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1.5. アプリケーションの詳細設定

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Red Hat Advanced Cluster Management for Kubernetes では、アプリケーションは複数のアプリケーションリソースで設定されています。チャネル、サブスクリプション、配置、および配置ルールリソースを使用すると、アプリケーション全体のデプロイ、更新、および管理に役立ちます。

単一クラスターアプリケーションもマルチクラスターアプリケーションも同じ Kubernetes 仕様を使用しますが、マルチクラスターアプリケーションでは、デプロイメントおよびアプリケーション管理ライフサイクルがさらに自動化されます。

Red Hat Advanced Cluster Management for Kubernetes アプリケーションのアプリケーションコンポーネントリソースはすべて、YAML ファイルの仕様セクションで定義します。アプリケーションコンポーネントリソースを作成または更新する必要がある場合は、適切な仕様セクションを作成してリソースを定義するラベルを追加する必要があります。

以下のアプリケーション詳細設定のトピックを確認してください。

1.5.1. Git リソースのサブスクライブ

デフォルトでは、サブスクリプションを使用してサブスクライプされているアプリケーションをターゲットクラスターにデプロイすると、アプリケーションリソースが別の namespace に関連付けられている場合でも、このアプリケーションはこのサブスクリプション namespace にデプロイされます。サブスクリプションの管理権限の付与 で説明されているように、サブスクリプション管理者 はデフォルトの動作を変更できます。

また、アプリケーションリソースがクラスターに存在しており、サブスクリプションを使用して作成されていない場合、このサブスクリプションではその既存リソースに対して新しいリソースを適用できません。サブスクリプション管理者としてデフォルト設定を変更するには、以下のプロセスを参照してください。

必要なアクセス権限: クラスターの管理者

1.5.1.1. Git でのアプリケーションリソースの作成

サブスクライブ時に、リソース YAML で apiVersion の完全グループおよびバージョンを指定する必要があります。たとえば、apiVersion: v1 にサブスクライブすると、サブスクリプションコントローラーがサブスクリプションの検証に失敗し、エラーメッセージ Resource /v1, Kind=ImageStream is not supported が表示されます。

以下の例にあるように、apiVersionimage.openshift.io/v1 に変更すると、サブスクリプションコントローラーの検証を渡し、リソースが正常に適用されます。

apiVersion: `image.openshift.io/v1`
kind: ImageStream
metadata:
  name: default
  namespace: default
spec:
  lookupPolicy:
    local: true
  tags:
    - name: 'latest'
      from:
        kind: DockerImage
        name: 'quay.io/repository/open-cluster-management/multicluster-operators-subscription:community-latest'

次に、サブスクリプション管理者がデフォルト動作を変更する有用な例を確認します。

1.5.1.2. アプリケーション namespace の例

以下の例では、サブスクリプション管理者としてログインします。

1.5.1.2.1. アプリケーションと異なる namespace

サブスクリプションを作成して、サンプルのリソース YAML ファイルを Git リポジトリーからサブスクライブします。このサンプルファイルには、以下の異なる namespace にあるサブスクリプションが含まれます。

適用可能なチャネルタイプ: Git

  • ConfigMap test-configmap-1multins namespace に作成されます。
  • ConfigMap test-configmap-2default namespace に作成されます。
  • ConfigMap test-configmap-3subscription namespace に作成されます。

    ---
    apiVersion: v1
    kind: Namespace
    metadata:
      name: multins
    ---
    apiVersion: v1
    kind: ConfigMap
    metadata:
      name: test-configmap-1
      namespace: multins
    data:
      path: resource1
    ---
    apiVersion: v1
    kind: ConfigMap
    metadata:
      name: test-configmap-2
      namespace: default
    data:
      path: resource2
    ---
    apiVersion: v1
    kind: ConfigMap
    metadata:
      name: test-configmap-3
    data:
      path: resource3

他のユーザーがサブスクリプションを作成した場合は、ConfigMap がすべて、サブスクリプションと同じ namespace に作成されます。

1.5.1.2.2. 同じ namespace へのアプリケーション

サブスクリプション管理者は、すべてのアプリケーションリソースを同じ namespace にデプロイする必要がある場合があります。

サブスクリプション管理者として許可リストと拒否リストを作成する ことにより、すべてのアプリケーションリソースをサブスクリプション namespace にデプロイできます。

apps.open-cluster-management.io/current-namespace-scoped: true アノテーションをサブスクリプション YAML に追加します。たとえば、サブスクリプション管理者が以下のサブスクリプションを作成すると、直前の例の 3 つの ConfigMap すべてが subscription-ns namespace に作成されます。

apiVersion: apps.open-cluster-management.io/v1
kind: Subscription
metadata:
  name: subscription-example
  namespace: subscription-ns
  annotations:
    apps.open-cluster-management.io/git-path: sample-resources
    apps.open-cluster-management.io/reconcile-option: merge
    apps.open-cluster-management.io/current-namespace-scoped: "true"
spec:
  channel: channel-ns/somechannel
  placement:
    placementRef:
      name: dev-clusters

1.5.1.3. リソース上書きの例

適用可能なチャネルタイプ: Git、ObjectBucket (コンソールのオブジェクトストレージ)

注記: helm チャートリソースが Helm で管理されているため、リソースの上書きオプションは Git リポジトリーから helm チャートには適用されません。

この例では、以下の ConfigMap はすでにターゲットクラスターにあります。

apiVersion: v1
kind: ConfigMap
metadata:
  name: test-configmap-1
  namespace: sub-ns
data:
  name: user1
  age: 19

Git リポジトリーから、以下のリソース YAML ファイル例をサブスクライブして、既存の ConfigMap を置き換えます。data 仕様の変更を参照してください。

apiVersion: v1
kind: ConfigMap
metadata:
  name: test-configmap-1
  namespace: sub-ns
data:
  age: 20
1.5.1.3.1. デフォルトのマージオプション

デフォルトの apps.open-cluster-management.io/reconcile-option: merge アノテーションを使用して、Git リポジトリーから以下のサンプルリソースの YAML ファイルを表示します。以下の例を参照してください。

apiVersion: apps.open-cluster-management.io/v1
kind: Subscription
metadata:
  name: subscription-example
  namespace: sub-ns
  annotations:
    apps.open-cluster-management.io/git-path: sample-resources
    apps.open-cluster-management.io/reconcile-option: merge
spec:
  channel: channel-ns/somechannel
  placement:
    placementRef:
      name: dev-clusters

サブスクリプション管理者がこのサブスクリプションを作成し、そのサブスクリプションで ConfigMap リソースをサブスクライブする場合は、以下の例のように既存の ConfigMap をマージします。

apiVersion: v1
kind: ConfigMap
metadata:
  name: test-configmap-1
  namespace: sub-ns
data:
  name: user1
  age: 20

merge オプションを使用すると、サブスクライブしているリソースのエントリーが、既存のリソースで作成または更新されます。既存のリソースからエントリーは削除されません。

重要: サブスクリプションで上書きする既存のリソースが自動的に別の Operator またはコントローラーで調整されると、リソース設定はサブスクリプションとコントローラーの両方、または Operator により更新されます。このような場合は、この方法を使用しないでください。

1.5.1.3.2. mergeAndOwn オプション

mergeAndOwn では、サブスクライブしているリソースのエントリーが既存のリソースで作成または更新されます。サブスクリプション管理者としてログインして、apps.open-cluster-management.io/reconcile-option: mergeAndOwn アノテーションを付けてサブスクリプションを作成します。以下の例を参照してください。

apiVersion: apps.open-cluster-management.io/v1
kind: Subscription
metadata:
  name: subscription-example
  namespace: sub-ns
  annotations:
    apps.open-cluster-management.io/git-path: sample-resources
    apps.open-cluster-management.io/reconcile-option: mergeAndOwn
spec:
  channel: channel-ns/somechannel
  placement:
    placementRef:
      name: dev-clusters

サブスクリプション管理者がこのサブスクリプションを作成し、そのサブスクリプションで ConfigMap リソースをサブスクライブする場合は、以下の例のように既存の ConfigMap をマージします。

apiVersion: v1
kind: ConfigMap
metadata:
  name: test-configmap-1
  namespace: sub-ns
  annotations:
    apps.open-cluster-management.io/hosting-subscription: sub-ns/subscription-example
data:
  name: user1
  age: 20

前述のように、mergeAndOwn オプションを使用すると、サブスクライブしているリソースのエントリーが既存のリソースで作成または更新されます。既存のリソースからエントリーは削除されません。また、apps.open-cluster-management.io/hosting-subscription アノテーションを追加して、リソースがサブスクリプションによって所有されていることを示します。サブスクリプションを削除すると、ConfigMap が削除されます。

1.5.1.3.3. replace オプション

サブスクリプション管理者としてログインして、apps.open-cluster-management.io/reconcile-option: replace アノテーションを付けてサブスクリプションを作成します。以下の例を参照してください。

apiVersion: apps.open-cluster-management.io/v1
kind: Subscription
metadata:
  name: subscription-example
  namespace: sub-ns
  annotations:
    apps.open-cluster-management.io/git-path: sample-resources
    apps.open-cluster-management.io/reconcile-option: replace
spec:
  channel: channel-ns/somechannel
  placement:
    placementRef:
      name: dev-clusters

サブスクリプション管理者がこのサブスクリプションを作成し、そのサブスクリプションで ConfigMap リソースをサブスクライブする場合は、既存の ConfigMap を以下に置き換えます。

apiVersion: v1
kind: ConfigMap
metadata:
  name: test-configmap-1
  namespace: sub-ns
data:
  age: 20

1.5.1.4. 特定の Git 要素のサブスクライブ

特定の Git ブランチ、コミット、またはタグをサブスクライブできます。

1.5.1.4.1. 特定のブランチへのサブスクライブ

multicloud-operators-subscription リポジトリーに含まれるサブスクリプション operator は、デフォルトで Git リポジトリーのデフォルトのブランチにサブスクライブします。別のブランチにサブスクライブする場合は、そのサブスクリプションにブランチ名のアノテーションを指定する必要があります。

以下の YAML ファイルの例では apps.open-cluster-management.io/git-branch: <branch1> で異なるブランチを指定する方法を示しています。

apiVersion: apps.open-cluster-management.io/v1
kind: Subscription
metadata:
  name: git-mongodb-subscription
  annotations:
    apps.open-cluster-management.io/git-path: stable/ibm-mongodb-dev
    apps.open-cluster-management.io/git-branch: <branch1>
1.5.1.4.2. 特定のコミットのサブスクライブ

multicloud-operators-subscription リポジトリーに含まれるサブスクリプション operator は、デフォルトで Git リポジトリーの指定のブランチに対する最新のコミットにサブスクライブします。特定のコミットにサブスクライブする場合は、サブスクリプションのコミットハッシュで、必要なコミットアノテーションを指定する必要があります。

