator に提供されます。
image-registry-private-configuration-user
シークレットは、ストレージのアクセスおよび管理に必要な認証情報を提供します。これは、デフォルト認証情報が見つからない場合に Operator によって使用されるデフォルト認証情報を上書きします。
AWS ストレージの S3 の場合、シークレットには以下のキーが含まれることが予想されます。
-
REGISTRY_STORAGE_S3_ACCESSKEY
-
REGISTRY_STORAGE_S3_SECRETKEY
手順
必要なキーが含まれる OpenShift Container Platform シークレットを作成します。
oc create secret generic image-registry-private-configuration-user --from-literal=REGISTRY_STORAGE_S3_ACCESSKEY=myaccesskey --from-literal=REGISTRY_STORAGE_S3_SECRETKEY=mysecretkey --namespace openshift-image-registry
$ oc create secret generic image-registry-private-configuration-user --from-literal=REGISTRY_STORAGE_S3_ACCESSKEY=myaccesskey --from-literal=REGISTRY_STORAGE_S3_SECRETKEY=mysecretkey --namespace openshift-image-registry
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3.1.2. ユーザーによってプロビジョニングされるインフラストラクチャーでの AWS のレジストリーストレージの設定 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
インストール時に、Amazon S3 バケットを作成するにはクラウド認証情報を使用でき、レジストリー Operator がストレージを自動的に設定します。
レジストリー Operator が S3 バケットを作成できず、ストレージを自動的に設定する場合、以下の手順により S3 バケットを作成し、ストレージを設定することができます。
前提条件
- ユーザーによってプロビジョニングされるインフラストラクチャーでの AWS 上のクラスター。
Amazon S3 ストレージの場合、シークレットには以下のキーが含まれることが予想されます。
-
REGISTRY_STORAGE_S3_ACCESSKEY
-
REGISTRY_STORAGE_S3_SECRETKEY
-
手順
レジストリー Operator が S3 バケットを作成できず、ストレージを自動的に設定する場合は、以下の手順を使用してください。
- バケットライフサイクルポリシー を設定し、1 日以上経過している未完了のマルチパートアップロードを中止します。
configs.imageregistry.operator.openshift.io/cluster
にストレージ設定を入力します。oc edit configs.imageregistry.operator.openshift.io/cluster
$ oc edit configs.imageregistry.operator.openshift.io/cluster
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 設定例
storage: s3: bucket: <bucket-name> region: <region-name>
storage: s3: bucket: <bucket-name> region: <region-name>
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AWS でレジストリーイメージのセキュリティーを保護するには、S3 バケットに対して パブリックアクセスのブロック を実行します。
3.1.3. AWS S3 のイメージレジストリー Operator 設定パラメーター リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
以下の設定パラメーターは AWS S3 レジストリーストレージで利用できます。
ImageRegistryConfigStorageS3
は、バックエンドストレージに AWS S3 サービスを使用するようにレジストリーを設定する情報を保持します。詳細は、S3 ストレージドライバーのドキュメント を参照してください。
パラメーター | 説明 |
---|---|
| バケットは、レジストリーのデータを保存するバケット名です。これはオプションであり、指定されていない場合は生成されます。 |
| リージョンはバケットが存在する AWS リージョンです。これはオプションであり、インストール済みの AWS リージョンに基づいて設定されます。 |
| RegionEndpoint は、S3 互換のストレージサービスのエンドポイントです。これは、指定されるリージョンに応じてオプションおよびデフォルトになります。 |
| VirtualHosted は、カスタム RegionEndpoint で S3 仮想ホストスタイルのバケットパスの使用を有効にします。これはオプションであり、デフォルトは false です。 このパラメーターを設定して、OpenShift Container Platform を非表示のリージョンにデプロイします。 |
| encrypt は、イメージが暗号化された形式で保存されるかどうかを指定します。これはオプションであり、デフォルトは false です。 |
| KeyID は、暗号化に使用する KMS キー ID です。これはオプションです。encrypt は true である必要があります。そうでない場合、このパラメーターは無視されます。 |
| CloudFront は Amazon Cloudfront をレジストリーでストレージミドルウェアとして設定します。これはオプションです。 |
3.2. GCP のユーザーによってプロビジョニングされるインフラストラクチャーのレジストリーの設定 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
3.2.1. イメージレジストリー Operator のシークレットの設定 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
configs.imageregistry.operator.openshift.io
および ConfigMap リソースのほかにも、openshift-image-registry
namespace 内の別のシークレットリソースによって設定が Operator に提供されます。
image-registry-private-configuration-user
シークレットは、ストレージのアクセスおよび管理に必要な認証情報を提供します。これは、デフォルト認証情報が見つからない場合に Operator によって使用されるデフォルト認証情報を上書きします。
GCP ストレージ上の GCS の場合、シークレットには、GCP が提供する認証情報ファイルの内容に相当するキーが含まれることが予想されます。
-
REGISTRY_STORAGE_GCS_KEYFILE
手順
必要なキーが含まれる OpenShift Container Platform シークレットを作成します。
oc create secret generic image-registry-private-configuration-user --from-file=REGISTRY_STORAGE_GCS_KEYFILE=<path_to_keyfile> --namespace openshift-image-registry
