1.5. クラスターライフサイクルの概要
マルチクラスターエンジン Operator は、OpenShift Container Platform および Red Hat Advanced Cluster Management ハブクラスターにクラスター管理機能を提供するクラスターライフサイクル Operator です。マルチクラスターエンジン Operator は、クラスターフリート管理を強化し、クラウドおよびデータセンター全体の OpenShift Container Platform クラスターライフサイクル管理をサポートするソフトウェア Operator です。Red Hat Advanced Cluster Management の有無にかかわらず、マルチクラスターエンジン Operator を使用できます。Red Hat Advanced Cluster Management は、マルチクラスターエンジン Operator を自動的にインストールし、さらにマルチクラスター機能を提供します。
以下のドキュメントを参照してください。
- クラスターライフサイクルのアーキテクチャー
- 認証情報の管理の概要
- ホストインベントリーの概要
- CLI を使用したクラスターの作成
- クラスター作成時の追加のマニフェストの設定
- Amazon Web Services でのクラスターの作成
- Amazon Web Services GovCloud でのクラスターの作成
- Microsoft Azure でのクラスターの作成
- Google Cloud Platform でのクラスターの作成
- VMware vSphere でのクラスターの作成
- Red Hat OpenStack Platform でのクラスターの作成
- Red Hat Virtualization でのクラスターの作成 (非推奨)
- オンプレミス環境でのクラスターの作成
- プロキシー環境でのクラスターの作成
- クラスターへのアクセス
- マネージドクラスターのスケーリング
- 作成されたクラスターの休止
- クラスタープロキシーアドオンの有効化
- マネージドクラスターで実行する Ansible Automation Platform タスクの設定
- Placement
- ManagedServiceAccount の有効化
- クラスターのライフサイクルの詳細設定
- マネージメントからのクラスターの削除
1.5.1. クラスターライフサイクルのアーキテクチャー
クラスターライフサイクルには、ハブクラスター と マネージドクラスター の 2 種類のクラスターが必要です。
ハブクラスターは、マルチクラスターエンジン Operator が自動的にインストールされる OpenShift Container Platform (または Red Hat Advanced Cluster Management) メインクラスターです。ハブクラスターを使用して他の Kubernetes クラスターの作成、管理、および監視を行うことができます。ハブクラスターを使用してクラスターを作成できますが、ハブクラスターが管理する既存のクラスターをインポートすることもできます。
マネージドクラスターを作成すると、クラスターは Red Hat OpenShift Container Platform クラスターインストーラーと Hive リソースを使用して作成されます。OpenShift Container Platform インストーラーを使用してクラスターをインストールするプロセスの詳細は、OpenShift Container Platform ドキュメントの OpenShift Container Platform クラスターのインストールおよび設定 を参照してください。
次の図は、クラスター管理に使用する Kubernetes Operator 用のマルチクラスターエンジンと共にインストールされるコンポーネントを示しています。
クラスターライフサイクル管理のアーキテクチャーのコンポーネントには、以下の項目が含まれます。
1.5.1.1. ハブクラスター
- マネージドクラスターのインポートコントローラー は、klusterlet Operator をマネージドクラスターにデプロイします。
- Hive コントローラー は、Kubernetes Operator 用のマルチクラスターエンジンを使用して作成したクラスターをプロビジョニングします。また、Hive コントローラーは、Kubernetes Operator 用のマルチクラスターエンジンによって作成されたマネージドクラスターを破棄します。
- クラスターキュレーターコントローラー は、マネージドクラスターの作成またはアップグレード時にクラスターインフラストラクチャー環境を設定するためのプレフックまたはポストフックとして Ansible ジョブを作成します。
- マネージドクラスターアドオンがハブクラスターで有効になると、その アドオンハブコントローラー がハブクラスターにデプロイされます。アドオンハブコントローラー は、アドオンエージェント をマネージドクラスターにデプロイします。
1.5.1.2. マネージドクラスター
- klusterlet Operator マネージドクラスターに登録およびワークコントローラーをデプロイします。
登録エージェント は、マネージドクラスターとマネージドクラスターアドオンをハブクラスターに登録します。また、登録エージェントは、マネージドクラスターとマネージドクラスターアドオンのステータスを維持します。次のアクセス許可が Clusterrole 内に自動的に作成され、マネージドクラスターがハブクラスターにアクセスできるようになります。
- エージェントは、ハブクラスターが管理する所有クラスターを取得または更新できます。
- エージェントが、ハブクラスターが管理する所有クラスターのステータスを更新できるようにします。
- エージェントが証明書をローテーションできるようにします。
-
エージェントが
coordination.k8s.io
リースをget
またはupdate
できるようにします。 -
エージェントがマネージドクラスターアドオンを
get
できるようにします。 - エージェントがマネージドクラスターアドオンのステータスを更新できるようにします。
- ワークエージェント は、アドオンエージェントをマネージドクラスターに適用します。マネージドクラスターによるハブクラスターへのアクセスを許可する権限は、Clusterrole 内に自動的に作成され、エージェントはイベントをハブクラスターに送信できます。
クラスターの追加と管理を続行するには、クラスターライフサイクルの概要 を参照してください。
1.5.2. リリースイメージ
クラスターをビルドするときは、リリースイメージで指定されているバージョンの Red Hat OpenShift Container Platform を使用します。デフォルトでは、OpenShift Container Platform は clusterImageSets
リソースを使用して、サポートされているリリースイメージのリストを取得します。
リリースイメージの詳細については、読み続けてください。
1.5.2.1. リリースイメージの指定
Kubernetes Operator 用のマルチクラスターエンジンを使用してプロバイダー上にクラスターを作成する場合は、新しいクラスターに使用するリリースイメージを指定します。リリースイメージを指定するには、次のトピックを参照してください。
1.5.2.1.1. ClusterImageSets の検索
リリースイメージを参照する YAML ファイルは、acm-hive-openshift-releases GitHub リポジトリーに保持されます。これらのファイルは、コンソールで利用可能なリリースイメージのリストを作成します。これには、OpenShift Container Platform における最新の fast チャネルイメージが含まれます。
コンソールには、OpenShift Container Platform の 3 つの最新バージョンの最新リリースイメージのみが表示されます。たとえば、コンソールオプションに以下のリリースイメージが表示される可能性があります。
quay.io/openshift-release-dev/ocp-release:4.12.1-x86_64
コンソールには最新バージョンが表示され、最新のリリースイメージを使用してクラスターを作成するのに役立ちます。特定のバージョンのクラスターを作成する必要がある場合は、古いリリースイメージバージョンも利用できます。
注記: コンソールでクラスターを作成する場合は、visible: 'true'
ラベルを持つイメージのみを選択できます。ClusterImageSet
リソース内のこのラベルの例は、以下の内容で提供されます。4.x.1
は、製品の最新バージョンに置き換えます。
apiVersion: hive.openshift.io/v1 kind: ClusterImageSet metadata: labels: channel: fast visible: 'true' name: img4.x.1-x86-64-appsub spec: releaseImage: quay.io/openshift-release-dev/ocp-release:4.x.1-x86_64
追加のリリースイメージは保管されますが、コンソールには表示されません。利用可能なリリースイメージをすべて表示するには、次のコマンドを実行します。
oc get clusterimageset
リポジトリーには、clusterImageSets
ディレクトリーがあります。これは、リリースイメージを操作するときに使用するディレクトリーです。clusterImageSets
ディレクトリーには、次のディレクトリーがあります。
- Fast: サポート対象の各 OpenShift Container Platform バージョンのリリースイメージの内、最新バージョンを参照するファイルが含まれます。このフォルダー内のリリースイメージはテストされ、検証されており、サポートされます。
Releases: 各 OpenShift Container Platform バージョン (stable、fast、および candidate チャネル) のリリースイメージすべてを参照するファイルが含まれます。
注記: これらのリリースすべてがテストされおらず、安定版とみなされているわけではありません。
Stable: サポート対象の各 OpenShift Container Platform バージョンのリリースイメージの内、最新の安定版 2 つを参照するファイルが含まれます。
注記: デフォルトでは、リリースイメージの現在のリストは 1 時間ごとに更新されます。製品をアップグレードした後、リストに製品の新しいバージョンの推奨リリースイメージバージョンが反映されるまでに最大 1 時間かかる場合があります。
1.5.2.1.2. ClusterImageSets の設定
次のオプションを使用して ClusterImageSets
を設定できます。
オプション 1: コンソールでクラスターを作成するには、使用する特定の
ClusterImageSet
のイメージ参照を指定します。指定した新しいエントリーはそれぞれ保持され、将来のすべてのクラスタープロビジョニングで使用できます。次のエントリーの例を参照してください。quay.io/openshift-release-dev/ocp-release:4.6.8-x86_64
-
オプション 2: GitHub リポジトリー
acm-hive-openshift-releases
から YAML ファイルClusterImageSets
を手動で作成し、適用します。 -
オプション 3: フォークされた GitHub リポジトリーから
ClusterImageSets
の自動更新を有効にするには、cluster-image-set-controller GitHub リポジトリーのREADME.md
に従います。
1.5.2.1.3. 別のアーキテクチャーにクラスターをデプロイするためのリリースイメージの作成
両方のアーキテクチャーのファイルを持つリリースイメージを手動で作成することで、ハブクラスターのアーキテクチャーとは異なるアーキテクチャーでクラスターを作成できます。
たとえば、ppc64le
、aarch64
、または s390x
アーキテクチャーで実行されているハブクラスターから x86_64
クラスターを作成する必要があるとします。両方のファイルセットでリリースイメージを作成する場合に、新規のリリースイメージにより OpenShift Container Platform リリースレジストリーがマルチアーキテクチャーイメージマニフェストを提供できるので、クラスターの作成は成功します。
OpenShift Container Platform 4.12 以降は、デフォルトで複数のアーキテクチャーをサポートします。以下の clusterImageSet
を使用してクラスターをプロビジョニングできます。4.x.0
は、最新バージョンに置き換えます。
apiVersion: hive.openshift.io/v1 kind: ClusterImageSet metadata: labels: channel: fast visible: 'true' name: img4.x.0-multi-appsub spec: releaseImage: quay.io/openshift-release-dev/ocp-release:4.x.0-multi
複数のアーキテクチャーをサポートしない OpenShift Container Platform イメージのリリースイメージを作成するには、アーキテクチャータイプについて以下のような手順を実行します。
OpenShift Container Platform リリースレジストリー から、
x86_64
、s390x
、aarch64
、およびppc64le
リリースイメージを含む マニフェスト一覧 を作成します。以下のコマンド例を実行して、Quay リポジトリー から環境内の両方のアーキテクチャーのマニフェストリストをプルします。
4.x.1
は、製品の最新バージョンに置き換えます。podman pull quay.io/openshift-release-dev/ocp-release:4.x.1-x86_64 podman pull quay.io/openshift-release-dev/ocp-release:4.x.1-ppc64le podman pull quay.io/openshift-release-dev/ocp-release:4.x.1-s390x podman pull quay.io/openshift-release-dev/ocp-release:4.x.1-aarch64
次のコマンドを実行して、イメージを管理するプライベートリポジトリーにログインします。
<private-repo>
は、リポジトリーへのパスに置き換えます。podman login <private-repo>
環境に適用される以下のコマンドを実行して、リリースイメージマニフェストをプライベートリポジトリーに追加します。
4.x.1
は、製品の最新バージョンに置き換えます。<private-repo>
は、リポジトリーへのパスに置き換えます。podman push quay.io/openshift-release-dev/ocp-release:4.x.1-x86_64 <private-repo>/ocp-release:4.x.1-x86_64 podman push quay.io/openshift-release-dev/ocp-release:4.x.1-ppc64le <private-repo>/ocp-release:4.x.1-ppc64le podman push quay.io/openshift-release-dev/ocp-release:4.x.1-s390x <private-repo>/ocp-release:4.x.1-s390x podman push quay.io/openshift-release-dev/ocp-release:4.x.1-aarch64 <private-repo>/ocp-release:4.x.1-aarch64
次のコマンドを実行して、新しい情報のマニフェストを作成します。
podman manifest create mymanifest
次のコマンドを実行して、両方のリリースイメージへの参照をマニフェストリストに追加します。
4.x.1
は、製品の最新バージョンに置き換えます。<private-repo>
は、リポジトリーへのパスに置き換えます。podman manifest add mymanifest <private-repo>/ocp-release:4.x.1-x86_64 podman manifest add mymanifest <private-repo>/ocp-release:4.x.1-ppc64le podman manifest add mymanifest <private-repo>/ocp-release:4.x.1-s390x podman manifest add mymanifest <private-repo>/ocp-release:4.x.1-aarch64
次のコマンドを実行して、マニフェストリスト内のリストを既存のマニフェストとマージします。
<private-repo>
は、リポジトリーへのパスに置き換えます。4.x.1
は、最新バージョンに置き換えます。podman manifest push mymanifest docker://<private-repo>/ocp-release:4.x.1
ハブクラスターで、リポジトリーのマニフェストを参照するリリースイメージを作成します。
以下の例のような情報を含む YAML ファイルを作成します。
<private-repo>
は、リポジトリーへのパスに置き換えます。4.x.1
は、最新バージョンに置き換えます。apiVersion: hive.openshift.io/v1 kind: ClusterImageSet metadata: labels: channel: fast visible: "true" name: img4.x.1-appsub spec: releaseImage: <private-repo>/ocp-release:4.x.1
ハブクラスターで以下のコマンドを実行し、変更を適用します。
<file-name>
を、先の手順で作成した YAML ファイルの名前に置き換えます。oc apply -f <file-name>.yaml
- OpenShift Container Platform クラスターの作成時に新規リリースイメージを選択します。
- Red Hat Advanced Cluster Management コンソールを使用してマネージドクラスターをデプロイする場合は、クラスター作成プロセス時に Architecture フィールドにマネージドクラスターのアーキテクチャーを指定します。
作成プロセスでは、マージされたリリースイメージを使用してクラスターを作成します。
1.5.2.1.4. 関連情報
- リリースイメージを参照する YAML ファイルについては、acm-hive-openshift-releases GitHub リポジトリーを参照してください。
-
フォークされた GitHub リポジトリーから
ClusterImageSets
の自動更新を有効にする方法については、cluster-image-set-controller GitHub リポジトリーを参照してください。
1.5.2.2. 接続時におけるリリースイメージのカスタム一覧の管理
すべてのクラスターに同じリリースイメージを使用することもできます。クラスターの作成時に利用可能なリリースイメージのカスタムリストを作成し、作業を簡素化します。利用可能なリリースイメージを管理するには、以下の手順を実行します。
- acm-hive-openshift-releases GitHub をフォークします。
-
クラスターの作成時に使用できるイメージの YAML ファイルを追加します。Git コンソールまたはターミナルを使用して、イメージを
./clusterImageSets/stable/
または./clusterImageSets/fast/
ディレクトリーに追加します。 -
cluster-image-set-git-repo
という名前のmulticluster-engine
namespace にConfigMap
を作成します。次の例を参照してください。ただし、2.x
は 2.4 に置き換えてください。
apiVersion: v1 kind: ConfigMap metadata: name: cluster-image-set-git-repo namespace: multicluster-engine data: gitRepoUrl: <forked acm-hive-openshift-releases repository URL> gitRepoBranch: backplane-<2.x> gitRepoPath: clusterImageSets channel: <fast or stable>
次の手順でフォークされたリポジトリーに変更をマージすることで、メインリポジトリーから利用可能な YAML ファイルを取得できます。
- フォークしたリポジトリーに変更をコミットし、マージします。
-
acm-hive-openshift-releases
リポジトリーのクローンを作成した後に高速リリースイメージのリストを同期するには、cluster-image-set-git-repo
ConfigMap
の channel フィールドの値をfast
に更新します。 -
安定版リリースイメージを同期して表示するには、
cluster-image-set-git-repo
ConfigMap
の Channel フィールドの値をstable
に更新します。
ConfigMap
を更新すると、約 1 分以内に、利用可能な安定リリースイメージのリストが現在利用可能なイメージで更新されます。
以下のコマンドを使用して、利用可能ものを表示し、デフォルトの設定を削除します。
<clusterImageSet_NAME>
を正しい名前に置き換えます。oc get clusterImageSets oc delete clusterImageSet <clusterImageSet_NAME>
クラスターの作成時に、コンソールで現在利用可能なリリースイメージの一覧を表示します。
ConfigMap
を通じて利用できる他のフィールドについては、cluster-image-set-controller GitHub リポジトリーの README を参照してください。
1.5.2.3. 非接続時におけるリリースイメージのカスタム一覧の管理
ハブクラスターにインターネット接続がない場合は、リリースイメージのカスタムリストを管理しないといけない場合があります。クラスターの作成時に利用可能なリリースイメージのカスタムリストを作成します。非接続時に、利用可能なリリースイメージを管理するには、以下の手順を実行します。
- オンラインシステムを使用している場合は、acm-hive-openshift-releases GitHub repository に移動し、利用可能なクラスターイメージセットにアクセスします。
-
clusterImageSets
ディレクトリーを非接続マルチクラスターエンジン Operator クラスターにアクセスできるシステムにコピーします。 マネージドクラスターに合わせて次の手順を実行して、クラスターイメージセットを含むオフラインリポジトリーとマネージドクラスター間のマッピングを追加します。
-
OpenShift Container Platform マネージドクラスターの場合は、
ImageContentSourcePolicy
オブジェクトを使用してマッピングを完了する方法についての詳細は、イメージレジストリーリポジトリーのミラーリングの設定 を参照してください。 -
OpenShift Container Platform クラスターではないマネージドクラスターの場合は、
ManageClusterImageRegistry
カスタムリソース定義を使用してイメージセットの場所を上書きします。マッピング用にクラスターを上書きする方法については、インポート用のマネージドクラスターでのレジストリーイメージの指定 を参照してください。
-
OpenShift Container Platform マネージドクラスターの場合は、
-
コンソールまたは CLI を使用して、
clusterImageSet
YAML コンテンツを手動で追加することにより、クラスターを作成するときに使用できるイメージの YAML ファイルを追加します。 残りの OpenShift Container Platform リリースイメージの
clusterImageSet
YAML ファイルを、イメージの保存先の正しいオフラインリポジトリーを参照するように変更します。更新内容は次の例のようになります。ここでは、spec.releaseImage
がリリースイメージのオフラインイメージレジストリーを使用し、リリースイメージがダイジェストによって参照されます。apiVersion: hive.openshift.io/v1 kind: ClusterImageSet metadata: labels: channel: fast name: img<4.x.x>-x86-64-appsub spec: releaseImage: IMAGE_REGISTRY_IPADDRESS_or__DNSNAME/REPO_PATH/ocp-release@sha256:073a4e46289be25e2a05f5264c8f1d697410db66b960c9ceeddebd1c61e58717
- YAML ファイルで参照されているオフラインイメージレジストリーにイメージがロードされていることを確認します。
次のコマンドを実行して、イメージダイジェストを取得します。
oc adm release info <tagged_openshift_release_image> | grep "Pull From"
<
;tagged_openshift_release_image
> をサポートされる OpenShift Container Platform バージョンのタグ付けされたイメージに置き換えます。以下の出力例を参照してください。Pull From: quay.io/openshift-release-dev/ocp-release@sha256:69d1292f64a2b67227c5592c1a7d499c7d00376e498634ff8e1946bc9ccdddfe
イメージタグとダイジェスト の詳細については、イメージストリームでのイメージの参照 を参照してください。
各 YAML ファイルに以下のコマンドを入力して、各
clusterImageSets
を作成します。oc create -f <clusterImageSet_FILE>
clusterImageSet_FILE
を、クラスターイメージセットファイルの名前に置き換えます。以下に例を示します。oc create -f img4.11.9-x86_64.yaml
追加するリソースごとにこのコマンドを実行すると、使用可能なリリースイメージのリストが表示されます。
-
または、クラスターの作成コンソールに直接イメージ URL を貼り付けることもできます。イメージ URL を追加すると、新しい
clusterImageSets
が存在しない場合に作成されます。 - クラスターの作成時に、コンソールで現在利用可能なリリースイメージの一覧を表示します。
1.5.3. ホストインベントリーの概要
ホストインベントリー管理とオンプレミスクラスターのインストールは、マルチクラスターエンジン Operator の Central Infrastructure Management 機能を使用して利用できます。Central Infrastructure Management は、Assisted Installer (infrastructure Operator とも呼ばれる) をハブクラスターの Operator として実行します。
コンソールを使用してホストインベントリーを作成できます。これは、オンプレミスの OpenShift Container Platform クラスターの作成に使用できるベアメタルまたは仮想マシンのプールです。これらのクラスターには、コントロールプレーン専用のマシンを備えたスタンドアロンと、コントロールプレーンがハブクラスター上の Pod として実行される Hosted Control Plane があります。
スタンドアロンクラスターは、コンソール、API、またはゼロタッチプロビジョニング (ZTP) を使用する GitOps を使用してインストールできます。詳細は、Red Hat OpenShift Container Platform ドキュメントの 非接続環境での GitOps ZTP のインストール を参照してください。
マシンは、Discovery Image で起動した後、ホストインベントリーに参加します。Discovery Image は、以下を含む Red Hat CoreOS ライブイメージです。
- 検出、検証、およびインストールタスクを実行するエージェント。
- ハブクラスター上のサービスにアクセスするために必要な設定 (該当する場合、エンドポイント、トークン、静的ネットワーク設定など)。
通常、インフラストラクチャー環境ごとに 1 つの Discovery Image があり、これは共通のプロパティーセットを共有するホストのセットです。InfraEnv
カスタムリソース定義は、このインフラストラクチャー環境と関連する Discovery Image を表します。使用されるイメージは OpenShift Container Platform のバージョンに基づいており、選択したオペレーティングシステムのバージョンが決まります。
ホストが起動し、エージェントがサービスに接続すると、サービスはそのホストを表すハブクラスター上に新しい Agent
カスタムリソースを作成します。Agent
リソースはホストインベントリーを設定します。
後でホストを OpenShift ノードとしてインベントリーにインストールできます。エージェントは、必要な設定とともにオペレーティングシステムをディスクに書き込み、ホストを再起動します。
ホストインベントリーと central infrastructure management の詳細は、以下を参照してください。
1.5.3.1. Central Infrastructure Management サービスの有効化
Central Infrastructure Management サービスはマルチクラスターエンジン Operator とともに提供され、OpenShift Container Platform クラスターをデプロイします。ハブクラスターで MultiClusterHub Operator を有効にすると、Central Infrastructure Management が自動的にデプロイされますが、サービスを手動で有効にする必要があります。
1.5.3.1.1. 前提条件
Central Infrastructure Management サービスを有効にする前に、次の前提条件を確認してください。
- サポートされている Red Hat Advanced Cluster Management for Kubernetes を備えた OpenShift Container Platform 4.12 以降にハブクラスターをデプロイしている。
- クラスターを作成するために必要なイメージを取得するためのハブクラスターへのインターネットアクセス (接続済み)、あるいはインターネットへの接続がある内部またはミラーレジストリーへの接続 (非接続) がある。
- ベアメタルプロビジョニングに必要なポートが開いている。OpenShift Container Platform ドキュメントの 必須ポートが開いていることを確認する を参照してください。
- ベアメタルホストのカスタムリソース定義がある。
- OpenShift Container Platform プルシークレット がある。詳細は、イメージプルシークレットの使用 を参照してください。
- 設定済みのデフォルトのストレージクラスがある。
- オフライン環境の場合のみ、OpenShift Container Platform ドキュメントの ネットワーク遠端のクラスター に関する手順を完了してください。
1.5.3.1.2. ベアメタルホストのカスタムリソース定義の作成
Central Infrastructure Management サービスを有効にする前に、ベアメタルホストのカスタムリソース定義が必要です。
次のコマンドを実行して、ベアメタルホストのカスタムリソース定義がすでに存在するかどうかを確認します。
oc get crd baremetalhosts.metal3.io
- ベアメタルホストのカスタムリソース定義がある場合、出力にはリソースが作成された日付が表示されます。
リソースがない場合は、次のようなエラーが表示されます。
Error from server (NotFound): customresourcedefinitions.apiextensions.k8s.io "baremetalhosts.metal3.io" not found
ベアメタルホストのカスタムリソース定義がない場合は、metal3.io_baremetalhosts.yaml ファイルをダウンロードし、次のコマンドを実行することでコンテンツを適用して、リソースを作成します。
oc apply -f
1.5.3.1.3. Provisioning リソースの作成または変更
Central Infrastructure Management サービスを有効にする前に、Provisioning
リソースが必要です。
次のコマンドを実行して、
Provisioning
リソースがあるかどうかを確認します。oc get provisioning
-
すでに
Provisioning
リソースがある場合は、Provisioning
リソースの変更 に進みます。 -
Provisioning
リソースがない場合は、No resources found
というエラーが表示されます。Provisioning
リソースの作成 に進みます。
-
すでに
1.5.3.1.3.1. Provisioning リソースの変更
すでに Provisioning
リソースがある場合は、ハブクラスターが次のいずれかのプラットフォームにインストールされている場合、リソースを変更する必要があります。
- ベアメタル
- Red Hat OpenStack Platform
- VMware vSphere
-
ユーザープロビジョニングインフラストラクチャー (UPI) 方式とプラットフォームは
None
です
ハブクラスターが別のプラットフォームにインストールされている場合は、非接続環境での Central Infrastructure Management の有効化 または 接続環境での Central Infrastructure Management の有効化 に進みます。
provisioning
リソースを変更し、以下のコマンドを実行してベアメタル Operator がすべての namespace を監視できるようにします。oc patch provisioning provisioning-configuration --type merge -p '{"spec":{"watchAllNamespaces": true }}'
1.5.3.1.3.2. Provisioning リソースの作成
Provisioning
リソースがない場合は、次の手順を実行します。
次の YAML コンテンツを追加して、
Provisioning
リソースを作成します。apiVersion: metal3.io/v1alpha1 kind: Provisioning metadata: name: provisioning-configuration spec: provisioningNetwork: "Disabled" watchAllNamespaces: true
次のコマンドを実行してコンテンツを適用します。
oc apply -f
1.5.3.1.4. 非接続環境での Central Infrastructure Management の有効化
非接続環境で Central Infrastructure Management を有効にするには、以下の手順を実行します。
インフラストラクチャー Operator と同じ namespace に
ConfigMap
を作成し、ミラーレジストリーのca-bundle.crt
およびregistries.conf
の値を指定します。ファイルのConfigMap
は次の例のようになります。apiVersion: v1 kind: ConfigMap metadata: name: <mirror-config> namespace: multicluster-engine labels: app: assisted-service data: ca-bundle.crt: | <certificate-content> registries.conf: | unqualified-search-registries = ["registry.access.redhat.com", "docker.io"] [[registry]] prefix = "" location = "registry.redhat.io/multicluster-engine" mirror-by-digest-only = true [[registry.mirror]] location = "mirror.registry.com:5000/multicluster-engine"
注記: リリースイメージはダイジェストを使用して指定されるため、
mirror-by-digest-only
をtrue
に設定する必要があります。unqualified-search-registries
のリストにあるレジストリーは、PUBLIC_CONTAINER_REGISTRIES
環境変数の認証無視リストに自動的に追加されます。マネージドクラスターのプルシークレットの検証時に、指定されたレジストリーは認証を必要としません。次の YAML コンテンツを
agent_service_config.yaml
ファイルに保存して、AgentServiceConfig
カスタムリソースを作成します。apiVersion: agent-install.openshift.io/v1beta1 kind: AgentServiceConfig metadata: name: agent spec: databaseStorage: accessModes: - ReadWriteOnce resources: requests: storage: <db_volume_size> filesystemStorage: accessModes: - ReadWriteOnce resources: requests: storage: <fs_volume_size> mirrorRegistryRef: name: <mirror_config> 1 unauthenticatedRegistries: - <unauthenticated_registry> 2 imageStorage: accessModes: - ReadWriteOnce resources: requests: storage: <img_volume_size> 3 osImages: - openshiftVersion: "<ocp_version>" 4 version: "<ocp_release_version>" 5 url: "<iso_url>" 6 cpuArchitecture: "x86_64"
- 1
mirror_config
は、ミラーレジストリー設定の詳細が含まれるConfigMap
の名前に置き換えます。- 2
- 認証を必要としないミラーレジストリーを使用している場合は、オプションの
unauthenticated_registry
パラメーターを含めます。このリストのエントリーは検証されず、プルシークレットにエントリーを含める必要はありません。 - 3
img_volume_size
をimageStorage
フィールドのボリュームのサイズに置き換えます (例: オペレーティングシステムイメージごとに10Gi
)。最小値は10Gi
ですが、推奨される値は50Gi
以上です。この値は、クラスターのイメージに割り当てられるストレージの量を指定します。実行中の Red Hat Enterprise Linux CoreOS の各インスタンスに 1 GB のイメージストレージを許可する必要があります。Red Hat Enterprise Linux CoreOS のクラスターおよびインスタンスが多数ある場合は、より高い値を使用する必要がある場合があります。- 4
ocp_version
は、インストールする OpenShift Container Platform バージョンに置き換えます (例:4.13
)。- 5
ocp_release_version
は、特定のインストールバージョン (例:49.83.2021032516400
) に置き換えます。- 6
iso_url
は、ISO URL に置き換えます (例:https://mirror.openshift.com/pub/openshift-v4/x86_64/dependencies/rhcos/4.12/4.12.3/rhcos-4.12.3-x86_64-live.x86_64.iso
)。その他の値は 4.12.3 の依存関係 にあります。
重要: 遅延バインディング機能を使用しており、AgentServiceConfig
カスタムリソースの spec.osImages
リリースがバージョン 4.13 以降である場合、クラスターの作成時に使用する OpenShift Container Platform リリースイメージはバージョン 4.13 以降である必要があります。バージョン 4.13 以降の Red Hat Enterprise Linux CoreOS イメージは、バージョン 4.13 より前のイメージとは互換性がありません。
assisted-service
デプロイメントおよび assisted-image-service
デプロイメントをチェックし、その Pod が準備ができており実行中であることを確認することで、中央インフラストラクチャー管理サービスが正常であることを確認できます。
1.5.3.1.5. 接続環境での Central Infrastructure Management の有効化
接続環境で Central infrastructure management を有効にするには、以下の YAML コンテンツを agent_service_config.yaml
ファイルに保存して、AgentServiceConfig
カスタムリソースを作成します。
apiVersion: agent-install.openshift.io/v1beta1 kind: AgentServiceConfig metadata: name: agent spec: databaseStorage: accessModes: - ReadWriteOnce resources: requests: storage: <db_volume_size> 1 filesystemStorage: accessModes: - ReadWriteOnce resources: requests: storage: <fs_volume_size> 2 imageStorage: accessModes: - ReadWriteOnce resources: requests: storage: <img_volume_size> 3
- 1
db_volume_size
はdatabaseStorage
フィールドのボリュームサイズに置き換えます (例:10Gi
)。この値は、クラスターのデータベーステーブルやデータベースビューなどのファイルを格納するために割り当てられるストレージの量を指定します。必要な最小値は1Gi
です。クラスターが多い場合は、より高い値を使用する必要がある場合があります。- 2
fs_volume_size
はfilesystemStorage
フィールドのボリュームのサイズに置き換えます (例: クラスターごとに200M
、サポートされる OpenShift Container Platform バージョンごとに2-3Gi
)。必要な最小値は1Gi
ですが、推奨される値は100Gi
以上です。この値は、クラスターのログ、マニフェスト、およびkubeconfig
ファイルを保存するために割り当てられるストレージのサイズを指定します。クラスターが多い場合は、より高い値を使用する必要がある場合があります。- 3
img_volume_size
をimageStorage
フィールドのボリュームのサイズに置き換えます (例: オペレーティングシステムイメージごとに10Gi
)。最小値は10Gi
ですが、推奨される値は50Gi
以上です。この値は、クラスターのイメージに割り当てられるストレージの量を指定します。実行中の Red Hat Enterprise Linux CoreOS の各インスタンスに 1 GB のイメージストレージを許可する必要があります。Red Hat Enterprise Linux CoreOS のクラスターおよびインスタンスが多数ある場合は、より高い値を使用する必要がある場合があります。
Central Infrastructure Management サービスが設定されている。assisted-service
と assisted-image-service
デプロイメントをチェックして、Pod の準備ができ、実行されていることを確認して、正常性を検証できます。
1.5.3.1.6. 関連情報
- ゼロタッチプロビジョニングの詳細は、OpenShift Container Platform ドキュメントの ネットワーク遠端のクラスター を参照してください。
- イメージプルシークレットの使用 を参照してください。
1.5.3.2. Amazon Web Services での Central Infrastructure Management の有効化
Amazon Web Services でハブクラスターを実行していて、Central Infrastructure Management サービスを有効にする場合は、Central Infrastructure Management を central infrastructure management の有効化 後に、次の手順を実行します。
ハブクラスターにログインしていることを確認し、次のコマンドを実行して、
assisted-image-service
で設定された一意のドメインを見つけます。oc get routes --all-namespaces | grep assisted-image-service
ドメインは
assisted-image-service-multicluster-engine.apps.<yourdomain>.com
のようになります。ハブクラスターにログインしていることを確認し、
NLB
type
パラメーターを使用して一意のドメインで新しいIngressController
を作成します。以下の例を参照してください。apiVersion: operator.openshift.io/v1 kind: IngressController metadata: name: ingress-controller-with-nlb namespace: openshift-ingress-operator spec: domain: nlb-apps.<domain>.com routeSelector: matchLabels: router-type: nlb endpointPublishingStrategy: type: LoadBalancerService loadBalancer: scope: External providerParameters: type: AWS aws: type: NLB
-
nlb-apps.<domain>.com
の<domain>
を<yourdomain>
に置き換えて、IngressController
のdomain
パラメーターに<yourdomain>
を追加します。 次のコマンドを実行して、新しい
IngressController
を適用します。oc apply -f ingresscontroller.yaml
次の手順を実行して、新しい
IngressController
のspec.domain
パラメーターの値が既存のIngressController
と競合していないことを確認します。次のコマンドを実行して、すべての
IngressController
を一覧表示します。oc get ingresscontroller -n openshift-ingress-operator
先ほど作成した
ingress-controller-with-nlb
を除く各IngressControllers
で次のコマンドを実行します。oc edit ingresscontroller <name> -n openshift-ingress-operator
spec.domain
レポートが見つからない場合は、nlb-apps.<domain>.com
を除く、クラスターで公開されているすべてのルートに一致するデフォルトドメインを追加します。spec.domain
レポートが提供されている場合は、指定された範囲からnlb-apps.<domain>.com
ルートが除外されていることを確認してください。
次のコマンドを実行して、
assisted-image-service
ルートを編集し、nlb-apps
の場所を使用します。oc edit route assisted-image-service -n <namespace>
デフォルトの namespace は、マルチクラスターエンジン Operator をインストールした場所です。
次の行を
assisted-image-service
ルートに追加します。metadata: labels: router-type: nlb name: assisted-image-service
assisted-image-service
ルートで、spec.host
の URL 値を見つけます。URL は次の例のようになります。assisted-image-service-multicluster-engine.apps.<yourdomain>.com
-
URL 内の
apps
をnlb-apps
に置き換えて、新しいIngressController
で設定されたドメインと一致させます。 Central Infrastructure Management サービスが Amazon Web Services で有効になっていることを確認するには、次のコマンドを実行して Pod が正常であることを確認します。
oc get pods -n multicluster-engine | grep assist
-
新しいホストインベントリーを作成し、ダウンロード URL が新しい
nlb-apps
URL を使用していることを確認します。
1.5.3.3. コンソールを使用したホストインベントリーの作成
ホストインベントリー (インフラストラクチャー環境) を作成して、OpenShift Container Platform クラスターをインストールできる物理マシンまたは仮想マシンを検出できます。
1.5.3.3.1. 前提条件
- Central Infrastructure Management サービスを有効にする。詳細は、Central Infrastructure Management サービスの有効化 を参照してください。
1.5.3.3.2. ホストインベントリーの作成
コンソールを使用してホストインベントリーを作成するには、次の手順を実行します。
- コンソールから、Infrastructure > Host inventory に移動して、Create infrastructure environment をクリックします。
次の情報をホストインベントリー設定に追加します。
-
名前: インフラストラクチャー環境の一意の名前。コンソールを使用してインフラストラクチャー環境を作成すると、選択した名前で
InfraEnv
リソースの新しい namespace も作成されます。コマンドラインインターフェイスを使用してInfraEnv
リソースを作成し、コンソールでリソースを監視する場合は、namespace とInfraEnv
に同じ名前を使用します。 - ネットワークタイプ: インフラストラクチャー環境に追加するホストが DHCP または静的ネットワークを使用するかどうかを指定します。静的ネットワーク設定には、追加の手順が必要です。
- 場所: ホストの地理的な場所を指定します。地理的なロケーションを使用して、ホストが配置されているデータセンターを定義できます。
- ラベル: このインフラストラクチャー環境で検出されたホストにラベルを追加できるオプションのフィールド。指定した場所はラベルのリストに自動的に追加されます。
- インフラストラクチャープロバイダーの認証情報: インフラストラクチャープロバイダーの認証情報を選択すると、プルシークレットおよび SSH 公開鍵フィールドに認証情報内の情報が自動的に入力されます。詳細は、オンプレミス環境の認証情報の作成 を参照してください。
- プルシークレット: OpenShift Container Platform リソースへのアクセスを可能にする OpenShift Container Platform プルシークレット。インフラストラクチャープロバイダーの認証情報を選択した場合、このフィールドには自動的に入力されます。
-
SSH 公開鍵: ホストとのセキュアな通信を可能にする SSH キー。これを使用してホストに接続し、トラブルシューティングを行うことができます。クラスターをインストールした後は、SSH 鍵を使用してホストに接続できなくなります。通常、鍵は
id_rsa.pub
ファイルにあります。デフォルトのファイルパスは~/.ssh/id_rsa.pub
です。SSH 公開鍵の値を含むインフラストラクチャープロバイダーの認証情報を選択した場合、このフィールドには自動的に入力されます。 ホストのプロキシー設定を有効にする場合は、有効にする設定を選択し、次の情報を入力します。
- HTTP プロキシー URL: HTTP リクエストのプロキシーの URL。
- HTTPS プロキシー URL: HTTP リクエストのプロキシーの URL。URL は HTTP で始まる必要があります。HTTPS はサポートされていません。値を指定しない場合、デフォルトで HTTP 接続と HTTPS 接続の両方に HTTP プロキシー URL が使用されます。
-
プロキシーなしドメイン: プロキシーを使用しないドメインのコンマ区切りのリスト。ドメイン名をピリオド (
.