以下の YAML ファイルの例では apps.open-cluster-management.io/git-desired-commit: <full commit number> で異なるコミットを指定する方法を示しています。

apiVersion: apps.open-cluster-management.io/v1
kind: Subscription
metadata:
  name: git-mongodb-subscription
  annotations:
    apps.open-cluster-management.io/git-path: stable/ibm-mongodb-dev
    apps.open-cluster-management.io/git-desired-commit: <full commit number>
    apps.open-cluster-management.io/git-clone-depth: 100

git-clone-depth アノテーションは任意で、デフォルトでは 20 に設定されます。この値は、サブスクリプションコントローラーが Git リポジトリーから最新のコミット履歴 20 回分を取得するという意味です。随分前の git-desired-commit を指定する場合は、必要なコミットに合った git-clone-depth を指定する必要があります。

1.5.1.4.3. 特定のタグへのサブスクライブ

multicloud-operators-subscription リポジトリーに含まれるサブスクリプション operator は、デフォルトで Git リポジトリーの指定のブランチに対する最新のコミットにサブスクライブします。特定のタグをサブスクライブする場合は、サブスクリプションにタグのアノテーションを指定する必要があります。

以下の YAML ファイルの例では apps.open-cluster-management.io/git-tag: <v1.0> で異なるタグを指定する方法を示しています。

apiVersion: apps.open-cluster-management.io/v1
kind: Subscription
metadata:
  name: git-mongodb-subscription
  annotations:
    apps.open-cluster-management.io/git-path: stable/ibm-mongodb-dev
    apps.open-cluster-management.io/git-tag: <v1.0>
    apps.open-cluster-management.io/git-clone-depth: 100

注記: Git のコミットとタグアノテーションの両方が指定された場合は、タグが無視されます。

git-clone-depth アノテーションは任意で、デフォルトでは 20 に設定されます。この値は、サブスクリプションコントローラーが Git リポジトリーから最新のコミット履歴 20 回分を取得するという意味です。随分前の git-tag を指定する場合は、必要なタグのコミットに合った git-clone-depth を指定する必要があります。

1.5.2. サブスクリプション管理者権限の付与

サブスクリプションの管理者権限を付与する方法について説明します。サブスクリプション 管理者は、デフォルトの動作を変更できます。詳細は、以下のプロセスを参照してください。

  1. コンソールから OpenShift Container Platform クラスターにログインします。
  2. ユーザーを 1 つ以上作成します。ユーザー作成に関する詳細は、ユーザー向けの準備 を参照してください。グループまたはサービスアカウントを用意することもできます。

    app.open-cluster-management.io/subscription アプリケーションの管理者として、ユーザーを作成します。OpenShift Container Platform では、サブスクリプション 管理者はデフォルトの動作を変更できます。これらのユーザーをグループ化してサブスクリプション管理グループを表すことができます。これについては、後ほど例説します。

  3. ターミナルから、Red Hat Advanced Cluster Management クラスターにログインします。
  4. open-cluster-management:subscription-admin ClusterRoleBinding が存在しない場合は作成する必要があります。以下の例を参照してください。

    apiVersion: rbac.authorization.k8s.io/v1
    kind: ClusterRoleBinding
    metadata:
      name: open-cluster-management:subscription-admin
    roleRef:
      apiGroup: rbac.authorization.k8s.io
      kind: ClusterRole
      name: open-cluster-management:subscription-admin
  5. 以下のコマンドで、次のサブジェクトを open-cluster-management:subscription-admin ClusterRoleBinding に追加します。

    oc edit clusterrolebinding open-cluster-management:subscription-admin

    注記: open-cluster-management:subscription-admin ClusterRoleBinding にはサブジェクトは初期設定されていません。

    サブジェクトは以下の例のように表示されます。

    subjects:
    - apiGroup: rbac.authorization.k8s.io
      kind: User
      name: example-name
    - apiGroup: rbac.authorization.k8s.io
      kind: Group
      name: example-group-name
    - kind: ServiceAccount
      name: my-service-account
      namespace: my-service-account-namespace
    # Service Account can be used as a user subject as well
    - apiGroup: rbac.authorization.k8s.io
      kind: User
      name: 'system:serviceaccount:my-service-account-namespace:my-service-account'

1.5.3. サブスクリプション管理者としての許可リストの作成および拒否リストの作成

サブスクリプション管理者は、Git リポジトリーアプリケーションのサブスクリプションからアプリケーションを作成し、allow リストを使用して、指定された Kubernetes kind リソースのみのデプロイメントを可能にします。アプリケーションサブスクリプションに deny list を作成して、特定の Kubernetes kind リソースのデプロイメントを拒否することもできます。

デフォルトでは、policy.open-cluster-management.io/v1 リソースはアプリケーションサブスクリプションによってデプロイされません。このデフォルトの動作を回避するには、サブスクリプション管理者がアプリケーションサブスクリプションをデプロイする必要があります。

以下の allow および deny 仕様の例を参照してください。

apiVersion: apps.open-cluster-management.io/v1
kind: Subscription
metadata:
  annotations:
    apps.open-cluster-management.io/github-path: sub2
  name: demo-subscription
  namespace: demo-ns
spec:
  channel: demo-ns/somechannel
  allow:
  - apiVersion: policy.open-cluster-management.io/v1
    kinds:
    - Policy
  - apiVersion: v1
    kinds:
    - Deployment
  deny:
  - apiVersion: v1
    kinds:
    - Service
    - ConfigMap
  placement:
    local: true

以下のアプリケーションサブスクリプション YAML は、ソースリポジトリーの myapplication ディレクトリーからアプリケーションがデプロイされると、ソースリポジトリーに他のリソースがある場合でも v1/Deployment リソースのみをデプロイすることを指定します。

apiVersion: apps.open-cluster-management.io/v1
kind: Subscription
metadata:
  annotations:
    apps.open-cluster-management.io/github-path: myapplication
  name: demo-subscription
  namespace: demo-ns
spec:
  channel: demo-ns/somechannel
  deny:
  - apiVersion: v1
     kinds:
      - Service
      - ConfigMap
  placement:
    placementRef:
      name: demo-placement
      kind: PlacementRule

このアプリケーションのサブスクリプション YAML は、v1/Service および v1/ConfigMap リソース以外のすべての有効なリソースのデプロイを指定します。API グループ内に個別のリソースの種類を一覧表示する代わりに、"*" を追加して、API グループのすべてのリソースの種類を許可または拒否できます。

1.5.4. 調整オプションの追加

個々のリソースで apps.open-cluster-management.io/reconcile-option アノテーションを使用して、サブスクリプションレベルの調整オプションを上書きできます。

たとえば、apps.open-cluster-management.io/reconcile-option: replace アノテーションをサブスクリプションに追加し、サブスクライブされた Git リポジトリーのリソース YAML に apps.open-cluster-management.io/reconcile-option: merge アノテーションを追加すると、そのリソースはターゲットクラスターにマージされます。その他のリソースは置き換えられます。

1.5.4.1. 調整頻度の Git チャネル

チャネル設定で、不要なリソースの調整を回避するために調整頻度オプション (highmediumlow、および off) を選択できるようになりました。これにより、サブスクリプション Operator のオーバーロードを防ぐことができます。

必要なアクセス: 管理者およびクラスター管理者である必要があります。

settings:attribute:<value> に関する以下の定義を参照してください。

  • Off: デプロイされたリソースは自動的に調整されません。Subscription カスタムリソースを変更すると、調整がトリガーされます。ラベルまたはアノテーションを追加または更新できます。
  • Low: ソースの Git リポジトリーに変更がない場合でも、デプロイされたリソースは 1 時間ごとに自動調整されます。
  • Medium: これはデフォルトの設定です。サブスクリプション Operator は、3 分ごとに現在デプロイされているコミット ID をソースリポジトリーの最新コミット ID と比較し、ターゲットクラスターに変更を適用します。リポジトリーに変更がない場合でも、すべてのリソースは 15 分ごとにソース Git リポジトリーからターゲットクラスターに再適用されます。
  • High: ソースの Git リポジトリーに変更がない場合でも、デプロイされたリソースは 2 分ごとに自動調整されます。

これは、サブスクリプションによって参照されるチャネルカスタムリソースの apps.open-cluster-management.io/reconcile-rate アノテーションを使用して設定できます。

name: git-channel の例を参照してください。

apiVersion: apps.open-cluster-management.io/v1
kind: Channel
metadata:
  name: git-channel
  namespace: sample
  annotations:
    apps.open-cluster-management.io/reconcile-rate: <value from the list>
spec:
  type: GitHub
  pathname: <Git URL>
---
apiVersion: apps.open-cluster-management.io/v1
kind: Subscription
metadata:
  name: git-subscription
  annotations:
    apps.open-cluster-management.io/git-path: <application1>
    apps.open-cluster-management.io/git-branch: <branch1>
spec:
  channel: sample/git-channel
  placement:
    local: true

上記の例では、sample/git-channel を使用するすべてのサブスクリプションの調整頻度は low に割り当てられます。

  1. サブスクリプションの調整速度を low に設定すると、サブスクライブしているアプリケーションリソースの調整に最大 1 時間かかる場合があります。単一アプリケーションビューのカードで、 Sync をクリックして手動で調整します。off に設定すると、調整はありません。

チャネルの reconcile-rate 設定に関係なく、サブスクリプションは、Subscription カスタムリソースの apps.open-cluster-management.io/reconcile-rate: off アノテーションを指定して、自動調整を off に設定できます。

以下の git-channel の例を参照してください。

apiVersion: apps.open-cluster-management.io/v1
kind: Channel
metadata:
  name: git-channel
  namespace: sample
  annotations:
    apps.open-cluster-management.io/reconcile-rate: high
spec:
  type: GitHub
  pathname: <Git URL>
---
apiVersion: apps.open-cluster-management.io/v1
kind: Subscription
metadata:
  name: git-subscription
  annotations:
    apps.open-cluster-management.io/git-path: application1
    apps.open-cluster-management.io/git-branch: branch1
    apps.open-cluster-management.io/reconcile-rate: "off"
spec:
  channel: sample/git-channel
  placement:
    local: true

チャネルで reconcile-ratehigh に設定されている場合でも、git-subscription によってデプロイされたリソースが自動調整されないことを確認します。

1.5.4.2. Helm チャネルの調整頻度

サブスクリプション Operator は 15 分ごとに、Helm チャートで現在デプロイされているハッシュを、ソースリポジトリーからのハッシュと比較します。変更がターゲットクラスターに適用されます。リソース調整の頻度は、他のアプリケーションのデプロイメントおよび更新のパフォーマンスに影響します。

たとえば、数百のアプリケーションサブスクリプションがあり、すべてのサブスクリプションを頻繁に調整する場合は、調整の応答時間は遅くなります。

アプリケーションの Kubernetes リソースによっては、適切な調整頻度でパフォーマンスを向上できます。

  • Off: デプロイされたリソースは自動的に調整されません。サブスクリプションカスタムリソースを変更すると、調整がトリガーされます。ラベルまたはアノテーションを追加または更新できます。
  • Low: サブスクリプション Operator は、1 時間ごとに現在デプロイされているハッシュと、ソースリポジトリーのハッシュと比較し、変更がある場合はターゲットクラスターに変更を適用します。
  • Medium: これはデフォルトの設定です。サブスクリプション Operator は、15 分ごとに現在デプロイされているハッシュと、ソースリポジトリーのハッシュと比較し、変更がある場合はターゲットクラスターに変更を適用します。
  • High: サブスクリプション Operator は、2 分ごとに現在デプロイされているハッシュと、ソースリポジトリーのハッシュと比較し、変更がある場合はターゲットクラスターに変更を適用します。