$ oc create secret generic image-registry-private-configuration-user --from-file=REGISTRY_STORAGE_GCS_KEYFILE=<path_to_keyfile> --namespace openshift-image-registry
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3.2.2. ユーザーによってプロビジョニングされるインフラストラクチャーでの GCP のレジストリーストレージ リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
ストレージメディアは手動で設定し、レジストリーのカスタムリソース (CR) で設定を行う必要があります。
前提条件
- ユーザーによってプロビジョニングされるインフラストラクチャーのある GCP 上のクラスター。
- GCP のレジストリーストレージを設定するには、レジストリー Operator クラウド認証情報を指定する必要があります。
GCP ストレージ上の GCS の場合、シークレットには、GCP が提供する認証情報ファイルの内容に相当するキーが含まれることが予想されます。
-
REGISTRY_STORAGE_GCS_KEYFILE
-
3.2.3. GCP GCS のイメージレジストリー Operator 設定パラメーター。 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
手順
以下の設定パラメーターは、GCP GCS レジストリーストレージに利用できます。
パラメーター | 説明 |
---|---|
| バケットは、レジストリーのデータを保存するバケット名です。これはオプションであり、指定されていない場合は生成されます。 |
| リージョンは、バケットが存在する GCS の場所です。これはオプションであり、インストールされている GCS リージョンに基づいて設定されます。 |
| ProjectID は、このバケットが関連付けられる必要がある GCP プロジェクトのプロジェクト ID です。これはオプションです。 |
| KeyID は、暗号化に使用する KMS キー ID です。バケットは GCP でデフォルトで暗号化されているため、これはオプションになります。これにより、カスタム暗号化キーを使用できます。 |
3.3. Azure ユーザーによってプロビジョニングされるインフラストラクチャーのレジストリーの設定 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
3.3.1. イメージレジストリー Operator のシークレットの設定 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
configs.imageregistry.operator.openshift.io
および ConfigMap リソースのほかにも、openshift-image-registry
namespace 内の別のシークレットリソースによって設定が Operator に提供されます。
image-registry-private-configuration-user
シークレットは、ストレージのアクセスおよび管理に必要な認証情報を提供します。これは、デフォルト認証情報が見つからない場合に Operator によって使用されるデフォルト認証情報を上書きします。
Azure レジストリーストレージの場合、シークレットには、Azure が提供する認証情報ファイルの内容に相当する値を持つキーが含まれることが予想されます。
-
REGISTRY_STORAGE_AZURE_ACCOUNTKEY
手順
必要なキーが含まれる OpenShift Container Platform シークレットを作成します。
oc create secret generic image-registry-private-configuration-user --from-literal=REGISTRY_STORAGE_AZURE_ACCOUNTKEY=<accountkey> --namespace openshift-image-registry
$ oc create secret generic image-registry-private-configuration-user --from-literal=REGISTRY_STORAGE_AZURE_ACCOUNTKEY=<accountkey> --namespace openshift-image-registry
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3.3.2. Azure の場合のレジストリーストレージの設定 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
インストール時に、Azure Blob Storage を作成するにはクラウド認証情報を使用でき、レジストリー Operator がストレージを自動的に設定します。
前提条件
- ユーザーによってプロビジョニングされるインフラストラクチャーでの Azure 上のクラスター。
- Azure のレジストリーストレージを設定するには、レジストリー Operator クラウド認証情報を指定する必要があります。
AWS ストレージの場合、シークレットには 1 つのキーが含まれることが予想されます。
-
REGISTRY_STORAGE_AZURE_ACCOUNTKEY
-
手順
- Azure ストレージコンテナー を作成します。
configs.imageregistry.operator.openshift.io/cluster
にストレージ設定を入力します。oc edit configs.imageregistry.operator.openshift.io/cluster
$ oc edit configs.imageregistry.operator.openshift.io/cluster
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storage: azure: accountName: <storage-account-name> container: <container-name>
storage: azure: accountName: <storage-account-name> container: <container-name>
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3.4. ベアメタルのレジストリーの設定 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
3.4.1. インストール時に削除されたイメージレジストリー リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
共有可能なオブジェクトストレージを提供しないプラットフォームでは、OpenShift イメージレジストリー Operator 自体が Removed
としてブートストラップされます。これにより、openshift-installer
がそれらのプラットフォームタイプでのインストールを完了できます。
インストール後に、イメージレジストリー Operator 設定を編集して managementState
を Removed
から Managed
に切り替える必要があります。
Prometheus コンソールは、以下のような ImageRegistryRemoved
アラートを提供します。
"Image Registry has been removed.ImageStreamTags
, BuildConfigs
and DeploymentConfigs
which reference ImageStreamTags
may not work as expected.Please configure storage and update the config to Managed
state by editing configs.imageregistry.operator.openshift.io."