) で開始し、そのドメインにあるすべてのサブドメインを組み込みます。アステリスク (*
) を追加し、すべての宛先のプロキシーをバイパスします。
- 必要に応じて、NTP プールまたはサーバーの IP 名またはドメイン名のコンマ区切りリストを指定して、独自のネットワークタイムプロトコル (NTP) ソースを追加します。
-
名前: インフラストラクチャー環境の一意の名前。コンソールを使用してインフラストラクチャー環境を作成すると、選択した名前で
コンソールでは使用できない詳細な設定オプションが必要な場合は、コマンドラインインターフェイスを使用したホストインベントリーの作成 に進みます。
高度な設定オプションが必要ない場合は、必要に応じて静的ネットワークの設定を続行し、インフラストラクチャー環境へのホストの追加を開始できます。
1.5.3.3.3. ホストインベントリーへのアクセス
ホストインベントリーにアクセスするには、コンソールで Infrastructure > Host inventory を選択します。一覧からインフラストラクチャー環境を選択し、詳細とホストを表示します。
1.5.3.3.4. 関連情報
- Central Infrastructure Management サービスの有効化 を参照してください。
- オンプレミス環境の認証情報の作成 を参照してください。
- コマンドラインインターフェイスを使用したホストインベントリーの作成 を参照してください。
ベアメタル上で Hosted Control Plane を設定するプロセスの一部としてこの手順を完了した場合は、次の手順を完了してください。
1.5.3.4. コマンドラインインターフェイスを使用したホストインベントリーの作成
ホストインベントリー (インフラストラクチャー環境) を作成して、OpenShift Container Platform クラスターをインストールできる物理マシンまたは仮想マシンを検出できます。自動化されたデプロイメントや、以下の高度な設定オプションには、コンソールの代わりにコマンドラインインターフェイスを使用します。
- 検出されたホストを既存のクラスター定義に自動的にバインドする
- Discovery Image の Ignition 設定をオーバーライドする
- iPXE の動作を制御する
- Discovery Image のカーネル引数を変更する
- 検出フェーズ中にホストに信頼させる追加の証明書を渡す
- 最新バージョンのデフォルトオプションではない、テスト用に起動する Red Hat CoreOS バージョンを選択する
1.5.3.4.1. 前提条件
- Central Infrastructure Management サービスを有効にする。詳細は、Central Infrastructure Management サービスの有効化 を参照してください。
1.5.3.4.2. ホストインベントリーの作成
コマンドラインインターフェイスを使用してホストインベントリー (インフラストラクチャー環境) を作成するには、次の手順を実行します。
次のコマンドを実行して、ハブクラスターにログインします。
oc login
リソースの namespace を作成します。
namespace.yaml
ファイルを作成し、以下の内容を追加します。apiVersion: v1 kind: Namespace metadata: name: <your_namespace> 1
- 1
- コンソールでインベントリーを監視するには、namespace とインフラストラクチャー環境に同じ名前を使用します。
以下のコマンドを実行して YAML コンテンツを適用します。
oc apply -f namespace.yaml
OpenShift Container Platform プルシークレット を含む
Secret
カスタムリソースを作成します。pull-secret.yaml
ファイルを作成し、以下の内容を追加します。apiVersion: v1 kind: Secret type: kubernetes.io/dockerconfigjson metadata: name: pull-secret 1 namespace: <your_namespace> stringData: .dockerconfigjson: <your_pull_secret> 2
以下のコマンドを実行して YAML コンテンツを適用します。
oc apply -f pull-secret.yaml
インフラストラクチャー環境を作成します。
infra-env.yaml
ファイルを作成し、以下の内容を追加します。必要に応じて値を置き換えます。apiVersion: agent-install.openshift.io/v1beta1 kind: InfraEnv metadata: name: myinfraenv namespace: <your_namespace> spec: proxy: httpProxy: <http://user:password@ipaddr:port> httpsProxy: <http://user:password@ipaddr:port> noProxy: additionalNTPSources: sshAuthorizedKey: pullSecretRef: name: <name> agentLabels: <key>: <value> nmStateConfigLabelSelector: matchLabels: <key>: <value> clusterRef: name: <cluster_name> namespace: <project_name> ignitionConfigOverride: '{"ignition": {"version": "3.1.0"}, …}' cpuArchitecture: x86_64 ipxeScriptType: DiscoveryImageAlways kernelArguments: - operation: append value: audit=0 additionalTrustBundle: <bundle> osImageVersion: <version>
フィールド | 任意または必須 | 設定 |
---|---|---|
| 任意 |
|
| 任意 |
HTTP リクエストのプロキシーの URLURL は |
| 任意 |
HTTP リクエストのプロキシーの URLURL は |
| 任意 | プロキシーを使用しない場合は、コンマで区切られたドメインおよび CIDR のリスト。 |
| 任意 | すべてのホストに追加するネットワークタイムプロトコル (NTP) ソース (ホスト名または IP) のリスト。これらは、DHCP などの他のオプションを使用して設定された NTP ソースに追加されます。 |
| 任意 | 検出フェーズ中のデバッグに使用するためにすべてのホストに追加される SSH 公開鍵。検出フェーズは、ホストを Discovery Image を起動するときです。 |
| 必須 | プルシークレットが含まれる Kubernetes シークレットの名前。 |
| 任意 |
|
| 任意 |
ホストの静的 IP、ブリッジ、ボンディングなどの高度なネットワーク設定を統合します。ホストネットワーク設定は、選択したラベルを持つ 1 つ以上の |
| 任意 |
スタンドアロンのオンプレミスクラスターを記述する既存の |
| 任意 |
ファイルの追加など、Red Hat CoreOS ライブイメージの Ignition 設定を変更します。必要に応じて |
| 任意 | サポートされている CPU アーキテクチャー x86_64、aarch64、ppc64le、または s390x のいずれかを選択します。デフォルト値は x86_64 です。 |
| 任意 |
起動に iPXE を使用している場合に、デフォルト値である |
| 任意 |
Discovery Image の起動時にカーネル引数を変更できます。 |
| 任意 |
PEM エンコードされた X.509 証明書バンドル。通常、ホストが再暗号化中間者 (MITM) プロキシーを備えたネットワーク内にある場合、またはコンテナーイメージレジストリーなど、他の目的でホストが証明書を信頼しなければならない場合に必要です。 |
| 任意 |
|
以下のコマンドを実行して YAML コンテンツを適用します。
oc apply -f infra-env.yaml
ホストインベントリーが作成されたことを確認するには、次のコマンドでステータスを確認します。
oc describe infraenv myinfraenv -n <your_namespace>
重要なプロパティーのリストは次のとおりです。
-
conditions
: イメージが正常に作成されたかどうかを示す標準の Kubernetes 条件。 -
isoDownloadURL
: Discovery Image をダウンロードするための URL。 -
createdTime
: イメージが最後に作成された時刻。InfraEnv
を変更する場合は、新しいイメージをダウンロードする前にタイムスタンプが更新されていることを確認してください。
注: InfraEnv
リソースを変更する場合は、createdTime
プロパティーを確認して、InfraEnv
が新しい Discovery Image を作成したことを確認してください。すでにホストを起動している場合は、最新の Discovery Image でホストを再起動します。
必要に応じて静的ネットワークを設定し、インフラストラクチャー環境へのホストの追加を開始することで続行できます。
1.5.3.4.3. 関連情報
- Central Infrastructure Management サービスの有効化 を参照してください。
1.5.3.5. インフラストラクチャー環境用の高度なネットワークの設定
1 つのインターフェイスで DHCP 以外のネットワークを必要とするホストの場合は、高度なネットワークを設定する必要があります。必要な設定には、1 つ以上のホストのネットワークを記述する NMStateConfig
リソースの 1 つ以上のインスタンスの作成が含まれます。
各 NMStateConfig
リソースには、InfraEnv
リソースの nmStateConfigLabelSelector
に一致するラベルが含まれている必要があります。nmStateConfigLabelSelector
の詳細は、コマンドラインインターフェイスを使用したホストインベントリーの作成 を参照してください。
Discovery Image には、参照されているすべての NMStateConfig
リソースで定義されたネットワーク設定が含まれています。起動後、各ホストは各設定をそのネットワークインターフェイスと比較し、適切な設定を適用します。
1.5.3.5.1. 前提条件
- Central Infrastructure Management サービスを有効にする。
- ホストインベントリーを作成する。
1.5.3.5.2. コマンドラインインターフェイスを使用した高度なネットワークの設定
コマンドラインインターフェイスを使用してインフラストラクチャー環境の詳細ネットワークを設定するには、以下の手順を実行します。
nmstateconfig.yaml
という名前のファイルを作成し、以下のテンプレートのようなコンテンツを追加します。必要に応じて値を置き換えます。apiVersion: agent-install.openshift.io/v1beta1 kind: NMStateConfig metadata: name: mynmstateconfig namespace: <your-infraenv-namespace> labels: some-key: <some-value> spec: config: interfaces: - name: eth0 type: ethernet state: up mac-address: 02:00:00:80:12:14 ipv4: enabled: true address: - ip: 192.168.111.30 prefix-length: 24 dhcp: false - name: eth1 type: ethernet state: up mac-address: 02:00:00:80:12:15 ipv4: enabled: true address: - ip: 192.168.140.30 prefix-length: 24 dhcp: false dns-resolver: config: server: - 192.168.126.1 routes: config: - destination: 0.0.0.0/0 next-hop-address: 192.168.111.1 next-hop-interface: eth1 table-id: 254 - destination: 0.0.0.0/0 next-hop-address: 192.168.140.1 next-hop-interface: eth1 table-id: 254 interfaces: - name: "eth0" macAddress: "02:00:00:80:12:14" - name: "eth1" macAddress: "02:00:00:80:12:15"
フィールド | 任意または必須 | 設定 |
---|---|---|
| 必須 | 設定しているホストに関連した名前を使用してください。 |
| 必須 |
namespace は、 |
| 必須 |
|
| 任意 |
|
| 任意 |
指定された |
注: イメージサービスは、InfraEnv
プロパティーを更新するか、そのラベルセレクターに一致する NMStateConfig
リソースを変更すると、新しいイメージを自動的に作成します。InfraEnv
リソースの作成後に NMStateConfig
リソースを追加する場合は、InfraEnv
の createdTime
プロパティーを確認して、InfraEnv
が新しい Discovery Image を作成していることを確認してください。すでにホストを起動している場合は、最新の Discovery Image でホストを再起動します。
以下のコマンドを実行して YAML コンテンツを適用します。
oc apply -f nmstateconfig.yaml
1.5.3.5.3. 関連情報
- コマンドラインインターフェイスを使用したホストインベントリーの作成 を参照してください。
- Declarative Network API を参照してください。
1.5.3.6. Discovery Image を使用したホストのホストインベントリーへの追加
ホストインベントリー (インフラストラクチャー環境) を作成した後、ホストを検出してインベントリーに追加できます。インベントリーにホストを追加するには、ISO をダウンロードし、各サーバーにアタッチする方法を選択します。たとえば、仮想メディアを使用するか、ISO を USB ドライブに書き込むことで、ISO をダウンロードできます。
重要: インストールが失敗しないようにするには、インストールプロセス中は Discovery ISO メディアをデバイスに接続したままにし、各ホストがデバイスから 1 回起動するように設定します。
1.5.3.6.1. 前提条件
- Central Infrastructure Management サービスを有効にする。詳細は、Central Infrastructure Management サービスの有効化 を参照してください。
- ホストインベントリーを作成する。詳細は、コンソールを使用したホストインベントリーの作成 を参照してください。
1.5.3.6.2. コンソールを使用したホストの追加
以下の手順を実行して ISO をダウンロードします。
- コンソールで Infrastructure > Host inventory を選択します。
- 一覧からお使いのインフラストラクチャー環境を選択します。
- Add hosts をクリックし、With Discovery ISO を選択します。
ISO をダウンロードするための URL が表示されます。ブートされたホストがホストインベントリーテーブルに表示されます。ホストが表示されるまでに数分かかる場合があります。使用する前に、各ホストを承認する必要があります。Actions をクリックして Approve を選択し、インベントリーテーブルからホストを選択できます。
1.5.3.6.3. コマンドラインインターフェイスを使用したホストの追加
ISO をダウンロードするための URL は、InfraEnv
リソースのステータスの isoDownloadURL
プロパティーで確認できます。InfraEnv
リソースの詳細は、コマンドラインインターフェイスを使用したホストインベントリーの作成を参照してください。
起動したホストごとに、同じ namespace に Agent
リソースを作成します。使用する前に、各ホストを承認する必要があります。
1.5.3.6.4. 関連情報
1.5.3.7. ベアメタルホストのホストインベントリーへの自動追加
ホストインベントリー (インフラストラクチャー環境) を作成した後、ホストを検出してインベントリーに追加できます。各ホストの BareMetalHost
リソースおよび関連する BMC シークレットを作成することで、ベアメタル Operator が各ベアメタルホストのベースボード管理コントローラー (BMC) と通信できるようにすることで、インフラストラクチャー環境の Discovery Image の起動を自動化できます。自動化は、インフラストラクチャー環境を参照する BareMetalHost
のラベルによって設定されます。
自動化により以下のアクションが実行されます。
- インフラストラクチャー環境で表される Discovery Image を使用して、各ベアメタルホストを起動します。
- インフラストラクチャー環境または関連するネットワーク設定が更新された場合に、各ホストを最新の Discovery Image で再起動します。
-
検出時に各
Agent
リソースを対応するBareMetalHost
リソースに関連付けます。 -
BareMetalHost
からの情報 (ホスト名、ロール、インストールディスクなど) に基づいてAgent
リソースのプロパティーを更新します。 -
Agent
をクラスターノードとして使用することを承認します。
1.5.3.7.1. 前提条件
- Central Infrastructure Management サービスを有効にする。
- ホストインベントリーを作成する。
1.5.3.7.2. コンソールを使用したベアメタルホストの追加
コンソールを使用してベアメタルホストをホストインベントリーに自動的に追加するには、次の手順を実行します。
- コンソールで Infrastructure > Host inventory を選択します。
- 一覧からお使いのインフラストラクチャー環境を選択します。
- Add hosts をクリックし、With BMC Form を選択します。
- 必要な情報を追加し、Create をクリックします。
1.5.3.7.3. コマンドラインインターフェイスを使用したベアメタルホストの追加
コマンドラインインターフェイスを使用してベアメタルホストをホストインベントリーに自動的に追加するには、以下の手順を実施します。
次の YAML コンテンツを適用し、必要に応じて値を置き換えて、BMC シークレットを作成します。
apiVersion: v1 kind: Secret metadata: name: <bmc-secret-name> namespace: <your_infraenv_namespace> 1 type: Opaque data: username: <username> password: <password>
- 1
- namespace は
InfraEnv
の namespace と同じである必要があります。
以下の YAML コンテンツを適用し、必要に応じて値を置き換えてベアメタルホストを作成します。
apiVersion: metal3.io/v1alpha1 kind: BareMetalHost metadata: name: <bmh-name> namespace: <your_infraenv_namespace> 1 annotations: inspect.metal3.io: disabled labels: infraenvs.agent-install.openshift.io: <your-infraenv> 2 spec: online: true automatedCleaningMode: disabled 3 bootMACAddress: <your-mac-address> 4 bmc: address: <machine-address> 5 credentialsName: <bmc-secret-name> 6 rootDeviceHints: deviceName: /dev/sda 7
- 1
- namespace は
InfraEnv
の namespace と同じである必要があります。 - 2
- この名前は
InfrEnv
の名前と一致し、同じ namespace に存在する必要があります。 - 3
- 値を設定しない場合、
metadata
の値が自動的に使用されます。 - 4
- MAC アドレスがホスト上のいずれかのインターフェイスの MAC アドレスと一致することを確認してください。
- 5
- BMC のアドレスを使用します。詳細は 帯域外管理 IP アドレスのポートアクセス を参照してください。
- 6
credentialsName
の値が、作成した BMC シークレットの名前と一致していることを確認してください。- 7
- オプション: インストールディスクを選択します。利用可能なルートデバイスのヒントについては、BareMetalHost spec を参照してください。ホストが Discovery Image で起動され、対応する
Agent
リソースが作成された後、このヒントに従ってインストールディスクが設定されます。
ホストの電源をオンにすると、イメージのダウンロードが開始されます。これには数分かかる場合があります。ホストが検出されると、Agent
カスタムリソースが自動的に作成されます。
1.5.3.7.4. コンバージドフローを無効にする
デフォルトでは、コンバージドフローが有効になっています。ホストが表示されない場合は、一時的にコンバージドフローを無効にする必要がある場合があります。コンバージドフローを無効にするには、次の手順を実行します。
ハブクラスターに次の config map を作成します。
apiVersion: v1 kind: ConfigMap metadata: name: my-assisted-service-config namespace: multicluster-engine data: ALLOW_CONVERGED_FLOW: "false"
注意:
ALLOW_CONVERGED_FLOW
を"false"
に設定すると、Ironic Python エージェントによって有効になっている機能もすべて無効になります。以下のコマンドを実行して config map を適用します。
oc annotate --overwrite AgentServiceConfig agent unsupported.agent-install.openshift.io/assisted-service-configmap=my-assisted-service-config
1.5.3.7.5. 関連情報
- ゼロタッチプロビジョニングの詳細は、OpenShift Container Platform ドキュメントの ネットワーク遠端のクラスター を参照してください。
- ベアメタルホストを使用するために必要なポートの詳細は、OpenShift Container Platform ドキュメントの 帯域外管理 IP アドレスのポートアクセス を参照してください。
- ルートデバイスのヒントについては、OpenShift Container Platform ドキュメントの BareMetalHost 仕様 を参照してください。
- イメージプルシークレットの使用 を参照してください。
- オンプレミス環境の認証情報の作成 を参照してください。
- コンバージドフローの詳細は、デプロイメント後にマネージドクラスターが Pending 状態のままになる を参照してください。
1.5.3.8. ホストインベントリーの管理
コンソールまたはコマンドラインインターフェイスを使用して、Agent
リソースの編集、ホストインベントリーの管理、既存のホストの編集が可能です。
1.5.3.8.1. コンソールを使用したホストインベントリーの管理
Discovery ISO で正常に起動した各ホストは、ホストインベントリーの行として表示されます。コンソールを使用してホストを編集および管理できます。ホストを手動で起動し、ベアメタル Operator の自動化を使用していない場合は、使用する前にコンソールでホストを承認する必要があります。OpenShift ノードとしてインストールできるホストが Available
ステータスになっています。
1.5.3.8.2. コマンドラインインターフェイスを使用したホストインベントリーの管理
Agent
リソースは、各ホストを表します。Agent
リソースで次のプロパティーを設定できます。
clusterDeploymentName
このプロパティーは、クラスターにノードとしてインストールする場合に使用する
ClusterDeployment
の namespace および名前に設定します。任意:
role
クラスター内のホストのロールを設定します。使用できる値は、
master
、worker
、およびauto-assign
です。デフォルト値はauto-assign
です。hostname
ホストのホスト名を設定します。ホストに有効なホスト名が自動的に割り当てられる場合は任意です (例: DHCP を使用)。
approved
ホストを OpenShift ノードとしてインストールできるかどうかを示します。このプロパティーは、デフォルト値が
False
のブール値です。ホストを手動で起動しており、ベアメタル Operator の自動化を使用していない場合は、ホストをインストールする前にこのプロパティーをTrue
に設定する必要があります。installation_disk_id
ホストのインベントリーに表示されるインストールディスクの ID。
installerArgs
ホストの coreos-installer 引数のオーバーライドが含まれる JSON 形式の文字列。このプロパティーを使用して、カーネル引数を変更できます。構文例を以下に示します。
["--append-karg", "ip=192.0.2.2::192.0.2.254:255.255.255.0:core0.example.com:enp1s0:none", "--save-partindex", "4"]
ignitionConfigOverrides
ホストの Ignition 設定のオーバーライドが含まれる JSON 形式の文字列。このプロパティーを使用して、ignition を使用してファイルをホストに追加できます。構文例を以下に示します。
{"ignition": "version": "3.1.0"}, "storage": {"files": [{"path": "/tmp/example", "contents": {"source": "data:text/plain;base64,aGVscGltdHJhcHBlZGluYXN3YWdnZXJzcGVj"}}]}}
nodeLabels
ホストのインストール後にノードに適用されるラベルのリスト。
Agent
リソースの status
には、以下のプロパティーがあります。
role
クラスター内のホストのロールを設定します。これまでに
Agent
リソースでrole
をしたことがある場合は、その値がstatus
に表示されます。inventory
ホスト上で実行されているエージェントが検出するホストプロパティーが含まれます。
progress
ホストのインストールの進行状況。
ntpSources
ホストの設定済みの Network Time Protocol (NTP) ソース。
conditions
次の標準 Kubernetes 条件 (
True
またはFalse
値) が含まれます。-
SpecSynced: 指定されたすべてのプロパティーが正常に適用される場合は
True
。何らかのエラーが発生した場合は、False
。 -
Connected: インストールサービスへのエージェント接続が禁止されていない場合は
True
。エージェントがしばらくの間インストールサービスに接続していない場合はFalse
。 -
RequirementsMet: ホストがインストールを開始する準備ができている場合は
True
。 -
Validated: すべてのホスト検証に合格した場合は
True
。 -
installed: ホストが OpenShift ノードとしてインストールされている場合は
True
。 -
Bound: ホストがクラスターにバインドされている場合は
True
。 -
Cleanup:
Agent
リソースの削除リクエストが失敗した場合はFalse
。
-
SpecSynced: 指定されたすべてのプロパティーが正常に適用される場合は
debugInfo
インストールログおよびイベントをダウンロードするための URL が含まれています。
validationsInfo
ホストの検出後にインストールが成功したことを確認するためにエージェントが実行する検証の情報が含まれます。値が
False
の場合は、トラブルシューティングを行ってください。installation_disk_id
ホストのインベントリーに表示されるインストールディスクの ID。
1.5.3.8.3. 関連情報
- ホストインベントリーへのアクセス を参照してください。
- coreos-installer install を参照してください。
1.5.4. クラスター作成
マルチクラスターエンジン Operator を使用して、クラウドプロバイダー全体で Red Hat OpenShift Container Platform クラスターを作成する方法を説明します。
マルチクラスターエンジン Operator は、OpenShift Container Platform で提供される Hive Operator を使用して、オンプレミスクラスターと Hosted Control Plane を除くすべてのプロバイダーのクラスターをプロビジョニングします。オンプレミスクラスターをプロビジョニングする場合、マルチクラスターエンジン Operator は OpenShift Container Platform で提供される Central Infrastructure Management および Assisted Installer 機能を使用します。Hosted Control Plane のホステッドクラスターは、HyperShift Operator を使用してプロビジョニングされます。
- クラスター作成時の追加のマニフェストの設定
- Amazon Web Services でのクラスターの作成
- Amazon Web Services GovCloud でのクラスターの作成
- Microsoft Azure でのクラスターの作成
- Google Cloud Platform でのクラスターの作成
- VMware vSphere でのクラスターの作成
- Red Hat OpenStack Platform でのクラスターの作成
- Red Hat Virtualization でのクラスターの作成 (非推奨)
- オンプレミス環境でのクラスターの作成
- AgentClusterInstall プロキシーの設定
- Hosted Control Plane
1.5.4.1. CLI を使用したクラスターの作成
Kubernetes Operator 用のマルチクラスターエンジンは、内部 Hive コンポーネントを使用して Red Hat OpenShift Container Platform クラスターを作成します。クラスターの作成方法については、以下の情報を参照してください。
1.5.4.1.1. 前提条件
クラスターを作成する前に、clusterImageSets リポジトリーのクローンを作成し、ハブクラスターに適用する必要があります。以下の手順を参照してください。
次のコマンドを実行してクローンを作成しますが、
2.x
は 2.4 に置き換えます。git clone https://github.com/stolostron/acm-hive-openshift-releases.git cd acm-hive-openshift-releases git checkout origin/backplane-<2.x>
次のコマンドを実行して、ハブクラスターに適用します。
find clusterImageSets/fast -type d -exec oc apply -f {} \; 2> /dev/null
クラスターを作成するときに、Red Hat OpenShift Container Platform リリースイメージを選択します。
注記: Nutanix プラットフォームを使用する場合は、ClusterImageSet
リソースの releaseImage
に x86_64
アーキテクチャーを使用し、visible
のラベル値を 'true'
に設定してください。以下の例を参照してください。
apiVersion: hive.openshift.io/v1 kind: ClusterImageSet metadata: labels: channel: stable visible: 'true' name: img4.x.47-x86-64-appsub spec: releaseImage: quay.io/openshift-release-dev/ocp-release:4.x.47-x86_64
1.5.4.1.2. ClusterDeployment を使用してクラスターを作成する
ClusterDeployment
は、クラスターのライフサイクルを制御するために使用される Hive カスタムリソースです。
Using Hive のドキュメントに従って ClusterDeployment
カスタムリソースを作成し、個別のクラスターを作成します。
1.5.4.1.3. ClusterPool を使用してクラスターを作成
ClusterPool
は、複数のクラスターを作成するために使用される Hive カスタムリソースでもあります。
Cluster Pools のドキュメントに従って、Hive ClusterPool
API でクラスターを作成します。
1.5.4.2. クラスター作成時の追加のマニフェストの設定
追加の Kubernetes リソースマニフェストは、クラスター作成のインストールプロセス中に設定できます。これは、ネットワークの設定やロードバランサーの設定など、シナリオの追加マニフェストを設定する必要がある場合に役立ちます。
クラスターを作成する前に、追加のリソースマニフェストが含まれる ConfigMap
を指定する ClusterDeployment
リソースへの参照を追加する必要があります。
注記: ClusterDeployment
リソースと ConfigMap
は同じ namespace にある必要があります。以下の例で、どのような内容かを紹介しています。
リソースマニフェストを含む ConfigMap
ConfigMap
リソースが別のマニフェストが含まれるConfigMap
。リソースマニフェストのConfigMap
には、data.<resource_name>\.yaml
パターンに追加されたリソース設定が指定されたキーを複数含めることができます。kind: ConfigMap apiVersion: v1 metadata: name: <my-baremetal-cluster-install-manifests> namespace: <mynamespace> data: 99_metal3-config.yaml: | kind: ConfigMap apiVersion: v1 metadata: name: metal3-config namespace: openshift-machine-api data: http_port: "6180" provisioning_interface: "enp1s0" provisioning_ip: "172.00.0.3/24" dhcp_range: "172.00.0.10,172.00.0.100" deploy_kernel_url: "http://172.00.0.3:6180/images/ironic-python-agent.kernel" deploy_ramdisk_url: "http://172.00.0.3:6180/images/ironic-python-agent.initramfs" ironic_endpoint: "http://172.00.0.3:6385/v1/" ironic_inspector_endpoint: "http://172.00.0.3:5150/v1/" cache_url: "http://192.168.111.1/images" rhcos_image_url: "https://releases-art-rhcos.svc.ci.openshift.org/art/storage/releases/rhcos-4.3/43.81.201911192044.0/x86_64/rhcos-43.81.201911192044.0-openstack.x86_64.qcow2.gz"
リソースマニフェスト
ConfigMap
が参照される ClusterDeploymentリソースマニフェスト
ConfigMap
はspec.provisioning.manifestsConfigMapRef
で参照されます。apiVersion: hive.openshift.io/v1 kind: ClusterDeployment metadata: name: <my-baremetal-cluster> namespace: <mynamespace> annotations: hive.openshift.io/try-install-once: "true" spec: baseDomain: test.example.com clusterName: <my-baremetal-cluster> controlPlaneConfig: servingCertificates: {} platform: baremetal: libvirtSSHPrivateKeySecretRef: name: provisioning-host-ssh-private-key provisioning: installConfigSecretRef: name: <my-baremetal-cluster-install-config> sshPrivateKeySecretRef: name: <my-baremetal-hosts-ssh-private-key> manifestsConfigMapRef: name: <my-baremetal-cluster-install-manifests> imageSetRef: name: <my-clusterimageset> sshKnownHosts: - "10.1.8.90 ecdsa-sha2-nistp256 AAAAE2VjZHNhLXvVVVKUYVkuyvkuygkuyTCYTytfkufTYAAAAIbmlzdHAyNTYAAABBBKWjJRzeUVuZs4yxSy4eu45xiANFIIbwE3e1aPzGD58x/NX7Yf+S8eFKq4RrsfSaK2hVJyJjvVIhUsU9z2sBJP8=" pullSecretRef: name: <my-baremetal-cluster-pull-secret>
1.5.4.3. Amazon Web Services でのクラスターの作成
マルチクラスターエンジン Operator コンソールを使用して、Amazon Web Services (AWS) に Red Hat OpenShift Container Platform クラスターを作成できます。
クラスターを作成する場合、作成プロセスでは、Hive リソースを使用して OpenShift Container Platform インストーラーを使用します。この手順の完了後にクラスターの作成について不明な点がある場合は、OpenShift Container Platform ドキュメントの AWS へのインストール でプロセスの詳細を確認してください。
1.5.4.3.1. 前提条件
AWS でクラスターを作成する前に、以下の前提条件を確認してください。
- ハブクラスターをデプロイしている。
- AWS 認証情報がある。詳細は、Amazon Web Services の認証情報の作成 を参照してください。
- AWS で設定されたドメインがある。ドメインの設定方法は、AWS アカウントの設定 を参照してください。
- ユーザー名、パスワード、アクセスキー ID およびシークレットアクセスキーなど、Amazon Web Services (AWS) のログイン認証情報がある。Understanding and Getting Your Security Credentials を参照してください。
OpenShift Container Platform イメージのプルシークレットがある。イメージプルシークレットの使用 を参照してください。
注記: クラウドプロバイダーでクラウドプロバイダーのアクセスキーを変更する場合は、コンソールでクラウドプロバイダーの対応する認証情報を手動で更新する必要もあります。これは、マネージドクラスターがホストされ、マネージドクラスターの削除を試みるクラウドプロバイダーで認証情報の有効期限が切れる場合に必要です。
1.5.4.3.2. AWS クラスターの作成
AWS クラスターの作成に関する次の重要な情報を参照してください。
-
クラスターを作成する前に情報を確認し、必要に応じてカスタマイズする場合は、YAML: On を選択して、パネルに
install-config.yaml
ファイルの内容を表示できます。更新がある場合は、カスタム設定で YAML ファイルを編集できます。 - クラスターを作成すると、コントローラーはクラスターとリソースの namespace を作成します。その namespace には、そのクラスターインスタンスのリソースのみを含めるようにしてください。
- クラスターを破棄すると、namespace とその中のすべてのリソースが削除されます。
-
クラスターを既存のクラスターセットに追加する場合は、そのクラスターセットで追加できる適切なパーミッションが必要です。クラスターの作成時に
cluster-admin
権限がない場合に、clusterset-admin
権限があるクラスターセットを選択する必要があります。 -
指定されたクラスターセットに対して適切なパーミッションがないと、クラスターの作成に失敗します。選択するクラスターセットがない場合には、クラスター管理者に連絡して、任意のクラスターセットへの
clusterset-admin
権限を受け取ってください。 -
マネージドクラスターはすべて、マネージドクラスターセットに関連付けられている必要があります。マネージドクラスターを
ManagedClusterSet
に割り当てない場合は、デフォルト
のマネージドクラスターセットに自動的に追加されます。 - AWS アカウントで設定した、選択した認証情報に関連付けられているベース DNS ドメインがすでに存在する場合、その値がフィールドに入力されます。値は、上書きすると変更できます。この名前はクラスターのホスト名で使用されます。
- このリリースイメージで、クラスターの作成に使用される OpenShift Container Platform イメージのバージョンを特定します。利用可能なイメージのリストからイメージを選択します。使用したいイメージがない場合は、使用したいイメージの URL を入力します。
ノードプールには、コントロールプレーンプールとワーカープールが含まれます。コントロールプレーンノードは、クラスターアクティビティーの管理を共有します。情報には以下のフィールドが含まれます。
- region: ノードプールが必要なリージョンを指定します。
- CPU アーキテクチャー: マネージドクラスターのアーキテクチャータイプがハブクラスターのアーキテクチャーと同じでない場合は、プール内のマシンの命令セットアーキテクチャーの値を入力します。有効な値は amd64、ppc64le、s390x、および arm64 です。
- ゾーン: コントロールプレーンプールを実行する場所を指定します。より分散されているコントロールプレーンノードグループでは、リージョンで複数のゾーンを選択できます。ゾーンが近くにある場合はパフォーマンスの速度が向上しますが、ゾーンの距離が離れると、より分散されます。
- インスタンスタイプ: コントロールプレーンノードのインスタンスタイプを指定します。インスタンスの作成後にインスタンスのタイプやサイズを変更できます。
- ルートストレージ: クラスターに割り当てるルートストレージの量を指定します。
ワーカープールにワーカーノードを作成し、クラスターのコンテナーワークロードを実行できます。ワーカーノードは、1 つのワーカープールに属することも、複数のワーカープールに分散させることもできます。ワーカーノードが指定されていない場合は、コントロールプレーンノードもワーカーノードとして機能します。オプションの情報には以下のフィールドが含まれます。
- ゾーン: ワーカープールを実行する場所を指定します。より分散されているノードグループでは、リージョンで複数のゾーンを選択できます。ゾーンが近くにある場合はパフォーマンスの速度が向上しますが、ゾーンの距離が離れると、より分散されます。
- インスタンスタイプ: ワーカープールのインスタンスタイプを指定します。インスタンスの作成後にインスタンスのタイプやサイズを変更できます。
- ノード数: ワーカープールのノード数を指定します。ワーカープールを定義する場合にこの設定は必須です。
- ルートストレージ: ワーカープールに割り当てるルートストレージの量を指定します。ワーカープールを定義する場合にこの設定は必須です。
- クラスターにはネットワークの詳細が必要であり、IPv6 を使用するには複数のネットワークが必要です。Add network をクリックして、追加のネットワークを追加できます。
認証情報で提供されるプロキシー情報は、プロキシーフィールドに自動的に追加されます。情報をそのまま使用することも、上書きすることも、プロキシーを有効にする場合に情報を追加することもできます。次のリストには、プロキシーの作成に必要な情報が含まれています。
-
HTTP プロキシー:
HTTP
トラフィックのプロキシーとして使用する URL を指定します。 -
HTTPS プロキシー:
HTTPS
トラフィックに使用するセキュアなプロキシー URL を指定します。値の指定がない場合は、HTTP Proxy URL
と同じ値がHTTP
およびHTTPS
の両方に使用されます。 -
プロキシーサイトなし: プロキシーをバイパスする必要のあるサイトのコンマ区切りリスト。ドメイン名をピリオド (
.