これは、サブスクリプションによって参照される Channel カスタムリソースの apps.open-cluster-management.io/reconcile-rate アノテーションを使用して設定できます。以下の helm-channel の例を参照してください。

以下の helm-channel の例を参照してください。

apiVersion: apps.open-cluster-management.io/v1
kind: Channel
metadata:
  name: helm-channel
  namespace: sample
  annotations:
    apps.open-cluster-management.io/reconcile-rate: low
spec:
  type: HelmRepo
  pathname: <Helm repo URL>
---
apiVersion: apps.open-cluster-management.io/v1
kind: Subscription
metadata:
  name: helm-subscription
spec:
  channel: sample/helm-channel
  name: nginx-ingress
  packageOverrides:
  - packageName: nginx-ingress
    packageAlias: nginx-ingress-simple
    packageOverrides:
    - path: spec
      value:
        defaultBackend:
          replicaCount: 3
  placement:
    local: true

この例では、sample/helm-channel を使用するすべてのサブスクリプションの調整頻度は low になります。

チャネルの reconcile-rate 設定に関係なく、サブスクリプションは、Subscription カスタムリソースの apps.open-cluster-management.io/reconcile-rate: off アノテーションを指定して、自動調整を off に設定できます。

apiVersion: apps.open-cluster-management.io/v1
kind: Channel
metadata:
  name: helm-channel
  namespace: sample
  annotations:
    apps.open-cluster-management.io/reconcile-rate: high
spec:
  type: HelmRepo
  pathname: <Helm repo URL>
---
apiVersion: apps.open-cluster-management.io/v1
kind: Subscription
metadata:
  name: helm-subscription
  annotations:
    apps.open-cluster-management.io/reconcile-rate: "off"
spec:
  channel: sample/helm-channel
  name: nginx-ingress
  packageOverrides:
  - packageName: nginx-ingress
    packageAlias: nginx-ingress-simple
    packageOverrides:
    - path: spec
      value:
        defaultBackend:
          replicaCount: 3
  placement:
    local: true

この例では、チャネルで reconcile-ratehigh に設定されている場合でも、helm-subscription によってデプロイされたリソースが自動調整されないことを確認します。

1.5.5. セキュアな Git 接続用のアプリケーションチャネルおよびサブスクリプションの設定

Git チャネルおよびサブスクリプションは、HTTPS または SSH を使用して指定された Git リポジトリーに接続します。以下のアプリケーションチャネル設定は、セキュアな Git 接続に使用できます。

1.5.5.1. ユーザーおよびアクセストークンを使用したプライベートリポジトリーへの接続

チャネルおよびサブスクリプションを使用して Git サーバーに接続できます。ユーザーおよびアクセストークンを使用してプライベートリポジトリーに接続するには、以下の手順を参照してください。

  1. チャネルと同じ namespace にシークレットを作成します。user フィールドを Git ユーザー ID に、accessToken フィールドを Git の個人アクセストークンに設定します。値は base64 でエンコードされる必要があります。user および accessToken が設定された以下の例を参照してください。

    apiVersion: v1
    kind: Secret
    metadata:
      name: my-git-secret
      namespace: channel-ns
    data:
      user: dXNlcgo=
      accessToken: cGFzc3dvcmQK
  2. シークレットでチャネルを設定します。secretRef が設定された以下の例を参照してください。

    apiVersion: apps.open-cluster-management.io/v1
    kind: Channel
    metadata:
      name: sample-channel
      namespace: channel-ns
    spec:
        type: Git
        pathname: <Git HTTPS URL>
        secretRef:
          name: my-git-secret

1.5.5.2. Git サーバーへのセキュアではない HTTPS 接続の設定

開発環境で以下の接続方法を使用し、カスタム署名または自己署名の認証局による SSL 証明書を使用して、プライベートにホストされている Git サーバーに接続できます。ただし、このソリューションは実稼働では推奨されません。

チャネルの仕様で insecureSkipVerify: true を指定します。それ以外の場合は、Git サーバーへの接続が失敗し、以下のようなエラーが表示されます。

x509: certificate is valid for localhost.com, not localhost

この方法のチャネル仕様が追加された以下の例を参照してください。

apiVersion: apps.open-cluster-management.io/v1
ind: Channel
metadata:
labels:
  name: sample-channel
  namespace: sample
spec:
  type: GitHub
  pathname: <Git HTTPS URL>
  insecureSkipVerify: true

1.5.5.3. セキュアな HTTPS 接続でのカスタム CA 証明書の使用

この接続方法を使用し、カスタム署名または自己署名の認証局による SSL 証明書を使用して、プライベートにホストされている Git サーバーに安全に接続できます。

  1. Git サーバーの root および中間 CA 証明書を PEM 形式で含む ConfigMap を作成します。ConfigMap はチャネル CR と同じ namespace にある必要があります。フィールド名は caCerts で、| を使用する必要があります。以下の例で、caCerts には root や中間 CA などの複数の証明書を含めることができる点に留意してください。

    apiVersion: v1
    kind: ConfigMap
    metadata:
      name: git-ca
      namespace: channel-ns
    data:
      caCerts: |
        # Git server root CA
    
        -----BEGIN CERTIFICATE-----
        MIIF5DCCA8wCCQDInYMol7LSDTANBgkqhkiG9w0BAQsFADCBszELMAkGA1UEBhMC
        Q0ExCzAJBgNVBAgMAk9OMRAwDgYDVQQHDAdUb3JvbnRvMQ8wDQYDVQQKDAZSZWRI
        YXQxDDAKBgNVBAsMA0FDTTFFMEMGA1UEAww8Z29ncy1zdmMtZGVmYXVsdC5hcHBz
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        -----END CERTIFICATE-----
  2. この ConfigMap でチャネルを設定します。直前の手順の git-ca 名を使用した以下の例を参照してください。

    apiVersion: apps.open-cluster-management.io/v1
    kind: Channel
    metadata:
      name: my-channel
      namespace: channel-ns
    spec:
      configMapRef:
        name: git-ca
      pathname: <Git HTTPS URL>
      type: Git

1.5.5.4. Git サーバーへの SSH 接続の設定

  1. datasshKey フィールドに SSH 秘密キーを追加するシークレットを作成します。キーがパスフレーズで保護されている場合は、passphrase フィールドにパスワードを指定します。このシークレットは、チャネル CR と同じ namespace にある必要があります。oc コマンドを使用してこのシークレットを作成し、generic のシークレット git-ssh-key --from-file=sshKey=./.ssh/id_rsa を作成してから、base64 でエンコードされた passphrase を追加します。以下のサンプルを参照してください。

    apiVersion: v1
    kind: Secret
    metadata:
      name: git-ssh-key
      namespace: channel-ns
    data:
      sshKey: LS0tLS1CRUdJTiBPUEVOU1NIIFBSSVZBVEUgS0VZLS0tLS0KYjNCbGJuTnphQzFyWlhrdGRqRUFBQUFBQ21GbGN6STFOaTFqZEhJQUFBQUdZbU55ZVhCMEFBQUFHQUFBQUJDK3YySHhWSIwCm8zejh1endzV3NWODMvSFVkOEtGeVBmWk5OeE5TQUgcFA3Yk1yR2tlRFFPd3J6MGIKOUlRM0tKVXQzWEE0Zmd6NVlrVFVhcTJsZWxxVk1HcXI2WHF2UVJ5Mkc0NkRlRVlYUGpabVZMcGVuaGtRYU5HYmpaMmZOdQpWUGpiOVhZRmd4bTNnYUpJU3BNeTFLWjQ5MzJvOFByaDZEdzRYVUF1a28wZGdBaDdndVpPaE53b0pVYnNmYlZRc0xMS1RrCnQwblZ1anRvd2NEVGx4TlpIUjcwbGVUSHdGQTYwekM0elpMNkRPc3RMYjV2LzZhMjFHRlMwVmVXQ3YvMlpMOE1sbjVUZWwKSytoUWtxRnJBL3BUc1ozVXNjSG1GUi9PV25FPQotLS0tLUVORCBPUEVOU1NIIFBSSVZBVEUgS0VZLS0tLS0K
      passphrase: cGFzc3cwcmQK
    type: Opaque
  2. シークレットでチャネルを設定します。以下のサンプルを参照してください。

    apiVersion: apps.open-cluster-management.io/v1
    kind: Channel
    metadata:
      name: my-channel
      namespace: channel-ns
    spec:
      secretRef:
        name: git-ssh-key
      pathname: <Git SSH URL>
      type: Git

    サブスクリプションコントローラーは、提供される Git ホスト名で ssh-keyscan を行い、SSH 接続での MITM (Man-in-the-middle: 中間者) 攻撃を防ぐために known_hosts 一覧を構築します。これを省略して非セキュアな接続を確立する場合は、チャネル設定で insecureSkipVerify: true を使用します。これは、特に実稼働環境でのベストプラクティスではありません。

    apiVersion: apps.open-cluster-management.io/v1
    kind: Channel
    metadata:
      name: my-channel
      namespace: channel-ns
    spec:
      secretRef:
        name: git-ssh-key
      pathname: <Git SSH URL>
      type: Git
      insecureSkipVerify: true

1.5.5.5. 証明書および SSH キーの更新

Git チャネル接続設定で CA 証明書、認証情報、または SSH キーなどの更新が必要な場合は、同じ namespace に新規のシークレットおよび ConfigMap を作成し、そのチャネルを更新して新規のシークレットおよび ConfigMap を参照する必要があります。詳細は、セキュアな HTTPS 接続でのカスタム CA 証明書の使用 を参照してください。

1.5.6. Ansible Tower タスクの設定

Red Hat Advanced Cluster Management は Ansible Tower 自動化と統合されるため、Git サブスクリプションのアプリケーション管理の prehook および posthook AnsibleJob インスタンスを作成できます。Ansible Tower ジョブを使用すると、タスクを自動化し、Slack や PagerDuty サービスなどの外部サービスと統合できます。Git リポジトリーリソースの root パスには、アプリのデプロイ、更新、クラスターからの削除の一環として実行される Ansible Tower ジョブの prehook ディレクトリーおよび posthook ディレクトリーが含まれます。

必要なアクセス権限: クラスターの管理者

1.5.6.1. 前提条件

  • OpenShift Container Platform 4.6 以降
  • Ansible Tower バージョン 3.7.3 以降がインストールされている。Ansible Tower の最新のサポートバージョンをインストールすることがベストプラクティスです。詳細は、Red Hat AnsibleTower ドキュメント を参照してください。
  • Ansible Automation Platform Resource Operator をインストールして、Ansible ジョブを Git サブスクリプションのライフサイクルに接続している。AnsibleJob を使用した Ansible Tower ジョブの実行時に最善の結果を得るには、実行時に Ansible Tower ジョブテンプレートが冪等でなければなりません。