3.4.2. イメージレジストリーの管理状態の変更 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
イメージレジストリーを起動するには、イメージレジストリー Operator 設定の managementState
を Removed
から Managed
に変更する必要があります。
手順
ManagementState
イメージレジストリー Operator 設定をRemoved
からManaged
に変更します。以下に例を示します。oc patch configs.imageregistry.operator.openshift.io cluster --type merge --patch '{"spec":{"managementState":"Managed"}}'
$ oc patch configs.imageregistry.operator.openshift.io cluster --type merge --patch '{"spec":{"managementState":"Managed"}}'
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3.4.3. イメージレジストリーストレージの設定 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
イメージレジストリー Operator は、デフォルトストレージを提供しないプラットフォームでは最初は利用できません。インストール後に、レジストリー Operator を使用できるようにレジストリーをストレージを使用するように設定する必要があります。
実稼働クラスターに必要な永続ボリュームの設定についての手順が示されます。該当する場合、空のディレクトリーをストレージの場所として設定する方法が表示されます。これは、実稼働以外のクラスターでのみ利用できます。
アップグレード時に Recreate
ロールアウトストラテジーを使用して、イメージレジストリーがブロックストレージタイプを使用することを許可するための追加の手順が提供されます。
3.4.4. ベアメタルの場合のレジストリーストレージの設定 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
クラスター管理者は、インストール後にレジストリーをストレージを使用できるように設定する必要があります。
前提条件
- クラスター管理者のパーミッション。
- ベアメタル上のクラスター。
Red Hat OpenShift Container Storage などのクラスターのプロビジョニングされた永続ストレージ。
重要OpenShift Container Platform は、1 つのレプリカのみが存在する場合にイメージレジストリーストレージの
ReadWriteOnce
アクセスをサポートします。2 つ以上のレプリカで高可用性をサポートするイメージレジストリーをデプロイするには、ReadWriteMany
アクセスが必要です。- 100Gi の容量が必要です。
手順
レジストリーをストレージを使用できるように設定するには、
configs.imageregistry/cluster
リソースのspec.storage.pvc
を変更します。注記共有ストレージを使用する場合は、外部からアクセスを防ぐためにセキュリティー設定を確認します。
レジストリー Pod がないことを確認します。
oc get pod -n openshift-image-registry
$ oc get pod -n openshift-image-registry
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 注記ストレージタイプが
emptyDIR
の場合、レプリカ数が1
を超えることはありません。レジストリー設定を確認します。
oc edit configs.imageregistry.operator.openshift.io
$ oc edit configs.imageregistry.operator.openshift.io
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 出力例
storage: pvc: claim:
storage: pvc: claim:
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow claim
フィールドを空のままにし、image-registry-storage
PVC の自動作成を可能にします。clusteroperator
ステータスを確認します。oc get clusteroperator image-registry
$ oc get clusteroperator image-registry
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow
3.4.5. 実稼働以外のクラスターでのイメージレジストリーのストレージの設定 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
イメージレジストリー Operator のストレージを設定する必要があります。実稼働用以外のクラスターの場合、イメージレジストリーは空のディレクトリーに設定することができます。これを実行する場合、レジストリーを再起動するとすべてのイメージが失われます。
手順
イメージレジストリーストレージを空のディレクトリーに設定するには、以下を実行します。
oc patch configs.imageregistry.operator.openshift.io cluster --type merge --patch '{"spec":{"storage":{"emptyDir":{}}}}'
$ oc patch configs.imageregistry.operator.openshift.io cluster --type merge --patch '{"spec":{"storage":{"emptyDir":{}}}}'
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 警告実稼働用以外のクラスターにのみこのオプションを設定します。
イメージレジストリー Operator がそのコンポーネントを初期化する前にこのコマンドを実行する場合、
oc patch
コマンドは以下のエラーを出して失敗します。Error from server (NotFound): configs.imageregistry.operator.openshift.io "cluster" not found
Error from server (NotFound): configs.imageregistry.operator.openshift.io "cluster" not found
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 数分待機した後に、このコマンドを再び実行します。
イメージのビルドおよびプッシュを有効にするためにレジストリーが managed に設定されていることを確認します。
以下を実行します。
oc edit configs.imageregistry/cluster
$ oc edit configs.imageregistry/cluster
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 次に、行を変更します。
managementState: Removed
managementState: Removed
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 上記を以下のように変更します。
managementState: Managed
managementState: Managed
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow
3.4.6. ベアメタルの場合のブロックレジストリーストレージの設定 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
イメージレジストリーがクラスター管理者によるアップグレード時にブロックストレージタイプを使用できるようにするには、Recreate
ロールアウトストラテジーを使用できます。
ブロックストレージボリュームはサポートされますが、実稼働クラスターでのイメージレジストリーと併用することは推奨されません。レジストリーに複数のレプリカを含めることができないため、ブロックストレージにレジストリーが設定されているインストールに高可用性はありません。
手順
イメージレジストリーストレージをブロックストレージタイプとして設定するには、レジストリーが
Recreate
ロールアウトストラテジーを使用し、1 つの (1
) レプリカのみで実行されるように、レジストリーにパッチを適用します。oc patch config.imageregistry.operator.openshift.io/cluster --type=merge -p '{"spec":{"rolloutStrategy":"Recreate","replicas":1}}'
$ oc patch config.imageregistry.operator.openshift.io/cluster --type=merge -p '{"spec":{"rolloutStrategy":"Recreate","replicas":1}}'
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow - ブロックストレージデバイスの PV をプロビジョニングし、そのボリュームの PVC を作成します。要求されたブロックボリュームは ReadWriteOnce (RWO) アクセスモードを使用します。
- 正しい PVC を参照するようにレジストリー設定を編集します。
3.4.7. 関連情報 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
ベアメタルの場合のレジストリーストレージの設定方法についての詳細は、Recommended configurable storage technology を参照してください。
3.5. vSphere のレジストリーの設定 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
3.5.1. インストール時に削除されたイメージレジストリー リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
共有可能なオブジェクトストレージを提供しないプラットフォームでは、OpenShift イメージレジストリー Operator 自体が Removed
としてブートストラップされます。これにより、openshift-installer
がそれらのプラットフォームタイプでのインストールを完了できます。
インストール後に、イメージレジストリー Operator 設定を編集して managementState
を Removed
から Managed
に切り替える必要があります。
Prometheus コンソールは、以下のような ImageRegistryRemoved
アラートを提供します。
"Image Registry has been removed.ImageStreamTags
, BuildConfigs
and DeploymentConfigs
which reference ImageStreamTags
may not work as expected.Please configure storage and update the config to Managed
state by editing configs.imageregistry.operator.openshift.io."