) で開始し、そのドメインにあるすべてのサブドメインを組み込みます。アステリスク (*
) を追加し、すべての宛先のプロキシーをバイパスします。 - 追加の信頼バンドル: HTTPS 接続のプロキシーに必要な 1 つ以上の追加の CA 証明書。
-
HTTP プロキシー:
1.5.4.3.3. コンソールを使用したクラスターの作成
新しいクラスターを作成するには、次の手順を参照してください。代わりに既存のクラスターを インポート する場合は、クラスターのインポート を参照してください。
注記: クラスターのインポートには、クラスターの詳細で提示された oc
コマンドを実行する必要はありません。クラスターを作成すると、マルチクラスターエンジン Operator で管理されるように自動的に設定されます。
- Infrastructure > Clusters に移動します。
- Clusters ページで、以下を実行します。Cluster > Create cluster をクリックし、コンソールで手順を完了します。
- 任意: コンソールに情報を入力するときにコンテンツの更新を表示するには、YAML: On を選択します。
認証情報を作成する必要がある場合は、Amazon Web Services の認証情報の作成 を参照してください。
クラスターの名前はクラスターのホスト名で使用されます。
Red Hat Advanced Cluster Management for Kubernetes を使用しており、マネージドクラスター klusterlet を特定のノードで実行するように設定したい場合は、必要な手順について オプション: 特定のノードで実行するように klusterlet を設定する を参照してください。
1.5.4.3.4. 関連情報
- AWS プライベート設定情報は、AWS GovCloud クラスターの作成時に使用されます。その環境での クラスターの作成は、Amazon Web Services GovCloud でのクラスターの作成 を参照してください。
- 詳細は、AWS アカウントの設定 を参照してください。
- リリースイメージの詳細については、リリースイメージ を参照してください。
- サポートされているインスタントタイプの詳細は、AWS 汎用インスタンス などのクラウドプロバイダーのサイトにアクセスしてください。
1.5.4.4. Amazon Web Services GovCloud でのクラスターの作成
コンソールを使用して、Amazon Web Services (AWS) または AWS GovCloud で Red Hat OpenShift Container Platform クラスターを作成できます。この手順では、AWS GovCloud でクラスターを作成する方法を説明します。AWS でクラスターを作成する手順については、Amazon Web Services でのクラスターの作成 を参照してください。
AWS GovCloud は、政府のドキュメントをクラウドに保存するために必要な追加の要件を満たすクラウドサービスを提供します。AWS GovCloud でクラスターを作成する場合、環境を準備するために追加の手順を実行する必要があります。
クラスターを作成する場合、作成プロセスでは、Hive リソースを使用して OpenShift Container Platform インストーラーを使用します。この手順の完了後にクラスターの作成について不明な点がある場合は、OpenShift Container Platform ドキュメントの AWS の government リージョンへのクラスターのインストール を参照して、プロセスの詳細を確認してください。以下のセクションでは、AWS GovCloud でクラスターを作成する手順を説明します。
1.5.4.4.1. 前提条件
AWS GovCloud クラスターを作成する前に、以下の前提条件を満たす必要があります。
- ユーザー名、パスワード、アクセスキー ID、およびシークレットアクセスキーなどの AWS ログイン認証情報が必要です。Understanding and Getting Your Security Credentials を参照してください。
- AWS 認証情報がある。詳細は、Amazon Web Services の認証情報の作成 を参照してください。
- AWS で設定されたドメインがある。ドメインの設定方法は、AWS アカウントの設定 を参照してください。
- OpenShift Container Platform イメージのプルシークレットがある。イメージプルシークレットの使用 を参照してください。
- ハブクラスター用の既存の Red Hat OpenShift Container Platform クラスターを備えた Amazon Virtual Private Cloud (VPC) が必要です。この VPC は、マネージドクラスターリソースまたはマネージドクラスターサービスエンドポイントに使用される VPC とは異なる必要があります。
- マネージドクラスターリソースがデプロイされる VPC が必要です。これは、ハブクラスターまたはマネージドクラスターサービスエンドポイントに使用される VPC と同じにすることはできません。
- マネージドクラスターサービスエンドポイントを提供する 1 つ以上の VPC が必要です。これは、ハブクラスターまたはマネージドクラスターリソースに使用される VPC と同じにすることはできません。
- Classless Inter-Domain Routing (CIDR) によって指定される VPC の IP アドレスが重複しないようにしてください。
-
Hive namespace 内で認証情報を参照する
HiveConfig
カスタムリソースが必要です。このカスタムリソースは、マネージドクラスターサービスエンドポイント用に作成した VPC でリソースを作成するためにアクセスできる必要があります。
注記: クラウドプロバイダーでクラウドプロバイダーのアクセスキーを変更する場合は、マルチクラスターエンジン Operator コンソールでクラウドプロバイダーの対応する認証情報を手動で更新する必要もあります。これは、マネージドクラスターがホストされ、マネージドクラスターの削除を試みるクラウドプロバイダーで認証情報の有効期限が切れる場合に必要です。
1.5.4.4.2. Hive を AWS GovCloud にデプロイするように設定します。
AWS GovCloud でのクラスターの作成は、標準の AWS でクラスターを作成することとほぼ同じですが、AWS GovCloud でクラスターの AWS PrivateLink を準備するために追加の手順を実行する必要があります。
1.5.4.4.2.1. リソースおよびエンドポイントの VPC の作成
前提条件に記載されているように、ハブクラスターが含まれる VPC に加えて、2 つの VPC が必要です。VPC を作成する具体的な手順については、Amazon Web Services ドキュメントの VPC の作成 を参照してください。
- プライベートサブネットを使用してマネージドクラスターの VPC を作成します。
- プライベートサブネットを使用して、マネージドクラスターサービスエンドポイントの 1 つ以上の VPC を作成します。リージョンの各 VPC には 255 VPC エンドポイントの制限があるため、そのリージョン内の 255 を超えるクラスターをサポートするには、複数の VPC が必要です。
各 VPC について、リージョンのサポートされるすべてのアベイラビリティーゾーンにサブネットを作成します。コントローラーの要件があるため、各サブネットには少なくとも 255 以上の使用可能な IP アドレスが必要です。
以下の例は、
us-gov-east-1
リージョンに 6 つのアベイラビリティーゾーンを持つ VPC のサブネットを設定する方法を示しています。vpc-1 (us-gov-east-1) : 10.0.0.0/20 subnet-11 (us-gov-east-1a): 10.0.0.0/23 subnet-12 (us-gov-east-1b): 10.0.2.0/23 subnet-13 (us-gov-east-1c): 10.0.4.0/23 subnet-12 (us-gov-east-1d): 10.0.8.0/23 subnet-12 (us-gov-east-1e): 10.0.10.0/23 subnet-12 (us-gov-east-1f): 10.0.12.0/2
vpc-2 (us-gov-east-1) : 10.0.16.0/20 subnet-21 (us-gov-east-1a): 10.0.16.0/23 subnet-22 (us-gov-east-1b): 10.0.18.0/23 subnet-23 (us-gov-east-1c): 10.0.20.0/23 subnet-24 (us-gov-east-1d): 10.0.22.0/23 subnet-25 (us-gov-east-1e): 10.0.24.0/23 subnet-26 (us-gov-east-1f): 10.0.28.0/23
- すべてのハブクラスター (ハブクラスター VPC) に、ピアリング、転送ゲートウェイ、およびすべての DNS 設定が有効になっている VPC エンドポイント用に作成した VPC へのネットワーク接続があることを確認します。
- AWS GovCloud 接続に必要な AWS PrivateLink の DNS 設定を解決するために必要な VPC の一覧を収集します。これには、設定しているマルチクラスターエンジン Operator インスタンスの VPC が少なくとも含まれ、さまざまな Hive コントローラーが存在するすべての VPC の一覧を含めることができます。
1.5.4.4.2.2. VPC エンドポイントのセキュリティーグループの設定
AWS の各 VPC エンドポイントには、エンドポイントへのアクセスを制御するためにセキュリティーグループが割り当てられます。Hive が VPC エンドポイントを作成する場合、セキュリティーグループは指定しません。VPC のデフォルトのセキュリティーグループは VPC エンドポイントに割り当てられます。VPC のデフォルトのセキュリティーグループには、VPC エンドポイントが Hive インストーラー Pod から作成されるトラフィックを許可するルールが必要です。詳細については、AWS ドキュメントの エンドポイントポリシーを使用した VPC エンドポイントへのアクセスの制御 を参照してください。
たとえば、Hive が hive-vpc (10.1.0.0/16)
で実行されている場合は、VPC エンドポイントが作成される VPC のデフォルトセキュリティーグループに、10.1.0.0/16
からのイングレスを許可するルールが必要です。
1.5.4.4.2.3. AWS PrivateLink の権限の設定
AWS PrivateLink を設定するには、複数の認証情報が必要です。これらの認証情報に必要な権限は、認証情報のタイプによって異なります。
ClusterDeployment の認証情報には、以下の権限が必要です。
ec2:CreateVpcEndpointServiceConfiguration ec2:DescribeVpcEndpointServiceConfigurations ec2:ModifyVpcEndpointServiceConfiguration ec2:DescribeVpcEndpointServicePermissions ec2:ModifyVpcEndpointServicePermissions ec2:DeleteVpcEndpointServiceConfigurations
エンドポイント VPC アカウントの HiveConfig の認証情報
.spec.awsPrivateLink.credentialsSecretRef
には、以下の権限が必要です。ec2:DescribeVpcEndpointServices ec2:DescribeVpcEndpoints ec2:CreateVpcEndpoint ec2:CreateTags ec2:DescribeNetworkInterfaces ec2:DescribeVPCs ec2:DeleteVpcEndpoints route53:CreateHostedZone route53:GetHostedZone route53:ListHostedZonesByVPC route53:AssociateVPCWithHostedZone route53:DisassociateVPCFromHostedZone route53:CreateVPCAssociationAuthorization route53:DeleteVPCAssociationAuthorization route53:ListResourceRecordSets route53:ChangeResourceRecordSets route53:DeleteHostedZone
VPC をプライベートホストゾーンに関連付けるために
HiveConfig
カスタムリソースに指定された認証情報 (.spec.awsPrivateLink.associatedVPCs[$idx].credentialsSecretRef
)。VPC が置かれているアカウントには、以下の権限が必要です。route53:AssociateVPCWithHostedZone route53:DisassociateVPCFromHostedZone ec2:DescribeVPCs
ハブクラスターの Hive namespace 内に認証情報シークレットがあることを確認します。
HiveConfig
カスタムリソースは、特定の提供される VPC でリソースを作成する権限を持つ Hive namespace 内で認証情報を参照する必要があります。AWS GovCloud での AWS クラスターのプロビジョニングに使用する認証情報がすでに Hive namespace にある場合は、別の認証情報を作成する必要はありません。AWS GovCloud での AWS クラスターのプロビジョニングに使用する認証情報がまだ Hive namespace にない場合、現在の認証情報を置き換えるか、Hive namespace に追加の認証情報を作成できます。
HiveConfig
カスタムリソースには、以下の内容が含まれている必要があります。
- 指定された VPC のリソースをプロビジョニングするために必要な権限を持つ AWS GovCloud 認証情報。
OpenShift Container Platform クラスターインストールの VPC のアドレス、およびマネージドクラスターのサービスエンドポイント。
ベストプラクティス: OpenShift Container Platform クラスターのインストールおよびサービスエンドポイントに異なる VPC を使用します。
以下の例は、認証情報の内容を示しています。
spec: awsPrivateLink: ## The list of inventory of VPCs that can be used to create VPC ## endpoints by the controller. endpointVPCInventory: - region: us-east-1 vpcID: vpc-1 subnets: - availabilityZone: us-east-1a subnetID: subnet-11 - availabilityZone: us-east-1b subnetID: subnet-12 - availabilityZone: us-east-1c subnetID: subnet-13 - availabilityZone: us-east-1d subnetID: subnet-14 - availabilityZone: us-east-1e subnetID: subnet-15 - availabilityZone: us-east-1f subnetID: subnet-16 - region: us-east-1 vpcID: vpc-2 subnets: - availabilityZone: us-east-1a subnetID: subnet-21 - availabilityZone: us-east-1b subnetID: subnet-22 - availabilityZone: us-east-1c subnetID: subnet-23 - availabilityZone: us-east-1d subnetID: subnet-24 - availabilityZone: us-east-1e subnetID: subnet-25 - availabilityZone: us-east-1f subnetID: subnet-26 ## The credentialsSecretRef points to a secret with permissions to create. ## The resources in the account where the inventory of VPCs exist. credentialsSecretRef: name: <hub-account-credentials-secret-name> ## A list of VPC where various mce clusters exists. associatedVPCs: - region: region-mce1 vpcID: vpc-mce1 credentialsSecretRef: name: <credentials-that-have-access-to-account-where-MCE1-VPC-exists> - region: region-mce2 vpcID: vpc-mce2 credentialsSecretRef: name: <credentials-that-have-access-to-account-where-MCE2-VPC-exists>
AWS PrivateLink が endpointVPCInventory
一覧でサポートされているすべてのリージョンから VPC を含めることができます。コントローラーは、ClusterDeployment の要件を満たす VPC を選択します。
詳細は、Hive ドキュメント を参照してください。
1.5.4.4.3. コンソールを使用したクラスターの作成
コンソールからクラスターを作成するには、Infrastructure > Clusters > Create cluster AWS > Standalone に移動して、コンソールで手順を実行します。
注記: この手順では、クラスターを作成します。既存のクラスターをインポートする場合は、クラスターのインポート でインポート手順を参照してください。
AWS GovCloud クラスターを作成する場合、選択する認証情報は AWS GovCloud リージョンのリソースにアクセスできる必要があります。クラスターをデプロイするために必要な権限を持つ場合は、Hive namespace にある AWS GovCloud シークレットを使用できます。コンソールに既存の認証情報が表示されます。認証情報を作成する必要がある場合は、Amazon Web Services の認証情報の作成 を参照してください。
クラスターの名前はクラスターのホスト名で使用されます。
重要: クラスターを作成すると、コントローラーはクラスターとそのリソースの namespace を作成します。その namespace には、そのクラスターインスタンスのリソースのみを含めるようにしてください。クラスターを破棄すると、namespace とその中のすべてのリソースが削除されます。
ヒント: YAML: On を選択すると、コンソールに情報を入力する際にコンテンツの更新が表示されます。
クラスターを既存のクラスターセットに追加する場合は、そのクラスターセットで追加できる適切なパーミッションが必要です。クラスターの作成時に cluster-admin
権限がない場合に、clusterset-admin
権限があるクラスターセットを選択する必要があります。指定されたクラスターセットに対して適切なパーミッションがないと、クラスターの作成に失敗します。選択するクラスターセットがない場合には、クラスター管理者に連絡して、任意のクラスターセットへの clusterset-admin
権限を受け取ってください。
マネージドクラスターはすべて、マネージドクラスターセットに関連付けられている必要があります。マネージドクラスターを ManagedClusterSet
に割り当てない場合は、デフォルト
のマネージドクラスターセットに自動的に追加されます。
AWS または AWS GovCloud アカウントで設定した、選択した認証情報に関連付けられているベース DNS ドメインがすでに存在する場合、その値がフィールドに入力されます。値は、上書きすると変更できます。この名前はクラスターのホスト名で使用されます。詳細は、AWS アカウントの設定 を参照してください。
このリリースイメージで、クラスターの作成に使用される OpenShift Container Platform イメージのバージョンを特定します。使用するバージョンが利用可能な場合は、イメージの一覧からイメージを選択できます。標準イメージ以外のイメージを使用する場合は、使用するイメージの URL を入力できます。リリースイメージの詳細については、リリースイメージ を参照してください。
ノードプールには、コントロールプレーンプールとワーカープールが含まれます。コントロールプレーンノードは、クラスターアクティビティーの管理を共有します。情報には以下のフィールドが含まれます。
-
リージョン: クラスターリソースを作成するリージョン。AWS GovCloud プロバイダーでクラスターを作成する場合、ノードプールの AWS GovCloud リージョンを含める必要があります。たとえば、
us-gov-west-1
です。 - CPU アーキテクチャー: マネージドクラスターのアーキテクチャータイプがハブクラスターのアーキテクチャーと同じでない場合は、プール内のマシンの命令セットアーキテクチャーの値を入力します。有効な値は amd64、ppc64le、s390x、および arm64 です。
- ゾーン: コントロールプレーンプールを実行する場所を指定します。より分散されているコントロールプレーンノードグループでは、リージョンで複数のゾーンを選択できます。ゾーンが近くにある場合はパフォーマンスの速度が向上しますが、ゾーンの距離が離れると、より分散されます。
- インスタンスタイプ: コントロールプレーンノードのインスタンスタイプを指定します。これは、以前に指定した CPU アーキテクチャー と同じにする必要があります。インスタンスの作成後にインスタンスのタイプやサイズを変更できます。
- ルートストレージ: クラスターに割り当てるルートストレージの量を指定します。
ワーカープールにワーカーノードを作成し、クラスターのコンテナーワークロードを実行できます。ワーカーノードは、1 つのワーカープールに属することも、複数のワーカープールに分散させることもできます。ワーカーノードが指定されていない場合は、コントロールプレーンノードもワーカーノードとして機能します。オプションの情報には以下のフィールドが含まれます。
- プール名: プールの一意の名前を指定します。
- ゾーン: ワーカープールを実行する場所を指定します。より分散されているノードグループでは、リージョンで複数のゾーンを選択できます。ゾーンが近くにある場合はパフォーマンスの速度が向上しますが、ゾーンの距離が離れると、より分散されます。
- インスタンスタイプ: ワーカープールのインスタンスタイプを指定します。インスタンスの作成後にインスタンスのタイプやサイズを変更できます。
- ノード数: ワーカープールのノード数を指定します。ワーカープールを定義する場合にこの設定は必須です。
- ルートストレージ: ワーカープールに割り当てるルートストレージの量を指定します。ワーカープールを定義する場合にこの設定は必須です。
クラスターにはネットワークの詳細が必要であり、IPv6 を使用するには複数のネットワークが必要です。AWS GovCloud クラスターの場合は、Machine CIDR フィールドに Hive VPC のアドレスのブロックの値を入力します。Add network をクリックして、追加のネットワークを追加できます。
認証情報で提供されるプロキシー情報は、プロキシーフィールドに自動的に追加されます。情報をそのまま使用することも、上書きすることも、プロキシーを有効にする場合に情報を追加することもできます。次のリストには、プロキシーの作成に必要な情報が含まれています。
-
HTTP プロキシー URL:
HTTP
トラフィックのプロキシーとして使用する URL を指定します。 -
HTTPS プロキシー URL:
HTTPS
トラフィックに使用するセキュアなプロキシー URL を指定します。値の指定がない場合は、HTTP Proxy URL
と同じ値がHTTP
およびHTTPS
の両方に使用されます。 -
プロキシードメインなし: プロキシーをバイパスする必要のあるドメインのコンマ区切りリスト。ドメイン名をピリオド (
.
) で開始し、そのドメインにあるすべてのサブドメインを組み込みます。アステリスク (*
) を追加し、すべての宛先のプロキシーをバイパスします。 - 追加の信頼バンドル: HTTPS 接続のプロキシーに必要な 1 つ以上の追加の CA 証明書。
AWS GovCloud クラスターを作成するか、プライベート環境を使用する場合は、AMI ID およびサブネット値を使用して、AWS プライベート設定 ページのフィールドに入力します。ClusterDeployment.yaml
ファイルで spec:platform:aws:privateLink:enabled
の値が true
に設定されていることを確認します。これは、Use private configuration を選択すると自動的に設定されます。
クラスターを作成する前に情報を確認し、必要に応じてカスタマイズする場合は、YAML: On を選択して、パネルに install-config.yaml
ファイルの内容を表示できます。更新がある場合は、カスタム設定で YAML ファイルを編集できます。
注記: クラスターのインポートには、クラスターの詳細で提示された oc
コマンドを実行する必要はありません。クラスターを作成すると、Kubernetes Operator のマルチクラスターエンジンの管理下に自動的に設定されます。
Red Hat Advanced Cluster Management for Kubernetes を使用しており、マネージドクラスター klusterlet を特定のノードで実行するように設定したい場合は、必要な手順について オプション: 特定のノードで実行するように klusterlet を設定する を参照してください。
クラスターにアクセスする 手順については、クラスターへのアクセスに進みます。
1.5.4.5. Microsoft Azure でのクラスターの作成
マルチクラスターエンジン Operator コンソールを使用して、Microsoft Azure または Microsoft Azure Government に Red Hat OpenShift Container Platform クラスターをデプロイできます。
クラスターを作成する場合、作成プロセスでは、Hive リソースを使用して OpenShift Container Platform インストーラーを使用します。この手順の完了後にクラスターの作成について不明な点がある場合は、OpenShift Container Platform ドキュメントの Azure へのインストール でプロセスの詳細を確認してください。
1.5.4.5.1. 前提条件
Azure でクラスターを作成する前に、以下の前提条件を確認してください。
- ハブクラスターをデプロイしている。
- Azure 認証情報がある。詳細は、Microsoft Azure の認証情報の作成 を参照してください。
- Azure または Azure Government に設定済みドメインがある。ドメイン設定の方法は、Configuring a custom domain name for an Azure cloud service を参照してください。
- ユーザー名とパスワードなどの Azure ログイン認証情報がある。Microsoft Azure Portal を参照してください。
-
clientId
、clientSecret
およびtenantId
などの Azure サービスプリンシパルがある。azure.microsoft.com を参照してください。 - OpenShift Container Platform イメージプルシークレットがある。イメージプルシークレットの使用 を参照してください。
注記: クラウドプロバイダーでクラウドプロバイダーのアクセスキーを変更する場合は、マルチクラスターエンジン Operator のコンソールでクラウドプロバイダーの対応する認証情報を手動で更新する必要もあります。これは、マネージドクラスターがホストされ、マネージドクラスターの削除を試みるクラウドプロバイダーで認証情報の有効期限が切れる場合に必要です。
1.5.4.5.2. コンソールを使用したクラスターの作成
マルチクラスターエンジン Operator コンソールからクラスターを作成するには、Infrastructure > Clusters に移動します。Clusters ページで、Create cluster をクリックし、コンソールの手順を実行します。
注記: この手順では、クラスターを作成します。既存のクラスターをインポートする場合は、クラスターのインポート でインポート手順を参照してください。
認証情報を作成する必要がある場合は、詳細について Microsoft Azure の認証情報の作成 を参照してください。
クラスターの名前はクラスターのホスト名で使用されます。
重要: クラスターを作成すると、コントローラーはクラスターとそのリソースの namespace を作成します。その namespace には、そのクラスターインスタンスのリソースのみを含めるようにしてください。クラスターを破棄すると、namespace とその中のすべてのリソースが削除されます。
ヒント: YAML: On を選択すると、コンソールに情報を入力する際にコンテンツの更新が表示されます。
クラスターを既存のクラスターセットに追加する場合は、そのクラスターセットで追加できる適切なパーミッションが必要です。クラスターの作成時に cluster-admin
権限がない場合に、clusterset-admin
権限があるクラスターセットを選択する必要があります。指定されたクラスターセットに対して適切なパーミッションがないと、クラスターの作成に失敗します。選択するクラスターセットがない場合には、クラスター管理者に連絡して、任意のクラスターセットへの clusterset-admin
権限を受け取ってください。
マネージドクラスターはすべて、マネージドクラスターセットに関連付けられている必要があります。マネージドクラスターを ManagedClusterSet
に割り当てない場合は、デフォルト
のマネージドクラスターセットに自動的に追加されます。
Azure アカウントで設定した、選択した認証情報に関連付けられているベース DNS ドメインがすでに存在する場合、その値がフィールドに入力されます。値は、上書きすると変更できます。詳細は、Configuring a custom domain name for an Azure cloud service を参照してください。この名前はクラスターのホスト名で使用されます。
このリリースイメージで、クラスターの作成に使用される OpenShift Container Platform イメージのバージョンを特定します。使用するバージョンが利用可能な場合は、イメージの一覧からイメージを選択できます。標準イメージ以外のイメージを使用する場合は、使用するイメージの URL を入力できます。リリースイメージの詳細については、リリースイメージ を参照してください。
ノードプールには、コントロールプレーンプールとワーカープールが含まれます。コントロールプレーンノードは、クラスターアクティビティーの管理を共有します。この情報には、次のオプションフィールドが含まれます。
- リージョン: ノードプールを実行するリージョンを指定します。より分散されているコントロールプレーンノードグループでは、リージョンで複数のゾーンを選択できます。ゾーンが近くにある場合はパフォーマンスの速度が向上しますが、ゾーンの距離が離れると、より分散されます。
- CPU アーキテクチャー: マネージドクラスターのアーキテクチャータイプがハブクラスターのアーキテクチャーと同じでない場合は、プール内のマシンの命令セットアーキテクチャーの値を入力します。有効な値は amd64、ppc64le、s390x、および arm64 です。
クラスターの作成後に、コントロールプレーンプールのタイプおよびルートストレージの割り当て (必須) を変更できます。
ワーカープールに 1 つまたは複数のワーカーノードを作成し、クラスターのコンテナーワークロードを実行できます。ワーカーノードは、1 つのワーカープールに属することも、複数のワーカープールに分散させることもできます。ワーカーノードが指定されていない場合は、コントロールプレーンノードもワーカーノードとして機能します。情報には以下のフィールドが含まれます。
- ゾーン: ワーカープールを実行することを指定します。より分散されているノードグループでは、リージョンで複数のゾーンを選択できます。ゾーンが近くにある場合はパフォーマンスの速度が向上しますが、ゾーンの距離が離れると、より分散されます。
- インスタンスタイプ: インスタンスのタイプとサイズは、作成後に変更できます。
Add network をクリックして、追加のネットワークを追加できます。IPv6 アドレスを使用している場合は、複数のネットワークが必要です。
認証情報で提供されるプロキシー情報は、プロキシーフィールドに自動的に追加されます。情報をそのまま使用することも、上書きすることも、プロキシーを有効にする場合に情報を追加することもできます。次のリストには、プロキシーの作成に必要な情報が含まれています。
-
HTTP プロキシー:
HTTP
トラフィックのプロキシーとして使用する URL。 -
HTTPS プロキシー:
HTTPS
トラフィックに使用するセキュアなプロキシー URL。値の指定がない場合は、HTTP Proxy URL
と同じ値がHTTP
およびHTTPS
の両方に使用されます。 -
プロキシーなし: プロキシーをバイパスする必要のあるドメインのコンマ区切りリスト。ドメイン名をピリオド (
.