テンプレートの PROMPT ON LAUNCH に INVENTORY と EXTRA VARIABLES の両方の有無を確認します。詳細は、Job templates を参照してください。

1.5.6.2. Ansible Automation Platform Resource Operator のインストール

  1. OpenShift Container Platform クラスターコンソールにログインします。
  2. コンソールナビゲーションで OperatorHub をクリックします。
  3. Ansible Automation Platform Resource Operator を検索し、インストールします。注: プリフックおよびポストフック AnsibleJobs を送信するには、Ansible Automation Platform (AAP) Resource Operator をインストールし、対応するバージョンをさまざまな OpenShift Container Platform バージョンで使用できるようにします。

    • OpenShift Container Platform 4.6 には (AAP) リソース Operator の早期アクセスが必要です
    • OpenShift Container Platform 4.7 には (AAP) リソース Operator の早期アクセス、stable-2.1 が必要です
    • OpenShift Container Platform 4.8 には (AAP) リソース Operator の早期アクセス、stable-2.1、stable-2.2 が必要です
    • OpenShift Container Platform 4.9 には (AAP) リソース Operator の早期アクセス、stable-2.1、stable-2.2 が必要です
    • OpenShift Container Platform 4.10 には (AAP) リソース Operator の stable-2.1、stable-2.2 が必要です

1.5.6.3. 認証情報の設定

コンソールの Credentials ページから必要な認証情報を作成できます。Add credential をクリックするか、ナビゲーションからページにアクセスします。認証情報については、Ansible Automation Platform の認証情報の作成 を参照してください。

1.5.6.4. Ansible の統合

Ansible Tower ジョブは、Git サブスクリプションに統合できます。たとえば、データベースのフロントエンドおよびバックエンドアプリケーションの場合は、Ansible Tower の Ansible ジョブを使用してデータベースをインスタンス化する必要があります。また、アプリケーションは、Git サブスクリプションでインストールされます。サブスクリプションを使用してフロントエンドおよびバックエンドアプリケーションをデプロイする 前に、データベースはインスタンス化されます。

アプリケーションのサブスクリプション Operator は、prehook および posthook の 2 つのサブフォルダーを定義できるように強化されています。いずれのフォルダーも Git リポジトリーリソースのルートパスにあり、それぞれ Ansible ジョブの prehook および posthook がすべて含まれています。

Git サブスクリプションが作成されると、フック前後の AnsibleJob のリソースがすべて解析され、オブジェクトとしてメモリーに保存されます。アプリケーションのサブスクリプションコントローラーは、インスタンス実行前および実行後の AnsibleJob インスタンスを作成するタイミングを決定します。

1.5.6.5. Ansible Operator のコンポーネント

サブスクリプション CR を作成すると、Git ブランチおよび Git パスは Git リポジトリーのルートの場所を参照します。Git のルート内の 2 つのサブフォルダー (prehook および posthook) には最低でも Kind:AnsibleJob リソース 1 つが含まれている必要があります。

1.5.6.5.1. Prehook

アプリケーションのサブスクリプションコントローラーは、prehook Ansible オブジェクトとして prehook フォルダー内の Kind:AnsibleJob CR をすべて検索してから、新たに prehook AnsibleJob インスタンスを生成します。新しいインスタンス名には、prethook AnsibleJob のオブジェクト名、その後に無作為に指定した接尾辞の文字列を指定します。

インスタンス名の例: database-sync-1-2913063 を参照してください。

アプリケーションのサブスクリプションコントローラーは、調整要求を 1 分間のループで再度キューに追加します。その時に、prehook AnsibleJob status.ansibleJobResult を確認します。prehook status.ansibleJobResult.statussuccessful となると、アプリケーションサブスクリプションは主要なサブスクリプションのデプロイを続行します。

1.5.6.5.2. posthook

アプリケーションのサブスクリプションステータスが更新されると、サブスクリプションのステータスが Subscribed か、ステータスが Subscribed の全ターゲットクラスターに伝播された場合に、アプリケーションのサブスクリプションコントローラーは posthook AnsibleJob オブジェクトとして、posthook フォルダーの全 AnsibleJob Kind CR を検索します。次に、posthook AnsibleJob インスタンスを新たに生成します。新しいインスタンス名には、posthook AnsibleJob のオブジェクト名、その後に無作為に指定した接尾辞の文字列を指定します。

インスタンス名の例: service-ticket-1-2913849 を参照してください。

1.5.6.5.3. Ansible 配置ルール

有効な prehook AnsibleJob では、サブスクリプションは配置ルールの決定事項に関係なく prehook AnsibleJob を起動します。たとえば、配置ルールサブスクリプションの伝播に失敗した prehook AnsibleJob を起動できます。配置ルールの意思決定が変更すると、新しい prehook および posthook AnsibleJob インスタンスが作成されます。

1.5.6.6. Ansible の設定

Ansible Tower 設定は、以下のタスクで指定できます。

1.5.6.6.1. Ansible シークレット

Ansible Tower シークレット CR は、同じサブスクリプション namespace 内に作成する必要があります。Ansible Tower シークレットは、同じサブスクリプション namespace に限定されます。

コンソールからシークレットを作成するには、Ansible Tower secret name セクションに入力します。ターミナルを使用してシークレットを作成するには、以下の yaml を編集して適用します。

以下のコマンドを実行して YAML ファイルを追加します。

oc apply -f

以下の YAML 例を参照してください。

注記: namespace は、サブスクリプションの namspace と同じにします。stringData:token および host は Ansible Tower から取得します。

apiVersion: v1
kind: Secret
metadata:
  name: toweraccess
  namespace: same-as-subscription
type: Opaque
stringData:
  token: ansible-tower-api-token
  host: https://ansible-tower-host-url

アプリケーションのサブスクリプションコントローラーを使用して prehook および posthook AnsibleJobs を作成する時に、サブスクリプションの spec.hooksecretref からのシークレットが利用できる場合は、AnsibleJob CR spec.tower_auth_secret に送信され、AnsibleJob が Ansible Tower にアクセスできるようになります。

1.5.6.7. シークレット調整の設定

AnsibleJob の prehook と posthook がある main-sub サブスクリプションの場合、メイン/サブのサブスクリプションは AnsibleJob の prehook と posthook のすべて、またはメインサブスクリプションが Git リポジトリーで更新されてから調整する必要があります。

Prehook AnsibleJob と main サブスクリプションは継続的に調整し、新しい pre-AnsibleJob インスタンスを起動し直します。

  1. pre-AnsibleJob の実行後に、メインのサブスクリプションを再実行します。
  2. メインのサブスクリプションの使用が変更すると、サブスクリプションは再デプロイされます。再デプロイメントの手順に合わせて、メインのサブスクリプションステータスを更新する必要があります。
  3. ハブのサブスクリプションステータスを nil にリセットします。サブスクリプションは、ターゲットクラスターにサブスクリプションをデプロイするときに合わせて更新されます。

    ターゲットクラスターへのデプロイメントが終了すると、ターゲットクラスターのサブスクリプションステータスが "subscribed" または "failed" になり、ハブクラスターのサブスクリプションステータスに同期されます。

  4. メインサブスクリプションが完了したら、新しい posthook AnsibleJob インスタンスが再起動します。
  5. ステータスが Done のサブスクリプションが更新されていることを確認します。以下の出力を参照してください。

    • subscription.status == "subscribed"
    • subscription.status == "propagated" with all of the target clusters "subscribed"

AnsibleJob CR の作成時に、Kubernetes ジョブの CR が作成され、ターゲットの Ansible Tower に通信して Ansible Tower ジョブを起動します。ジョブが完了すると、ジョブの最終ステータスが AnsibleJob status.ansibleJobResult に戻ります。

注記:

AnsibleJob status.conditions は、Kubernetes ジョブの結果作成の保存用に Ansible Job operator により予約されています。status.conditions には、実際の Ansible Tower ジョブのステータスは反映されません。

サブスクリプションコントローラーは、Ansible Tower ジョブのステータスを AnsibleJob.status.conditions ではなく、AnsibleJob.status.ansibleJobResult で確認します。

前述の prehook および posthook AnsibleJob ワークフローで説明されているように、Git リポジトリーでメインサブスクリプションを更新すると、新しい prehook および posthook AnsibleJob インスタンスが作成されます。これにより、1 つのメインサブスクリプションに複数の AnsibleJob インスタンスをリンクできます。

subscription.status.ansibleJobs で 4 つのフィールドが定義されます。

  • lastPrehookJobs: 最新の prehook AnsibleJobs
  • prehookJobsHistory: prehook AnsibleJobs の全履歴
  • lastPosthookJobs: 最新の posthook AnsibleJobs
  • PosthookJobsHistory: posthook AnsibleJobs 全履歴

1.5.6.8. Ansible のサンプル YAML

以下の Git prehook および posthook フォルダーの AnsibleJob .yaml ファイルの例を参照してください。

apiVersion: tower.ansible.com/v1alpha1
kind: AnsibleJob
metadata:
  name: demo-job-001
  namespace: default
spec:
  tower_auth_secret: toweraccess
  job_template_name: Demo Job Template
  extra_vars:
    cost: 6.88
    ghosts: ["inky","pinky","clyde","sue"]
    is_enable: false
    other_variable: foo
    pacman: mrs
    size: 8
    targets_list:
    - aaa
    - bbb
    - ccc
    version: 1.23.45

1.5.7. OpenShift GitOps Operator のマネージドクラスターの設定

GitOps を設定するには、1 つ以上の Red Hat Advanced Cluster Management for Kubernetes マネージドクラスターのセットを Red Hat OpenShift Container Platform GitOps Operator のインスタンスに登録できます。登録後、アプリケーションをこれらのクラスターにデプロイできます。継続的な GitOps 環境を設定して、開発環境、ステージング、および実稼働環境のクラスター全体でアプリケーションの整合性を自動化します。

1.5.7.1. 前提条件

  1. Red Hat Advanced Cluster Management for Kubernetes に Red Hat OpenShift GitOps Operator をインストールする必要があります。
  2. 1 つ以上のマネージドクラスターをインポートする。

1.5.7.2. マネージドクラスターの GitOps への登録

  1. マネージドクラスターセットを作成し、マネージドクラスターをこれらのマネージドクラスターセットに追加します。multicloud-integrations managedclusterset のマネージドクラスターセットの例を参照してください。

    詳細は、ManagedClusterSets の作成および管理 ドキュメントを参照してください。

  2. Red Hat OpenShift Container Platform GitOps がデプロイされている namespace へのマネージドクラスターセット バインディング を作成します。

    openshift-gitops namespace にバインドされる multicloud-integrations managedclustersetbinding にあるリポジトリーの例を参照してください。