3.5.2. イメージレジストリーの管理状態の変更 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
イメージレジストリーを起動するには、イメージレジストリー Operator 設定の managementState
を Removed
から Managed
に変更する必要があります。
手順
ManagementState
イメージレジストリー Operator 設定をRemoved
からManaged
に変更します。以下に例を示します。oc patch configs.imageregistry.operator.openshift.io cluster --type merge --patch '{"spec":{"managementState":"Managed"}}'
$ oc patch configs.imageregistry.operator.openshift.io cluster --type merge --patch '{"spec":{"managementState":"Managed"}}'
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow
3.5.2.1. イメージレジストリーストレージの設定 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
イメージレジストリー Operator は、デフォルトストレージを提供しないプラットフォームでは最初は利用できません。インストール後に、レジストリー Operator を使用できるようにレジストリーをストレージを使用するように設定する必要があります。
実稼働クラスターに必要な永続ボリュームの設定についての手順が示されます。該当する場合、空のディレクトリーをストレージの場所として設定する方法が表示されます。これは、実稼働以外のクラスターでのみ利用できます。
アップグレード時に Recreate
ロールアウトストラテジーを使用して、イメージレジストリーがブロックストレージタイプを使用することを許可するための追加の手順が提供されます。
3.5.3. VMware vSphere のレジストリーストレージの設定 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
クラスター管理者は、インストール後にレジストリーをストレージを使用できるように設定する必要があります。
前提条件
- クラスター管理者のパーミッション。
- VMware vSphere 上のクラスター。
Red Hat OpenShift Container Storage などのクラスターのプロビジョニングされた永続ストレージ。
重要OpenShift Container Platform は、1 つのレプリカのみが存在する場合にイメージレジストリーストレージの
ReadWriteOnce
アクセスをサポートします。2 つ以上のレプリカで高可用性をサポートするイメージレジストリーをデプロイするには、ReadWriteMany
アクセスが必要です。- 100Gi の容量が必要です。
テストにより、NFS サーバーを RHEL でコアサービスのストレージバックエンドとして使用することに関する問題が検出されています。これには、OpenShift Container レジストリーおよび Quay、メトリクスストレージの Prometheus、およびロギングストレージの Elasticsearch が含まれます。そのため、コアサービスで使用される PV をサポートするために RHEL NFS を使用することは推奨されていません。
他の NFS の実装ではこれらの問題が検出されない可能性があります。OpenShift Container Platform コアコンポーネントに対して実施された可能性のあるテストに関する詳細情報は、個別の NFS 実装ベンダーにお問い合わせください。
手順
レジストリーをストレージを使用できるように設定するには、
configs.imageregistry/cluster
リソースのspec.storage.pvc
を変更します。注記共有ストレージを使用する場合は、外部からアクセスを防ぐためにセキュリティー設定を確認します。
レジストリー Pod がないことを確認します。
oc get pod -n openshift-image-registry
$ oc get pod -n openshift-image-registry
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 注記ストレージタイプが
emptyDIR
の場合、レプリカ数が1
を超えることはありません。レジストリー設定を確認します。
oc edit configs.imageregistry.operator.openshift.io
$ oc edit configs.imageregistry.operator.openshift.io
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 出力例
storage: pvc: claim:
storage: pvc: claim:
1 Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow - 1
claim
フィールドを空のままにし、image-registry-storage
PVC の自動作成を可能にします。
clusteroperator
ステータスを確認します。oc get clusteroperator image-registry
$ oc get clusteroperator image-registry
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow
3.5.4. 実稼働以外のクラスターでのイメージレジストリーのストレージの設定 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
イメージレジストリー Operator のストレージを設定する必要があります。実稼働用以外のクラスターの場合、イメージレジストリーは空のディレクトリーに設定することができます。これを実行する場合、レジストリーを再起動するとすべてのイメージが失われます。
手順
イメージレジストリーストレージを空のディレクトリーに設定するには、以下を実行します。
oc patch configs.imageregistry.operator.openshift.io cluster --type merge --patch '{"spec":{"storage":{"emptyDir":{}}}}'
$ oc patch configs.imageregistry.operator.openshift.io cluster --type merge --patch '{"spec":{"storage":{"emptyDir":{}}}}'
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 警告実稼働用以外のクラスターにのみこのオプションを設定します。
イメージレジストリー Operator がそのコンポーネントを初期化する前にこのコマンドを実行する場合、
oc patch
コマンドは以下のエラーを出して失敗します。Error from server (NotFound): configs.imageregistry.operator.openshift.io "cluster" not found
Error from server (NotFound): configs.imageregistry.operator.openshift.io "cluster" not found
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 数分待機した後に、このコマンドを再び実行します。
イメージのビルドおよびプッシュを有効にするためにレジストリーが managed に設定されていることを確認します。
以下を実行します。
oc edit configs.imageregistry/cluster
$ oc edit configs.imageregistry/cluster
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 次に、行を変更します。
managementState: Removed