) で開始し、そのドメインにあるすべてのサブドメインを組み込みます。アステリスク (*
) を追加し、すべての宛先のプロキシーをバイパスします。 - 追加の信頼バンドル: HTTPS 接続のプロキシーに必要な 1 つ以上の追加の CA 証明書。
クラスターを作成する前に情報を確認し、必要に応じてカスタマイズする場合は、YAML スイッチをクリックして On にすると、パネルに install-config.yaml
ファイルの内容が表示されます。更新がある場合は、カスタム設定で YAML ファイルを編集できます。
Red Hat Advanced Cluster Management for Kubernetes を使用しており、マネージドクラスター klusterlet を特定のノードで実行するように設定したい場合は、必要な手順について オプション: 特定のノードで実行するように klusterlet を設定する を参照してください。
注記: クラスターのインポートには、クラスターの詳細で提示された oc
コマンドを実行する必要はありません。クラスターを作成すると、マルチクラスターエンジン Operator で管理されるように自動的に設定されます。
クラスターにアクセスする 手順については、クラスターへのアクセスに進みます。
1.5.4.6. Google Cloud Platform でのクラスターの作成
Google Cloud Platform (GCP) で Red Hat OpenShift Container Platform クラスターを作成する手順に従います。GCP の詳細については、Google Cloud Platform を参照してください。
クラスターを作成する場合、作成プロセスでは、Hive リソースを使用して OpenShift Container Platform インストーラーを使用します。この手順の完了後にクラスターの作成について不明な点がある場合は、OpenShift Container Platform ドキュメントの GCP のインストール でプロセスの詳細を確認してください。
1.5.4.6.1. 前提条件
GCP でクラスターを作成する前に、次の前提条件を確認してください。
- ハブクラスターをデプロイしている。
- GCP 認証情報がある。詳細は、Google Cloud Platform の認証情報の作成 を参照してください。
- GCP に設定済みのドメインがある。ドメインの設定方法は、Setting up a custom domain を参照してください。
- ユーザー名とパスワードを含む GCP ログイン認証情報がある。
- OpenShift Container Platform イメージのプルシークレットがある。イメージプルシークレットの使用 を参照してください。
注記: クラウドプロバイダーでクラウドプロバイダーのアクセスキーを変更する場合は、マルチクラスターエンジン Operator のコンソールでクラウドプロバイダーの対応する認証情報を手動で更新する必要もあります。これは、マネージドクラスターがホストされ、マネージドクラスターの削除を試みるクラウドプロバイダーで認証情報の有効期限が切れる場合に必要です。
1.5.4.6.2. コンソールを使用したクラスターの作成
マルチクラスターエンジン Operator コンソールからクラスターを作成するには、Infrastructure > Clusters に移動します。Clusters ページで、Create cluster をクリックし、コンソールの手順を実行します。
注記: この手順では、クラスターを作成します。既存のクラスターをインポートする場合は、クラスターのインポート でインポート手順を参照してください。
認証情報を作成する必要がある場合は、Google Cloud Platform の認証情報の作成 を参照してください。
クラスターの名前はクラスターのホスト名で使用されます。GCP クラスターの命名に適用される制限がいくつかあります。この制限には、名前を goog
で開始しないことや、名前に google
に類似する文字および数字のグループが含まれないことなどがあります。制限の完全な一覧は、Bucket naming guidelines を参照してください。
重要: クラスターを作成すると、コントローラーはクラスターとそのリソースの namespace を作成します。その namespace には、そのクラスターインスタンスのリソースのみを含めるようにしてください。クラスターを破棄すると、namespace とその中のすべてのリソースが削除されます。
ヒント: YAML: On を選択すると、コンソールに情報を入力する際にコンテンツの更新が表示されます。
クラスターを既存のクラスターセットに追加する場合は、そのクラスターセットで追加できる適切なパーミッションが必要です。クラスターの作成時に cluster-admin
権限がない場合に、clusterset-admin
権限があるクラスターセットを選択する必要があります。指定されたクラスターセットに対して適切なパーミッションがないと、クラスターの作成に失敗します。選択するクラスターセットがない場合には、クラスター管理者に連絡して、任意のクラスターセットへの clusterset-admin
権限を受け取ってください。
マネージドクラスターはすべて、マネージドクラスターセットに関連付けられている必要があります。マネージドクラスターを ManagedClusterSet
に割り当てない場合は、デフォルト
のマネージドクラスターセットに自動的に追加されます。
選択した GCP アカウントの認証情報に関連付けられているベース DNS ドメインがすでに存在する場合、その値がフィールドに入力されます。値は、上書きすると変更できます。詳細は、Setting up a custom domain を参照してください。この名前はクラスターのホスト名で使用されます。
このリリースイメージで、クラスターの作成に使用される OpenShift Container Platform イメージのバージョンを特定します。使用するバージョンが利用可能な場合は、イメージの一覧からイメージを選択できます。標準イメージ以外のイメージを使用する場合は、使用するイメージの URL を入力できます。リリースイメージの詳細については、リリースイメージ を参照してください。
ノードプールには、コントロールプレーンプールとワーカープールが含まれます。コントロールプレーンノードは、クラスターアクティビティーの管理を共有します。情報には以下のフィールドが含まれます。
- リージョン: コントロールプレーンプールを実行するリージョンを指定します。リージョンが近くにある場合はパフォーマンスの速度が向上しますが、リージョンの距離が離れると、より分散されます。
- CPU アーキテクチャー: マネージドクラスターのアーキテクチャータイプがハブクラスターのアーキテクチャーと同じでない場合は、プール内のマシンの命令セットアーキテクチャーの値を入力します。有効な値は amd64、ppc64le、s390x、および arm64 です。
コントロールプレーンプールのインスタンスタイプを指定できます。インスタンスの作成後にインスタンスのタイプやサイズを変更できます。
ワーカープールに 1 つまたは複数のワーカーノードを作成し、クラスターのコンテナーワークロードを実行できます。ワーカーノードは、1 つのワーカープールに属することも、複数のワーカープールに分散させることもできます。ワーカーノードが指定されていない場合は、コントロールプレーンノードもワーカーノードとして機能します。情報には以下のフィールドが含まれます。
- インスタンスタイプ: インスタンスのタイプとサイズは、作成後に変更できます。
- ノード数: ワーカープールを定義するときに必要な設定です。
ネットワークの詳細が必要であり、IPv6 アドレスを使用するには複数のネットワークが必要です。Add network をクリックして、追加のネットワークを追加できます。
認証情報で提供されるプロキシー情報は、プロキシーフィールドに自動的に追加されます。情報をそのまま使用することも、上書きすることも、プロキシーを有効にする場合に情報を追加することもできます。次のリストには、プロキシーの作成に必要な情報が含まれています。
-
HTTP プロキシー:
HTTP
トラフィックのプロキシーとして使用する URL。 -
HTTPS プロキシー:
HTTPS
トラフィックに使用するセキュアなプロキシー URL。値の指定がない場合は、HTTP Proxy URL
と同じ値がHTTP
およびHTTPS
の両方に使用されます。 -
プロキシーサイトなし: プロキシーをバイパスする必要のあるサイトのコンマ区切りリスト。ドメイン名をピリオド (
.
) で開始し、そのドメインにあるすべてのサブドメインを組み込みます。アステリスク (*
) を追加し、すべての宛先のプロキシーをバイパスします。 - 追加の信頼バンドル: HTTPS 接続のプロキシーに必要な 1 つ以上の追加の CA 証明書。
クラスターを作成する前に情報を確認し、必要に応じてカスタマイズする場合は、YAML: On を選択して、パネルに install-config.yaml
ファイルの内容を表示できます。更新がある場合は、カスタム設定で YAML ファイルを編集できます。
Red Hat Advanced Cluster Management for Kubernetes を使用しており、マネージドクラスター klusterlet を特定のノードで実行するように設定したい場合は、必要な手順について オプション: 特定のノードで実行するように klusterlet を設定する を参照してください。
注記: クラスターのインポートには、クラスターの詳細で提示された oc
コマンドを実行する必要はありません。クラスターを作成すると、マルチクラスターエンジン Operator で管理されるように自動的に設定されます。
クラスターにアクセスする 手順については、クラスターへのアクセスに進みます。
1.5.4.7. VMware vSphere でのクラスターの作成
マルチクラスターエンジン Operator コンソールを使用して、VMware vSphere に Red Hat OpenShift Container Platform クラスターをデプロイできます。
クラスターを作成する場合、作成プロセスでは、Hive リソースを使用して OpenShift Container Platform インストーラーを使用します。この手順の完了後にクラスターの作成について不明な点がある場合は、OpenShift Container Platform ドキュメントの vSphere のインストール でプロセスの詳細を確認してください。
1.5.4.7.1. 前提条件
vSphere でクラスターを作成する前に、次の前提条件を確認してください。
- OpenShift Container Platform バージョン 4.12 以降にデプロイされたハブクラスターが必要です。
- vSphere 認証情報がある。詳細は、VMware vSphere の認証情報の作成 を参照してください。
- OpenShift Container Platform イメージプルシークレットがある。イメージプルシークレットの使用 を参照してください。
デプロイする VMware インスタンスについて、以下の情報がある。
- API および Ingress インスタンスに必要な静的 IP アドレス
以下の DNS レコード。
次の API ベースドメインは静的 API VIP を指す必要があります。
api.<cluster_name>.<base_domain>
次のアプリケーションベースドメインは、Ingress VIP の静的 IP アドレスを指す必要があります。
*.apps.<cluster_name>.<base_domain>
1.5.4.7.2. コンソールを使用したクラスターの作成
マルチクラスターエンジン Operator コンソールからクラスターを作成するには、Infrastructure > Clusters に移動します。Clusters ページで、Create cluster をクリックし、コンソールの手順を実行します。
注記: この手順では、クラスターを作成します。既存のクラスターをインポートする場合は、クラスターのインポート でインポート手順を参照してください。
認証情報を作成する必要がある場合は、認証情報の作成の詳細について、VMware vSphere の認証情報の作成 を参照してください。
クラスターの名前はクラスターのホスト名で使用されます。
重要: クラスターを作成すると、コントローラーはクラスターとそのリソースの namespace を作成します。その namespace には、そのクラスターインスタンスのリソースのみを含めるようにしてください。クラスターを破棄すると、namespace とその中のすべてのリソースが削除されます。
ヒント: YAML: On を選択すると、コンソールに情報を入力する際にコンテンツの更新が表示されます。
クラスターを既存のクラスターセットに追加する場合は、そのクラスターセットで追加できる適切なパーミッションが必要です。クラスターの作成時に cluster-admin
権限がない場合に、clusterset-admin
権限があるクラスターセットを選択する必要があります。指定されたクラスターセットに対して適切なパーミッションがないと、クラスターの作成に失敗します。選択するクラスターセットがない場合には、クラスター管理者に連絡して、任意のクラスターセットへの clusterset-admin
権限を受け取ってください。
マネージドクラスターはすべて、マネージドクラスターセットに関連付けられている必要があります。マネージドクラスターを ManagedClusterSet
に割り当てない場合は、デフォルト
のマネージドクラスターセットに自動的に追加されます。
vSphere アカウントで設定した、選択した認証情報に関連付けられているベースドメインがすでに存在する場合、その値がフィールドに入力されます。値は、上書きすると変更できます。詳細は、カスタマイズによる vSphere へのクラスターのインストール を参照してください。値は、要件セクションに記載されている DNS レコードの作成に使用した名前と一致させる必要があります。この名前はクラスターのホスト名で使用されます。
このリリースイメージで、クラスターの作成に使用される OpenShift Container Platform イメージのバージョンを特定します。使用するバージョンが利用可能な場合は、イメージの一覧からイメージを選択できます。標準イメージ以外のイメージを使用する場合は、使用するイメージの URL を入力できます。リリースイメージの詳細については、リリースイメージ を参照してください。
注: OpenShift Container Platform バージョン 4.12 以降のリリースイメージがサポートされています。
ノードプールには、コントロールプレーンプールとワーカープールが含まれます。コントロールプレーンノードは、クラスターアクティビティーの管理を共有します。この情報には、CPU アーキテクチャー フィールドが含まれます。次のフィールドの説明を表示します。
- CPU アーキテクチャー: マネージドクラスターのアーキテクチャータイプがハブクラスターのアーキテクチャーと同じでない場合は、プール内のマシンの命令セットアーキテクチャーの値を入力します。有効な値は amd64、ppc64le、s390x、および arm64 です。
ワーカープールに 1 つまたは複数のワーカーノードを作成し、クラスターのコンテナーワークロードを実行できます。ワーカーノードは、1 つのワーカープールに属することも、複数のワーカープールに分散させることもできます。ワーカーノードが指定されていない場合は、コントロールプレーンノードもワーカーノードとして機能します。この情報には、ソケットあたりのコア数、CPU、Memory_min MiB、GiB 単位の _Disk サイズ、および ノード数 が含まれます。
ネットワーク情報が必要です。IPv6 を使用するには、複数のネットワークが必要です。必要なネットワーク情報の一部は、次のフィールドに含まれています。
- vSphere ネットワーク名: VMware vSphere ネットワーク名を指定します。
API VIP: 内部 API 通信に使用する IP アドレスを指定します。
注記: 値は、要件セクションに記載されている DNS レコードの作成に使用した名前と一致させる必要があります。指定しない場合は、DNS を事前設定して
api.
が正しく解決されるようにします。Ingress VIP: Ingress トラフィックに使用する IP アドレスを指定します。
注記: 値は、要件セクションに記載されている DNS レコードの作成に使用した名前と一致させる必要があります。指定しない場合は、DNS を事前設定して
test.apps.
が正しく解決されるようにします。
Add network をクリックして、追加のネットワークを追加できます。IPv6 アドレスを使用している場合は、複数のネットワークが必要です。
認証情報で提供されるプロキシー情報は、プロキシーフィールドに自動的に追加されます。情報をそのまま使用することも、上書きすることも、プロキシーを有効にする場合に情報を追加することもできます。次のリストには、プロキシーの作成に必要な情報が含まれています。
-
HTTP プロキシー:
HTTP
トラフィックのプロキシーとして使用する URL を指定します。 -
HTTPS プロキシー:
HTTPS
トラフィックに使用するセキュアなプロキシー URL を指定します。値の指定がない場合は、HTTP Proxy URL
と同じ値がHTTP
およびHTTPS
の両方に使用されます。 -
プロキシーサイトなし: プロキシーをバイパスする必要のあるサイトのコンマ区切りリストを指定します。ドメイン名をピリオド (
.
) で開始し、そのドメインにあるすべてのサブドメインを組み込みます。アステリスク (*
) を追加し、すべての宛先のプロキシーをバイパスします。 - 追加の信頼バンドル: HTTPS 接続のプロキシーに必要な 1 つ以上の追加の CA 証明書。
Disconnected installation をクリックして、オフラインインストールイメージを定義できます。Red Hat OpenStack Platform プロバイダーとオフラインインストールを使用してクラスターを作成する際に、ミラーレジストリーにアクセスするための証明書が必要な場合は、クラスターを作成する際の認証情報または Disconnected installation セクションを設定するときに、Configuration for disconnected installation セクションの Additional trust bundle フィールドにその証明書を入力する必要があります。
Add automation template をクリックしてテンプレートを作成できます。
クラスターを作成する前に情報を確認し、必要に応じてカスタマイズする場合は、YAML スイッチをクリックして On にすると、パネルに install-config.yaml
ファイルの内容が表示されます。更新がある場合は、カスタム設定で YAML ファイルを編集できます。
Red Hat Advanced Cluster Management for Kubernetes を使用しており、マネージドクラスター klusterlet を特定のノードで実行するように設定したい場合は、必要な手順について オプション: 特定のノードで実行するように klusterlet を設定する を参照してください。
注記: クラスターのインポートには、クラスターの詳細で提示された oc
コマンドを実行する必要はありません。クラスターを作成すると、マルチクラスターエンジン Operator で管理されるように自動的に設定されます。
クラスターにアクセスする 手順については、クラスターへのアクセスに進みます。
1.5.4.8. Red Hat OpenStack Platform でのクラスターの作成
マルチクラスターエンジン Operator コンソールを使用して、Red Hat OpenStack Platform に Red Hat OpenShift Container Platform クラスターをデプロイできます。
クラスターを作成する場合、作成プロセスでは、Hive リソースを使用して OpenShift Container Platform インストーラーを使用します。この手順を完了した後、クラスターの作成について質問がある場合は、プロセスの詳細は、OpenShift Container Platform ドキュメントの OpenStack へのインストール を参照してください。
1.5.4.8.1. 前提条件
Red Hat OpenStack Platform でクラスターを作成する前に、以下の前提条件を確認してください。
- OpenShift Container Platform バージョン 4.6 以降にデプロイされたハブクラスターが必要です。
- Red Hat OpenStack Platform の認証情報がある。詳細は、Red Hat OpenStack Platform の認証情報の作成 を参照してください。
- OpenShift Container Platform イメージプルシークレットがある。イメージプルシークレットの使用 を参照してください。
デプロイする Red Hat OpenStack Platform インスタンスに関する以下の情報がある。
-
コントロールプレーンとワーカーインスタンスのフレーバー名 (例:
m1.xlarge
) - Floating IP アドレスを提供する外部ネットワークのネットワーク名
- API および Ingress インスタンスに必要な静的 IP アドレス
以下の DNS レコード。
次の API ベースドメインは、API のフローティング IP アドレスを指す必要があります。
api.<cluster_name>.<base_domain>
次のアプリケーションベースドメインは、ingress:app-name のフローティング IP アドレスを指す必要があります。
*.apps.<cluster_name>.<base_domain>
-
コントロールプレーンとワーカーインスタンスのフレーバー名 (例:
1.5.4.8.2. コンソールを使用したクラスターの作成
マルチクラスターエンジン Operator コンソールからクラスターを作成するには、Infrastructure > Clusters に移動します。Clusters ページで、Create cluster をクリックし、コンソールの手順を実行します。
注記: この手順では、クラスターを作成します。既存のクラスターをインポートする場合は、クラスターのインポート でインポート手順を参照してください。
認証情報を作成する必要がある場合は、Red Hat OpenStack Platform の認証情報の作成 を参照してください。
クラスターの名前はクラスターのホスト名で使用されます。名前には 15 文字以上指定できません。値は、認証情報の要件セクションに記載されている DNS レコードの作成に使用した名前と一致させる必要があります。
重要: クラスターを作成すると、コントローラーはクラスターとそのリソースの namespace を作成します。その namespace には、そのクラスターインスタンスのリソースのみを含めるようにしてください。クラスターを破棄すると、namespace とその中のすべてのリソースが削除されます。
ヒント: YAML: On を選択すると、コンソールに情報を入力する際にコンテンツの更新が表示されます。
クラスターを既存のクラスターセットに追加する場合は、そのクラスターセットで追加できる適切なパーミッションが必要です。クラスターの作成時に cluster-admin
権限がない場合に、clusterset-admin
権限があるクラスターセットを選択する必要があります。指定されたクラスターセットに対して適切なパーミッションがないと、クラスターの作成に失敗します。選択するクラスターセットがない場合には、クラスター管理者に連絡して、任意のクラスターセットへの clusterset-admin
権限を受け取ってください。
マネージドクラスターはすべて、マネージドクラスターセットに関連付けられている必要があります。マネージドクラスターを ManagedClusterSet
に割り当てない場合は、デフォルト
のマネージドクラスターセットに自動的に追加されます。
Red Hat OpenStack Platform アカウントで設定した、選択した認証情報に関連付けられているベース DNS ドメインがすでに存在する場合、その値がフィールドに入力されます。値は、上書きすると変更できます。詳細は、Red Hat OpenStack Platform ドキュメントの ドメインの管理 を参照してください。この名前はクラスターのホスト名で使用されます。
このリリースイメージで、クラスターの作成に使用される OpenShift Container Platform イメージのバージョンを特定します。使用するバージョンが利用可能な場合は、イメージの一覧からイメージを選択できます。標準イメージ以外のイメージを使用する場合は、使用するイメージの URL を入力できます。リリースイメージの詳細については、リリースイメージ を参照してください。OpenShift Container Platform バージョン 4.6.x 以降のリリースイメージのみがサポートされます。
ノードプールには、コントロールプレーンプールとワーカープールが含まれます。コントロールプレーンノードは、クラスターアクティビティーの管理を共有します。マネージドクラスターのアーキテクチャータイプがハブクラスターのアーキテクチャーと同じでない場合は、プール内のマシンの命令セットアーキテクチャーの値を入力します。有効な値は amd64、ppc64le、s390x、および arm64 です。
コントロールプレーンプールのインスタンスタイプを追加する必要がありますが、インスタンスの作成後にインスタンスのタイプとサイズを変更できます。
ワーカープールに 1 つまたは複数のワーカーノードを作成し、クラスターのコンテナーワークロードを実行できます。ワーカーノードは、1 つのワーカープールに属することも、複数のワーカープールに分散させることもできます。ワーカーノードが指定されていない場合は、コントロールプレーンノードもワーカーノードとして機能します。情報には以下のフィールドが含まれます。
- インスタンスタイプ: インスタンスのタイプとサイズは、作成後に変更できます。
- ノード数: ワーカープールのノード数を指定します。ワーカープールを定義する場合にこの設定は必須です。
クラスターにはネットワークの詳細が必要です。IPv4 ネットワーク用に 1 つ以上のネットワークの値を指定する必要があります。IPv6 ネットワークの場合は、複数のネットワークを定義する必要があります。
Add network をクリックして、追加のネットワークを追加できます。IPv6 アドレスを使用している場合は、複数のネットワークが必要です。
認証情報で提供されるプロキシー情報は、プロキシーフィールドに自動的に追加されます。情報をそのまま使用することも、上書きすることも、プロキシーを有効にする場合に情報を追加することもできます。次のリストには、プロキシーの作成に必要な情報が含まれています。
-
HTTP プロキシー:
HTTP
トラフィックのプロキシーとして使用する URL を指定します。 -
HTTPS プロキシー:
HTTPS
トラフィックに使用するセキュアなプロキシー URL。値が指定されていない場合、HTTP Proxy
と同じ値がHTTP
とHTTPS
の両方に使用されます。 -
プロキシーなし: プロキシーをバイパスする必要のあるサイトのコンマ区切りリストを定義します。ドメイン名をピリオド (
.
) で開始し、そのドメインにあるすべてのサブドメインを組み込みます。アステリスク (*
) を追加し、すべての宛先のプロキシーをバイパスします。 - 追加の信頼バンドル: HTTPS 接続のプロキシーに必要な 1 つ以上の追加の CA 証明書。
Disconnected installation をクリックして、オフラインインストールイメージを定義できます。Red Hat OpenStack Platform プロバイダーとオフラインインストールを使用してクラスターを作成する際に、ミラーレジストリーにアクセスするための証明書が必要な場合は、クラスターを作成する際の認証情報または Disconnected installation セクションを設定するときに、Configuration for disconnected installation セクションの Additional trust bundle フィールドにその証明書を入力する必要があります。
クラスターを作成する前に情報を確認し、必要に応じてカスタマイズする場合は、YAML スイッチをクリックして On にすると、パネルに install-config.yaml
ファイルの内容が表示されます。更新がある場合は、カスタム設定で YAML ファイルを編集できます。
内部認証局 (CA) を使用するクラスターを作成する場合、以下の手順を実行してクラスターの YAML ファイルをカスタマイズする必要があります。
レビューステップで YAML スイッチをオンにし、CA 証明書バンドルを使用してリストの上部に
Secret
オブジェクトを挿入します。注記: Red Hat OpenStack Platform 環境が複数の機関によって署名された証明書を使用してサービスを提供する場合、バンドルには、必要なすべてのエンドポイントを検証するための証明書を含める必要があります。ocp3
という名前のクラスターの追加は以下の例のようになります。apiVersion: v1 kind: Secret type: Opaque metadata: name: ocp3-openstack-trust namespace: ocp3 stringData: ca.crt: | -----BEGIN CERTIFICATE----- <Base64 certificate contents here> -----END CERTIFICATE----- -----BEGIN CERTIFICATE----- <Base64 certificate contents here> -----END CERTIFICATE----
以下の例のように、Hive
ClusterDeployment
オブジェクトを変更して、spec.platform.openstack
にcertificatesSecretRef
の値を指定します。platform: openstack: certificatesSecretRef: name: ocp3-openstack-trust credentialsSecretRef: name: ocp3-openstack-creds cloud: openstack
上記の例では、
clouds.yaml
ファイルのクラウド名がopenstack
であることを前提としています。
Red Hat Advanced Cluster Management for Kubernetes を使用しており、マネージドクラスター klusterlet を特定のノードで実行するように設定したい場合は、必要な手順について オプション: 特定のノードで実行するように klusterlet を設定する を参照してください。
注記: クラスターのインポートには、クラスターの詳細で提示された oc
コマンドを実行する必要はありません。クラスターを作成すると、マルチクラスターエンジン Operator で管理されるように自動的に設定されます。
クラスターにアクセスする 手順については、クラスターへのアクセスに進みます。
1.5.4.9. Red Hat Virtualization でのクラスターの作成 (非推奨)
非推奨: Red Hat Virtualization 認証情報とクラスター作成機能は非推奨となり、サポートされなくなりました。
マルチクラスターエンジン Operator コンソールを使用して、Red Hat Virtualization に Red Hat OpenShift Container Platform クラスターを作成できます。
クラスターを作成する場合、作成プロセスでは、Hive リソースを使用して OpenShift Container Platform インストーラーを使用します。この手順の完了後にクラスターの作成について不明な点がある場合は、OpenShift Container Platform ドキュメントの RHV へのインストール でプロセスの詳細を確認してください。
1.5.4.9.1. 前提条件
Red Hat Virtualization でクラスターを作成する前に、以下の前提条件を確認してください (非推奨)。
- ハブクラスターをデプロイしている。
- Red Hat Virtualization の認証情報がある。詳細は、Red Hat Virtualization の認証情報の作成 を参照してください。
- oVirt Engine 仮想マシンに設定されたドメインおよび仮想マシンプロキシーがある。ドメインの設定方法は、Red Hat OpenShift Container Platform ドキュメントの RHV へのインストール を参照してください。
- Red Hat Virtualization のログイン認証情報 (Red Hat カスタマーポータルのユーザー名およびパスワードを含む) がある。
- OpenShift Container Platform イメージプルシークレットがある。プルシークレットは、Pull secret ページからダウンロードできます。プルシークレットの詳細は、イメージプルシークレットの使用 を参照してください。
注記: クラウドプロバイダーでクラウドプロバイダーのアクセスキーを変更する場合は、マルチクラスターエンジン Operator のコンソールでクラウドプロバイダーの対応する認証情報を手動で更新する必要もあります。これは、マネージドクラスターがホストされ、マネージドクラスターの削除を試みるクラウドプロバイダーで認証情報の有効期限が切れる場合に必要です。
次の DNS レコードが必要です。
次の API ベースドメインは静的 API VIP を指す必要があります。
api.<cluster_name>.<base_domain>
次のアプリケーションベースドメインは、Ingress VIP の静的 IP アドレスを指す必要があります。
*.apps.<cluster_name>.<base_domain>
1.5.4.9.2. コンソールを使用したクラスターの作成
マルチクラスターエンジン Operator コンソールからクラスターを作成するには、Infrastructure > Clusters に移動します。Clusters ページで、Create cluster をクリックし、コンソールの手順を実行します。
注記: この手順では、クラスターを作成します。既存のクラスターをインポートする場合は、クラスターのインポート でインポート手順を参照してください。
認証情報を作成する必要がある場合は Red Hat Virtualization の認証情報の作成 を参照してください。
クラスターの名前はクラスターのホスト名で使用されます。
重要: クラスターを作成すると、コントローラーはクラスターとそのリソースの namespace を作成します。その namespace には、そのクラスターインスタンスのリソースのみを含めるようにしてください。クラスターを破棄すると、namespace とその中のすべてのリソースが削除されます。
ヒント: YAML: On を選択すると、コンソールに情報を入力する際にコンテンツの更新が表示されます。
クラスターを既存のクラスターセットに追加する場合は、そのクラスターセットで追加できる適切なパーミッションが必要です。クラスターの作成時に cluster-admin
権限がない場合に、clusterset-admin
権限があるクラスターセットを選択する必要があります。指定されたクラスターセットに対して適切なパーミッションがないと、クラスターの作成に失敗します。選択するクラスターセットがない場合には、クラスター管理者に連絡して、任意のクラスターセットへの clusterset-admin
権限を受け取ってください。
マネージドクラスターはすべて、マネージドクラスターセットに関連付けられている必要があります。マネージドクラスターを ManagedClusterSet
に割り当てない場合は、デフォルト
のマネージドクラスターセットに自動的に追加されます。
Red Hat Virtualization アカウントで設定した、選択した認証情報に関連付けられているベース DNS ドメインがすでに存在する場合、その値がフィールドに入力されます。値を上書きして変更できます。
このリリースイメージで、クラスターの作成に使用される OpenShift Container Platform イメージのバージョンを特定します。使用するバージョンが利用可能な場合は、イメージの一覧からイメージを選択できます。標準イメージ以外のイメージを使用する場合は、使用するイメージの URL を入力できます。リリースイメージの詳細については、リリースイメージ を参照してください。
コントロールプレーンプールのコア、ソケット、メモリー、およびディスクサイズの数など、ノードプールの情報。3 つのコントロールプレーンノードは、クラスターアクティビティーの管理を共有します。この情報には、Architecture フィールドが含まれます。次のフィールドの説明を表示します。
- CPU アーキテクチャー: マネージドクラスターのアーキテクチャータイプがハブクラスターのアーキテクチャーと同じでない場合は、プール内のマシンの命令セットアーキテクチャーの値を入力します。有効な値は amd64、ppc64le、s390x、および arm64 です。
ワーカープール情報には、ワーカープールのプール名、コア数、メモリー割り当て、ディスクサイズ割り当て、およびノード数が必要です。ワーカープール内のワーカーノードは単一のワーカープールに配置するか、複数のワーカープールに分散できます。
事前設定された oVirt 環境には、以下のネットワークの詳細が必要です。
- oVirt ネットワーク名
- vNIC Profile ID: 仮想ネットワークインターフェイスカードのプロファイル ID を指定します。
API VIP: 内部 API 通信に使用する IP アドレスを指定します。
注記: 値は、要件セクションに記載されている DNS レコードの作成に使用した名前と一致させる必要があります。指定しない場合は、DNS を事前設定して
api.
が正しく解決されるようにします。Ingress VIP: Ingress トラフィックに使用する IP アドレスを指定します。
注記: 値は、要件セクションに記載されている DNS レコードの作成に使用した名前と一致させる必要があります。指定しない場合は、DNS を事前設定して
test.apps.
が正しく解決されるようにします。-
ネットワークタイプ: デフォルト値は
OpenShiftSDN
です。IPv6 を使用するには、OVNKubernetes の設定は必須です。 -
クラスターネットワーク CIDR: これは、Pod IP アドレスに使用できる IP アドレスの数およびリストです。このブロックは他のネットワークブロックと重複できません。デフォルト値は
10.128.0.0/14
です。 -
ネットワークホストの接頭辞: 各ノードのサブネット接頭辞の長さを設定します。デフォルト値は
23
です。 -
サービスネットワーク CIDR: サービスの IP アドレスのブロックを指定します。このブロックは他のネットワークブロックと重複できません。デフォルト値は
172.30.0.0/16
です。 マシン CIDR: OpenShift Container Platform ホストで使用される IP アドレスのブロックを指定します。このブロックは他のネットワークブロックと重複できません。デフォルト値は
10.0.0.0/16
です。Add network をクリックして、追加のネットワークを追加できます。IPv6 アドレスを使用している場合は、複数のネットワークが必要です。
認証情報で提供されるプロキシー情報は、プロキシーフィールドに自動的に追加されます。情報をそのまま使用することも、上書きすることも、プロキシーを有効にする場合に情報を追加することもできます。次のリストには、プロキシーの作成に必要な情報が含まれています。
-
HTTP プロキシー:
HTTP
トラフィックのプロキシーとして使用する URL を指定します。 -
HTTPS プロキシー:
HTTPS
トラフィックに使用するセキュアなプロキシー URL を指定します。値の指定がない場合は、HTTP Proxy URL
と同じ値がHTTP
およびHTTPS
の両方に使用されます。 -
プロキシーサイトなし: プロキシーをバイパスする必要のあるサイトのコンマ区切りリストを指定します。ドメイン名をピリオド (
.