    詳細は、ManagedClusterSetBinding リソースの作成 ドキュメントを参照してください。

  3. マネージドクラスターセットバインディングで使用される namespace で、配置カスタムリソースを作成し、OpenShift Container Platform GitOps Operator インスタンスに登録するマネージドクラスターのセットを選択します。multicloud-integration 配置 でリポジトリーのサンプルを使用できます。

    配置の詳細は、配置での ManagedClusterSets の使用 を参照してください。

    注記: 他の Kubernetes クラスターではなく、Red Hat OpenShift Container Platform GitOps Operator インスタンスに登録されるのは、OpenShift Container Platform クラスターのみです。

  4. GitOpsCluster カスタムリソースを作成し、配置の決定から Red Hat OpenShift Container Platform GitOps の指定されたインスタンスにマネージドクラスターのセットを登録します。これにより、Red Hat OpenShift Container Platform GitOps インスタンスは、これらの Red Hat Advanced Cluster Management マネージドクラスターのいずれかにアプリケーションをデプロイできます。

    multicloud-integrations cgi クラスター でリポジトリーのサンプルを使用します。

    注記: 参照される Placement リソースは、GitOpsCluster リソースと同じ namespace に配置されている必要があります。

    placementRef.nameall-openshift-clusters で、argoNamespace: openshift-gitops にインストールされる GitOps インスタンスのターゲットクラスターとして指定される以下の例を参照してください。argoServer.cluster 仕様には local-cluster の値が必要です。

    apiVersion: apps.open-cluster-management.io/v1beta1
    kind: GitOpsCluster
    metadata:
      name: gitops-cluster-sample
      namespace: dev
    spec:
      argoServer:
        cluster: local-cluster
        argoNamespace: openshift-gitops
      placementRef:
        kind: Placement
        apiVersion: cluster.open-cluster-management.io/v1beta1
        name: all-openshift-clusters
  5. 変更を保存します。次に、GitOps ワークフローに従って、アプリケーションを管理できます。詳細は、GitOps について を参照してください。

1.5.7.3. GitOps トークン

配置および ManagedClusterSetBinding カスタムリソースを使用して GitOps namespace にバインドされているすべてのマネージドクラスターの GitOps Operator と統合すると、ManagedCluster にアクセスするためのトークンが含まれるシークレットがその namespace に作成されます。これは、GitOps コントローラーがリソースをマネージドクラスターと同期するために必要です。ユーザーに GitOps namespace への管理者アクセス権が付与され、アプリケーションのライフサイクル操作を実行すると、ユーザーはこのシークレットへのアクセス権と、マネージドクラスターへの admin レベルのアクセス権が付与されます。

これが望ましくない場合は、ユーザーをこの namespace の範囲の 管理者 ロールにバインドする代わりに、ユーザーをバインドするために作成および使用できるアプリケーションリソースを操作するために必要なアクセス権限がある、より制限の厳しいカスタムロールを使用します。以下の ClusterRole の例を参照してください。

apiVersion: rbac.authorization.k8s.io/v1
kind: ClusterRole
metadata:
  name: application-set-admin
rules:
- apiGroups:
  - argoproj.io
  resources:
  - applicationsets
  verbs:
  - get
  - list
  - watch
  - update
  - delete
  - deletecollection
  - patch

1.5.8. デプロイメントのスケジュール

Helm チャートやその他のリソースを特定の時間にだけデプロイしたり、変更したりする必要がある場合は、このようなリソースにサブスクリプションを定義して、特定の時間にだけ、デプロイメントを開始することができます。あるいは、デプロイメントを制限することもできます。

たとえば、金曜の午後 10 時から午後 11 時の時間帯を、クラスターにパッチや他のアプリケーションの更新を適用する予定メンテナーンス枠として定義できます。

ピークの営業時間に想定外のデプロイメントが実行されないように、特定の時間帯にデプロイメントが開始しないように制限またはブロックできます。たとえば、午前 8 時から午後 8 時までデプロイメントを開始しないように、サブスクリプションに時間帯を定義してピーク時を回避できます。

サブスクリプションに期間を定義することで、すべてのアプリケーションおよびクラスターの更新を調整できます。たとえば、午後 6 時 1 分から午後 11 時 59 分 までの間に新しいアプリケーションリソースのみをデプロイするようにサブスクリプションを定義し、また別のサブスクリプションに対して、午前 12 時から午前 7 時 59 分までの間に既存のリソースの更新版のみをデプロイするように定義できます。

サブスクリプションに期間を定義すると、サブスクリプションがアクティブな期間が変わります。期間の定義の一部として、期間内のサブスクリプションを active または blocked に定義できます。

サブスクリプションがアクティブな場合にだけ、新規リソースまたは変更リソースのデプロイメントが開始されます。サブスクリプションがアクティブであるか、ブロックされているかに関わらず、サブスクリプションは引き続き、新規リソースや変更リソースがないかどうかを監視します。Active または Blocked の設定は、デプロイメントにだけ影響があります。

新しいリソースまたは変更されたリソースが検出されると、期間の定義をもとに、サブスクリプションの次のアクションが決まります。

  • HelmRepoObjectBucket、および Git タイプのチャネルに対するサブスクリプションの場合:
  • サブスクリプションが アクティブ な期間にリソースが検出されると、リソースのデプロイメントが開始されます。
  • サブスクリプションでのデプロイメントの実行がブロックされている期間外にリソースが検出された場合は、リソースのデプロイ要求がキャッシュされます。次回サブスクリプションがアクティブになると、キャッシュされた要求が適用され、関連のデプロイメントが開始されます。
  • 期間が ブロック されると、アプリケーションサブスクリプションで以前にデプロイされたすべてのリソースが残ります。新しい更新は、期間が再度アクティブになるまでブロックされます。

アプリケーションの準期間がブロックされていると、デプロイされたリソースがすべて削除されるとエンドユーザーが誤って判断する場合があります。また、アプリの準期間が再度アクティブになると、元に戻ります。

定義された期間にデプロイメントが開始され、その定義期間終了時を超えてもデプロイメントが実行されている場合は、デプロイメントが完了するまで継続されます。

サブスクリプションの期間を定義するには、必要なフィールドおよび値をサブスクリプションリソース定義 YAML に追加する必要があります。

  • 期間の定義では、日付と時間を定義できます。
  • 期間タイプも定義できます。このタイプにより、指定の期間中または期間外にデプロイメントを開始できる期間かどうかが決定します。
  • 期間タイプが active の場合、デプロイメントは、定義した期間中にのみ開始できます。特定のメンテナーンス期間にデプロイメントを行う場合に限り、この設定を使用できます。
  • 期間タイプが block の場合、デプロイメントは、定義した期間中に開始できませんが、それ以外の時間であればいつでも開始できます。この設定は、特定の時間帯のデプロイメントは回避しつつも、必須の重要な更新がある場合に、使用できます。たとえば、セキュリティー関連の更新を午前 10 時から午後 2 時の時間帯以外に実行できるように、期間を定義する場合に、このタイプを使用できます。
  • 毎週月曜と水曜に期間を定義するなど、サブスクリプションの期間を複数定義できます。

1.5.9. パッケージの上書きの設定

パッケージが、サブスクリプションに登録されている Helm チャートまたは Kubernetes リソースのサブスクリプション上書き値より優先されるように設定します。

パッケージの上書きを設定するには、path フィールドの値として上書きするように、Kubernetes リソース spec のフィールドを指定します。value フィールドの値として、置き換える値を指定します。

たとえば、サブスクライブしている Helm チャートの Helm リリース spec 内の値フィールドを上書きする必要がある場合は、サブスクリプション定義の path フィールドを spec に設定する必要があります。

packageOverrides:
- packageName: nginx-ingress
  packageOverrides:
  - path: spec
    value: my-override-values

value フィールドの内容は、Helm 仕様の spec フィールドの値を上書きするのに使用します。

  • Helm リリースの場合は、spec フィールドの上書き値が Helm リリースの values.yaml ファイルにマージされ、既存の値を上書きします。このファイルを使用して、Helm リリースの設定可能な変数を取得します。
  • Helm リリースのリリース名を上書きする必要がある場合は、定義に packageOverride セクションを追加します。以下のフィールドを追加して、Helm リリースの packageAlias を定義します。

    • packageName (Helm チャートを特定)
    • packageAlias (リリース名を上書きすることを指定)

      デフォルトでは、Helm リリース名が指定されていない場合は、Helm チャート名を使用してリリースを特定します。同じチャートに複数のリリースがサブスクライブされている場合など、競合が発生する可能性があります。リリース名は、namespace 内の全サブスクリプションで一意である必要があります。作成するサブスクリプションのリリース名が一意でない場合は、エラーが発生します。packageOverride を定義して、サブスクリプションに異なるリリース名を設定する必要があります。既存のサブスクリプション内の名前を変更する場合は、先にサブスクリプションを削除してから、希望のリリース名でサブスクリプションを作り直す必要があります。

    packageOverrides:
    - packageName: nginx-ingress
      packageAlias: my-helm-release-name

1.5.10. チャネルサンプルの概要

ファイルの構築に使用できる例および YAML 定義を確認します。チャネル (channel.apps.open-cluster-management.io) では、Red Hat Advanced Cluster Management for Kubernetes アプリケーションを作成して管理するための、向上された継続的インテグレーション/継続的デリバリー機能 (CICD) を提供します。

OpenShift CLI ツールを使用するには、以下の手順を参照します。

  1. 任意の編集ツールで、アプリケーションの YAML ファイルを作成して保存します。
  2. 以下のコマンドを実行してファイルを API サーバーに適用します。filename は、使用するファイル名に置き換えます。

    oc apply -f filename.yaml
  3. 以下のコマンドを実行して、アプリケーションリソースが作成されていることを確認します。

    oc get application.app

1.5.10.1. チャネル YAML の構造

デプロイできるアプリケーションサンプルについては、lstolostron リポジトリーを参照してください。

以下の YAML 構造は、チャネルの必須フィールドと、一般的な任意のフィールドの一部を示しています。YAML 構造には、必須なフィールドおよび値を追加する必要があります。アプリケーション管理要件によっては、他の任意のフィールドおよび値を追加しないといけない場合があります。独自の YAML コンテンツは、任意のツールや、製品コンソールで作成できます。

apiVersion: apps.open-cluster-management.io/v1
kind: Channel
metadata:
  name:
  namespace: # Each channel needs a unique namespace, except Git channel.
spec:
  sourceNamespaces:
  type:
  pathname:
  secretRef:
    name:
  gates:
    annotations:
  labels:

1.5.10.2. チャネル YAML 表

フィールド説明

apiVersion

必須。この値は apps.open-cluster-management.io/v1 に設定します。

kind

必須。この値は Channel に設定して、リソースがチャネルであることを指定します。

metadata.name

必須。チャネルの名前。

metadata.namespace

必須。チャネルの namespace。各チャネルには Git チャネルを除き、一意の namespace が必要です。

spec.sourceNamespaces

任意。チャネルコントローラーが取得してチャネルにプロモートする新規または更新された deployable がないかを監視する namespace を指定してします。

spec.type

必須。チャネルタイプ。サポート対象のタイプは、HelmRepoGit、および ObjectBucket (コンソールのオブジェクトストレージ) です。

spec.pathname

HelmRepoGitObjectBucket チャネルには必須。HelmRepo チャネルの場合は、値を Helm リポジトリーの URL に設定します。ObjectBucket チャネルの場合は、値をオブジェクトストレージの URL に設定します。Git チャネルの場合は、値を Git リポジトリーの HTTPS URL に設定します。

spec.secretRef.name

任意。リポジトリーまたはチャートへのアクセスなど、認証に使用する Kubernetes Secret リソースを指定します。シークレットは、HelmRepoObjectBucket、および Git タイプのチャネルでのみ認証に使用できます。

spec.gates

任意。チャネル内での deployable のプロモート要件を定義します。要件が設定されていない場合は、チャネルの namespace またはソースに追加された deployable がそのチャネルにプロモートされます。gates は、ObjectBucket チャネルタイプだけに適用され、HelmRepoGit チャネルタイプには適用されません。

spec.gates.annotations

任意。チャネルのアノテーション。チャネル内では deployable に同じアノテーションを追加する必要があります。

metadata.labels

任意。チャネルのラベル。

spec.insecureSkipVerify

任意。デフォルト値は false で、true に設定されると認証を省略してチャネル接続が作成されます。

チャネルの定義構造は、以下の YAML コンテンツのようになります。

apiVersion: apps.open-cluster-management.io/v1
kind: Channel
metadata:
  name: predev-ch
  namespace: ns-ch
  labels:
    app: nginx-app-details
spec:
  type: HelmRepo
  pathname: https://kubernetes-charts.storage.googleapis.com/

1.5.10.3. オブジェクトストレージバケット (ObjectBucket) チャネル

以下のチャネル定義例では、オブジェクトストレージバケットをチャネルとして抽象化します。

apiVersion: apps.open-cluster-management.io/v1
kind: Channel
metadata:
 name: dev
 namespace: ch-obj
spec:
 type: ObjectBucket
 pathname: [http://9.28.236.243:xxxx/dev] # URL is appended with the valid bucket name, which matches the channel name.
 secretRef:
   name: miniosecret
 gates:
   annotations:
     dev-ready: true

1.5.10.4. Helm リポジトリー (HelmRepo) チャネル

以下のチャネル定義例では Helm リポジトリーをチャネルとして抽象化します。

非推奨に関する注記: 2.5 では、チャネルの ConfigMap 参照に insecureSkipVerify: "true" を指定して Helm リポジトリーの SSL 証明書を省略することが非推奨となりました。以下のサンプルで、チャネルで代わりに使用される spec.insecureSkipVerify: true に置き換えられていることを確認してください。

apiVersion: v1
kind: Namespace
metadata:
  name: hub-repo
---
apiVersion: apps.open-cluster-management.io/v1
kind: Channel
metadata:
  name: Helm
  namespace: hub-repo
spec:
    pathname: [https://9.21.107.150:8443/helm-repo/charts] # URL points to a valid chart URL.
    insecureSkipVerify: true
    type: HelmRepo

以下のチャネル定義は、Helm リポジトリーチャネルの別の例を示しています。

注記: Helm の場合は、アプリケーショントポロジーが正しく表示されるように、Helm チャートに含まれる Kubernetes リソースにはラベルリリース {{ .Release.Name }}) を含める必要があります。

apiVersion: apps.open-cluster-management.io/v1
kind: Channel
metadata:
  name: predev-ch
  namespace: ns-ch
  labels:
    app: nginx-app-details
spec:
  type: HelmRepo
  pathname: https://kubernetes-charts.storage.googleapis.com/

1.5.10.5. Git (Git) リポジトリーチャネル

以下のチャネル定義例は、Git リポジトリーのチャネルの例を示しています。以下の例では、secretRef は、pathname で指定されている Git リポジトリーにアクセスするときに使用するユーザー ID を参照します。パブリックリポジトリーを使用する場合は、secretRef ラベルと値は必要ありません。

apiVersion: apps.open-cluster-management.io/v1
kind: Channel
metadata:
  name: hive-cluster-gitrepo
  namespace: gitops-cluster-lifecycle
spec:
  type: Git
  pathname: https://github.com/open-cluster-management/gitops-clusters.git
  secretRef:
    name: github-gitops-clusters
---
apiVersion: v1
kind: Secret
metadata:
  name: github-gitops-clusters
  namespace: gitops-cluster-lifecycle
data:
  user: dXNlcgo=            # Value of user and accessToken is Base 64 coded.
  accessToken: cGFzc3dvcmQ

1.5.11. サブスクリプションの例の概要

ファイルの構築に使用できる例および YAML 定義を確認します。チャネルと同様に、サブスクリプション (subscription.apps.open-cluster-management.io) は、アプリケーション管理用に、向上された継続的インテグレーション/継続的デリバリー (CICD) 機能を提供します。

OpenShift CLI ツールを使用するには、以下の手順を参照します。

  1. 任意の編集ツールで、アプリケーションの YAML ファイルを作成して保存します。
  2. 以下のコマンドを実行してファイルを API サーバーに適用します。filename は、使用するファイル名に置き換えます。

    oc apply -f filename.yaml
  3. 以下のコマンドを実行して、アプリケーションリソースが作成されていることを確認します。

    oc get application.app

1.5.11.1. サブスクリプションの YAML 構造

以下の YAML 構造は、サブスクリプションの必須フィールドと、一般的な任意のフィールドの一部を示しています。YAML 構造には、特定の必須フィールドおよび値を追加する必要があります。

アプリケーション管理要件によっては、他の任意のフィールドおよび値を追加しないといけない場合があります。独自の YAML コンテンツは、どのツールでも作成できます。

apiVersion: apps.open-cluster-management.io/v1
kind: Subscription
metadata:
  name:
  namespace:
  labels:
spec:
  sourceNamespace:
  source:
  channel:
  name:
  packageFilter:
    version:
    labelSelector:
      matchLabels:
        package:
        component:
    annotations:
  packageOverrides:
  - packageName:
    packageAlias:
    - path:
      value:
  placement:
    local:
    clusters:
      name:
    clusterSelector:
    placementRef:
      name:
      kind: PlacementRule
  overrides:
    clusterName:
    clusterOverrides:
      path:
      value:

1.5.11.2. サブスクリプションの YAML 表

フィールド説明

apiVersion

必須。この値は apps.open-cluster-management.io/v1 に設定します。

kind

必須。この値は Subscription に設定して、リソースがチャネルであることを指定します。

metadata.name

必須。サブスクリプションを識別する名前。

metadata.namespace

必須。サブスクリプションに使用する namespace リソース。

metadata.labels

任意。サブスクリプションのラベル。

spec.channel

任意。サブスクリプションのチャネルを定義する namespace 名 ("Namespace/Name")。channel フィールド、source フィールド、または sourceNamespace フィールドを定義します。通常、source フィールドまたは sourceNamespace フィールドを使用する代わりに、channel フィールドを使用してチャネルを参照します。複数のフィールドが定義されている場合は、定義されている最初のフィールドが使用されます。

spec.sourceNamespace

任意。Deployable を保存するハブクラスター上のソース namespace。このフィールドは namespace チャネルにのみ使用してください。channel フィールド、source フィールド、または sourceNamespace フィールドを定義します。通常、source フィールドまたは sourceNamespace フィールドを使用する代わりに、channel フィールドを使用してチャネルを参照します。

spec.source

任意。deployable の保存先である Helm リポジトリーのパス名 ("URL")。このフィールドは、Helm リポジトリーチャネルにだけ使用します。channel フィールド、source フィールド、または sourceNamespace フィールドを定義します。通常、source フィールドまたは sourceNamespace フィールドを使用する代わりに、channel フィールドを使用してチャネルを参照します。

spec.name

HelmRepo タイプのチャネルには必須ですが、ObjectBucket タイプのチャネルには任意です。チャネル内にあるターゲットの Helm チャートまたは deployable の固有名。任意のフィールドである namepackageFilter が定義されていない場合には、すべての deployables が検出され、各 deployable の最新バージョンが取得されます。

spec.packageFilter

任意。ターゲットの deployable または deployable のサブセットを検索するのに使用するパラメーターを定義します。複数のフィルター条件が定義されている場合、deployable はすべてのフィルター条件を満たす必要があります。

spec.packageFilter.version

任意。deployable のバージョン。バージョンの範囲には >1.0 または <3.0 の形式を使用できます。デフォルトでは、"creationTimestamp" の値が最新のバージョンが使用されます。

spec.packageFilter.annotations

任意。deployable のアノテーション。

spec.packageOverrides

任意。チャネル内の Helm チャート、deployable、他の Kubernetes リソースなど、サブスクリプションで取得する Kubernetes リソースの上書きを定義するセクションです。

spec.packageOverrides.packageName

任意。ただし、上書きの設定には必須です。上書きされる Kubernetes リソースを特定します。

spec.packageOverrides.packageAlias

任意。上書きされる Kubernetes リソースにエイリアスを指定します。

spec.packageOverrides.packageOverrides

任意。Kubernetes リソースの上書きに使用するパラメーターおよび代替値の設定。

spec.placement

必須。deployable を配置する必要のあるサブスクライブクラスター、またはクラスターを定義する配置ルールを特定します。配置設定を使用して、マルチクラスターデプロイメントの値を定義します。

spec.placement.local

任意。ただし、スタンドアロンクラスターまたは直接管理するクラスターには必須です。サブスクリプションをローカルにデプロイする必要があるかどうかを定義します。サブスクリプションと、指定のチャネルを同期させるには、値を true に設定します。指定のチャネルからリソースをサブスクライブしないようにするには、この値を false に設定します。クラスターがスタンドアロンクラスターの場合や、このクラスターを直接管理している場合は、このフィールドを使用します。クラスターがマルチクラスターに含まれており、クラスターを直接管理する必要がない場合は、clustersclusterSelector、または placementRef の 1 つだけを使用してサブスクリプションの配置先を定義します。クラスターがマルチクラスターのハブで、クラスターを直接管理する必要がある場合は、サブスクリプション Operator がローカルのリソースにサブスクライブする前に、ハブをマネージドクラスターとして登録しておく必要があります。

spec.placement.clusters

任意。サブスクリプションを配置するクラスターを定義します。clustersclusterSelector、または placementRef の 1 つだけを使用して、サブスクリプションをマルチクラスターのどの部分に配置するかを定義します。クラスターが、ハブクラスターではないスタンドアロンクラスターの場合は、local cluster も使用できます。

spec.placement.clusters.name

任意ですが、サブスクライブするクラスターを定義するには必須です。サブスクライブするクラスターの名前です。

spec.placement.clusterSelector

任意。サブスクリプションを配置するクラスターを識別するために使用するラベルセレクターを定義します。clustersclusterSelector、または placementRef の 1 つだけを使用して、サブスクリプションをマルチクラスターのどの部分に配置するかを定義します。クラスターが、ハブクラスターではないスタンドアロンクラスターの場合は、local cluster も使用できます。