managementState: Removed
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 上記を以下のように変更します。
managementState: Managed
managementState: Managed
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow
3.5.5. VMware vSphere のブロックレジストリーストレージの設定 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
イメージレジストリーがクラスター管理者によるアップグレード時に vSphere Virtual Machine Disk (VMDK) などのブロックストレージタイプを使用できるようにするには、Recreate
ロールアウトストラテジーを使用できます。
ブロックストレージボリュームはサポートされますが、実稼働クラスターでのイメージレジストリーと併用することは推奨されません。レジストリーに複数のレプリカを含めることができないため、ブロックストレージにレジストリーが設定されているインストールに高可用性はありません。
手順
イメージレジストリーストレージをブロックストレージタイプとして設定するには、レジストリーが
Recreate
ロールアウトストラテジーを使用し、1
レプリカのみで実行されるように、レジストリーにパッチを適用します。oc patch config.imageregistry.operator.openshift.io/cluster --type=merge -p '{"spec":{"rolloutStrategy":"Recreate","replicas":1}}'
$ oc patch config.imageregistry.operator.openshift.io/cluster --type=merge -p '{"spec":{"rolloutStrategy":"Recreate","replicas":1}}'
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow ブロックストレージデバイスの PV をプロビジョニングし、そのボリュームの PVC を作成します。要求されたブロックボリュームは ReadWriteOnce (RWO) アクセスモードを使用します。
以下の内容で
pvc.yaml
ファイルを作成して VMware vSpherePersistentVolumeClaim
オブジェクトを定義します。Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow ファイルから
PersistentVolumeClaim
オブジェクトを作成します。oc create -f pvc.yaml -n openshift-image-registry
$ oc create -f pvc.yaml -n openshift-image-registry
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow
正しい PVC を参照するようにレジストリー設定を編集します。
oc edit config.imageregistry.operator.openshift.io -o yaml
$ oc edit config.imageregistry.operator.openshift.io -o yaml
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 出力例
storage: pvc: claim:
storage: pvc: claim:
1 Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow - 1
- カスタム PVC を作成すると、
image-registry-storage
PVC のデフォルトの自動作成のclaim
フィールドを空のままにすることができます。
正しい PVC を参照するようにレジストリーストレージを設定する方法については、vSphere のレジストリーの設定 を参照してください。
3.5.6. 関連情報 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
vSphere の場合のレジストリーストレージの設定方法についての詳細は、Recommended configurable storage technology を参照してください。
第4章 レジストリーオプション リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
OpenShift Container Platform はイメージをソースコードからビルドし、それらをデプロイし、それらのライフサイクルを管理できます。これを可能にするため、 OpenShift Container Platform は内部の統合コンテナーイメージレジストリーを提供しています。このレジストリーは OpenShift Container Platform 環境にデプロイでき、ここからイメージをローカルで管理できます。
4.1. 統合 OpenShift Container Platform レジストリー リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
OpenShift Container Platform は、クラスター上の標準ワークロードとして実行される組み込みコンテナーイメージレジストリーを提供します。このレジストリーはインフラストラクチャー Operator によって設定され、管理されます。これはユーザーがワークロードを実行するイメージを管理するために追加設定なしで使用できるソリューションを提供し、既存のクラスターインフラストラクチャーの上部で実行されます。このレジストリーは、他のクラスターワークロードのようにスケールアップまたはスケールダウンでき、特定のインフラストラクチャーのプロビジョニングを必要としません。さらに、これはクラスターのユーザー認証および認可システムに統合されるため、イメージを作成し、取得するためのアクセスは、イメージリソースでユーザーのパーミッションを定義することによって制御できることを意味します。
通常、レジストリーはクラスター上にビルドされたイメージの公開ターゲットとして、またクラスター上で実行されるワークロードのイメージのソースとして使用されます。新規イメージがレジストリーにプッシュされると、クラスターにはその新規イメージについて通知され、他のコンポーネントは更新されたイメージに応答し、これを使用できます。
イメージデータは 2 つの場所に保存されます。実際のイメージデータは、クラウドストレージまたはファイルシステムボリュームなどの設定可能なストレージの場所に格納されます。標準のクラスター API によって公開され、アクセス制御を実行するために使用されるイメージメタデータは、標準的な API リソース、とくにイメージおよびイメージストリームとして保存されます。
4.2. サードパーティーレジストリー リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
OpenShift Container Platform はサードパーティーレジストリーからのイメージを使用してコンテナーを作成できますが、これらのレジストリーは統合 OpenShift Container Platform レジストリーと同じイメージ通知のサポートを提供する訳ではありません。このため、OpenShift Container Platform はイメージストリームの作成時にリモートレジストリーからタグをフェッチします。
フェッチされたタグの更新は、oc import-image <stream>
を実行するだけで簡単に実行できます。新規イメージが検出されると、以前に記述されたビルドとデプロイメントの応答が生じます。
4.2.1. 認証 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
OpenShift Container Platform はユーザーが指定する認証情報を使用してプライベートイメージリポジトリーにアクセスするためにレジストリーと通信できます。これにより、OpenShift Container Platform はイメージのプッシュ/プルをプライベートリポジトリーへ/から実行できます。