) で開始し、そのドメインにあるすべてのサブドメインを組み込みます。アステリスク (*
) を追加し、すべての宛先のプロキシーをバイパスします。 - 追加の信頼バンドル: HTTPS 接続のプロキシーに必要な 1 つ以上の追加の CA 証明書。
クラスターを作成する前に情報を確認し、必要に応じてカスタマイズする場合は、YAML スイッチをクリックして On にすると、パネルに install-config.yaml
ファイルの内容が表示されます。更新がある場合は、カスタム設定で YAML ファイルを編集できます。
Red Hat Advanced Cluster Management for Kubernetes を使用しており、マネージドクラスター klusterlet を特定のノードで実行するように設定したい場合は、必要な手順について オプション: 特定のノードで実行するように klusterlet を設定する を参照してください。
注記: クラスターのインポートには、クラスターの詳細で提示された oc
コマンドを実行する必要はありません。クラスターを作成すると、マルチクラスターエンジン Operator で管理されるように自動的に設定されます。
クラスターにアクセスする 手順については、クラスターへのアクセスに進みます。
1.5.4.10. オンプレミス環境でのクラスターの作成
コンソールを使用して、オンプレミスの Red Hat OpenShift Container Platform クラスターを作成できます。クラスターに指定できるのは、VMware vSphere、Red Hat OpenStack、Red Hat Virtualization Platform (非推奨)、Nutanix、またはベアメタル環境上の、シングルノード OpenShift クラスター、マルチノードクラスター、およびコンパクトな 3 ノードクラスターです。
プラットフォームの値が platform=none
に設定されているため、クラスターをインストールするプラットフォームとのプラットフォーム統合はありません。シングルノード OpenShift クラスターには、コントロールプレーンサービスとユーザーワークロードをホストするシングルノードのみが含まれます。この設定は、クラスターのリソースフットプリントを最小限に抑えたい場合に役立ちます。
Red Hat OpenShift Container Platform で利用できる機能であるゼロタッチプロビジョニング機能を使用して、エッジリソース上に複数のシングルノード OpenShift クラスターをプロビジョニングすることもできます。ゼロタッチプロビジョニングの詳細については、OpenShift Container Platform ドキュメントの ネットワーク遠端のクラスター を参照してください。
1.5.4.10.1. 前提条件
オンプレミス環境にクラスターを作成する前に、以下の前提条件を確認してください。
- OpenShift Container Platform バージョン 4.12 以降にデプロイされたハブクラスターが必要。
- 設定済みホストのホストインベントリーを備えた設定済みインフラストラクチャー環境がある。
- クラスターの作成に必要なイメージを取得できるように、ハブクラスターにインターネットアクセスがある (接続環境) か、インターネットに接続されている内部レジストリーまたはミラーレジストリーへの接続がある (非接続環境)。
- オンプレミス認証情報が設定されている。
- OpenShift Container Platform イメージプルシークレットがある。イメージプルシークレットの使用 を参照してください。
次の DNS レコードが必要です。
次の API ベースドメインは静的 API VIP を指す必要があります。
api.<cluster_name>.<base_domain>
次のアプリケーションベースドメインは、Ingress VIP の静的 IP アドレスを指す必要があります。
*.apps.<cluster_name>.<base_domain>
1.5.4.10.2. コンソールを使用したクラスターの作成
コンソールからクラスターを作成するには、次の手順を実行します。
- Infrastructure > Clusters に移動します。
- Clusters ページで、Create cluster をクリックし、コンソールの手順を実行します。
- クラスターのタイプとして Host inventory を選択します。
支援インストールでは、次のオプションを使用できます。
- 既存の検出されたホストを使用する: 既存のホストインベントリーにあるホストのリストからホストを選択します。
- 新規ホストの検出: 既存のインフラストラクチャー環境にないホストを検出します。インフラストラクチャー環境にあるものを使用するのではなく、独自のホストを検出します。
認証情報を作成する必要がある場合、詳細は オンプレミス環境の認証情報の作成 を参照してください。
クラスターの名前は、クラスターのホスト名で使用されます。
重要: クラスターを作成すると、コントローラーはクラスターとそのリソースの namespace を作成します。その namespace には、そのクラスターインスタンスのリソースのみを含めるようにしてください。クラスターを破棄すると、namespace とその中のすべてのリソースが削除されます。
注記: YAML: On を選択すると、コンソールに情報を入力する際にコンテンツの更新が表示されます。
クラスターを既存のクラスターセットに追加する場合は、そのクラスターセットで追加できる適切なパーミッションが必要です。クラスターの作成時に cluster-admin
権限がない場合に、clusterset-admin
権限があるクラスターセットを選択する必要があります。指定されたクラスターセットに対して適切なパーミッションがないと、クラスターの作成に失敗します。選択するクラスターセットがない場合には、クラスター管理者に連絡して、任意のクラスターセットへの clusterset-admin
権限を受け取ってください。
マネージドクラスターはすべて、マネージドクラスターセットに関連付けられている必要があります。マネージドクラスターを ManagedClusterSet
に割り当てない場合は、デフォルト
のマネージドクラスターセットに自動的に追加されます。
プロバイダーアカウントで設定した、選択した認証情報に関連付けられているベース DNS ドメインがすでに存在する場合、その値がフィールドに入力されます。値は上書きすると変更できますが、この設定はクラスターの作成後には変更できません。プロバイダーのベースドメインは、Red Hat OpenShift Container Platform クラスターコンポーネントへのルートの作成に使用されます。これは、クラスタープロバイダーの DNS で Start of Authority (SOA) レコードとして設定されます。
OpenShift version は、クラスターの作成に使用される OpenShift Container Platform イメージのバージョンを特定します。使用するバージョンが利用可能な場合は、イメージの一覧からイメージを選択できます。標準イメージ以外のイメージを使用する場合は、使用するイメージの URL を入力できます。詳細は、リリースイメージ を参照してください。
サポート対象の OpenShift Container Platform バージョンを選択すると、Install single node OpenShift を選択するオプションが表示されます。シングルノード OpenShift クラスターには、コントロールプレーンサービスとユーザーワークロードをホストするシングルノードが含まれます。シングルノード OpenShift クラスターの作成後にノードを追加する方法の詳細は、インフラストラクチャー環境へのホストのスケーリング を参照してください。
クラスターをシングルノード OpenShift クラスターにする場合は、シングルノード OpenShift オプションを選択します。以下の手順を実行することで、シングルノードの OpenShift クラスターにワーカーを追加できます。
- コンソールから、Infrastructure > Clusters に移動し、作成したクラスターまたはアクセスするクラスターの名前を選択します。
- Actions > Add hosts を選択して、ワーカーを追加します。
注記: シングルノード OpenShift コントロールプレーンには 8 つの CPU コアが必要ですが、マルチノードコントロールプレーンクラスターのコントロールプレーンノードには 4 つの CPU コアしか必要ありません。
クラスターを確認して保存すると、クラスターはドラフトクラスターとして保存されます。Clusters ページでクラスター名を選択すると、作成プロセスを閉じてプロセスを終了することができます。
既存のホストを使用している場合は、ホストを独自に選択するか、自動的に選択するかどうかを選択します。ホストの数は、選択したノード数に基づいています。たとえば、シングルノード OpenShift クラスターではホストが 1 つだけ必要ですが、標準の 3 ノードクラスターには 3 つのホストが必要です。
このクラスターの要件を満たす利用可能なホストの場所は、ホストの場所 のリストに表示されます。ホストと高可用性設定の分散については、複数の場所を選択します。
既存のインフラストラクチャー環境がない新しいホストを検出する場合は、Discovery Image を使用したホストインベントリーへのホストの追加 の手順を実行します。
ホストがバインドされ、検証に合格したら、以下の IP アドレスを追加してクラスターのネットワーク情報を入力します。
API VIP: 内部 API 通信に使用する IP アドレスを指定します。
注記: 値は、要件セクションに記載されている DNS レコードの作成に使用した名前と一致させる必要があります。指定しない場合は、DNS を事前設定して
api.
が正しく解決されるようにします。Ingress VIP: Ingress トラフィックに使用する IP アドレスを指定します。
注記: 値は、要件セクションに記載されている DNS レコードの作成に使用した名前と一致させる必要があります。指定しない場合は、DNS を事前設定して
test.apps.
が正しく解決されるようにします。
Red Hat Advanced Cluster Management for Kubernetes を使用しており、マネージドクラスター klusterlet を特定のノードで実行するように設定したい場合は、必要な手順について オプション: 特定のノードで実行するように klusterlet を設定する を参照してください。
Clusters ナビゲーションページで、インストールのステータスを表示できます。
クラスターにアクセスする 手順については、クラスターへのアクセスに進みます。
1.5.4.10.3. コマンドラインを使用したクラスターの作成
Central Infrastructure Management 管理コンポーネント内のアシステッドインストーラー機能を使用して、コンソールを使用せずにクラスターを作成することもできます。この手順を完了したら、生成された検出イメージからホストを起動できます。通常、手順の順序は重要ではありませんが、順序が必要な場合は注意してください。
1.5.4.10.3.1. namespace を作成します。
リソースの namespace が必要です。すべてのリソースを共有 namespace に保持すると便利です。この例では、namespace の名前に sample-namespace
を使用していますが、assisted-installer
以外の任意の名前を使用できます。次のファイルを作成して適用して namespace を作成します。
apiVersion: v1 kind: Namespace metadata: name: sample-namespace
1.5.4.10.3.2. プルシークレットを namespace に追加する
以下のカスタムリソースを作成し、適用して プルシークレット を namespace に追加します。
apiVersion: v1
kind: Secret
type: kubernetes.io/dockerconfigjson
metadata:
name: <pull-secret>
namespace: sample-namespace
stringData:
.dockerconfigjson: 'your-pull-secret-json' 1
- 1
- プルシークレットの内容を追加します。たとえば、これには
cloud.openshift.com
、quay.io
、またはregistry.redhat.io
認証を含めることができます。
1.5.4.10.3.3. ClusterImageSet の生成
以下のカスタムリソースを作成して適用することで、CustomImageSet
を生成してクラスターの OpenShift Container Platform のバージョンを指定します。
apiVersion: hive.openshift.io/v1 kind: ClusterImageSet metadata: name: openshift-v4.12.0 spec: releaseImage: quay.io/openshift-release-dev/ocp-release:4.12.0-rc.0-x86_64
1.5.4.10.3.4. ClusterDeployment カスタムリソースを作成します。
ClusterDeployment
カスタムリソース定義は、クラスターのライフサイクルを制御する API です。これは、クラスターリソースを定義する spec.ClusterInstallRef
設定で AgentClusterInstall
カスタムリソースを参照します。
以下の例に基づいて ClusterDeployment
カスタムリソースを作成して適用します。
apiVersion: hive.openshift.io/v1 kind: ClusterDeployment metadata: name: single-node namespace: demo-worker4 spec: baseDomain: hive.example.com clusterInstallRef: group: extensions.hive.openshift.io kind: AgentClusterInstall name: test-agent-cluster-install 1 version: v1beta1 clusterName: test-cluster controlPlaneConfig: servingCertificates: {} platform: agentBareMetal: agentSelector: matchLabels: location: internal pullSecretRef: name: <pull-secret> 2
- 1
AgentClusterInstall
リソースの名前を使用します。- 2
- Add the pull secret to the namespace でダウンロードしたプルシークレットを使用します。
1.5.4.10.3.5. AgentClusterInstall カスタムリソースを作成します。
AgentClusterInstall
カスタムリソースでは、クラスターの要件の多くを指定できます。たとえば、クラスターネットワーク設定、プラットフォーム、コントロールプレーンの数、およびワーカーノードを指定できます。
次の例のようなカスタムリソースを作成して追加します。
apiVersion: extensions.hive.openshift.io/v1beta1 kind: AgentClusterInstall metadata: name: test-agent-cluster-install namespace: demo-worker4 spec: platformType: BareMetal 1 clusterDeploymentRef: name: single-node 2 imageSetRef: name: openshift-v4.12.0 3 networking: clusterNetwork: - cidr: 10.128.0.0/14 hostPrefix: 23 machineNetwork: - cidr: 192.168.111.0/24 serviceNetwork: - 172.30.0.0/16 provisionRequirements: controlPlaneAgents: 1 sshPublicKey: ssh-rsa <your-public-key-here> 4
- 1
- クラスターが作成される環境のプラットフォームタイプを指定します。有効な値は、
BareMetal
、None
、VSphere
、Nutanix
、またはExternal
です。 - 2
ClusterDeployment
リソースに使用したものと同じ名前を使用します。- 3
- Generate a ClusterImageSet で生成した
ClusterImageSet
を使用します。 - 4
- SSH 公開鍵を指定すると、インストール後にホストにアクセスできるようになります。
1.5.4.10.3.6. オプション: NMStateConfig カスタムリソースを作成する
NMStateConfig
カスタムリソースは、静的 IP アドレスなどのホストレベルのネットワーク設定がある場合にのみ必要です。このカスタムリソースを含める場合は、InfraEnv
カスタムリソースを作成する前にこの手順を完了する必要があります。NMStateConfig
は、InfraEnv
カスタムリソースの spec.nmStateConfigLabelSelector
の値によって参照されます。
次の例のような NMStateConfig
カスタムリソースを作成して適用します。必要に応じて値を置き換えます。
apiVersion: agent-install.openshift.io/v1beta1 kind: NMStateConfig metadata: name: <mynmstateconfig> namespace: <demo-worker4> labels: demo-nmstate-label: <value> spec: config: interfaces: - name: eth0 type: ethernet state: up mac-address: 02:00:00:80:12:14 ipv4: enabled: true address: - ip: 192.168.111.30 prefix-length: 24 dhcp: false - name: eth1 type: ethernet state: up mac-address: 02:00:00:80:12:15 ipv4: enabled: true address: - ip: 192.168.140.30 prefix-length: 24 dhcp: false dns-resolver: config: server: - 192.168.126.1 routes: config: - destination: 0.0.0.0/0 next-hop-address: 192.168.111.1 next-hop-interface: eth1 table-id: 254 - destination: 0.0.0.0/0 next-hop-address: 192.168.140.1 next-hop-interface: eth1 table-id: 254 interfaces: - name: "eth0" macAddress: "02:00:00:80:12:14" - name: "eth1" macAddress: "02:00:00:80:12:15"
注記: demo-nmstate-label
ラベル名と値は、InfraEnv
リソースの spec.nmStateConfigLabelSelector.matchLabels
フィールドに含める必要があります。
1.5.4.10.3.7. InfraEnv カスタムリソースを作成します。
InfraEnv
カスタムリソースは、検出 ISO を作成する設定を提供します。このカスタムリソース内で、プロキシー設定、Ignition オーバーライドの値を特定し、NMState
ラベルを指定します。このカスタムリソースの spec.nmStateConfigLabelSelector
の値は、NMStateConfig
カスタムリソースを参照します。
注: オプションの NMStateConfig
カスタムリソースを含める場合は、InfraEnv
カスタムリソースでそちらを参照する必要があります。NMStateConfig
カスタムリソースを作成する前に InfraEnv
カスタムリソースを作成した場合は、InfraEnv
カスタムリソースを編集して NMStateConfig
カスタムリソースを参照し、参照の追加後に ISO をダウンロードします。
以下のカスタムリソースを作成して適用します。
apiVersion: agent-install.openshift.io/v1beta1 kind: InfraEnv metadata: name: myinfraenv namespace: demo-worker4 spec: clusterRef: name: single-node 1 namespace: demo-worker4 2 pullSecretRef: name: pull-secret sshAuthorizedKey: <your_public_key_here> 3 nmStateConfigLabelSelector: matchLabels: demo-nmstate-label: value 4
- 1
- Create the ClusterDeployment の
clusterDeployment
リソース名を置き換えます。 - 2
- ClusterDeployment の作成 の
clusterDeployment
リソース namespace を置き換えます。 - 3
- オプション: SSH 公開鍵を指定できます。これにより、検出 ISO イメージからホストを起動するときにホストにアクセスできるようになります。
- 4
- ラベル名とラベル値は オプション: NMStateConfig カスタムリソースの作成 で作成した
NMStateConfig
カスタムリソースのlabel
セクションの値と一致する必要があります。
1.5.4.10.3.8. 検出イメージからホストを起動します。
残りの手順では、前の手順で取得した検出 ISO イメージからホストを起動する方法を説明します。
次のコマンドを実行して、namespace から検出イメージをダウンロードします。
curl --insecure -o image.iso $(kubectl -n sample-namespace get infraenvs.agent-install.openshift.io myinfraenv -o=jsonpath="{.status.isoDownloadURL}")
- 検出イメージを仮想メディア、USB ドライブ、または別の保管場所に移動し、ダウンロードしたディスカバリーイメージからホストを起動します。
Agent
リソースは自動的に作成されます。これはクラスターに登録されており、検出イメージから起動したホストを表します。次のコマンドを実行して、Agent
のカスタムリソースを承認し、インストールを開始します。oc -n sample-namespace patch agents.agent-install.openshift.io 07e80ea9-200c-4f82-aff4-4932acb773d4 -p '{"spec":{"approved":true}}' --type merge
エージェント名と UUID は、実際の値に置き換えます。
前のコマンドの出力に、
APPROVED
パラメーターの値がtrue
であるターゲットクラスターのエントリーが含まれている場合、承認されたことを確認できます。
1.5.4.10.4. 関連情報
- CLI を使用して Nutanix プラットフォーム上にクラスターを作成するときに必要な追加の手順については、Red Hat OpenShift Container Platform ドキュメントの API を使用した Nutanix へのホストの追加 および Nutanix インストール後の設定 を参照してください。
- ゼロタッチプロビジョニングの詳細は、OpenShift Container Platform ドキュメントの ネットワーク遠端のクラスター を参照してください。
- イメージプルシークレットの使用 を参照してください。
- オンプレミス環境の認証情報の作成 を参照してください。
- リリースイメージ を参照してください。
- Discovery Image を使用したホストのホストインベントリーへの追加 を参照してください。
1.5.4.11. プロキシー環境でのクラスターの作成
ハブクラスターがプロキシーサーバー経由で接続されている場合は、Red Hat OpenShift Container Platform クラスターを作成できます。クラスターの作成を成功させるには、以下のいずれかの状況が true である必要があります。
- マルチクラスターエンジン Operator に、作成するマネージドクラスターとのプライベートネットワーク接続があり、マネージドクラスターがプロキシーを使用してインターネットにアクセスできる。
- マネージドクラスターはインフラストラクチャープロバイダーにあるが、ファイアウォールポートを使用することでマネージドクラスターからハブクラスターへの通信が可能になる。
プロキシーで設定されたクラスターを作成するには、以下の手順を実行します。
シークレットに保存されている
install-config
YAML に次の情報を追加して、ハブクラスターでcluster-wide-proxy
設定を設定します。apiVersion: v1 kind: Proxy baseDomain: <domain> proxy: httpProxy: http://<username>:<password>@<proxy.example.com>:<port> httpsProxy: https://<username>:<password>@<proxy.example.com>:<port> noProxy: <wildcard-of-domain>,<provisioning-network/CIDR>,<BMC-address-range/CIDR>
username
は、プロキシーサーバーのユーザー名に置き換えます。password
は、プロキシーサーバーへのアクセス時に使用するパスワードに置き換えます。proxy.example.com
は、プロキシーサーバーのパスに置き換えます。port
は、プロキシーサーバーとの通信ポートに置き換えます。wildcard-of-domain
は、プロキシーをバイパスするドメインのエントリーに置き換えます。provisioning-network/CIDR
は、プロビジョニングネットワークの IP アドレスと割り当てられた IP アドレスの数 (CIDR 表記) に置き換えます。BMC-address-range/CIDR
は、BMC アドレスおよびアドレス数 (CIDR 表記) に置き換えます。以前の値を追加すると、設定はクラスターに適用されます。
- クラスターの作成手順を実行してクラスターをプロビジョニングします。クラスターの作成 を参照してプロバイダーを選択します。
注: install-config
YAML は、クラスターをデプロイする場合にのみ使用できます。クラスターをデプロイした後、install-config
YAML に加えた新しい変更は適用されません。導入後に設定を更新するには、ポリシーを使用する必要があります。詳細は、Pod ポリシー を参照してください。
1.5.4.11.1. 関連情報
- プロバイダーを選択するには、クラスターの作成 を参照してください。
- クラスターのデプロイ後に設定を変更する方法については、Pod ポリシー を参照してください。
- その他のトピックは クラスターライフサイクルの概要 を参照してください。
- プロキシー環境でのクラスターの作成 に戻ります。
1.5.4.12. AgentClusterInstall プロキシーの設定
AgentClusterInstall プロキシーフィールドは、インストール中のプロキシー設定を決定し、作成されたクラスターにクラスター全体のプロキシーリソースを作成するために使用されます。
1.5.4.12.1. AgentClusterInstall の設定
AgentClusterInstall
プロキシーを設定するには、プロキシー
設定を AgentClusterInstall
リソースに追加します。httpProxy
、httpsProxy
、noProxy
を使用した次の YAML サンプルを参照してください。
apiVersion: extensions.hive.openshift.io/v1beta1 kind: AgentClusterInstall spec: proxy: httpProxy: http://<username>:<password>@<proxy.example.com>:<port> 1 httpsProxy: https://<username>:<password>@<proxy.example.com>:<port> 2 noProxy: <wildcard-of-domain>,<provisioning-network/CIDR>,<BMC-address-range/CIDR> 3
- 1
httpProxy
は、HTTP リクエストのプロキシーの URL です。ユーザー名とパスワードの値は、プロキシーサーバーの認証情報に置き換えます。proxy.example.com
は、プロキシーサーバーのパスに置き換えます。- 2
httpsProxy
は、HTTPS リクエストのプロキシーの URL です。値を自分の認証情報に置き換えます。port
は、プロキシーサーバーとの通信ポートに置き換えます。- 3
noProxy
は、プロキシーを使用しないドメインと CIDR のコンマ区切りリストです。wildcard-of-domain
は、プロキシーをバイパスするドメインのエントリーに置き換えます。provisioning-network/CIDR
は、プロビジョニングネットワークの IP アドレスと割り当てられた IP アドレスの数 (CIDR 表記) に置き換えます。BMC-address-range/CIDR
は、BMC アドレスおよびアドレス数 (CIDR 表記) に置き換えます。
1.5.5. クラスターのインポート
別の Kubernetes クラウドプロバイダーからクラスターをインポートできます。インポート後、ターゲットクラスターはマルチクラスターエンジン Operator ハブクラスターのマネージドクラスターになります。特に指定されていない限りは通常、ハブクラスターとターゲットのマネージドクラスターにアクセスできる場所で、インポートタスクを実行できます。
ハブクラスターは 他 のハブクラスターの管理はできず、自己管理のみが可能です。ハブクラスターは、自動的にインポートして自己管理できるように設定されています。ハブクラスターは手動でインポートする必要はありません。
ハブクラスターを削除して再度インポートする場合は、local-cluster:true
ラベルを ManagedCluster
リソースに追加する必要があります。
クラスターを管理できるようにクラスターをインポートする方法についての詳細は、次のトピックを参照してください。
必要なユーザータイプまたはアクセスレベル: クラスター管理者
1.5.5.1. コンソールを使用したマネージドクラスターのインポート
Kubernetes Operator 用のマルチクラスターエンジンをインストールすると、クラスターをインポートして管理できるようになります。コンソールを使用してマネージドクラスターをインポートする方法については、以下を参照してください。
1.5.5.1.1. 前提条件
- デプロイされたハブクラスター。ベアメタルクラスターをインポートする場合は、ハブクラスターを Red Hat OpenShift Container Platform バージョン 4.12 以降にインストールする必要があります。
- 管理するクラスター。
-
base64
コマンドラインツール。 -
OpenShift Container Platform によって作成されていないクラスターをインポートする場合、定義された
multiclusterhub.spec.imagePullSecret
。このシークレットは、Kubernetes Operator 用のマルチクラスターエンジンがインストールされたときに作成された可能性があります。このシークレットを定義する方法の詳細については、カスタムイメージプルシークレット を参照してください。
Required user type or access level: クラスター管理者
1.5.5.1.2. 新規プルシークレットの作成
新しいプルシークレットを作成する必要がある場合は、以下の手順を実行します。
- cloud.redhat.com から Kubernetes プルシークレットをダウンロードします。
- プルシークレットをハブクラスターの namespace に追加します。
次のコマンドを実行して、
open-cluster-management
namespace に新しいシークレットを作成します。oc create secret generic pull-secret -n <open-cluster-management> --from-file=.dockerconfigjson=<path-to-pull-secret> --type=kubernetes.io/dockerconfigjson
open-cluster-management
をハブクラスターの namespace の名前に置き換えます。ハブクラスターのデフォルトの namespace はopen-cluster-management
です。path-to-pull-secret
を、ダウンロードしたプルシークレットへのパスに置き換えます。シークレットは、インポート時にマネージドクラスターに自動的にコピーされます。
-
以前にインストールされたエージェントが、インポートするクラスターから削除されていることを確認します。エラーを回避するには、
open-cluster-management-agent
およびopen-cluster-management-agent-addon
namespace を削除する必要があります。 Red Hat OpenShift Dedicated 環境にインポートする場合には、以下の注意点を参照してください。
- ハブクラスターを Red Hat OpenShift Dedicated 環境にデプロイしている必要があります。
-
Red Hat OpenShift Dedicated のデフォルト権限は dedicated-admin ですが、namespace を作成するための権限がすべて含まれているわけではありません。マルチクラスターエンジン Operator を使用してクラスターをインポートおよび管理するには、
cluster-admin
権限が必要です。
-
以前にインストールされたエージェントが、インポートするクラスターから削除されていることを確認します。エラーを回避するには、
1.5.5.1.3. クラスターのインポート
利用可能なクラウドプロバイダーごとに、コンソールから既存のクラスターをインポートできます。
注記: ハブクラスターは別のハブクラスターを管理できません。ハブクラスターは、自動的にインポートおよび自己管理するように設定されるため、ハブクラスターを手動でインポートして自己管理する必要はありません。
デフォルトでは、namespace がクラスター名と namespace に使用されますが、これは変更できます。
重要: クラスターを作成すると、コントローラーはクラスターとそのリソースの namespace を作成します。その namespace には、そのクラスターインスタンスのリソースのみを含めるようにしてください。クラスターを破棄すると、namespace とその中のすべてのリソースが削除されます。
マネージドクラスターはすべて、マネージドクラスターセットに関連付けられている必要があります。マネージドクラスターを ManagedClusterSet
に割り当てない場合は、クラスターは default
マネージドクラスターセットに自動的に追加されます。
クラスターを別のクラスターセットに追加する場合は、クラスターセットへの clusterset-admin
権限が必要です。クラスターのインポート時に cluster-admin
権限がない場合は、clusterset-admin
権限を持つクラスターセットを選択する必要があります。指定されたクラスターセットに適切な権限がない場合、クラスターのインポートは失敗します。選択するクラスターセットが存在しない場合は、クラスター管理者に連絡して、クラスターセットへの clusterset-admin
権限を受け取ってください。
OpenShift Container Platform Dedicated クラスターをインポートし、vendor=OpenShiftDedicated
のラベルを追加してベンダーを指定しない場合、vendor=auto-detect
のラベルを追加すると、managed-by=platform
ラベルがクラスターに自動的に追加されます。この追加されたラベルを使用して、クラスターを OpenShift Container Platform Dedicated クラスターとして識別し、OpenShift Container Platform Dedicated クラスターをグループとして取得できます。
以下の表は、クラスターをインポートする方法を指定する インポートモード で使用できるオプションを示しています。
import コマンドの手動実行 | Red Hat Ansible Automation Platform テンプレートなど、コンソールで情報を完了および送信した後に、提供されたコマンドをターゲットクラスターで実行してクラスターをインポートします。OpenShift Container Platform Dedicated 環境でクラスターをインポートし、import コマンドを手動で実行する場合は、コンソールに情報を入力する前に OpenShift Container Platform Dedicated 環境での import コマンドの手動実行 の手順を完了してください。 |
既存クラスターのサーバー URL および API トークンを入力します。 | インポートするクラスターのサーバー URL および API トークンを指定します。クラスターのアップグレード時に実行する Red Hat Ansible Automation Platform テンプレートを指定できます。 |
|
インポートするクラスターの |
注記: Ansible Automation Platform ジョブを作成して実行するには、OperatorHub から Red Hat Ansible Automation Platform Resource Operator をインストールし、実行する必要があります。
クラスター API アドレスを設定するには、任意: Configuring the cluster API address を参照してください。
マネージドクラスター klusterlet を特定のノードで実行するように設定するには、オプション: 特定のノードで実行するように klusterlet を設定する を参照してください。
1.5.5.1.3.1. OpenShift Container Platform Dedicated 環境での import コマンドの手動実行
注: Klusterlet OLM Operator と次の手順は非推奨になりました。
OpenShift Container Platform Dedicated 環境にクラスターをインポートし、import コマンドを手動で実行する場合は、追加で手順を完了する必要があります。
- インポートするクラスターの OpenShift Container Platform コンソールにログインします。
-
インポートするクラスター上に
open-cluster-management-agent
およびopen-cluster-management
namespace またはプロジェクトを作成します。 - OpenShift Container Platform カタログで klusterlet Operator を検索します。
作成した
open-cluster-management
namespace またはプロジェクトに klusterlet Operator をインストールします。重要:
open-cluster-management-agent
namespace に Operator をインストールしないでください。以下の手順を実行して、import コマンドからブートストラップシークレットをデプロイメントします。
-
import-command
という名前で作成したファイルに、import コマンドを貼り付けます。 以下のコマンドを実行して、新しいファイルにコンテンツを挿入します。
cat import-command | awk '{split($0,a,"&&"); print a[3]}' | awk '{split($0,a,"|"); print a[1]}' | sed -e "s/^ echo //" | base64 -d
-
出力で
bootstrap-hub-kubeconfig
という名前のシークレットを見つけ、コピーします。 -
シークレットをマネージドクラスターの
open-cluster-management-agent
namespace に適用します。 インストールされた Operator の例を使用して klusterlet リソースを作成します。
clusterName
値をインポート時に設定されたクラスター名と同じ名前に変更します。注記:
managedcluster
リソースがハブに正常に登録されると、2 つの Klusterlet Operator がインストールされます。klusterlet Operator の 1 つはopen-cluster-management
namespace に、もう 1 つはopen-cluster-management-agent
namespace にあります。複数の Operator を使用しても、Klusterlet の機能には影響しません。
-
- Cluster > Import cluster を選択してから、コンソールに情報を提供します。
1.5.5.1.3.2. オプション: クラスター API アドレスの設定
oc get managedcluster
コマンドの実行時に表に表示される URL を設定して、クラスターの詳細ページにある Cluster API アドレス をオプションで設定します。
-
cluster-admin
権限がある ID でハブクラスターにログインします。 -
ターゲットに設定されたマネージドクラスターの
kubeconfig
ファイルを設定します。 次のコマンドを実行して、インポートするクラスターのマネージドクラスターエントリーを編集します。
cluster -name
をマネージドクラスターの名前に置き換えます。oc edit managedcluster <cluster-name>
以下の例のように、YAML ファイルの
ManagedCluster
仕様にManagedClusterClientConfigs
セクションを追加します。spec: hubAcceptsClient: true managedClusterClientConfigs: - url: <https://api.new-managed.dev.redhat.com> 1
- 1
- URL の値を、インポートするマネージドクラスターへの外部アクセスを提供する URL に置き換えます。
1.5.5.1.3.3. オプション: 特定のノードで実行するように klusterlet を設定する
マネージドクラスターの nodeSelector
と tolerations
アノテーションを設定することで、マネージドクラスター klusterlet を実行するノードを指定できます。これらの設定を構成するには、次の手順を実行します。
- コンソールのクラスターページから、更新するマネージドクラスターを選択します。
YAML コンテンツを表示するには、YAML スイッチを
On
に設定します。注記: YAML エディターは、クラスターをインポートまたは作成するときにのみ使用できます。インポートまたは作成後にマネージドクラスターの YAML 定義を編集するには、OpenShift Container Platform コマンドラインインターフェイスまたは Red Hat Advanced Cluster Management 検索機能を使用する必要があります。
-
nodeSelector
アノテーションをマネージドクラスターの YAML 定義に追加します。このアノテーションのキーは、open-cluster-management/nodeSelector
です。このアノテーションの値は、JSON 形式の文字列マップです。 tolerations
エントリーをマネージドクラスターの YAML 定義に追加します。このアノテーションのキーは、open-cluster-management/tolerations
です。このアノテーションの値は、JSON 形式の toleration リストを表します。結果の YAML は次の例のようになります。apiVersion: cluster.open-cluster-management.io/v1 kind: ManagedCluster metadata: annotations: open-cluster-management/nodeSelector: '{"dedicated":"acm"}' open-cluster-management/tolerations: '[{"key":"dedicated","operator":"Equal","value":"acm","effect":"NoSchedule"}]'
KlusterletConfig
を使用して、マネージドクラスターの nodeSelector
と tolerations
を設定することもできます。これらの設定を構成するには、次の手順を実行します。
注: KlusterletConfig
を使用する場合、マネージドクラスターは、マネージドクラスターのアノテーションの設定ではなく、KlusterletConfig
設定の構成を使用します。
次のサンプル YAML の内容を適用します。必要に応じて値を置き換えます。
apiVersion: config.open-cluster-management.io/v1alpha1 kind: KlusterletConfig metadata: name: <klusterletconfigName> spec: nodePlacement: nodeSelector: dedicated: acm tolerations: - key: dedicated operator: Equal value: acm effect: NoSchedule
-
agent.open-cluster-management.io/klusterlet-config: `<klusterletconfigName>
アノテーションをマネージドクラスターに追加し、<klusterletconfigName>
をKlusterletConfig
の名前に置き換えます。
1.5.5.1.4. インポートされたクラスターの削除
以下の手順を実行して、インポートされたクラスターと、マネージドクラスターで作成された open-cluster-management-agent-addon
を削除します。
Clusters ページで、Actions > Detach cluster をクリックしてマネージメントからクラスターを削除します。
注記: local-cluster
という名前のハブクラスターをデタッチしようとする場合は、デフォルトの disableHubSelfManagement
設定が false
である点に注意してください。この設定が原因で、ハブクラスターがデタッチされると、自身を再インポートして管理し、MultiClusterHub
コントローラーが調整されます。ハブクラスターがデタッチプロセスを完了して再インポートするのに時間がかかる場合があります。プロセスが完了するのを待たずにハブクラスターを再インポートする場合は、次のコマンドを実行して multiclusterhub-operator
Pod を再起動し、再インポートを高速化できます。
oc delete po -n open-cluster-management `oc get pod -n open-cluster-management | grep multiclusterhub-operator| cut -d' ' -f1`
disableHubSelfManagement
の値を true
に指定して、自動的にインポートされないように、ハブクラスターの値を変更できます。詳細は、disableHubSelfManagement のトピックを参照してください。
1.5.5.1.4.1. 関連情報
- カスタムイメージプルシークレット の定義方法の詳細は、カスタムイメージプルシークレットを参照してください。
- disableHubSelfManagement トピックを参照してください。
1.5.5.2. CLI を使用したマネージドクラスターのインポート
Kubernetes Operator 用のマルチクラスターエンジンをインストールすると、Red Hat OpenShift Container Platform CLI を使用して、クラスターをインポートおよび管理する準備が整います。自動インポートシークレットを使用するか、man コマンドを使用して、CLI でマネージドクラスターをインポートする方法については、以下のトピックを参照してください。
重要: ハブクラスターは別のハブクラスターを管理できません。ハブクラスターは、ローカルクラスター として自動的にインポートおよび管理されるようにセットアップされます。ハブクラスターは、手動でインポートして自己管理する必要はありません。ハブクラスターを削除して再度インポートする場合は、local-cluster:true
ラベルを追加する必要があります。
1.5.5.2.1. 前提条件
- デプロイされたハブクラスター。ベアメタルクラスターをインポートする場合は、ハブクラスターを OpenShift Container Platform バージョン 4.12 以降にインストールする必要があります。
- 管理する別のクラスター。
-
oc
コマンドを実行する OpenShift Container Platform CLI バージョン 4.12 以降。OpenShift Container Platform CLI のインストールと設定については、OpenShift CLI の使用開始 を参照してください。 -
OpenShift Container Platform によって作成されていないクラスターをインポートする場合、定義された
multiclusterhub.spec.imagePullSecret
。このシークレットは、Kubernetes Operator 用のマルチクラスターエンジンがインストールされたときに作成された可能性があります。このシークレットを定義する方法の詳細については、カスタムイメージプルシークレット を参照してください。
1.5.5.2.2. サポート対象のアーキテクチャー
- Linux (x86_64, s390x, ppc64le)
- macOS
1.5.5.2.3. クラスターインポートの準備
CLI を使用してマネージドクラスターをインポートする前に、以下の手順を実行する必要があります。
次のコマンドを実行して、ハブクラスターにログインします。
oc login
ハブクラスターで次のコマンドを実行して、プロジェクトおよび namespace を作成します。
<cluster_name>
