Identity Management (IdM)が提供するデフォルトの Kerberos Trust 機能は、テクノロジープレビューとして提供されています。この機能により、IdM と Active Directory (AD)ドメインの間に信頼関係を作成できます。つまり、AD ドメインのユーザーは、AD 認証情報を使用して、IdM ドメインのリソースおよびサービスにアクセスできます。IdM と AD ドメインコントローラーの間でデータを同期する必要はありません。AD ユーザーは、AD ドメインコントローラーに対して認証され、同期を必要とせずにユーザーの情報が検索されます。
この機能は、オプションの ipa-server-trust-ad パッケージにより提供されます。このパッケージは、samba4
でのみ利用できる機能によって異なります。samba4-* パッケージは、対応する samba-* パッケージと競合するため、ipa-server-trust-ad をインストールする前に、すべての samba-* パッケージを削除する必要があります。
ipa-server-trust-ad パッケージをインストールすると、IdM が信頼を処理できるように、すべての IdM サーバーおよびレプリカで ipa-adtrust-install
ユーティリティーを実行する必要があります。これを実行すると、ipa trust-add コマンドまたは IdM Web UI を使用して、コマンドラインから信頼を確立できます。詳細は、Red Hat Enterprise Linux の 『Identity Management Guide』 を参照してください。
Red Hat は、Red Hat Enterprise Linux 6 IdM クライアントを Red Hat Enterprise Linux 7 IdM サーバーに接続してフォレスト間の信頼機能を確保することを推奨します。信頼は、Red Hat Enterprise Linux 7 を実行するサーバーで完全にサポートされています。Red Hat Enterprise Linux 6 クライアントを Red Hat Enterprise Linux 7 サーバーに接続してフォレスト間の信頼を確立する設定も、完全にサポートされています。このような設定では、クライアント側に最新の Red Hat Enterprise Linux 6 を、サーバー側に最新の Red Hat Enterprise Linux 7 を使用することを推奨します。
パッケージ - ipa-3.0.0 および samba-3.6.23