4.3. Red Hat Quay レジストリー リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
エンタープライズ向けの高品質なコンテナーイメージレジストリーを必要とされる場合、Red Hat Quay をホストされたサービスとして、また独自のデータセンターやクラウド環境にインストールするソフトウェアとしてご利用いただけます。Red Hat Quay の高度なレジストリーには、geo レプリケーション、イメージのスキャニング、およびイメージのロールバック機能が含まれます。
Quay.io サイトにアクセスし、独自のホストされる Quay レジストリーアカウントをセットアップします。その後、Quay チュートリアルに従って Quay レジストリーにログインし、イメージの管理を開始します。
Red Hat Quay レジストリーへのアクセスは、任意のリモートコンテナーイメージレジストリーと同様に OpenShift Container Platform から実行できます。
4.4. 認証で有効にされる Red Hat レジストリー リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
Red Hat Ecosystem Catalog のコンテナーイメージのセクションで利用可能なすべてのコンテナーイメージはイメージレジストリーの registry.redhat.io
でホストされます。
レジストリー registry.redhat.io
では、イメージおよび OpenShift Container Platform でホストされるコンテンツへのアクセスに認証が必要です。新規レジストリーへの移行後も、既存レジストリーはしばらく利用可能になります。
OpenShift Container Platform はイメージを registry.redhat.io
からプルするため、これを使用できるようにクラスターを設定する必要があります。
新規レジストリーは、以下の方法を使用して認証に標準の OAuth メカニズムを使用します。
- 認証トークン。管理者によって生成されるこれらのトークンは、システムにコンテナーイメージレジストリーに対する認証機能を付与するサービスアカウントです。サービスアカウントはユーザーアカウントの変更による影響を受けないため、トークンの認証方法は信頼性があり、回復性があります。これは、実稼働クラスター用にサポートされている唯一の認証オプションです。
-
Web ユーザー名およびパスワード。これは、
access.redhat.com
などのリソースへのログインに使用する標準的な認証情報のセットです。OpenShift Container Platform でこの認証方法を使用することはできますが、これは実稼働デプロイメントではサポートされません。この認証方法の使用は、OpenShift Container Platform 外のスタンドアロンのプロジェクトに制限されます。
ユーザー名およびパスワード、または認証トークンのいずれかの認証情報を使用して podman login
を使用し、新規レジストリーのコンテンツにアクセスします。
すべてのイメージストリームは、インストールプルシークレットを使用して認証を行う新規レジストリーを参照します。
認証情報は以下のいずれかの場所に配置する必要があります。
-
openshift
namespace.OpenShift namespace のイメージストリームがインポートできるように、認証情報はopenshift
namespace になければなりません。 - ホスト。Kubernetes でイメージをプルする際にホストの認証情報を使用するため、認証情報はホスト上になければなりません。
第5章 レジストリーへのアクセス リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
ログおよびメトリクスの表示やレジストリーのセキュリティー保護および公開などの、レジストリーへのアクセスについての各種の方法について、以下のセクションを参照してください。
レジストリーに直接アクセスし、podman
コマンドを起動することが可能です。これにより、podman push
や podman pull
などの操作で統合レジストリーへ/からイメージを直接プッシュまたはプルすることができます。これを実行するには、oc login
コマンドを使ってレジストリーにログインしている必要があります。実行できる操作は、以下のセクションで説明されているようにユーザーが持つパーミッションによって異なります。
5.1. 前提条件 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
- アイデンティティープロバイダー (IDP) を設定しておく必要があります。
podman pull
コマンドを使用する場合などにイメージをプルするには、ユーザーにregistry-viewer
ロールがなければなりません。このロールを追加するには、以下を実行します。oc policy add-role-to-user registry-viewer <user_name>
$ oc policy add-role-to-user registry-viewer <user_name>
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow イメージの書き出しやプッシュを実行するには (
podman push
コマンドを使用する場合など)、ユーザーにregistry-editor
ロールが必要です。このロールを追加するには、以下を実行します。oc policy add-role-to-user registry-editor <user_name>
$ oc policy add-role-to-user registry-editor <user_name>
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow
5.2. クラスターからレジストリーへの直接アクセス リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
クラスター内からレジストリーにアクセスすることができます。
手順
内部ルートを使用して、クラスターからレジストリーにアクセスします。
ノードのアドレスを取得することにより、ノードにアクセスします。
oc get nodes
$ oc get nodes
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow oc debug nodes/<node_address>
$ oc debug nodes/<node_address>
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow ノード上で
oc
やpodman
などのツールへのアクセスを有効にするには、以下のコマンドを実行します。chroot /host
sh-4.2# chroot /host
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow アクセストークンを使用してコンテナーイメージレジストリーにログインします。
oc login -u kubeadmin -p <password_from_install_log> https://api-int.<cluster_name>.<base_domain>:6443
sh-4.2# oc login -u kubeadmin -p <password_from_install_log> https://api-int.<cluster_name>.<base_domain>:6443
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow podman login -u kubeadmin -p $(oc whoami -t) image-registry.openshift-image-registry.svc:5000
sh-4.2# podman login -u kubeadmin -p $(oc whoami -t) image-registry.openshift-image-registry.svc:5000
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 以下のようなログインを確認するメッセージが表示されるはずです。
Login Succeeded!