で定義されているクラスター名は、YAML ファイルとコマンドでクラスター namespace としても使用されます。oc new-project <cluster_name>
重要:
cluster.open-cluster-management.io/managedCluster
ラベルは、マネージドクラスターの namespace に対して自動的に追加および削除されます。手動でマネージドクラスター namespace に追加したり、削除したりしないでください。以下の内容例で
managed-cluster.yaml
という名前のファイルを作成します。apiVersion: cluster.open-cluster-management.io/v1 kind: ManagedCluster metadata: name: <cluster_name> labels: cloud: auto-detect vendor: auto-detect spec: hubAcceptsClient: true
cloud
およびvendor
の値をauto-detect
する場合、Red Hat Advanced Cluster Management はインポートしているクラスターからクラウドおよびベンダータイプを自動的に検出します。オプションで、auto-detect
の値をクラスターのクラウドおよびベンダーの値に置き換えることができます。以下の例を参照してください。cloud: Amazon vendor: OpenShift
以下のコマンドを実行して、YAML ファイルを
ManagedCluster
リソースに適用します。oc apply -f managed-cluster.yaml
これで、自動インポートシークレットを使用してクラスターをインポートする か、手動でクラスターをインポートする のいずれかに進むことができます。
1.5.5.2.4. 自動インポートシークレットを使用したクラスターのインポート
自動インポートシークレットを使用してマネージドクラスターをインポートするには、クラスターの kubeconfig
ファイルへの参照、またはクラスターの kube API サーバーとトークンのペアのいずれかの参照を含むシークレットを作成する必要があります。自動インポートシークレットを使用してクラスターをインポートするには、以下の手順を実行します。
-
インポートするマネージドクラスターの
kubeconfig
ファイル、または kube API サーバーおよびトークンを取得します。kubeconfig
ファイルまたは kube API サーバーおよびトークンの場所を特定する方法については、Kubernetes クラスターのドキュメントを参照してください。 ${CLUSTER_NAME} namespace に
auto-import-secret.yaml
ファイルを作成します。以下のテンプレートのようなコンテンツを使用して、
auto-import-secret.yaml
という名前の YAML ファイルを作成します。apiVersion: v1 kind: Secret metadata: name: auto-import-secret namespace: <cluster_name> stringData: autoImportRetry: "5" # If you are using the kubeconfig file, add the following value for the kubeconfig file # that has the current context set to the cluster to import: kubeconfig: |- <kubeconfig_file> # If you are using the token/server pair, add the following two values instead of # the kubeconfig file: token: <Token to access the cluster> server: <cluster_api_url> type: Opaque
以下のコマンドを実行して、<cluster_name> namespace に YAML ファイルを適用します。
oc apply -f auto-import-secret.yaml
注記: デフォルトでは、自動インポートシークレットは 1 回使用され、インポートプロセスが完了すると削除されます。自動インポートシークレットを保持する場合は、
managedcluster-import-controller.open-cluster-management.io/keeping-auto-import-secret
をシークレットに追加します。これを追加するには、以下のコマンドを実行します。oc -n <cluster_name> annotate secrets auto-import-secret managedcluster-import-controller.open-cluster-management.io/keeping-auto-import-secret=""
インポートしたクラスターのステータス (
JOINED
およびAVAILABLE
) を確認します。ハブクラスターから以下のコマンドを実行します。oc get managedcluster <cluster_name>
クラスターで以下のコマンドを実行して、マネージドクラスターにログインします。
oc login
以下のコマンドを実行して、インポートするクラスターの Pod ステータスを検証できます。
oc get pod -n open-cluster-management-agent
klusterlet アドオンのインポート に進むことができます。
1.5.5.2.5. クラスターの手動インポート
重要: import コマンドには、インポートされた各マネージドクラスターにコピーされるプルシークレット情報が含まれます。インポートしたクラスターにアクセスできるユーザーであれば誰でも、プルシークレット情報を表示することもできます。
マネージドクラスターを手動でインポートするには、以下の手順を実行します。
以下のコマンドを実行して、ハブクラスターでインポートコントローラーによって生成された
klusterlet-crd.yaml
ファイルを取得します。oc get secret <cluster_name>-import -n <cluster_name> -o jsonpath={.data.crds\\.yaml} | base64 --decode > klusterlet-crd.yaml
以下のコマンドを実行して、ハブクラスターにインポートコントローラーによって生成された
import.yaml
ファイルを取得します。oc get secret <cluster_name>-import -n <cluster_name> -o jsonpath={.data.import\\.yaml} | base64 --decode > import.yaml
インポートするクラスターで次の手順を実行します。
次のコマンドを入力して、インポートするマネージドクラスターにログインします。
oc login
以下のコマンドを実行して、手順 1 で生成した
klusterlet-crd.yaml
を適用します。oc apply -f klusterlet-crd.yaml
以下のコマンドを実行して、以前に生成した
import.yaml
ファイルを適用します。oc apply -f import.yaml
ハブクラスターから次のコマンドを実行して、インポートするマネージドクラスターの
JOINED
およびAVAILABLE
ステータスを検証できます。oc get managedcluster <cluster_name>
klusterlet アドオンのインポート に進むことができます。
1.5.5.2.6. klusterlet アドオンのインポート
KlusterletAddonConfig
klusterlet アドオン設定を実装して、マネージドクラスターで他のアドオンを有効にします。次の手順を実行して、設定ファイルを作成して適用します。
以下の例のような YAML ファイルを作成します。
apiVersion: agent.open-cluster-management.io/v1 kind: KlusterletAddonConfig metadata: name: <cluster_name> namespace: <cluster_name> spec: applicationManager: enabled: true certPolicyController: enabled: true iamPolicyController: enabled: true policyController: enabled: true searchCollector: enabled: true
-
ファイルは
klusterlet-addon-config.yaml
として保存します。 以下のコマンドを実行して YAML を適用します。
oc apply -f klusterlet-addon-config.yaml
アドオンは、インポートするマネージドクラスターのステータスが
AVAILABLE
になると、インストールされます。以下のコマンドを実行して、インポートするクラスターのアドオンの Pod ステータスを検証できます。
oc get pod -n open-cluster-management-agent-addon
1.5.5.2.7. コマンドラインインターフェイスを使用したインポート済みクラスターの削除
コマンドラインインターフェイスを使用してマネージドクラスターを削除するには、以下のコマンドを実行します。
oc delete managedcluster <cluster_name>
<cluster_name>
をクラスターの名前に置き換えます。
1.5.5.3. エージェント登録を使用したマネージドクラスターのインポート
Kubernetes オペレーター用のマルチクラスターエンジンをインストールすると、クラスターをインポートし、エージェント登録エンドポイントを使用して管理できるようになります。エージェント登録エンドポイントを使用してマネージドクラスターをインポートする方法については、次のトピックをそのまま参照してください。
1.5.5.3.1. 前提条件
- デプロイされたハブクラスター。ベアメタルクラスターをインポートする場合は、ハブクラスターを OpenShift Container Platform バージョン 4.12 以降にインストールする必要があります。
- 管理するクラスター。
-
base64
コマンドラインツール。 OpenShift Container Platform によって作成されていないクラスターをインポートする場合、定義された
multiclusterhub.spec.imagePullSecret
。このシークレットは、Kubernetes Operator 用のマルチクラスターエンジンがインストールされたときに作成された可能性があります。このシークレットを定義する方法の詳細については、カスタムイメージプルシークレット を参照してください。新規シークレットを作成する必要がある場合は、新規プルシークレットの作成 を参照してください。
1.5.5.3.2. サポート対象のアーキテクチャー
- Linux (x86_64, s390x, ppc64le)
- macOS
1.5.5.3.3. クラスターのインポート
エージェント登録エンドポイントを使用してマネージドクラスターをインポートするには、次の手順を実行します。
ハブクラスターで次のコマンドを実行して、エージェント登録サーバーの URL を取得します。
export agent_registration_host=$(oc get route -n multicluster-engine agent-registration -o=jsonpath="{.spec.host}")
注: ハブクラスターがクラスター全体のプロキシーを使用している場合は、マネージドクラスターがアクセスできる URL を使用していることを確認してください。
次のコマンドを実行して、cacert を取得します。
oc get configmap -n kube-system kube-root-ca.crt -o=jsonpath="{.data['ca\.crt']}" > ca.crt_
次の YAML コンテンツを適用して、エージェント登録サーバーが承認するトークンを取得します。
apiVersion: v1 kind: ServiceAccount metadata: name: managed-cluster-import-agent-registration-sa namespace: multicluster-engine --- apiVersion: v1 kind: Secret type: kubernetes.io/service-account-token metadata: name: managed-cluster-import-agent-registration-sa-token namespace: multicluster-engine annotations: kubernetes.io/service-account.name: "managed-cluster-import-agent-registration-sa" --- apiVersion: rbac.authorization.k8s.io/v1 kind: ClusterRole metadata: name: managedcluster-import-controller-agent-registration-client rules: - nonResourceURLs: ["/agent-registration/*"] verbs: ["get"] --- kind: ClusterRoleBinding apiVersion: rbac.authorization.k8s.io/v1 metadata: name: managed-cluster-import-agent-registration roleRef: apiGroup: rbac.authorization.k8s.io kind: ClusterRole name: managedcluster-import-controller-agent-registration-client subjects: - kind: ServiceAccount name: managed-cluster-import-agent-registration-sa namespace: multicluster-engine
以下のコマンドを実行してトークンをエクスポートします。
export token=$(oc get secret -n multicluster-engine managed-cluster-import-agent-registration-sa-token -o=jsonpath='{.data.token}' | base64 -d)
次のコマンドを実行して、自動承認を有効にし、コンテンツを
cluster-manager
にパッチを適用します。oc patch clustermanager cluster-manager --type=merge -p '{"spec":{"registrationConfiguration":{"featureGates":[ {"feature": "ManagedClusterAutoApproval", "mode": "Enable"}], "autoApproveUsers":["system:serviceaccount:multicluster-engine:agent-registration-bootstrap"]}}}'
注: 自動承認を無効にして、マネージドクラスターからの証明書署名リクエストを手動で承認することもできます。
次のコマンドを実行して、マネージドクラスターに切り替え、cacert を取得します。
curl --cacert ca.crt -H "Authorization: Bearer $token" https://$agent_registration_host/agent-registration/crds/v1 | oc apply -f -
次のコマンドを実行して、マネージドクラスターをハブクラスターにインポートします。
<clusterName>
は、クラスターの名前に置き換えます。オプション:
<klusterletconfigName>
は KlusterletConfig の名前に置き換えます。curl --cacert ca.crt -H "Authorization: Bearer $token" https://$agent_registration_host/agent-registration/manifests/<clusterName>?klusterletconfig=<klusterletconfigName> | oc apply -f -
1.5.5.4. オンプレミスの Red Hat OpenShift Container Platform クラスターの手動インポート
Kubernetes Operator 用のマルチクラスターエンジンをインストールすると、クラスターをインポートして管理できるようになります。既存の OpenShift Container Platform クラスターをインポートして、ノードを追加できます。マルチクラスターエンジン Operator をインストールするとハブクラスターが自動的にインポートされるため、手順を完了しなくてもハブクラスターにノードを追加できます。詳細は、次のトピックを引き続きお読みください。
1.5.5.4.1. 前提条件
- Central Infrastructure Management サービスの有効化
1.5.5.4.2. クラスターのインポート
静的ネットワークまたはベアメタルホストなしで OpenShift Container Platform クラスターを手動でインポートし、ノードを追加する準備をするには、以下の手順を実行します。
次の YAML コンテンツを適用して、インポートする OpenShift Container Platform クラスターの namespace を作成します。
apiVersion: v1 kind: Namespace metadata: name: managed-cluster
以下の YAML コンテンツを適用して、インポートしている OpenShift Container Platform クラスターに一致する ClusterImageSet が存在することを確認します。
apiVersion: hive.openshift.io/v1 kind: ClusterImageSet metadata: name: openshift-v4.11.18 spec: releaseImage: quay.io/openshift-release-dev/ocp-release@sha256:22e149142517dfccb47be828f012659b1ccf71d26620e6f62468c264a7ce7863
次の YAML コンテンツを適用して、イメージにアクセスするためのプルシークレットを追加します。
apiVersion: v1 kind: Secret type: kubernetes.io/dockerconfigjson metadata: name: pull-secret namespace: managed-cluster stringData: .dockerconfigjson: <pull-secret-json> 1
- 1
- <pull-secret-json> をプルシークレット JSON に置き換えます。
kubeconfig
を OpenShift Container Platform クラスターからハブクラスターにコピーします。次のコマンドを実行して、OpenShift Container Platform クラスターから
kubeconfig
を取得します。kubeconfig
がインポートされるクラスターとして設定されていることを確認します。oc get secret -n openshift-kube-apiserver node-kubeconfigs -ojson | jq '.data["lb-ext.kubeconfig"]' --raw-output | base64 -d > /tmp/kubeconfig.some-other-cluster
次のコマンドを実行して、
kubeconfig
をハブクラスターにコピーします。kubeconfig
がハブクラスターとして設定されていることを確認します。oc -n managed-cluster create secret generic some-other-cluster-admin-kubeconfig --from-file=kubeconfig=/tmp/kubeconfig.some-other-cluster
次の YAML コンテンツを適用して、
AgentClusterInstall
カスタムリソースを作成します。必要に応じて値を置き換えます。apiVersion: extensions.hive.openshift.io/v1beta1 kind: AgentClusterInstall metadata: name: <your-cluster-name> 1 namespace: <managed-cluster> spec: networking: userManagedNetworking: true clusterDeploymentRef: name: <your-cluster> imageSetRef: name: openshift-v4.11.18 provisionRequirements: controlPlaneAgents: 2 sshPublicKey: <""> 3
次の YAML コンテンツを適用して、
ClusterDeployment
を作成します。必要に応じて値を置き換えます。apiVersion: hive.openshift.io/v1 kind: ClusterDeployment metadata: name: <your-cluster-name> 1 namespace: managed-cluster spec: baseDomain: <redhat.com> 2 installed: <true> 3 clusterMetadata: adminKubeconfigSecretRef: name: <your-cluster-name-admin-kubeconfig> 4 clusterID: <""> 5 infraID: <""> 6 clusterInstallRef: group: extensions.hive.openshift.io kind: AgentClusterInstall name: your-cluster-name-install version: v1beta1 clusterName: your-cluster-name platform: agentBareMetal: pullSecretRef: name: pull-secret
次の YAML コンテンツを適用することで、
InfraEnv
カスタムリソースを追加して、クラスターに追加する新しいホストを検出します。必要に応じて値を置き換えます。注記: 静的 IP アドレスを使用していない場合、次の例では追加の設定が必要になる場合があります。
apiVersion: agent-install.openshift.io/v1beta1 kind: InfraEnv metadata: name: your-infraenv namespace: managed-cluster spec: clusterRef: name: your-cluster-name namespace: managed-cluster pullSecretRef: name: pull-secret sshAuthorizedKey: ""
フィールド | 任意または必須 | 設定 |
---|---|---|
| 任意 |
遅延バインディングを使用している場合、 |
| 任意 |
トラブルシューティングのためにノードにログインできるように、オプションの |
インポートに成功すると、ISO ファイルをダウンロードする URL が表示されます。次のコマンドを実行して ISO ファイルをダウンロードします。<url> は表示される URL に置き換えます。
注記: ベアメタルホストを使用すると、ホストの検出を自動化できます。
oc get infraenv -n managed-cluster some-other-infraenv -ojson | jq ".status.<url>" --raw-output | xargs curl -k -o /storage0/isos/some-other.iso
-
オプション: OpenShift Container Platform クラスターで、ポリシーなどの Red Hat Advanced Cluster Management 機能を使用する場合は、
ManagedCluster
リソースを作成します。ManagedCluster
リソースの名前は、ClusterDeplpoyment
リソースの名前と一致させてください。ManagedCluster
リソースがない場合、コンソールではクラスターのステータスがdetached
になります。
1.5.5.5. インポート用のマネージドクラスターでのイメージレジストリーの指定
インポートしているマネージドクラスターのイメージレジストリーを上書きする必要がある場合があります。これには、ManagedClusterImageRegistry
カスタムリソース定義を作成します。
ManagedClusterImageRegistry
カスタムリソース定義は、namespace スコープのリソースです。
ManagedClusterImageRegistry
カスタムリソース定義は、Placement が選択するマネージドクラスターのセットを指定しますが、カスタムイメージレジストリーとは異なるイメージが必要になります。マネージドクラスターが新規イメージで更新されると、識別用に各マネージドクラスターに、open-cluster-management.io/image-registry=<namespace>.<managedClusterImageRegistryName>
のラベルが追加されます。
以下の例は、ManagedClusterImageRegistry
カスタムリソース定義を示しています。
apiVersion: imageregistry.open-cluster-management.io/v1alpha1 kind: ManagedClusterImageRegistry metadata: name: <imageRegistryName> namespace: <namespace> spec: placementRef: group: cluster.open-cluster-management.io resource: placements name: <placementName> 1 pullSecret: name: <pullSecretName> 2 registries: 3 - mirror: <mirrored-image-registry-address> source: <image-registry-address> - mirror: <mirrored-image-registry-address> source: <image-registry-address>
- 1
- マネージドクラスターのセットを選択するのと同じ namespace 内の配置の名前に置き換えます。
- 2
- カスタムイメージレジストリーからイメージをプルするために使用されるプルシークレットの名前に置き換えます。
- 3
ソース
およびミラー
レジストリーのそれぞれの値をリスト表示します。mirrored-image-registry-address
およびimage-registry-address
は、レジストリーの各ミラー
およびソース
値に置き換えます。-
例 1:
registry.redhat.io/rhacm2
という名前のソースイメージレジストリーをlocalhost:5000/rhacm2
に、registry.redhat.io/multicluster-engine
をlocalhost:5000/multicluster-engine
に置き換えるには、以下の例を使用します。
-
例 1:
registries: - mirror: localhost:5000/rhacm2/ source: registry.redhat.io/rhacm2 - mirror: localhost:5000/multicluster-engine source: registry.redhat.io/multicluster-engine
例 2: ソースイメージ
registry.redhat.io/rhacm2/registration-rhel8-operator
をlocalhost:5000/rhacm2-registration-rhel8-operator
に置き換えるには、以下の例を使用します。registries: - mirror: localhost:5000/rhacm2-registration-rhel8-operator source: registry.redhat.io/rhacm2/registration-rhel8-operator
重要: エージェント登録を使用してマネージドクラスターをインポートする場合は、イメージレジストリーを含む KlusterletConfig
を作成する必要があります。以下の例を参照してください。必要に応じて値を置き換えます。
apiVersion: config.open-cluster-management.io/v1alpha1 kind: KlusterletConfig metadata: name: <klusterletconfigName> spec: pullSecret: namespace: <pullSecretNamespace> name: <pullSecretName> registries: - mirror: <mirrored-image-registry-address> source: <image-registry-address> - mirror: <mirrored-image-registry-address> source: <image-registry-address>
詳細は、エージェント登録エンドポイントを使用したマネージドクラスターのインポート を参照してください。
1.5.5.5.1. ManagedClusterImageRegistry を持つクラスターのインポート
ManagedClusterImageRegistry カスタムリソース定義でカスタマイズされるクラスターをインポートするには、以下の手順を実行します。
クラスターをインポートする必要のある namespace にプルシークレットを作成します。これらの手順では、namespace は
myNamespace
です。$ kubectl create secret docker-registry myPullSecret \ --docker-server=<your-registry-server> \ --docker-username=<my-name> \ --docker-password=<my-password>
作成した namespace に Placement を作成します。
apiVersion: cluster.open-cluster-management.io/v1beta1 kind: Placement metadata: name: myPlacement namespace: myNamespace spec: clusterSets: - myClusterSet tolerations: - key: "cluster.open-cluster-management.io/unreachable" operator: Exists
注記: Placement がクラスターを選択できるようにするには、toleration を
unreachable
に指定する必要があります。ManagedClusterSet
リソースを作成し、これを namespace にバインドします。apiVersion: cluster.open-cluster-management.io/v1beta2 kind: ManagedClusterSet metadata: name: myClusterSet --- apiVersion: cluster.open-cluster-management.io/v1beta2 kind: ManagedClusterSetBinding metadata: name: myClusterSet namespace: myNamespace spec: clusterSet: myClusterSet
namespace に
ManagedClusterImageRegistry
カスタムリソース定義を作成します。apiVersion: imageregistry.open-cluster-management.io/v1alpha1 kind: ManagedClusterImageRegistry metadata: name: myImageRegistry namespace: myNamespace spec: placementRef: group: cluster.open-cluster-management.io resource: placements name: myPlacement pullSecret: name: myPullSecret registry: myRegistryAddress
- コンソールからマネージドクラスターをインポートし、マネージドクラスターセットに追加します。
-
open-cluster-management.io/image-registry=myNamespace.myImageRegistry
ラベルをマネージドクラスターに追加した後に、マネージドクラスターで import コマンドをコピーして実行します。
1.5.6. クラスターへのアクセス
作成され、管理されている Red Hat OpenShift Container Platform クラスターにアクセスするには、以下の手順を実行します。
- コンソールから、Infrastructure > Clusters に移動し、作成したクラスターまたはアクセスするクラスターの名前を選択します。
Reveal credentials を選択し、クラスターのユーザー名およびパスワードを表示します。クラスターにログインする際に使用するため、この値を書き留めてください。
注記: インポートしたクラスターでは、Reveal credentials オプションは利用できません。
- クラスターにリンクする Console URL を選択します。
- 手順 3 で確認したユーザー ID およびパスワードを使用して、クラスターにログインします。
1.5.7. マネージドクラスターのスケーリング
作成したクラスターについては、仮想マシンのサイズやノード数など、マネージドクラスターの仕様をカスタマイズおよびサイズ変更できます。インストーラーでプロビジョニングされたインフラストラクチャーをクラスターデプロイメントに使用している場合は、次のオプションを参照してください。
クラスターのデプロイメントに Central infrastructure management を使用している場合は、次のオプションを参照してください。
1.5.7.1. MachinePool によるスケーリング
マルチクラスターエンジン Operator を使用してプロビジョニングするクラスターの場合、MachinePool
リソースが自動的に作成されます。MachinePool
を使用して、仮想マシンのサイズやノード数など、マネージドクラスターの仕様をさらにカスタマイズおよびサイズ変更できます。
-
MachinePool
リソースの使用は、ベアメタルクラスターではサポートされていません。 -
MachinePool
リソースは、ハブクラスター上の Kubernetes リソースで、MachineSet
リソースをマネージドクラスターでグループ化します。 -
MachinePool
リソースは、ゾーンの設定、インスタンスタイプ、ルートストレージなど、マシンリソースのセットを均一に設定します。 -
MachinePool
では、マネージドクラスターで、必要なノード数を手動で設定したり、ノードの自動スケーリングを設定したりするのに役立ちます。
1.5.7.1.1. 自動スケーリングの設定
自動スケーリングを設定すると、トラフィックが少ない場合にリソースをスケールダウンし、多くのリソースが必要な場合に十分にリソースを確保できるようにスケールアップするなど、必要に応じてクラスターに柔軟性を持たせることができます。
コンソールを使用して
MachinePool
リソースで自動スケーリングを有効にするには、以下の手順を実行します。- ナビゲーションで、Infrastructure > Clusters を選択します。
- ターゲットクラスターの名前をクリックし、Machine pools タブを選択します。
- マシンプールページのターゲットマシンプールの Options メニューから Enable autoscale を選択します。
マシンセットレプリカの最小数および最大数を選択します。マシンセットレプリカは、クラスターのノードに直接マップします。
Scale をクリックした後、変更がコンソールに反映されるまでに数分かかる場合があります。Machine pools タブの通知がある場合は、View machines をクリックしてスケーリング操作のステータスを表示できます。
コマンドラインを使用して
MachinePool
リソースで自動スケーリングを有効にするには、以下の手順を実行します。次のコマンドを入力して、マシンプールのリストを表示します。このとき、
managed-cluster-namespace
は、ターゲットのマネージドクラスターの namespace に置き換えます。oc get machinepools -n <managed-cluster-namespace>
以下のコマンドを入力してマシンプールの YAML ファイルを編集します。
oc edit machinepool <MachinePool-resource-name> -n <managed-cluster-namespace>
-
MachinePool-resource-name
はMachinePool
リソースの名前に置き換えます。 -
managed-cluster-namespace
はマネージドクラスターの namespace の名前に置き換えます。
-
-
YAML ファイルから
spec.replicas
フィールドを削除します。 -
spec.autoscaling.minReplicas
設定およびspec.autoscaling.maxReplicas
フィールドをリソース YAML に追加します。 -
レプリカの最小数を
minReplicas
設定に追加します。 -
レプリカの最大数を
maxReplicas
設定に追加します。 - ファイルを保存して変更を送信します。
1.5.7.1.2. 自動スケーリングの無効化
コンソールまたはコマンドラインを使用して自動スケーリングを無効にできます。
コンソールを使用して自動スケーリングを無効にするには、次の手順を実行します。
- ナビゲーションで、Infrastructure > Clusters を選択します。
- ターゲットクラスターの名前をクリックし、Machine pools タブを選択します。
- マシンプールページから、ターゲットマシンプールの Options メニューから autoscale を無効にします。
必要なマシンセットのレプリカ数を選択します。マシンセットのレプリカは、クラスター上のノードを直接マップします。
Scale をクリックした後、表示されるまでに数分かかる場合があります。Machine pools タブの通知で View machines をクリックすると、スケーリングの状態を表示できます。
コマンドラインを使用して自動スケーリングを無効にするには、以下の手順を実行します。
以下のコマンドを実行して、マシンプールのリストを表示します。
oc get machinepools -n <managed-cluster-namespace>
managed-cluster-namespace
は、ターゲットのマネージドクラスターの namespace に置き換えます。以下のコマンドを入力してマシンプールの YAML ファイルを編集します。
oc edit machinepool <name-of-MachinePool-resource> -n <namespace-of-managed-cluster>
name-of-MachinePool-resource
は、MachinePool
リソースの名前に置き換えます。namespace-of-managed-cluster
は、マネージドクラスターの namespace 名に置き換えます。-
YAML ファイルから
spec.autoscaling
フィールドを削除します。 -
spec.replicas
フィールドをリソース YAML に追加します。 -
replicas
の設定にレプリカ数を追加します。 - ファイルを保存して変更を送信します。
1.5.7.1.3. 手動スケーリングの有効化
コンソールおよびコマンドラインから手動でスケーリングできます。
1.5.7.1.3.1. コンソールでの手動スケーリングの有効化
コンソールを使用して MachinePool
リソースをスケーリングするには、次の手順を実行します。
-
有効になっている場合は、
MachinePool
の自動スケーリングを無効にします。前の手順を参照してください。 - コンソールから、Infrastructure > Clusters をクリックします。
- ターゲットクラスターの名前をクリックし、Machine pools タブを選択します。
- マシンプールページで、対象のマシンプールの Options メニューから Scale machine pool を選択します。
- 必要なマシンセットのレプリカ数を選択します。マシンセットのレプリカは、クラスター上のノードを直接マップします。Scale をクリックした後、変更がコンソールに反映されるまでに数分かかる場合があります。マシンプールタブの通知から View machines をクリックすると、スケーリング操作の状態を表示できます。
1.5.7.1.3.2. コマンドラインでの手動スケーリングの有効化
コマンドラインを使用して MachinePool
リソースをスケーリングするには、次の手順を実行します。
次のコマンドを入力して、マシンプールのリストを表示します。このとき、
<managed-cluster-namespace>
は、ターゲットのマネージドクラスターの namespace に置き換えます。oc get machinepools -n <managed-cluster-namespace>
以下のコマンドを入力してマシンプールの YAML ファイルを編集します。
oc edit machinepool <MachinePool-resource-name> -n <managed-cluster-namespace>
-
MachinePool-resource-name
はMachinePool
リソースの名前に置き換えます。 -
managed-cluster-namespace
はマネージドクラスターの namespace の名前に置き換えます。
-
-
YAML ファイルから
spec.autoscaling
フィールドを削除します。 -
YAML ファイルの
spec.replicas
フィールドを必要な数のレプリカに変更します。 - ファイルを保存して変更を送信します。
1.5.7.2. OpenShift Container Platform クラスターへのワーカーノードの追加
Central infrastructure management を使用している場合は、実稼働環境ノードを追加することで OpenShift Container Platform クラスターをカスタマイズできます。
必要なアクセス権限: 管理者
1.5.7.2.1. 前提条件
マネージドクラスター API を信頼するために必要な新しい CA 証明書が必要です。
1.5.7.2.2. 有効な kubeconfig
の作成
実稼働環境のワーカーノードを OpenShift Container Platform クラスターに追加する前に、有効な kubeconfig
があるかどうかを確認する必要があります。
マネージドクラスターの API 証明書が変更された場合は、次の手順を実行して、kubeconfig
を新しい CA 証明書で更新します。
次のコマンドを実行して、
clusterDeployment
のkubeconfig
が有効かどうかを確認します。<kubeconfig_name>
を現在のkubeconfig
の名前に置き換え、<cluster_name>
をクラスターの名前に置き換えます。export <kubeconfig_name>=$(oc get cd $<cluster_name> -o "jsonpath={.spec.clusterMetadata.adminKubeconfigSecretRef.name}") oc extract secret/$<kubeconfig_name> --keys=kubeconfig --to=- > original-kubeconfig oc --kubeconfig=original-kubeconfig get node
次のエラーメッセージが表示された場合は、
kubeconfig
シークレットを更新する必要があります。エラーメッセージが表示されない場合は、ワーカーノードの追加 に進みます。Unable to connect to the server: tls: failed to verify certificate: x509: certificate signed by unknown authority
kubeconfig
のcertificate-authority-data
フィールドからbase64
でエンコードされた証明書バンドルを取得し、次のコマンドを実行してデコードします。echo <base64 encoded blob> | base64 --decode > decoded-existing-certs.pem
元のファイルをコピーして、更新された
kubeconfig
ファイルを作成します。次のコマンドを実行し、<new_kubeconfig_name>
を新しいkubeconfig
ファイルの名前に置き換えます。cp original-kubeconfig <new_kubeconfig_name>
次のコマンドを実行して、デコードされた pem に新しい証明書を追加します。
cat decoded-existing-certs.pem new-ca-certificate.pem | openssl base64 -A
-
テキストエディターを使用して、前のコマンドの
base64
出力を新しいkubeconfig
ファイルのcertificate-authority-data
キーの値として追加します。 新しい
kubeconfig
を使用して API をクエリーし、新しいkubeconfig
が有効かどうかを確認します。以下のコマンドを実行します。<new_kubeconfig_name>
を新しいkubeconfig
ファイルの名前に置き換えます。KUBECONFIG=<new_kubeconfig_name> oc get nodes
成功した出力を受け取った場合、
kubeconfig
は有効です。次のコマンドを実行して、Red Hat Advanced Cluster Management ハブクラスターの
kubeconfig
シークレットを更新します。<new_kubeconfig_name>
を新しいkubeconfig
ファイルの名前に置き換えます。oc patch secret $original-kubeconfig --type='json' -p="[{'op': 'replace', 'path': '/data/kubeconfig', 'value': '$(openssl base64 -A -in <new_kubeconfig_name>)'},{'op': 'replace', 'path': '/data/raw-kubeconfig', 'value': '$(openssl base64 -A -in <new_kubeconfig_name>)'}]"
1.5.7.2.3. ワーカーノードの追加
有効な kubeconfig
がある場合は、以下の手順を実行して、実稼働環境のワーカーノードを OpenShift Container Platform クラスターに追加します。
ワーカーノードとして使用するマシンを、以前にダウンロードした ISO から起動します。
注記: ワーカーノードが OpenShift Container Platform ワーカーノードの要件を満たしていることを確認してください。
次のコマンドを実行した後、エージェントが登録されるまで待ちます。
watch -n 5 "oc get agent -n managed-cluster"
エージェントの登録が成功すると、エージェントがリストされます。インストールのためにエージェントを承認します。これには数分かかる場合があります。
注記: エージェントがリストにない場合は、Ctrl キーと C キーを押して
watch
コマンドを終了し、ワーカーノードにログインしてトラブルシューティングを行ってください。遅延バインディングを使用している場合は、次のコマンドを実行して、保留中のバインドされていないエージェントを OpenShift Container Platform クラスターに関連付けます。遅延バインディングを使用していない場合は、ステップ 5 に進みます。
oc get agent -n managed-cluster -ojson | jq -r '.items[] | select(.spec.approved==false) |select(.spec.clusterDeploymentName==null) | .metadata.name'| xargs oc -n managed-cluster patch -p '{"spec":{"clusterDeploymentName":{"name":"some-other-cluster","namespace":"managed-cluster"}}}' --type merge agent
次のコマンドを実行して、保留中のエージェントのインストールを承認します。
oc get agent -n managed-cluster -ojson | jq -r '.items[] | select(.spec.approved==false) | .metadata.name'| xargs oc -n managed-cluster patch -p '{"spec":{"approved":true}}' --type merge agent
ワーカーノードのインストールを待ちます。ワーカーノードのインストールが完了すると、ワーカーノードは証明書署名要求 (CSR) を使用してマネージドクラスターに接続し、参加プロセスを開始します。CSR は自動的に署名されます。
1.5.7.3. マネージドクラスターへのコントロールプレーンノードの追加
問題のあるコントロールプレーンを置き換えるには、コントロールプレーンノードを正常または正常でないマネージドクラスターに追加します。
必要なアクセス権限: 管理者
1.5.7.3.1. 正常なマネージドクラスターへのコントロールプレーンノードの追加
以下の手順を実行して、コントロールプレーンノードを正常なマネージドクラスターに追加します。
- 新規コントロールプレーンノードの OpenShift Container Platform クラスターへのワーカーノードの追加 の手順を実行します。
次のコマンドを実行して、エージェントを承認する前にエージェントを
master
に設定します。oc patch agent <AGENT-NAME> -p '{"spec":{"role": "master"}}' --type=merge