spec.placement.placementRef

任意。サブスクリプションに使用する配置ルールを定義します。clustersclusterSelector、または placementRef の 1 つだけを使用して、サブスクリプションをマルチクラスターのどの部分に配置するかを定義します。クラスターが、ハブクラスターではないスタンドアロンクラスターの場合は、local cluster も使用できます。

spec.placement.placementRef.name

任意ですが、配置ルールを使用するには必須です。サブスクリプションの配置ルールの名前です。

spec.placement.placementRef.kind

任意ですが、配置ルールを使用するには必須です。この値を PlacementRule に設定して、サブスクリプションでのデプロイメントに使用する配置ルールを指定します。

spec.overrides

任意。クラスター固有の設定など、上書きする必要のあるパラメーターおよび値。

spec.overrides.clusterName

任意。パラメーターおよび値を上書するクラスターの名前。

spec.overrides.clusterOverrides

任意。上書きするパラメーターおよび値の設定。

spec.timeWindow

任意。サブスクリプションがアクティブな期間、またはブロックされる期間の設定を定義します。

spec.timeWindow.type

任意。ただし、期間の設定には必須です。設定した期間中に、サブスクリプションがアクティブであるか、ブロックされるかを指定します。サブスクリプションのデプロイメントは、サブスクリプションがアクティブな場合にのみ行われます。

spec.timeWindow.location

任意。ただし、期間の設定には必須です。設定した期間のタイムゾーン。タイムゾーンはすべて Time Zone (tz) データベース名の形式を使用する必要があります。詳細は、Time Zone Database を参照します。

spec.timeWindow.daysofweek

任意。ただし、期間の設定には必須です。期間の作成時に時間の範囲を適用する場合は、曜日を指定します。daysofweek: ["Monday", "Wednesday", "Friday"] などのように、曜日は配列として定義する必要があります。

spec.timeWindow.hours

任意。ただし、期間の設定には必須です。期間の範囲を定義します。期間ごとに、開始時間と終了時間 (時間単位) を定義する必要があります。サブスクリプションには複数の期間を定義する必要があります。

spec.timeWindow.hours.start

任意。ただし、期間の設定には必須です。期間の開始を定義するタイムスタンプです。タイムスタンプには、Go プログラミング言語の Kitchen 形式 "hh:mmpm" を使用する必要があります。詳細は、Constants を参照してください。

spec.timeWindow.hours.end

任意。ただし、期間の設定には必須です。期間の終了を定義するタイムスタンプです。タイムスタンプには、Go プログラミング言語の Kitchen 形式 "hh:mmpm" を使用する必要があります。詳細は、Constants を参照してください。

注記:

  • YAML の定義時には、サブスクリプションは packageFilters を使用して複数の Helm ダート、deployable、またはその他の Kubernetes リソースを参照できます。ただし、サブスクリプションは、チャート、deployable、その他のリソースの最新バージョンのみをデプロイします。
  • 期間の範囲を定義する場合には、開始時間は、終了時間より前に設定する必要があります。サブスクリプションに複数の期間を定義する場合は、期間の範囲を重複させることができません。実際の時間の範囲は、subscription-controller のコンテナーの時間をもとにしていますが、作業環境とは異なる時間および場所を設定することができます。
  • サブスクリプション仕様では、サブスクリプションの定義の一部として Helm リリースの配置を定義することもできます。サブスクリプションごとに、既存の配置ルールを参照するか、サブスクリプション定義内に直接配置ルールを定義できます。
  • spec.placement セクションに、サブスクリプションの配置先を定義する時には、マルチクラスター環境の clustersclusterSelector、または placementRef の 1 つだけを使用します。
  • 複数の配置設定を追加した場合は、1 つの設定が使用され、他の設定は無視されます。サブスクリプション Operator が使用する設定を決定するために、以下の優先順位で使用されます。

    1. placementRef
    2. clusters
    3. clusterSelector

サブスクリプションは、以下の YAML コンテンツのようになります。

apiVersion: apps.open-cluster-management.io/v1
kind: Subscription
metadata:
  name: nginx
  namespace: ns-sub-1
  labels:
    app: nginx-app-details
spec:
  channel: ns-ch/predev-ch
  name: nginx-ingress
  packageFilter:
    version: "1.36.x"
  placement:
    placementRef:
      kind: PlacementRule
      name: towhichcluster
  overrides:
  - clusterName: "/"
    clusterOverrides:
    - path: "metadata.namespace"
      value: default

1.5.11.3. サブスクリプションファイルの例

デプロイできるアプリケーションサンプルについては、lstolostron リポジトリーを参照してください。

apiVersion: apps.open-cluster-management.io/v1
kind: Subscription
metadata:
  name: nginx
  namespace: ns-sub-1
  labels:
    app: nginx-app-details
spec:
  channel: ns-ch/predev-ch
  name: nginx-ingress

1.5.11.4. セカンダリーチャネルの例

ミラーリングされたチャネル (アプリケーションソースリポジトリー) がある場合は、サブスクリプション YAML に secondaryChannel を指定できます。アプリケーションサブスクリプションがプライマリーチャネルを使用してリポジトリーサーバーへの接続に失敗した場合、セカンダリーチャネルを使用してリポジトリーサーバーに接続します。セカンダリーチャネルに保存されるアプリケーションマニフェストがプライマリーチャネルと同期されていることを確認します。secondaryChannel の以下のサブスクリプション YAML のサンプルを参照してください。

apiVersion: apps.open-cluster-management.io/v1
kind: Subscription
metadata:
  name: nginx
  namespace: ns-sub-1
  labels:
    app: nginx-app-details
spec:
  channel: ns-ch/predev-ch
  secondaryChannel: ns-ch-2/predev-ch-2
  name: nginx-ingress
1.5.11.4.1. サブスクリプションの時間枠の例

以下のサブスクリプションの例には、設定された時間枠が複数含まれています。指定の時間枠は、毎週月曜、水曜、金曜の午前 10 時 20 分から午前 10 時半の間と、毎週月曜、水曜、金曜の午後 12 時 40 分から午後 1 時 40 分の間です。1 週間でこの 6 つの時間枠内にだけ、サブスクリプションがアクティブで、デプロイメントを開始できます。

apiVersion: apps.open-cluster-management.io/v1
kind: Subscription
metadata:
  name: nginx
  namespace: ns-sub-1
  labels:
    app: nginx-app-details
spec:
  channel: ns-ch/predev-ch
  name: nginx-ingress
  packageFilter:
    version: "1.36.x"
  placement:
    placementRef:
      kind: PlacementRule
      name: towhichcluster
  timewindow:
    windowtype: "active" #Enter active or blocked depending on the purpose of the type.
    location: "America/Los_Angeles"
    daysofweek: ["Monday", "Wednesday", "Friday"]
    hours:
      - start: "10:20AM"
        end: "10:30AM"
      - start: "12:40PM"
        end: "1:40PM"
1.5.11.4.2. 上書きを使用したサブスクリプションの例

以下の例には、パッケージの上書きが含まれており、Helm チャートの Helm リリースに異なるリリース名を定義します。パッケージの上書き設定は、nginx-ingress Helm リリースの別のリリース名として、my-nginx-ingress-releaseName の名前を設定するために使用します。

apiVersion: apps.open-cluster-management.io/v1
kind: Subscription
metadata:
  name: simple
  namespace: default
spec:
  channel: ns-ch/predev-ch
  name: nginx-ingress
  packageOverrides:
  - packageName: nginx-ingress
    packageAlias: my-nginx-ingress-releaseName
    packageOverrides:
    - path: spec
      value:
        defaultBackend:
          replicaCount: 3
  placement:
    local: false
1.5.11.4.3. Helm リポジトリーのサブスクリプションの例

以下のサブスクリプションは、バージョンが 1.36.x の 最新の nginx Helm リリースを自動的にプルします。ソースの Helm リポジトリーで新規バージョンが利用できる場合、Helm リリースの deployable は my-development-cluster-1 クラスターに配置されます。

spec.packageOverrides セクションでは、Helm リリースの上書き値の任意パラメーターを指定します。上書き値は、Helm リリースの values.yaml ファイルにマージされ、このファイルを使用して Helm リリースの設定可能な値を取得します。

apiVersion: apps.open-cluster-management.io/v1
kind: Subscription
metadata:
  name: nginx
  namespace: ns-sub-1
  labels:
    app: nginx-app-details
spec:
  channel: ns-ch/predev-ch
  name: nginx-ingress
  packageFilter:
    version: "1.36.x"
  placement:
    clusters:
    - name: my-development-cluster-1
  packageOverrides:
  - packageName: my-server-integration-prod
    packageOverrides:
    - path: spec
      value:
        persistence:
          enabled: false
          useDynamicProvisioning: false
        license: accept
        tls:
          hostname: my-mcm-cluster.icp
        sso:
          registrationImage:
            pullSecret: hub-repo-docker-secret
1.5.11.4.4. Git リポジトリーのサブスクリプションの例
1.5.11.4.4.1. Git リポジトリーの特定ブランチおよびディレクトリーのサブスクライブ
    apiVersion: apps.open-cluster-management.io/v1
    kind: Subscription
    metadata:
      name: sample-subscription
      namespace: default
      annotations:
        apps.open-cluster-management.io/git-path: sample_app_1/dir1
        apps.open-cluster-management.io/git-branch: branch1
    spec:
      channel: default/sample-channel
      placement:
        placementRef:
          kind: PlacementRule
          name: dev-clusters

このサブスクリプションの例では、apps.open-cluster-management.io/git-path のアノテーションは、チャネルに指定されている Git リポジトリーの sample_app_1/dir1 ディレクトリーにある Helm チャートおよび Kubernetes リソースのすべてをサブスクリプションがサブスクライブするように指定します。サブスクリプションは、デフォルトで master ブランチにサブスクライブします。このサブスクリプションの例では、apps.open-cluster-management.io/git-branch: branch1 のアノテーションを指定して、リポジトリーの branch1 ブランチをサブスクライブしています。

注記:

  • Helm チャートにサブスクライブする Git チャネルサブスクリプションを使用している場合、リソーストポロジービューには追加の Helmrelease リソースが表示される可能性があります。このリソースは内部アプリケーションの管理リソースであるため、無視しても問題はありません。
1.5.11.4.4.2. .kubernetesignore ファイルの追加

Git リポジトリーの root ディレクトリー、またはサブスクリプションのアノテーションで指定した apps.open-cluster-management.io/git-path ディレクトリーに .kubernetesignore ファイルを追加できます。

この .kubernetesignore ファイルを使用して、サブスクリプションが、そのリポジトリーから Kubernetes リソースまたは Helm チャートをデプロイするときに無視するファイルまたはサブディレクトリー、もしくはその両方を指定することができます。