Login Succeeded!
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 注記ユーザー名には任意の値を指定でき、トークンには必要な情報がすべて含まれます。コロンが含まれるユーザー名を指定すると、ログインに失敗します。
イメージレジストリー Operator はルートを作成するため、
default-route-openshift-image-registry.<cluster_name>
のようになります。レジストリーに対して
podman pull
およびpodman push
操作を実行します。重要任意のイメージをプルできますが、system:registry ロールを追加している場合は、各自のプロジェクトにあるレジストリーにのみイメージをプッシュすることができます。
次の例では、以下を使用します。
Expand コンポーネント 値 <registry_ip>
172.30.124.220
<port>
5000
<project>
openshift
<image>
image
<tag>
省略 (デフォルトは
latest
)任意のイメージをプルします。
podman pull name.io/image
$ podman pull name.io/image
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 新規イメージに
<registry_ip>:<port>/<project>/<image>
形式でタグ付けします。プロジェクト名は、イメージを正しくレジストリーに配置し、これに後でアクセスできるようにするために OpenShift Container Platform のプル仕様に表示される必要があります。podman tag name.io/image image-registry.openshift-image-registry.svc:5000/openshift/image
$ podman tag name.io/image image-registry.openshift-image-registry.svc:5000/openshift/image
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 注記指定されたプロジェクトについて
system:image-builder
ロールを持っている必要があります。このロールにより、ユーザーはイメージの書き出しやプッシュを実行できます。そうでない場合は、次の手順のpodman push
は失敗します。これをテストするには、新規プロジェクトを作成し、イメージをプッシュできます。新しくタグ付けされたイメージをレジストリーにプッシュします。
podman push image-registry.openshift-image-registry.svc:5000/openshift/image
$ podman push image-registry.openshift-image-registry.svc:5000/openshift/image
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow
5.3. レジストリー Pod のステータスの確認 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
クラスター管理者は、openshift-image-registry
プロジェクトで実行されているイメージレジストリー Pod を一覧表示し、それらのステータスを確認できます。
前提条件
-
cluster-admin
ロールを持つユーザーとしてクラスターにアクセスできる。 -
OpenShift CLI (
oc
) がインストールされている。
手順
openshift-image-registry
プロジェクトの Pod を一覧表示し、それらのステータスを表示します。oc get pods -n openshift-image-registry
$ oc get pods -n openshift-image-registry
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 出力例
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow
5.4. レジストリーログの表示 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
oc logs
コマンドを使用してレジストリーのログを表示することができます。
手順
デプロイメントで
oc logs
コマンドを使用して、コンテナーイメージレジストリーのログを表示します。oc logs deployments/image-registry -n openshift-image-registry
$ oc logs deployments/image-registry -n openshift-image-registry
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 出力例
2015-05-01T19:48:36.300593110Z time="2015-05-01T19:48:36Z" level=info msg="version=v2.0.0+unknown" 2015-05-01T19:48:36.303294724Z time="2015-05-01T19:48:36Z" level=info msg="redis not configured" instance.id=9ed6c43d-23ee-453f-9a4b-031fea646002 2015-05-01T19:48:36.303422845Z time="2015-05-01T19:48:36Z" level=info msg="using inmemory layerinfo cache" instance.id=9ed6c43d-23ee-453f-9a4b-031fea646002 2015-05-01T19:48:36.303433991Z time="2015-05-01T19:48:36Z" level=info msg="Using OpenShift Auth handler" 2015-05-01T19:48:36.303439084Z time="2015-05-01T19:48:36Z" level=info msg="listening on :5000" instance.id=9ed6c43d-23ee-453f-9a4b-031fea646002
2015-05-01T19:48:36.300593110Z time="2015-05-01T19:48:36Z" level=info msg="version=v2.0.0+unknown" 2015-05-01T19:48:36.303294724Z time="2015-05-01T19:48:36Z" level=info msg="redis not configured" instance.id=9ed6c43d-23ee-453f-9a4b-031fea646002 2015-05-01T19:48:36.303422845Z time="2015-05-01T19:48:36Z" level=info msg="using inmemory layerinfo cache" instance.id=9ed6c43d-23ee-453f-9a4b-031fea646002 2015-05-01T19:48:36.303433991Z time="2015-05-01T19:48:36Z" level=info msg="Using OpenShift Auth handler" 2015-05-01T19:48:36.303439084Z time="2015-05-01T19:48:36Z" level=info msg="listening on :5000" instance.id=9ed6c43d-23ee-453f-9a4b-031fea646002
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow
5.5. レジストリーメトリクスへのアクセス リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