注記: CSR は自動的に承認されません。
- OpenShift Container Platform の Assisted Installer ドキュメントの 正常なクラスターへのプライマリーコントロールプレーンノードのインストール の手順に従ってください。
1.5.7.3.2. 正常でないマネージドクラスターへのコントロールプレーンノードの追加
以下の手順を実行して、コントロールプレーンノードを正常でないマネージドクラスターに追加します。
- 正常でないコントロールプレーンノードのエージェントを削除します。
- デプロイメントにゼロタッチプロビジョニングフローを使用した場合は、ベアメタルホストを削除します。
- 新規コントロールプレーンノードの OpenShift Container Platform クラスターへのワーカーノードの追加 の手順を実行します。
次のコマンドを実行して、エージェントを承認する前にエージェントを
master
に設定します。oc patch agent <AGENT-NAME> -p '{"spec":{"role": "master"}}' --type=merge
注記: CSR は自動的に承認されません。
- OpenShift Container Platform の Assisted Installer ドキュメントの 正常でないクラスターへのプライマリーコントロールプレーンノードのインストール の手順に従ってください。
1.5.8. 作成されたクラスターの休止
マルチクラスターエンジン Operator を使用して作成されたクラスターを休止状態にし、リソースを節約できます。休止状態のクラスターに必要となるリソースは、実行中のものより少なくなるので、クラスターを休止状態にしたり、休止状態を解除したりすることで、プロバイダーのコストを削減できる可能性があります。この機能は、以下の環境のマルチクラスターエンジン Operator によって作成されたクラスターにのみ適用されます。
- Amazon Web Services
- Microsoft Azure
- Google Cloud Platform
1.5.8.1. コンソールを使用したクラスターの休止
コンソールを使用して、マルチクラスターエンジン Operator によって作成されたクラスターを休止状態にするには、以下の手順を実行します。
- ナビゲーションメニューから Infrastructure > Clusters を選択します。Manage clusters タブが選択されていることを確認します。
- そのクラスターの Options メニューから Hibernate cluster を選択します。注記: Hibernate cluster オプションが利用できない場合には、クラスターを休止状態にすることはできません。これは、クラスターがインポートされ、マルチクラスターエンジン Operator によって作成されていない場合に発生する可能性があります。
Clusters ページのクラスターのステータスは、プロセスが完了すると Hibernating
になります。
ヒント: Clusters ページで休止するするクラスターを選択し、Actions > Hibernate clusters を選択して、複数のクラスターを休止できます。
選択したクラスターが休止状態になりました。
1.5.8.2. CLI を使用したクラスターの休止
CLI を使用してマルチクラスターエンジン operator によって作成されたクラスターを休止状態にするには、以下の手順を実行します。
以下のコマンドを入力して、休止するクラスターの設定を編集します。
oc edit clusterdeployment <name-of-cluster> -n <namespace-of-cluster>
name-of-cluster
は、休止するクラスター名に置き換えます。namespace-of-cluster
は、休止するクラスターの namespace に置き換えます。-
spec.powerState
の値はHibernating
に変更します。 以下のコマンドを実行して、クラスターのステータスを表示します。
oc get clusterdeployment <name-of-cluster> -n <namespace-of-cluster> -o yaml
name-of-cluster
は、休止するクラスター名に置き換えます。namespace-of-cluster
は、休止するクラスターの namespace に置き換えます。クラスターを休止するプロセスが完了すると、クラスターのタイプの値は
type=Hibernating
になります。
選択したクラスターが休止状態になりました。
1.5.8.3. コンソールを使用して休止中のクラスターの通常操作を再開する手順
コンソールを使用して、休止中のクラスターの通常操作を再開するには、以下の手順を実行します。
- ナビゲーションメニューから Infrastructure > Clusters を選択します。Manage clusters タブが選択されていることを確認します。
- 再開するクラスターの Options メニューから Resume cluster を選択します。
プロセスを完了すると、Clusters ページのクラスターのステータスは Ready
になります。
ヒント: Clusters ページで、再開するクラスターを選択し、Actions > Resume cluster の順に選択して、複数のクラスターを再開できます。
選択したクラスターで通常の操作が再開されました。
1.5.8.4. CLI を使用して休止中のクラスターの通常操作を再開する手順
CLI を使用して、休止中のクラスターの通常操作を再開するには、以下の手順を実行します。
以下のコマンドを入力してクラスターの設定を編集します。
oc edit clusterdeployment <name-of-cluster> -n <namespace-of-cluster>
name-of-cluster
は、休止するクラスター名に置き換えます。namespace-of-cluster
は、休止するクラスターの namespace に置き換えます。-
spec.powerState
の値をRunning
に変更します。 以下のコマンドを実行して、クラスターのステータスを表示します。
oc get clusterdeployment <name-of-cluster> -n <namespace-of-cluster> -o yaml
name-of-cluster
は、休止するクラスター名に置き換えます。namespace-of-cluster
は、休止するクラスターの namespace に置き換えます。クラスターの再開プロセスが完了すると、クラスターのタイプの値は
type=Running
になります。
選択したクラスターで通常の操作が再開されました。
1.5.9. クラスターのアップグレード
マルチクラスターエンジン Operator で管理する Red Hat OpenShift Container Platform クラスターを作成した後、マルチクラスターエンジン Operator コンソールを使用して、マネージドクラスターが使用するバージョンチャネルで利用できる最新のマイナーバージョンにこれらのクラスターをアップグレードできます。
接続された環境では、コンソールでアップグレードが必要な各クラスターに提供される通知によって、更新が自動的に識別されます。
注記:
メジャーバージョンへのアップグレードには、そのバージョンへのアップグレードの前提条件をすべて満たしていることを確認する必要があります。コンソールでクラスターをアップグレードする前に、マネージドクラスターのバージョンチャネルを更新する必要があります。
マネージドクラスターでバージョンチャネルを更新すると、マルチクラスターエンジン Operator コンソールに、アップグレードに使用できる最新バージョンが表示されます。
このアップグレードの手法は、ステータスが Ready の OpenShift Container Platform のマネージドクラスタークラスターでだけ使用できます。
重要: マルチクラスターエンジン Operator コンソールを使用して、Red Hat OpenShift Kubernetes Service マネージドクラスターまたは OpenShift Container Platform マネージドクラスターを Red Hat OpenShift Dedicated でアップグレードすることはできません。
オンライン環境でクラスターをアップグレードするには、以下の手順を実行します。
- ナビゲーションメニューから Infrastructure > Clusters に移動します。アップグレードが利用可能な場合には、Distribution version の列に表示されます。
- アップグレードする Ready 状態のクラスターを選択します。クラスターはコンソールを使用してアップグレードされる OpenShift Container Platform クラスターである必要があります。
- Upgrade を選択します。
- 各クラスターの新しいバージョンを選択します。
- Upgrade を選択します。
クラスターのアップグレードに失敗すると、Operator は通常アップグレードを数回再試行し、停止し、コンポーネントに問題があるステータスを報告します。場合によっては、アップグレードプロセスは、プロセスの完了を繰り返し試行します。アップグレードに失敗した後にクラスターを以前のバージョンにロールバックすることはサポートされていません。クラスターのアップグレードに失敗した場合は、Red Hat サポートにお問い合わせください。
1.5.9.1. チャネルの選択
コンソールを使用して、OpenShift Container Platform でクラスターをアップグレードするためのチャネルを選択できます。チャネルを選択すると、エラータバージョンとリリースバージョンの両方で利用可能なクラスターアップグレードが自動的に通知されます。
クラスターのチャネルを選択するには、以下の手順を実行します。
- ナビゲーションメニューから Infrastructure > Clusters をクリックします。
- 変更するクラスターの名前を選択して、Cluster details ページを表示します。クラスターに別のチャネルが利用可能な場合は、編集アイコンが Channel フィールドに表示されます。
- 編集アイコンをクリックして、フィールドの設定を変更します。
- New channel フィールドでチャネルを選択します。
利用可能なチャネル更新のリマインダーは、クラスターの Cluster details ページで見つけることができます。
1.5.9.2. オフラインクラスターのアップグレード
マルチクラスターエンジン Operator と Red Hat OpenShift Update Service を使用し、オフライン環境でクラスターをアップグレードできます。
セキュリティー上の理由で、クラスターがインターネットに直接接続できない場合があります。このような場合は、アップグレードが利用可能なタイミングや、これらのアップグレードの処理方法を把握するのが困難になります。OpenShift Update Service を設定すると便利です。
OpenShift Update Service は、個別の Operator およびオペランドで、非接続環境で利用可能なマネージドクラスターを監視して、クラスターのアップグレードで利用できるようにします。OpenShift Update Service の設定後に、以下のアクションを実行できます。
- オフラインのクラスター向けにいつアップグレードが利用できるかを監視します。
- グラフデータファイルを使用してアップグレード用にどの更新がローカルサイトにミラーリングされているかを特定します。
- コンソールを使用して、クラスターのアップグレードが利用可能であることを通知します。
次のトピックでは、オフラインクラスターをアップグレードする手順を説明します。
1.5.9.2.1. 前提条件
OpenShift Update Service を使用して非接続クラスターをアップグレードするには、以下の前提条件を満たす必要があります。
制限付き OLM が設定された Red Hat OpenShift Container Platform バージョン 4.12 以降で実行されているデプロイ済みハブクラスター。制限付きの OLM の設定方法については、ネットワークが制限された環境での Operator Lifecycle Manager の使用 を参照してください。
Note: 制限付きの OLM の設定時に、カタログソースイメージをメモします。
- ハブクラスターによって管理される OpenShift Container Platform クラスター
クラスターイメージをミラーリング可能なローカルレジストリーにアクセスするための認証情報。このリポジトリーを作成する方法の詳細は、非接続インストールミラーリング を参照してください。
注記: アップグレードするクラスターの現行バージョンのイメージは、ミラーリングされたイメージの 1 つとして常に利用可能でなければなりません。アップグレードに失敗すると、クラスターはアップグレード試行時のクラスターのバージョンに戻ります。
1.5.9.2.2. 非接続ミラーレジストリーの準備
ローカルのミラーリングレジストリーに、アップグレード前の現行のイメージと、アップグレード後のイメージの療法をミラーリングする必要があります。イメージをミラーリングするには以下の手順を実行します。
以下の例のような内容を含むスクリプトファイルを作成します。
UPSTREAM_REGISTRY=quay.io PRODUCT_REPO=openshift-release-dev RELEASE_NAME=ocp-release OCP_RELEASE=4.12.2-x86_64 LOCAL_REGISTRY=$(hostname):5000 LOCAL_SECRET_JSON=/path/to/pull/secret 1 oc adm -a ${LOCAL_SECRET_JSON} release mirror \ --from=${UPSTREAM_REGISTRY}/${PRODUCT_REPO}/${RELEASE_NAME}:${OCP_RELEASE} \ --to=${LOCAL_REGISTRY}/ocp4 \ --to-release-image=${LOCAL_REGISTRY}/ocp4/release:${OCP_RELEASE}
- 1
path-to-pull-secret
は、OpenShift Container Platform のプルシークレットへのパスに置き換えます。
スクリプトを実行して、イメージのミラーリング、設定の設定、リリースイメージとリリースコンテンツの分離を行います。
ImageContentSourcePolicy
の作成時に、このスクリプトの最後の行にある出力を使用できます。
1.5.9.2.3. OpenShift Update Service の Operator のデプロイ
OpenShift Container Platform 環境で OpenShift Update Service の Operator をデプロイするには、以下の手順を実行します。
- ハブクラスターで、OpenShift Container Platform Operator のハブにアクセスします。
-
Red Hat OpenShift Update Service Operator
を選択して Operator をデプロイします。必要に応じてデフォルト値を更新します。Operator をデプロイすると、openshift-cincinnati
という名前の新規プロジェクトが作成されます。 Operator のインストールが完了するまで待ちます。
OpenShift Container Platform コマンドラインで
oc get pods
コマンドを入力すると、インストールのステータスを確認できます。Operator の状態がrunning
であることを確認します。
1.5.9.2.4. グラフデータの init コンテナーの構築
OpenShift Update Service はグラフデータ情報を使用して、利用可能なアップグレードを判別します。オンライン環境では、OpenShift Update Service は Cincinnati グラフデータの GitHub リポジトリー から直接利用可能なアップグレードがないか、グラフデータ情報をプルします。非接続環境を設定しているため、init container
を使用してローカルリポジトリーでグラフデータを利用できるようにする必要があります。以下の手順を実行して、グラフデータの init container
を作成します。
以下のコマンドを入力して、グラフデータ Git リポジトリーのクローンを作成します。
git clone https://github.com/openshift/cincinnati-graph-data
グラフデータの
init
の情報が含まれるファイルを作成します。このサンプル Dockerfile は、cincinnati-operator
GitHub リポジトリーにあります。ファイルの内容は以下の例のようになります。FROM registry.access.redhat.com/ubi8/ubi:8.1 1 RUN curl -L -o cincinnati-graph-data.tar.gz https://github.com/openshift/cincinnati-graph-data/archive/master.tar.gz 2 RUN mkdir -p /var/lib/cincinnati/graph-data/ 3 CMD exec /bin/bash -c "tar xvzf cincinnati-graph-data.tar.gz -C /var/lib/ cincinnati/graph-data/ --strip-components=1" 4
この例では、以下のように設定されています。
以下のコマンドを実行して、
graph data init container
をビルドします。podman build -f <path_to_Dockerfile> -t <${DISCONNECTED_REGISTRY}/cincinnati/cincinnati-graph-data-container>:latest 1 2 podman push <${DISCONNECTED_REGISTRY}/cincinnati/cincinnati-graph-data-container><2>:latest --authfile=</path/to/pull_secret>.json 3
注記:
podman
がインストールされていない場合は、コマンドのpodman
をdocker
に置き換えることもできます。
1.5.9.2.5. ミラーリングされたレジストリーの証明書の設定
セキュアな外部コンテナーレジストリーを使用してミラーリングされた OpenShift Container Platform リリースイメージを保存する場合は、アップグレードグラフをビルドするために OpenShift Update Service からこのレジストリーへのアクセス権が必要です。OpenShift Update Service Pod と連携するように CA 証明書を設定するには、以下の手順を実行します。
image.config.openshift.io
にある OpenShift Container Platform 外部レジストリー API を検索します。これは、外部レジストリーの CA 証明書の保存先です。詳細は、OpenShift Container Platform ドキュメントの イメージレジストリーアクセス用の追加のトラストストアの設定 を参照してください。
-
openshift-config
namespace に ConfigMap を作成します。 キー
updateservice-registry
の下に CA 証明書を追加します。OpenShift Update Service はこの設定を使用して、証明書を特定します。apiVersion: v1 kind: ConfigMap metadata: name: trusted-ca data: updateservice-registry: | -----BEGIN CERTIFICATE----- ... -----END CERTIFICATE-----
image.config.openshift.io
API のcluster
リソースを編集して、additionalTrustedCA
フィールドを作成した ConfigMap 名に設定します。oc patch image.config.openshift.io cluster -p '{"spec":{"additionalTrustedCA":{"name":"trusted-ca"}}}' --type merge
trusted-ca
は、新しい ConfigMap へのパスに置き換えます。
OpenShift Update Service Operator は、変更がないか、image.config.openshift.io
API と、openshift-config
namespace に作成した ConfigMap を監視し、CA 証明書が変更された場合はデプロイメントを再起動します。
1.5.9.2.6. OpenShift Update Service インスタンスのデプロイ
ハブクラスターへの OpenShift Update Service インスタンスのデプロイが完了したら、このインスタンスは、クラスターのアップグレードのイメージをミラーリングして非接続マネージドクラスターに提供する場所に配置されます。インスタンスをデプロイするには、以下の手順を実行します。
デフォルトの Operator の namespace (
openshift-cincinnati
) を使用しない場合は、お使いの OpenShift Update Service インスタンスの namespace を作成します。- OpenShift Container Platform ハブクラスターコンソールのナビゲーションメニューで、Administration > Namespaces を選択します。
- Create Namespace を選択します。
- namespace 名と、namespace のその他の情報を追加します。
- Create を選択して namespace を作成します。
- OpenShift Container Platform コンソールの Installed Operators セクションで、Red Hat OpenShift Update Service Operator を選択します。
- メニューから Create Instance を選択します。
OpenShift Update Service インスタンスからコンテンツを貼り付けます。YAML ファイルは以下のマニフェストのようになります。
apiVersion: cincinnati.openshift.io/v1beta2 kind: Cincinnati metadata: name: openshift-update-service-instance namespace: openshift-cincinnati spec: registry: <registry_host_name>:<port> 1 replicas: 1 repository: ${LOCAL_REGISTRY}/ocp4/release graphDataImage: '<host_name>:<port>/cincinnati-graph-data-container'2
- Create を選択してインスタンスを作成します。
-
ハブクラスター CLI で
oc get pods
コマンドを入力し、インスタンス作成のステータスを表示します。時間がかかる場合がありますが、コマンド結果でインスタンスと Operator が実行中である旨が表示されたらプロセスは完了です。
1.5.9.2.7. デフォルトのレジストリーの上書き (オプション)
注記: 本セクションの手順は、ミラーレジストリーにリリースをミラーリングした場合にのみ該当します。
OpenShift Container Platform にはイメージレジストリーのデフォルト値があり、この値でアップグレードパッケージの検索先を指定します。オフライン環境では、オーバーライドを作成して、その値をリリースイメージをミラーリングしたローカルイメージレジストリーへのパスに置き換えることができます。
デフォルトのレジストリーを上書きするには、次の手順を実行します。
次の内容のような、
mirror.yaml
という名前の YAML ファイルを作成します。apiVersion: operator.openshift.io/v1alpha1 kind: ImageContentSourcePolicy metadata: name: <your-local-mirror-name>1 spec: repositoryDigestMirrors: - mirrors: - <your-registry>2 source: registry.redhat.io
注記:
oc adm release mirror
コマンドを入力すると、ローカルミラーへのパスが分かります。マネージドクラスターのコマンドラインを使用して、次のコマンドを実行してデフォルトのレジストリーをオーバーライドします。
oc apply -f mirror.yaml
1.5.9.2.8. オフラインカタログソースのデプロイ
マネージドクラスターで、デフォルトのカタログソースをすべて無効にし、新しいカタログソースを作成します。デフォルトの場所を接続された場所からオフラインローカルレジストリーに変更するには、次の手順を実行します。
次の内容のような、
source.yaml
という名前の YAML ファイルを作成します。apiVersion: config.openshift.io/v1 kind: OperatorHub metadata: name: cluster spec: disableAllDefaultSources: true --- apiVersion: operators.coreos.com/v1alpha1 kind: CatalogSource metadata: name: my-operator-catalog namespace: openshift-marketplace spec: sourceType: grpc image: '<registry_host_name>:<port>/olm/redhat-operators:v1'1 displayName: My Operator Catalog publisher: grpc
- 1
spec.image
の値を、ローカルの制約付きカタログソースイメージへのパスに置き換えます。
マネージドクラスターのコマンドラインで、次のコマンドを実行してカタログソースを変更します。
oc apply -f source.yaml
1.5.9.2.9. マネージドクラスターのパラメーターを変更する
マネージドクラスターの ClusterVersion
リソース情報を更新して、アップグレードを取得するデフォルトの場所を変更します。
マネージドクラスターから、以下のコマンドを入力して
ClusterVersion
アップストリームパラメーターがデフォルトの OpenShift Update Service オペランドであることを確認します。oc get clusterversion -o yaml
返される内容は以下のようになります。
apiVersion: v1 items: - apiVersion: config.openshift.io/v1 kind: ClusterVersion [..] spec: channel: stable-4.13 upstream: https://api.openshift.com/api/upgrades_info/v1/graph
ハブクラスターから、次のコマンドを入力して、OpenShift Update Service オペランドへのルート URL を特定します。
oc get routes
後のステップのために戻り値に注意してください。
マネージドクラスターのコマンドラインで、次のコマンドを入力して
ClusterVersion
リソースを編集します。oc edit clusterversion version
spec.channel
の値を新しいバージョンに置き換えます。spec.upstream
の値は、ハブクラスター OpenShift Update Service オペランドへのパスに置き換えます。次の手順を実行して、オペランドへのパスを決定できます。ハブクラスターで以下のコマンドを実行してください。
oc get routes -A
-
cincinnati
へのパスを見つけます。オペランドのパスは、HOST/PORT
フィールドの値です。
マネージドクラスターのコマンドラインで、次のコマンドを入力して、
ClusterVersion
のアップストリームパラメーターがローカルハブクラスターの OpenShift Update Service URL で更新されていることを確認します。oc get clusterversion -o yaml
結果は次のような内容になります。
apiVersion: v1 items: - apiVersion: config.openshift.io/v1 kind: ClusterVersion [..] spec: channel: stable-4.13 upstream: https://<hub-cincinnati-uri>/api/upgrades_info/v1/graph
1.5.9.2.10. 利用可能なアップグレードの表示
Cluster ページでは、オフラインレジストリーにアップグレードがある場合、クラスターの Distribution version に、利用可能なアップグレードがあることが示されます。クラスターを選択し、Actions メニューから Upgrade clusters を選択すると、利用可能なアップグレードを表示できます。オプションのアップグレードパスが利用可能な場合は、利用可能なアップグレードがリストされます。
注記: 現行バージョンがローカルのイメージリポジトリーにミラーリングされていないと、利用可能なアップグレードバージョンは表示されません。
1.5.9.2.11. チャネルの選択
コンソールを使用して、OpenShift Container Platform バージョン 4.6 以降でクラスターをアップグレードするためのチャネルを選択できます。これらのバージョンはミラーレジストリーで利用可能である必要があります。チャネルの選択 の手順を実行して、アップグレードチャネルを指定します。
1.5.9.2.12. クラスターのアップグレード
オフラインレジストリーを設定すると、マルチクラスターエンジン Operator と OpenShift Update Service はオフラインレジストリーを使用して、アップグレードが利用可能かどうかを判断します。利用可能なアップグレードが表示されない場合は、クラスターの現行のリリースイメージと、1 つ後のイメージがローカルリポジトリーにミラーリングされていることを確認します。クラスターの現行バージョンのリリースイメージが利用できないと、アップグレードは利用できません。
Cluster ページでは、オフラインレジストリーにアップグレードがある場合、クラスターの Distribution version に、利用可能なアップグレードがあることが示されます。イメージをアップグレードするには、Upgrade available をクリックし、アップグレードするバージョンを選択します。
マネージドクラスターは、選択したバージョンに更新されます。
クラスターのアップグレードに失敗すると、Operator は通常アップグレードを数回再試行し、停止し、コンポーネントに問題があるステータスを報告します。場合によっては、アップグレードプロセスは、プロセスの完了を繰り返し試行します。アップグレードに失敗した後にクラスターを以前のバージョンにロールバックすることはサポートされていません。クラスターのアップグレードに失敗した場合は、Red Hat サポートにお問い合わせください。
1.5.10. クラスタープロキシーアドオンの使用
一部の環境では、マネージドクラスターはファイアウォールの背後にあり、ハブクラスターから直接アクセスすることはできません。アクセスを取得するには、プロキシーアドオンを設定してマネージドクラスターの kube-apiserver
にアクセスし、よりセキュアな接続を提供できます。
重要: ハブクラスター上にクラスター全体のプロキシー設定を配置しないようにしてください。
必要なアクセス権限: 編集
ハブクラスターとマネージドクラスターのクラスタープロキシーアドオンを設定するには、次の手順を実行します。
次の手順を実行してマネージドクラスター
kube-apiserver
にアクセスするようにkubeconfig
ファイルを設定します。マネージドクラスターに有効なアクセストークンを指定します。
注記: サービスアカウントの対応するトークンを使用できます。デフォルトの namespace にあるデフォルトのサービスアカウントを使用することもできます。
次のコマンドを実行して、マネージドクラスターの
kubeconfig
ファイルをエクスポートします。export KUBECONFIG=<managed-cluster-kubeconfig>
次のコマンドを実行して、Pod へのアクセス権があるロールをサービスアカウントに追加します。
oc create role -n default test-role --verb=list,get --resource=pods oc create rolebinding -n default test-rolebinding --serviceaccount=default:default --role=test-role
次のコマンドを実行して、サービスアカウントトークンのシークレットを見つけます。
oc get secret -n default | grep <default-token>
default-token
は、シークレット名に置き換えます。次のコマンドを実行して、トークンをコピーします。
export MANAGED_CLUSTER_TOKEN=$(kubectl -n default get secret <default-token> -o jsonpath={.data.token} | base64 -d)
default-token
は、シークレット名に置き換えます。
Red Hat Advanced Cluster Management ハブクラスターで
kubeconfig
ファイルを設定します。次のコマンドを実行して、ハブクラスター上の現在の
kubeconfig
ファイルをエクスポートします。oc config view --minify --raw=true > cluster-proxy.kubeconfig
エディターで
server
ファイルを変更します。この例では、sed
の使用時にコマンドを使用します。OSX を使用している場合は、alias sed=gsed
を実行します。export TARGET_MANAGED_CLUSTER=<managed-cluster-name> export NEW_SERVER=https://$(oc get route -n multicluster-engine cluster-proxy-addon-user -o=jsonpath='{.spec.host}')/$TARGET_MANAGED_CLUSTER sed -i'' -e '/server:/c\ server: '"$NEW_SERVER"'' cluster-proxy.kubeconfig export CADATA=$(oc get configmap -n openshift-service-ca kube-root-ca.crt -o=go-template='{{index .data "ca.crt"}}' | base64) sed -i'' -e '/certificate-authority-data:/c\ certificate-authority-data: '"$CADATA"'' cluster-proxy.kubeconfig
次のコマンドを入力して、元のユーザー認証情報を削除します。
sed -i'' -e '/client-certificate-data/d' cluster-proxy.kubeconfig sed -i'' -e '/client-key-data/d' cluster-proxy.kubeconfig sed -i'' -e '/token/d' cluster-proxy.kubeconfig
サービスアカウントのトークンを追加します。
sed -i'' -e '$a\ token: '"$MANAGED_CLUSTER_TOKEN"'' cluster-proxy.kubeconfig
次のコマンドを実行して、ターゲットマネージドクラスターのターゲット namespace にあるすべての Pod をリスト表示します。
oc get pods --kubeconfig=cluster-proxy.kubeconfig -n <default>
default
namespace は、使用する namespace に置き換えます。マネージドクラスター上の他のサービスにアクセスします。この機能は、マネージドクラスターが Red Hat OpenShift Container Platform クラスターの場合に利用できます。サービスは
service-serving-certificate
を使用してサーバー証明書を生成する必要があります。マネージドクラスターから、以下のサービスアカウントトークンを使用します。
export PROMETHEUS_TOKEN=$(kubectl get secret -n openshift-monitoring $(kubectl get serviceaccount -n openshift-monitoring prometheus-k8s -o=jsonpath='{.secrets[0].name}') -o=jsonpath='{.data.token}' | base64 -d)
ハブクラスターから、以下のコマンドを実行して認証局をファイルに変換します。
oc get configmap kube-root-ca.crt -o=jsonpath='{.data.ca\.crt}' > hub-ca.crt
以下のコマンドを使用して、マネージドクラスターの Prometheus メトリックを取得します。
export SERVICE_NAMESPACE=openshift-monitoring export SERVICE_NAME=prometheus-k8s export SERVICE_PORT=9091 export SERVICE_PATH="api/v1/query?query=machine_cpu_sockets" curl --cacert hub-ca.crt $NEW_SERVER/api/v1/namespaces/$SERVICE_NAMESPACE/services/$SERVICE_NAME:$SERVICE_PORT/proxy-service/$SERVICE_PATH -H "Authorization: Bearer $PROMETHEUS_TOKEN"
1.5.11. マネージドクラスターで実行する Ansible Automation Platform タスクの設定
マルチクラスターエンジン Operator は Red Hat Ansible Automation Platform と統合されるため、クラスターの作成またはアップグレードの前後に発生するプリフックとポストフックの Ansible ジョブインスタンスを作成できます。クラスター破棄の prehook および posthook ジョブの設定やクラスターのスケールアクションはサポートされません。
必要なアクセス権限: クラスターの管理者
1.5.11.1. 前提条件
クラスターで自動化テンプレートを実行するには、次の前提条件を満たす必要があります。
- OpenShift Container Platform 4.12 以降
- Ansible Automation Platform Resource Operator をインストールして、Ansible ジョブを Git サブスクリプションのライフサイクルに接続している。自動化テンプレートを使用して Ansible Automation Platform ジョブを起動する場合に最良の結果を得るには、Ansible Automation Platform ジョブテンプレートを実行時にべき等にする必要があります。Ansible Automation Platform Resource Operator は、OpenShift Container Platform OperatorHub ページから検索できます。
1.5.11.2. コンソールを使用して、クラスターで実行するように、自動化テンプレートを設定する
クラスターの作成時、クラスターのインポート時、またはクラスターの作成後、クラスターに使用する自動化テンプレートを指定できます。
クラスターの作成時またはインポート時にテンプレートを指定するには、Automation の手順でクラスターに適用する Ansible テンプレートを選択します。自動化テンプレートがない場合は、Add automation template をクリックして作成します。
クラスターの作成後にテンプレートを指定するには、既存のクラスターのアクションメニューで Update automation template をクリックします。Update automation template オプションを使用して、既存の自動化テンプレートを更新することもできます。
1.5.11.3. 自動化テンプレートの作成
クラスターのインストールまたはアップグレードで Ansible ジョブを開始するには、自動化テンプレートを作成して、いつジョブを実行するかを指定する必要があります。これらは、クラスターのインストールまたはアップグレード前後に実行するように設定できます。
テンプレートの作成時に Ansible テンプレートの実行に関する詳細を指定するには、コンソールで以下の手順を実行します。
- ナビゲーションから Infrastructure > Automation を選択します。
状況に適したパスを選択します。
- 新規テンプレートを作成する場合には、Create Ansible template をクリックして手順 3 に進みます。
- 既存のテンプレートを変更する場合は、変更するテンプレートの Options メニューの Edit template をクリックして、手順 5 に進みます。
- 一意のテンプレート名を入力します。名前には小文字の英数字またはハイフン (-) を指定してください。
- 新規テンプレートの認証情報を選択します。
認証情報を選択した後、すべてのジョブに使用する Ansible インベントリーを選択できます。Ansible 認証情報を Ansible テンプレートにリンクするには、以下の手順を実行します。
- ナビゲーションから Automation を選択します。認証情報にリンクされていないテンプレートの一覧内のテンプレートには、テンプレートを既存の認証情報にリンクするために使用できるリンク 認証情報へのリンク アイコンが含まれています。テンプレートと同じ namespace の認証情報のみが表示されます。
- 選択できる認証情報がない場合や、既存の認証情報を使用しない場合は、リンクするテンプレートの Options メニューから Edit template を選択します。
- 認証情報を作成する場合は、Add credential をクリックして、Ansible Automation Platform の認証情報の作成 の手順を行います。
- テンプレートと同じ namespace に認証情報を作成したら、テンプレートの編集時に Ansible Automation Platform credential フィールドで認証情報を選択します。
- クラスターをインストールする前に、Ansible ジョブを開始する場合は、Pre-install Automation templates セクションの Add an Automation template を選択します。
表示されるモーダルで
Job template
またはWorkflow job template
を選択します。job_tags
、Skip_tags
、およびワークフロータイプを追加することもできます。-
Extra variables フィールドを使用して、
キー=値
ペアの形式でデータをAnsibleJob
リソースに渡します。 -
特殊キーの
cluster_deployment
とinstall_config
は、追加の変数として自動的に渡されます。こちらには、クラスターに関する一般情報とクラスターのインストール設定に関する詳細が含まれています。
-
Extra variables フィールドを使用して、
- クラスターのインストールまたはアップグレードに追加するプリフックおよびポストフックの Ansible ジョブの名前を選択します。
- 必要に応じて、Ansible ジョブをドラッグして、順番を変更します。
-
インストール後の自動化テンプレート セクション、アップグレード前の自動化テンプレート セクション、および アップグレード後の自動化テンプレート セクションでクラスターのインストール後に開始するすべての自動化テンプレートに手順 5 〜 7 を繰り返します。クラスターをアップグレードする場合、
Extra variables
フィールドを使用して、key=value
ペアの形式でAnsibleJob
リソースにデータを渡すことができます。cluster_deployment
特殊キーおよびinstall_config
特殊キーに加えて、cluster_info
特殊キーも、ManagedClusterInfo
リソースからのデータを含む追加変数として自動的に渡されます。
Ansible テンプレートは、指定のアクションが起こるタイミングで、このテンプレートを指定するクラスターで実行するように設定されます。
1.5.11.4. Ansible ジョブのステータスの表示
実行中の Ansible ジョブのステータスを表示して、起動し、正常に実行されていることを確認できます。実行中の Ansible ジョブの現在のステータスを表示するには、以下の手順を実行します。
- メニューで、Infrastructure > Clusters を選択して、Clusters ページにアクセスします。
- クラスターの名前を選択して、その詳細を表示します。
クラスター情報で Ansible ジョブの最後の実行ステータスを表示します。エントリーには、以下のステータスの 1 つが表示されます。
-
インストール prehook または posthook ジョブが失敗すると、クラスターのステータスは
Failed
と表示されます。 - アップグレード prehook または posthook ジョブが失敗すると、アップグレードに失敗した Distribution フィールドに警告が表示されます。
-
インストール prehook または posthook ジョブが失敗すると、クラスターのステータスは
1.5.11.5. 失敗した Ansible ジョブを再度実行する
クラスターの prehook または posthook が失敗した場合は、Clusters ページからアップグレードを再試行できます。
時間を節約するために、クラスター自動化テンプレートの一部である失敗した Ansible ポストフックのみを実行できるようになりました。アップグレード全体を再試行せずに、ポストフックのみを再度実行するには、次の手順を実行します。
次のコンテンツを
ClusterCurator
リソースのルートに追加して、インストールポストフックを再度実行します。operation: retryPosthook: installPosthook
次のコンテンツを
ClusterCurator
リソースのルートに追加して、アップグレードポストフックを再度実行します。operation: retryPosthook: upgradePosthook
コンテンツを追加すると、Ansible ポストフックを実行するための新しいジョブが作成されます。
1.5.11.6. すべてのジョブに使用する Ansible インベントリーの指定
ClusterCurator
リソースを使用して、すべてのジョブに使用する Ansible インベントリーを指定できます。以下の例を参照してください。
apiVersion: cluster.open-cluster-management.io/v1beta1 kind: ClusterCurator metadata: name: test-inno namespace: test-inno spec: desiredCuration: upgrade destroy: {} install: {} scale: {} upgrade: channel: stable-4.13 desiredUpdate: 4.13.1 monitorTimeout: 150 posthook: - extra_vars: {} clusterName: test-inno type: post_check name: ACM Upgrade Checks prehook: - extra_vars: {} clusterName: test-inno type: pre_check name: ACM Upgrade Checks towerAuthSecret: awx
インベントリーが作成されたことを確認するには、ClusterCurator
リソースの status
フィールドで、すべてのジョブが正常に完了したことを示すメッセージを確認します。
1.5.12. Ansible Automation Platform ジョブをホステッドクラスター上で実行されるように設定
Red Hat Ansible Automation Platform はマルチクラスターエンジン Operator と統合されているため、ホステッドクラスターの作成または更新の前後に発生するプリフックおよびポストフックの Ansible Automation Platform ジョブインスタンスを作成できます。
必要なアクセス権限: クラスターの管理者
1.5.12.1. 前提条件
クラスターで自動化テンプレートを実行するには、次の前提条件を満たす必要があります。
- OpenShift Container Platform 4.14 以降
- Ansible Automation Platform Resource Operator をインストールして、Ansible Automation Platform ジョブを Git サブスクリプションのライフサイクルに接続する。Automation テンプレートを使用して Ansible Automation Platform ジョブを開始する場合は、実行時に Ansible Automation Platform ジョブテンプレートが冪等である。Ansible Automation Platform Resource Operator は、OpenShift Container Platform OperatorHub ページから検索できます。
1.5.12.2. Ansible Automation Platform ジョブを実行してホステッドクラスターをインストールする
ホステッドクラスターをインストールする Ansible Automation Platform ジョブを開始するには、次の手順を実行します。
pausedUntil: true
フィールドを含むHostedCluster
およびNodePool
リソースを作成します。hcp create cluster
コマンドラインインターフェイスコマンドを使用する場合は、--pausedUntil: true
フラグを指定できます。以下の例を参照してください。
apiVersion: hypershift.openshift.io/v1beta1 kind: HostedCluster metadata: name: my-cluster namespace: clusters spec: pausedUntil: 'true' ...