また、.kubernetesignore ファイルを使用して、詳細に絞り込み、選択した Kubernetes リソースだけを適用することもできます。.kubernetesignore ファイルのパターン形式は、.gitignore ファイルと同じです。

apps.open-cluster-management.io/git-path アノテーションが定義されていないと、サブスクリプションは、リポジトリーの root ディレクトリーで .kubernetesignore ファイルを検索します。apps.open-cluster-management.io/git-path フィールドが定義されていると、サブスクリプションは apps.open-cluster-management.io/github-path ディレクトリーで .kubernetesignore ファイルを検索します。サブスクリプションは、他のディレクトリーでは .kubernetesignore ファイルの検索は行いません。

1.5.11.4.4.3. Kustomize の適用

サブスクライブする Git のフォルダーに kustomization.yaml ファイルまたは kustomization.yml ファイルがある場合は、kustomize が適用されます。spec.packageOverrides を使用して、サブスクリプションのデプロイメント時に kustomization を上書きできます。

apiVersion: apps.open-cluster-management.io/v1
kind: Subscription
metadata:
  name: example-subscription
  namespace: default
spec:
  channel: some/channel
  packageOverrides:
  - packageName: kustomization
    packageOverrides:
    - value: |
patchesStrategicMerge:
- patch.yaml

kustomization.yaml ファイルを上書きするには、packageOverridespackageName: kustomization が必要です。上書きは、新規エントリーを追加するか、既存のエントリーを更新します。既存のエントリーは削除されません。

1.5.11.4.4.4. GitHub Webhook の有効化

デフォルトでは、Git チャネルのサブスクリプションは、チャネルで指定されている GitHub リポジトリーを 1 分ごとにクローンし、コミット ID が変更されたら、変更が適用されます。または、リポジトリーのプッシュまたはプルの Webhook イベント通知を Git リポジトリーが送信する場合にのみ、変更を適用するようにサブスクリプションを設定できます。

Git リポジトリーで Webhook を設定するには、ターゲット Webhook ペイロード URL と、シークレット (任意) が必要です。

1.5.11.4.4.4.1. ペイロード URL

ハブクラスターでルート (ingress) を作成し、サブスクリプション Operator の Webhook イベントリスナーサービスを公開します。

oc create route passthrough --service=multicluster-operators-subscription -n open-cluster-management

次に、oc get route multicluster-operators-subscription -n open-cluster-management コマンドを使用して、外部からアクセスできるホスト名を見つけます。

webhook のペイロード URL は https://<externally-reachable hostname>/webhook です。

1.5.11.4.4.4.2. Webhook シークレット

Webhook シークレットは任意です。チャネル namespace に Kubernetes Secret を作成します。シークレットには data.secret を含める必要があります。

以下の例を参照してください。

apiVersion: v1
kind: Secret
metadata:
  name: my-github-webhook-secret
data:
  secret: BASE64_ENCODED_SECRET

data.secret の値は、使用する base-64 でエンコードされた WebHook シークレットに置き換えます。

ベストプラクティス: Git リポジトリーごとに一意のシークレットを使用してください。

1.5.11.4.4.4.3. Git リポジトリーでの Webhook の設定

ペイロード URL および Webhook シークレットを使用して Git リポジトリーで Webhook を設定します。

1.5.11.4.4.4.4. チャネルでの Webhook イベント通知の有効化

サブスクリプションチャネルにアノテーションを追加します。以下の例を参照してください。

oc annotate channel.apps.open-cluster-management.io <channel name> apps.open-cluster-management.io/webhook-enabled="true"

WebHook の設定にシークレットを使用した場合は、これについても、チャネルにアノテーションを付けます。<the_secret_name> は Webhook シークレットを含む Kubernetes Secret 名に置き換えます。

oc annotate channel.apps.open-cluster-management.io <channel name> apps.open-cluster-management.io/webhook-secret="<the_secret_name>"
1.5.11.4.4.4.5. Webhook 対応のチャネルのサブスクリプション

サブスクリプションには Webhook 固有の設定は必要ありません。

1.5.12. 配置ルールの例の概要

配置ルール (placementrule.apps.open-cluster-management.io) は、deployable をデプロイ可能なターゲットクラスターを定義します。配置ルールを使用すると、deployable のマルチクラスターでのデプロイメントが容易になります。

OpenShift CLI ツールを使用するには、以下の手順を参照します。

  1. 任意の編集ツールで、アプリケーションの YAML ファイルを作成して保存します。
  2. 以下のコマンドを実行してファイルを API サーバーに適用します。filename は、使用するファイル名に置き換えます。

    oc apply -f filename.yaml
  3. 以下のコマンドを実行して、アプリケーションリソースが作成されていることを確認します。

    oc get application.app

1.5.12.1. 配置ルールの YAML 構造

以下の YAML 構造は、配置ルールの必須フィールドと、一般的な任意のフィールドの一部を示しています。YAML 構造には、必須なフィールドおよび値を追加する必要があります。アプリケーション管理要件によっては、他の任意のフィールドおよび値を追加しないといけない場合があります。独自の YAML コンテンツは、任意のツールや、製品コンソールで作成できます。

apiVersion: apps.open-cluster-management.io/v1
kind: PlacementRule
metadata:
  name:
  namespace:
  resourceVersion:
  labels:
    app:
    chart:
    release:
    heritage:
  selfLink:
  uid:
spec:
  clusterSelector:
    matchLabels:
      datacenter:
      environment:
  clusterReplicas:
  clusterConditions:
  ResourceHint:
    type:
    order:
  Policies:

1.5.12.2. 配置ルールの YAML 値の表

フィールド説明

apiVersion

必須。この値は apps.open-cluster-management.io/v1 に設定します。

kind

必須。この値は PlacementRule に設定して、リソースが配置ルールであることを指定します。

metadata.name

必須。配置ルールを識別する名前。

metadata.namespace

必須。配置ルールに使用する namespace リソース。

metadata.resourceVersion

任意。配置ルールのリソースのバージョン。

metadata.labels

任意。配置ルールのラベル。

spec.clusterSelector

任意。ターゲットクラスターを特定するラベル。

spec.clusterSelector.matchLabels

任意。ターゲットクラスターに含める必要があるラベル。

spec.clusterSelector.matchExpressions

任意。ターゲットクラスターに含める必要があるラベル。

status.decisions

任意。Deployable を配置するターゲットクラスターを定義します。

status.decisions.clusterName

任意。ターゲットクラスターの名前。

status.decisions.clusterNamespace

任意。ターゲットクラスターの namespace。

spec.clusterReplicas

任意。作成するレプリカの数。

spec.clusterConditions

任意。クラスターの条件を定義します。

spec.ResourceHint

任意。以前のフィールドで指定したラベルと値に複数のクラスターが一致した場合は、リソース固有の基準を指定してクラスターを選択することができます。たとえば、利用可能な CPU コアの最大数で、クラスターを選択できます。

spec.ResourceHint.type

任意。この値を cpu に設定して、利用可能な CPU コア数をもとにクラスターを選択するか、memory に設定して、利用可能なメモリーリソースをもとにクラスターを選択することができます。

spec.ResourceHint.order

任意。この値は、昇順の場合は asc に、または降順の場合は desc に設定します。

spec.Policies

任意。配置ルールのポリシーフィルター。

1.5.12.3. 配置ルールファイルの例

デプロイできるアプリケーションサンプルについては、lstolostron リポジトリーを参照してください。

既存の配置ルールに、以下のフィールドを追加して、配置ルールのステータスを指定することができます。このステータスのセクションは、ルールの YAML 構造の spec セクションの後に追加できます。

status:
  decisions:
    clusterName:
    clusterNamespace:
フィールド説明

status

配置ルールのステータス情報。

status.decisions

Deployable を配置するターゲットクラスターを定義します。

status.decisions.clusterName

ターゲットクラスターの名前。

status.decisions.clusterNamespace

ターゲットクラスターの namespace。

  • 例 1
apiVersion: apps.open-cluster-management.io/v1
kind: PlacementRule
metadata:
  name: gbapp-gbapp
  namespace: development
  labels:
    app: gbapp
spec:
  clusterSelector:
    matchLabels:
      environment: Dev
  clusterReplicas: 1
status:
  decisions:
    - clusterName: local-cluster
      clusterNamespace: local-cluster
  • 例 2
apiVersion: apps.open-cluster-management.io/v1
kind: PlacementRule
metadata:
  name: towhichcluster
  namespace: ns-sub-1
  labels:
    app: nginx-app-details
spec:
  clusterReplicas: 1
  clusterConditions:
    - type: ManagedClusterConditionAvailable
      status: "True"
  clusterSelector:
    matchExpressions:
    - key: environment
      operator: In
      values:
      - dev

1.5.13. アプリケーションの例

ファイルの構築に使用できる例および YAML 定義を確認します。Red Hat Advanced Cluster Management for Kubernetes のアプリケーション (Application.app.k8s.io) は、アプリケーションコンポーネントの表示に使用します。

OpenShift CLI ツールを使用するには、以下の手順を参照します。

  1. 任意の編集ツールで、アプリケーションの YAML ファイルを作成して保存します。
  2. 以下のコマンドを実行してファイルを API サーバーに適用します。filename は、使用するファイル名に置き換えます。

    oc apply -f filename.yaml
  3. 以下のコマンドを実行して、アプリケーションリソースが作成されていることを確認します。

    oc get application.app

1.5.13.1. アプリケーションの YAML 構造

アプリケーション定義 YAML コンテンツを作成して、アプリケーションリソースを作成または更新するには、YAML 構造に、必須のフィールドおよび値を追加する必要があります。アプリケーション要件やアプリケーション管理の要件によっては、他の任意のフィールドや値を追加しないといけない場合があります。

以下の YAML 構造は、アプリケーションの必須フィールドと、一般的な任意のフィールドの一部を示しています。

apiVersion: app.k8s.io/v1beta1
kind: Application
metadata:
  name:
  namespace:
spec:
  selector:
    matchLabels:
      label_name: label_value

1.5.13.2. アプリケーションの YAML 表

フィールド説明

apiVersion

app.k8s.io/v1beta1

必須

kind

アプリケーション

必須

metadata

  
 

name: アプリケーションリソースを識別する名前

必須

 

namespace: アプリケーションに使用する namespace リソース

 

spec

  

selector.matchLabels

このアプリケーションを関連付けるサブスクリプションにある Kubernetes ラベルと値の key:value ペア。ラベルを使用すると、ラベル名と値を照合させることで、アプリケーションリソースは関連のあるサブスクリプションを検索できます。

必須

これらのアプリケーションの定義仕様は、Kubernetes Special Interest Group (SIG) が提供するアプリケーションメタデータ記述子のカスタムリソース定義が基になっています。テーブルに表示される値のみが必要です。

この定義を使用すると、独自のアプリケーションの YAML コンテンツ作成に役立ちます。この定義の詳細は、Kubernetes SIG Application CRD community specification を参照してください。

1.5.13.3. アプリケーションファイルの例

デプロイできるアプリケーションサンプルについては、lstolostron リポジトリーを参照してください。

アプリケーションの定義構造は、以下の YAML コンテンツの例のようになります。

apiVersion: app.k8s.io/v1beta1
kind: Application
metadata:
  name: my-application
  namespace: my-namespace
spec:
  selector:
    matchLabels:
      my-label: my-label-value
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