OpenShift Container レジストリーは、Prometheus メトリクス のエンドポイントを提供します。Prometheus はスタンドアロンのオープンソースのシステムモニターリングおよびアラートツールキットです。
メトリクスは、レジストリーエンドポイントの /extensions/v2/metrics パスに公開されます。
手順
メトリクスクエリーの実行またはクラスターロールの使用という、メトリクスにアクセスするための 2 つの方法を使用できます。
メトリクスクエリー
以下のようにメトリクスクエリーを実行します。
curl --insecure -s -u <user>:<secret> \ https://image-registry.openshift-image-registry.svc:5000/extensions/v2/metrics | grep imageregistry | head -n 20
$ curl --insecure -s -u <user>:<secret> \
1 https://image-registry.openshift-image-registry.svc:5000/extensions/v2/metrics | grep imageregistry | head -n 20
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 出力例
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow - 1
<user>
は任意ですが、<secret>
はレジストリー設定で指定された値と一致していなければなりません。
クラスターロール
メトリクスにアクセスするために必要なクラスターロールがない場合、これを作成します。
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow このロールをユーザーに追加し、以下のコマンドを実行します。
oc adm policy add-cluster-role-to-user prometheus-scraper <username>
$ oc adm policy add-cluster-role-to-user prometheus-scraper <username>
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow クラスターロールを使用してメトリクスにアクセスします。設定ファイルのメトリクスに対応する部分は以下のようになります。
openshift: version: 1.0 metrics: enabled: true ...
openshift: version: 1.0 metrics: enabled: true ...
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow
5.6. 関連情報 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
- プロジェクトの Pod が別のプロジェクトのイメージを参照できるようにする方法についての詳細は、Pod の複数のプロジェクト間でのイメージの参照を許可する 方法について参照してください。
-
kubeadmin
は削除されるまでレジストリーにアクセスできます。詳細は、Removing the kubeadmin user を参照してください。 - アイデンティティープロバイダーの設定についての詳細は、Understanding identity provider configuration を参照してください。
第6章 レジストリーの公開 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
デフォルトで、OpenShift Container Platform レジストリーのセキュリティーは、TLS 経由でトラフィックを送信できるようにクラスターのインストール時に保護されます。以前のバージョンの OpenShift Container Platform とは異なり、レジストリーはインストール時にクラスター外に公開されません。
6.1. セキュアなレジストリーの手動による公開 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
クラスター内から OpenShift Container Platform レジストリーにログインするのではなく、外部からレジストリーにアクセスできるように、このレジストリーをルートに公開します。この方法を使うと、ルートアドレスを使ってクラスターの外部からレジストリーにログインし、ルートのホストを使ってイメージにタグ付けしたり、イメージをプッシュしたりできます。
前提条件:
以下の前提条件は自動的に実行されます。
- レジストリー Operator のデプロイ。
- Ingress Operator のデプロイ。
手順
configs.imageregistry.operator.openshift.io
リソースで DefaultRoute
パラメーターを使用するか、またはカスタムルートを使用してルートを公開することができます。
DefaultRoute
を使用してレジストリーを公開するには、以下を実行します。
DefaultRoute
をTrue
に設定します。oc patch configs.imageregistry.operator.openshift.io/cluster --patch '{"spec":{"defaultRoute":true}}' --type=merge
$ oc patch configs.imageregistry.operator.openshift.io/cluster --patch '{"spec":{"defaultRoute":true}}' --type=merge
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow podman
でログインします。HOST=$(oc get route default-route -n openshift-image-registry --template='{{ .spec.host }}')
$ HOST=$(oc get route default-route -n openshift-image-registry --template='{{ .spec.host }}')
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow podman login -u kubeadmin -p $(oc whoami -t) --tls-verify=false $HOST
$ podman login -u kubeadmin -p $(oc whoami -t) --tls-verify=false $HOST
1 Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow - 1
--tls-verify=false
は、ルートのクラスターのデフォルト証明書が信頼されない場合に必要になります。Ingress Operator で、信頼されるカスタム証明書をデフォルト証明書として設定できます。
カスタムルートを使用してレジストリーを公開するには、以下を実行します。
ルートの TLS キーでシークレットを作成します。
oc create secret tls public-route-tls \ -n openshift-image-registry \ --cert=</path/to/tls.crt> \ --key=</path/to/tls.key>
$ oc create secret tls public-route-tls \ -n openshift-image-registry \ --cert=</path/to/tls.crt> \ --key=</path/to/tls.key>
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow この手順はオプションです。シークレットを作成しない場合、ルートは Ingress Operator からデフォルトの TLS 設定を使用します。
レジストリー Operator では、以下のようになります。
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 注記レジストリーのルートのカスタム TLS 設定を指定している場合は
secretName
のみを設定します。