apiVersion: hypershift.openshift.io/v1beta1 kind: NodePool metadata: name: my-cluster-us-east-2 namespace: clusters spec: pausedUntil: 'true' ...
HostedCluster
リソースと同じ名前とHostedCluster
リソースと同じ namespace で、ClusterCurator
リソースを作成します。以下の例を参照してください。apiVersion: cluster.open-cluster-management.io/v1beta1 kind: ClusterCurator metadata: name: my-cluster namespace: clusters labels: open-cluster-management: curator spec: desiredCuration: install install: jobMonitorTimeout: 5 prehook: - name: Demo Job Template extra_vars: variable1: something-interesting variable2: 2 - name: Demo Job Template posthook: - name: Demo Job Template towerAuthSecret: toweraccess
Ansible Automation Platform Tower で認証が必要な場合は、シークレットリソースを作成します。以下の例を参照してください。
apiVersion: v1 kind: Secret metadata: name: toweraccess namespace: clusters stringData: host: https://my-tower-domain.io token: ANSIBLE_TOKEN_FOR_admin
1.5.12.3. Ansible Automation Platform ジョブを実行してホステッドクラスターを更新する
ホステッドクラスターを更新する Ansible Automation Platform ジョブを実行するには、更新するホステッドクラスターの ClusterCurator
リソースを編集します。以下の例を参照してください。
apiVersion: cluster.open-cluster-management.io/v1beta1
kind: ClusterCurator
metadata:
name: my-cluster
namespace: clusters
labels:
open-cluster-management: curator
spec:
desiredCuration: upgrade
upgrade:
desiredUpdate: 4.14.1 1
monitorTimeout: 120
prehook:
- name: Demo Job Template
extra_vars:
variable1: something-interesting
variable2: 2
- name: Demo Job Template
posthook:
- name: Demo Job Template
towerAuthSecret: toweraccess
- 1
- サポート対象バージョンの詳細は、Hosted Control Plane を参照してください。
注: この方法でホステッドクラスターを更新すると、Hosted Control Plane とノードプールの両方が同じバージョンに更新されます。Hosted Control Plane とノードプールを別のバージョンに更新することはサポートされていません。
1.5.12.4. Ansible Automation Platform ジョブを実行してホステッドクラスターを削除する
ホステッドクラスターを削除する Ansible Automation Platform ジョブを実行するには、削除するホステッドクラスターの ClusterCurator
リソースを編集します。以下の例を参照してください。
apiVersion: cluster.open-cluster-management.io/v1beta1 kind: ClusterCurator metadata: name: my-cluster namespace: clusters labels: open-cluster-management: curator spec: desiredCuration: destroy destroy: jobMonitorTimeout: 5 prehook: - name: Demo Job Template extra_vars: variable1: something-interesting variable2: 2 - name: Demo Job Template posthook: - name: Demo Job Template towerAuthSecret: toweraccess
注記: AWS 上のホステッドクラスターの削除はサポートされていません。
1.5.12.5. 関連情報
-
Hosted Control Plane コマンドラインインターフェイス (
hcp
) の詳細は、Hosted Control Plane コマンドラインインターフェイスのインストール を参照してください。 - サポートされているバージョンなど、ホステッドクラスターの詳細は、Hosted Control Plane を参照してください。
1.5.13. ClusterClaims
ClusterClaim
は、マネージドクラスター上のカスタムリソース定義 (CRD) です。ClusterClaim は、マネージドクラスターが要求する情報の一部を表します。ClusterClaim を使用して、ターゲットクラスターでのリソースの Placement を解除できます。
以下の例は、YAML ファイルで特定された ClusterClaim を示しています。
apiVersion: cluster.open-cluster-management.io/v1alpha1 kind: ClusterClaim metadata: name: id.openshift.io spec: value: 95f91f25-d7a2-4fc3-9237-2ef633d8451c
次の表は、マルチクラスターエンジン Operator が管理するクラスターにある可能性がある定義済みの ClusterClaim を示しています。
要求名 | 予約 | 変更可能 | 設定 |
---|---|---|---|
| true | false | アップストリームの提案で定義された ClusterID |
| true | true | Kubernetes バージョン |
| true | false | AWS、GCE、Equinix Metal など、マネージドクラスターが稼働しているプラットフォーム |
| true | false | OpenShift、Anthos、EKS、および GKE などの製品名 |
| false | false | OpenShift Container Platform クラスターでのみ利用できる OpenShift Container Platform 外部 ID |
| false | true | OpenShift Container Platform クラスターでのみ利用できる管理コンソールの URL |
| false | true | OpenShift Container Platform クラスターでのみ利用できる OpenShift Container Platform バージョン |
マネージドクラスターで以前の要求が削除されるか、更新されると、自動的に復元またはロールバックされます。
マネージドクラスターがハブに参加すると、マネージドクラスターで作成された ClusterClaim は、ハブの ManagedCluster
リソースのステータスと同期されます。ClusterClaims のマネージドクラスターは、以下の例のようになります。
apiVersion: cluster.open-cluster-management.io/v1 kind: ManagedCluster metadata: labels: cloud: Amazon clusterID: 95f91f25-d7a2-4fc3-9237-2ef633d8451c installer.name: multiclusterhub installer.namespace: open-cluster-management name: cluster1 vendor: OpenShift name: cluster1 spec: hubAcceptsClient: true leaseDurationSeconds: 60 status: allocatable: cpu: '15' memory: 65257Mi capacity: cpu: '18' memory: 72001Mi clusterClaims: - name: id.k8s.io value: cluster1 - name: kubeversion.open-cluster-management.io value: v1.18.3+6c42de8 - name: platform.open-cluster-management.io value: AWS - name: product.open-cluster-management.io value: OpenShift - name: id.openshift.io value: 95f91f25-d7a2-4fc3-9237-2ef633d8451c - name: consoleurl.openshift.io value: 'https://console-openshift-console.apps.xxxx.dev04.red-chesterfield.com' - name: version.openshift.io value: '4.12' conditions: - lastTransitionTime: '2020-10-26T07:08:49Z' message: Accepted by hub cluster admin reason: HubClusterAdminAccepted status: 'True' type: HubAcceptedManagedCluster - lastTransitionTime: '2020-10-26T07:09:18Z' message: Managed cluster joined reason: ManagedClusterJoined status: 'True' type: ManagedClusterJoined - lastTransitionTime: '2020-10-30T07:20:20Z' message: Managed cluster is available reason: ManagedClusterAvailable status: 'True' type: ManagedClusterConditionAvailable version: kubernetes: v1.18.3+6c42de8
1.5.13.1. 既存の ClusterClaim の表示
kubectl
コマンドを使用して、マネージドクラスターに適用される ClusterClaim をリスト表示できます。これは、ClusterClaim をエラーメッセージと比較する場合に便利です。
注記: clusterclaims.cluster.open-cluster-management.io
のリソースに list
の権限があることを確認します。
以下のコマンドを実行して、マネージドクラスターにある既存の ClusterClaim のリストを表示します。
kubectl get clusterclaims.cluster.open-cluster-management.io
1.5.13.2. カスタム ClusterClaims の作成
ClusterClaim は、マネージドクラスターでカスタム名を使用して作成できるため、簡単に識別できます。カスタム ClusterClaim は、ハブクラスターの ManagedCluster
リソースのステータスと同期されます。以下のコンテンツでは、カスタマイズされた ClusterClaim
の定義例を示しています。
apiVersion: cluster.open-cluster-management.io/v1alpha1 kind: ClusterClaim metadata: name: <custom_claim_name> spec: value: <custom_claim_value>
spec.value
フィールドの最大長は 1024 です。ClusterClaim を作成するには clusterclaims.cluster.open-cluster-management.io
リソースの create
権限が必要です。
1.5.14. ManagedClusterSets
ManagedClusterSet
は、マネージドクラスターのグループです。マネージドクラスターセット。すべてのマネージドクラスターへのアクセスを管理するのに役立ちます。ManagedClusterSetBinding
リソースを作成して ManagedClusterSet
リソースを namespace にバインドすることもできます。
各クラスターは、マネージドクラスターセットのメンバーである必要があります。ハブクラスターをインストールすると、default
という名前の ManagedClusterSet
リソースが作成されます。マネージドクラスターセットに割り当てられていないすべてのクラスターは、default
マネージドクラスターセットに自動的に割り当てられます。default
マネージドクラスターセットを削除または更新することはできません。
マネージドクラスターセットの作成および管理方法の詳細は、以下を参照してください。
1.5.14.1. ManagedClusterSet の作成
マネージドクラスターセットにマネージドクラスターをグループ化して、マネージドクラスターでのユーザーのアクセス権限を制限できます。
必要なアクセス権限: クラスターの管理者
ManagedClusterSet
は、クラスタースコープのリソースであるため、ManagedClusterSet
の作成先となるクラスターで管理者権限が必要です。マネージドクラスターは、複数の ManagedClusterSet
に追加できません。マネージドクラスターセットは、マルチクラスターエンジン Operator コンソールまたは CLI から作成できます。
注記: マネージドクラスターセットに追加されていないクラスタープールは、デフォルトの ManagedClusterSet
リソースに追加されません。クラスターがクラスタープールから要求されると、クラスターはデフォルトの ManagedClusterSet
に追加されます。
マネージドクラスターを作成すると、管理を容易にするために次のものが自動的に作成されます。
-
global
と呼ばれるManagedClusterSet
。 -
open-cluster-management-global-set
という namespace。 global
と呼ばれるManagedClusterSetBinding
は、global
ManagedClusterSet
をopen-cluster-management-global-set
namespace にバインドします。重要:
global
マネージドクラスターセットを削除、更新、または編集することはできません。global
マネージドクラスターセットには、すべてのマネージドクラスターが含まれます。以下の例を参照してください。apiVersion: cluster.open-cluster-management.io/v1beta2 kind: ManagedClusterSetBinding metadata: name: global namespace: open-cluster-management-global-set spec: clusterSet: global
1.5.14.1.1. CLI を使用した ManagedClusterSet の作成
CLI を使用してマネージドクラスターセットの定義を YAML ファイルに追加し、マネージドクラスターセットを作成します。
apiVersion: cluster.open-cluster-management.io/v1beta2 kind: ManagedClusterSet metadata: name: <cluster_set>
<cluster_set>
をマネージドクラスターセットの名前に置き換えます。
1.5.14.1.2. クラスターの ManagedClusterSet への追加
ManagedClusterSet
の作成後に、コンソールまたは CLI を使用してクラスターをマネージドクラスターセットに追加できます。
1.5.14.1.3. CLI を使用したクラスターの ManagedClusterSet への追加
CLI を使用してクラスターをマネージドクラスターに追加するには、以下の手順を実行します。
managedclustersets/join
の仮想サブリソースに作成できるように、RBACClusterRole
エントリーが追加されていることを確認します。注記: この権限がないと、マネージドクラスターを
ManagedClusterSet
に割り当てることはできません。このエントリーが存在しない場合は、YAML ファイルに追加します。以下の例を参照してください。kind: ClusterRole apiVersion: rbac.authorization.k8s.io/v1 metadata: name: clusterrole1 rules: - apiGroups: ["cluster.open-cluster-management.io"] resources: ["managedclustersets/join"] resourceNames: ["<cluster_set>"] verbs: ["create"]
<cluster_set>
をManagedClusterSet
の名前に置き換えます。注記: マネージドクラスターを別の
ManagedClusterSet
に移動する場合には、両方のマネージドクラスターセットで権限の設定が必要です。YAML ファイルでマネージドクラスターの定義を検索します。以下の定義例を参照してください。
apiVersion: cluster.open-cluster-management.io/v1 kind: ManagedCluster metadata: name: <cluster_name> spec: hubAcceptsClient: true
cluster.open-cluster-management.io/clusterset
パラメーターを追加し、ManagedClusterSet
の名前を指定します。以下の例を参照してください。apiVersion: cluster.open-cluster-management.io/v1 kind: ManagedCluster metadata: name: <cluster_name> labels: cluster.open-cluster-management.io/clusterset: <cluster_set> spec: hubAcceptsClient: true
1.5.14.2. ManagedClusterSetへの RBAC 権限の割り当て
ハブクラスターに設定したアイデンティティープロバイダーが提供するクラスターセットに、ユーザーまたはグループを割り当てることができます。
必要なアクセス権限: クラスターの管理者
ManagedClusterSet
API RBAC 権限レベルは、以下の表を参照してください。
クラスターセット | アクセス権限 | 権限の作成 |
---|---|---|
| マネージドクラスターセットに割り当てられたすべてのクラスターおよびクラスタープールリソースへのフルアクセス権限。 | クラスターの作成、クラスターのインポート、クラスタープールの作成権限。権限は、作成時にマネージドクラスターセットに割り当てる必要があります。 |
|
| クラスターの作成、クラスターのインポート、またはクラスタープールの作成を実行する権限なし。 |
| マネージドクラスターセットに割り当てられたすべてのクラスターおよびクラスタープールリソースに対する読み取り専用権限。 | クラスターの作成、クラスターのインポート、またはクラスタープールの作成を実行する権限なし。 |
注記: グローバルクラスターセットにクラスターセットの admin
権限を適用することはできません。
コンソールからマネージドクラスターセットにユーザーまたはグループを割り当てるには、次の手順を実行します。
- OpenShift Container Platform コンソールから、Infrastructure > Clusters に移動します。
- Cluster sets タブを選択します。
- ターゲットクラスターセットを選択します。
- Access management タブを選択します。
- Add user or group を選択します。
- アクセス権を割り当てるユーザーまたはグループを検索して選択します。
- Cluster set admin または Cluster set view ロールを選択して、選択したユーザーまたはグループに付与します。詳細は、マルチクラスターエンジン Operator のロールベースのアクセス制御 の ロールの概要 を参照してください。
- Add を選択して変更を送信します。
テーブルにユーザーまたはグループが表示されます。全マネージドクラスターセットリソースの権限の割り当てがユーザーまたはグループに伝播されるまでに数秒かかる場合があります。
placement 情報は、ManagedCusterSets からの ManagedClusters のフィルタリング を参照してください。
1.5.14.3. ManagedClusterSetBinding リソースの作成
ManagedClusterSetBinding
リソースは、ManagedClusterSet
リソースを namespace にバインドします。同じ namespace で作成されたアプリケーションおよびポリシーは、バインドされたマネージドクラスターセットリソースに含まれるクラスターにのみアクセスできます。
namespace へのアクセス権限は、その namespace にバインドされるマネージドクラスターセットに自動的に適用されます。その namespace へのアクセス権限を持つ場合、その namespace にバインドされるマネージドクラスターセットへのアクセス権限が自動的に付与されます。マネージドクラスターセットにアクセスする権限のみがある場合、namespace の他のマネージドクラスターセットにアクセスする権限は自動的に割り当てられません。
コンソールまたはコマンドラインを使用してマネージドクラスターセットバインドを作成できます。
1.5.14.3.1. コンソールを使用した ManagedClusterSetBinding の作成
コンソールを使用して ManagedClusterSetBinding
を作成するには、以下の手順を実行します。
- OpenShift Container Platform コンソールから、Infrastructure > Clusters に移動し、Cluster sets タブを選択します。
- バインドを作成するクラスターセットの名前を選択します。
- Actions > Edit namespace bindings に移動します。
- Edit namespace bindings ページで、ドロップダウンメニューからクラスターセットをバインドする namespace を選択します。
1.5.14.3.2. CLI を使用した ManagedClusterSetBinding の作成
CLI を使用して ManagedClusterSetBinding
を作成するには、以下の手順を実行します。
YAML ファイルに
ManagedClusterSetBinding
リソースを作成します。注記: マネージドクラスターセットバインドを作成する場合、マネージドクラスターセットバインドの名前は、バインドするマネージドクラスターセットの名前と一致する必要があります。
ManagedClusterSetBinding
リソースは、以下の情報のようになります。apiVersion: cluster.open-cluster-management.io/v1beta2 kind: ManagedClusterSetBinding metadata: namespace: <namespace> name: <cluster_name> spec: clusterSet: <cluster_set>
ターゲットのマネージドクラスターセットでのバインド権限を割り当てておく必要があります。次の
ClusterRole
リソースの例を表示します。これには、ユーザーが<cluster_set>
にバインドすることを許可するルールが含まれています。apiVersion: rbac.authorization.k8s.io/v1 kind: ClusterRole metadata: name: <clusterrole> rules: - apiGroups: ["cluster.open-cluster-management.io"] resources: ["managedclustersets/bind"] resourceNames: ["<cluster_set>"] verbs: ["create"]
1.5.14.4. taint と toleration を使用したマネージドクラスターの配置
taint と toleration を使用して、マネージドクラスターまたはマネージドクラスターセットの placement を制御できます。taint と toleration は、特定の placement でマネージドクラスターが選択されないようにする方法を提供します。この制御は、特定のマネージドクラスターが一部の placement に含まれないようにする場合に役立ちます。taint をマネージドクラスターに、toleration を placement に追加できます。taint と toleration が一致しないと、マネージドクラスターはその placement に選択されません。
1.5.14.4.1. マネージドクラスターへの taint の追加
taint はマネージドクラスターのプロパティーで指定され、placement がマネージドクラスターまたはマネージドクラスターのセットを除外できます。以下の例のようなコマンドを入力して、taint をマネージドクラスターに追加できます。
oc taint ManagedCluster <managed_cluster_name> key=value:NoSelect
taint の仕様には以下のフィールドが含まれます。
-
(必須) Key: クラスターに適用される taint キー。この値は、その placement に追加される基準を満たすように、マネージドクラスターの toleration の値と一致させる必要があります。この値は確認できます。たとえば、この値は
bar
またはfoo.example.com/bar
です。 -
(オプション) Value: taint キーの taint 値。この値は、その placement に追加される基準を満たすように、マネージドクラスターの toleration の値と一致させる必要があります。たとえば、この値は
value
とすることができます。 (必須) Effect: taint を許容しない placement における taint の効果、または placement の taint と toleration が一致しないときに何が起こるか。effect の値は、以下のいずれかの値である必要があります。
-
NoSelect
: placement は、この taint を許容しない限り、クラスターを選択できません。taint の設定前に placement でクラスターが選択された場合は、クラスターは placement の決定から削除されます。 -
NoSelectIfNew
: スケジューラーは、クラスターが新しい場合にそのクラスターを選択できません。プレイスメントは、taint を許容し、すでにクラスター決定にそのクラスターがある場合にのみ、そのクラスターを選択することができます。
-
-
(必須)
TimeAdded
: taint を追加した時間。この値は自動的に設定されます。
1.5.14.4.2. マネージドクラスターのステータスを反映させる組み込み taint の特定
マネージドクラスターにアクセスできない場合には、クラスターを placement に追加しないでください。以下の taint は、アクセスできないマネージドクラスターに自動的に追加されます。
cluster.open-cluster-management.io/unavailable
: この taint は、ステータスがFalse
のManagedClusterConditionAvailable
の条件がある場合にマネージドクラスターに追加されます。taint にはNoSelect
と同じ効果があり、空の値を指定すると、利用不可のクラスターがスケジュールされないようにできます。この taint の例は、以下の内容のようになります。apiVersion: cluster.open-cluster-management.io/v1 kind: ManagedCluster metadata: name: cluster1 spec: hubAcceptsClient: true taints: - effect: NoSelect key: cluster.open-cluster-management.io/unavailable timeAdded: '2022-02-21T08:11:54Z'
cluster.open-cluster-management.io/unreachable
-ManagedClusterConditionAvailable
の条件のステータスがUnknown
であるか、条件がない場合に、この taint はマネージドクラスターに追加されます。この taint にはNoSelect
と同じ効果があり、空の値を指定すると、到達不可のクラスターがスケジュールされないようにできます。この taint の例は、以下の内容のようになります。apiVersion: cluster.open-cluster-management.io/v1 kind: ManagedCluster metadata: name: cluster1 spec: hubAcceptsClient: true taints: - effect: NoSelect key: cluster.open-cluster-management.io/unreachable timeAdded: '2022-02-21T08:11:06Z'
1.5.14.4.3. toleration の placement への追加
toleration は placement に適用され、placement の toleration と taint が同じでないマネージドクラスターを placement から除外できます。toleration の仕様には以下のフィールドが含まれます。
- (任意) Key: キーは placement ができるように taint キーに一致します。
- (任意) Value: toleration の値は、placement を許可する toleration の taint の値と一致する必要があります。
(任意) Operator: 演算子はキーと値の関係を表します。有効な演算子は
equal
とexists
です。デフォルト値はequal
です。toleration は、キーが同じ場合、効果が同じ場合、さらび Operator が以下の値のいずれかである場合に、taint にマッチします。-
equal
: Operator がequal
で、値は taint および toleration と同じになります。 -
exists
: 値のワイルドカード。これにより、placement は特定のカテゴリーのすべての taint を許容できます。
-
-
(任意) Effect: 一致する taint の効果。空のままにすると、すべての taint の効果と一致します。指定可能な値は、
NoSelect
またはNoSelectIfNew
です。 -
(任意) TolerationSeconds: マネージドクラスターを新しい placement に移動する前に、taint を許容する時間の長さ (秒単位) です。effect 値が
NoSelect
またはPreferNoSelect
でない場合は、このフィールドは無視されます。デフォルト値はnil
で、時間制限がないことを示します。TolerationSeconds
のカウント開始時刻は、クラスターのスケジュール時刻やTolerationSeconds
加算時刻の値ではなく、自動的に taint のTimeAdded
の値として記載されます。
以下の例は、taint が含まれるクラスターを許容する toleration を設定する方法を示しています。
この例のマネージドクラスターの taint:
apiVersion: cluster.open-cluster-management.io/v1 kind: ManagedCluster metadata: name: cluster1 spec: hubAcceptsClient: true taints: - effect: NoSelect key: gpu value: "true" timeAdded: '2022-02-21T08:11:06Z'
taint を許容できる placement の toleration
apiVersion: cluster.open-cluster-management.io/v1beta1 kind: Placement metadata: name: placement1 namespace: default spec: tolerations: - key: gpu value: "true" operator: Equal
toleration の定義例では、
key: gpu
とvalue: "true"
が一致するため、placement でcluster1
を選択できます。
注記: マネージドクラスターは、taint の toleration が含まれる placement に置かれる保証はありません。他の placement に同じ toleration が含まれる場合には、マネージドクラスターはそれらの placement のいずれかに置かれる可能性があります。
1.5.14.4.4. 一時的な toleration の指定
TolerationSeconds
の値は、toleration が taint を許容する期間を指定します。この一時的な toleration は、マネージドクラスターがオフラインで、このクラスターにデプロイされているアプリケーションを、許容時間中に別のマネージドクラスターに転送できる場合に役立ちます。
たとえば、以下の taint を持つマネージドクラスターに到達できなくなります。
apiVersion: cluster.open-cluster-management.io/v1 kind: ManagedCluster metadata: name: cluster1 spec: hubAcceptsClient: true taints: - effect: NoSelect key: cluster.open-cluster-management.io/unreachable timeAdded: '2022-02-21T08:11:06Z'
以下の例のように、TolerationSeconds
の値で placement を定義すると、ワークロードは 5 分後に利用可能な別のマネージドクラスターに転送されます。
apiVersion: cluster.open-cluster-management.io/v1beta1 kind: Placement metadata: name: demo4 namespace: demo1 spec: tolerations: - key: cluster.open-cluster-management.io/unreachable operator: Exists tolerationSeconds: 300
マネージドクラスターに到達できなくなると、アプリケーションが 5 分間別のマネージドクラスターに移動されます。
1.5.14.5. ManagedClusterSet からのマネージドクラスターの削除
マネージドクラスターセットからマネージドクラスターを削除して別のマネージドクラスターセットに移動するか、セットの管理設定から削除する必要がある場合があります。コンソールまたは CLI を使用して、マネージドクラスターセットからマネージドクラスターを削除できます。
注記:
-
マネージドクラスターはすべて、マネージドクラスターセットに割り当てる必要があります。
ManagedClusterSet
からマネージドクラスターを削除し、別のManagedClusterSet
に割り当てない場合は、そのクラスターはdefault
のマネージドクラスターセットに自動的に追加されます。 -
Submariner アドオンがマネージドクラスターにインストールされている場合は、アドオンをアンインストールしてから、マネージドクラスターを
ManagedClusterSet
から削除する必要があります。
1.5.14.5.1. コンソールを使用した ManagedClusterSet からのクラスターの削除
コンソールを使用してマネージドクラスターセットからクラスターを削除するには、次の手順を実行します。
- Infrastructure > Clusters をクリックし、Cluster sets タブが選択されていることを確認します。
- マネージドクラスターセットから削除するクラスターセットの名前を選択し、クラスターセットの詳細を表示します。
- Actions > Manage resource assignments を選択します。
Manage resource assignments ページで、クラスターセットから削除するリソースのチェックボックスをオフにします。
この手順では、すでにクラスターセットのメンバーであるリソースを削除します。マネージドクラスターの詳細を表示して、リソースがすでにクラスターセットのメンバーであるかどうかを確認できます。
注記: マネージドクラスターを別のマネージドクラスターセットに移動する場合には、マネージドクラスターセット両方で RBAC 権限の設定が必要です。
1.5.14.5.2. CLI を使用した ManagedClusterSet からのクラスターの削除
コマンドラインを使用してマネージドクラスターセットからクラスターを削除するには、以下の手順を実行します。
以下のコマンドを実行して、マネージドクラスターセットでマネージドクラスターのリストを表示します。
oc get managedclusters -l cluster.open-cluster-management.io/clusterset=<cluster_set>
<cluster_set>
をマネージドクラスターセットの名前に置き換えます。- 削除するクラスターのエントリーを見つけます。
削除するクラスターの YAML エントリーからラベルを削除します。ラベルの例については、以下のコードを参照してください。
labels: cluster.open-cluster-management.io/clusterset: clusterset1
注記: マネージドクラスターを別のクラスターセットに移動する場合は、マネージドクラスターセット両方で RBAC 権限の設定が必要です。
1.5.15. Placement
placement リソースは、placement namespace にバインドされている ManagedClusterSets
から ManagedClusters
のセットを選択するルールを定義する、namespace スコープのリソースです。
必要なアクセス権: クラスター管理者、クラスターセット管理者
プレースメントの使用方法の詳細については、読み続けてください。
1.5.15.1. Placement の概要
マネージドクラスターを使用した配置がどのように機能するかについては、次の情報を参照してください。
-
Kubernetes クラスターは、cluster スコープの
ManagedClusters
としてハブクラスターに登録されます。 -
ManagedClusters
は、クラスタースコープのManagedClusterSets
に編成されます。 -
ManagedClusterSets
はワークロード namespace にバインドされます。 -
namespace スコープの placement では、潜在的な
ManagedClusters
の作業セットを選択するManagedClusterSets
の一部を指定します。 -
placement は、
labelSelector
とclaimSelector
を使用して、ManagedClusterSets
からManagedClusters
をフィルター処理します。 -
ManagedClusters
の placement は、taint と toleration を使用して制御できます。 - Placements は、要件によってクラスターをランク付けし、そこからクラスターのサブセットを選択します。
注記:
-
namespace に
ManagedClusterSetBinding
を作成して、その namespace にManagedClusterSet
を最低でも 1 つバインドする必要があります。 -
managedclustersets/bind
の仮想サブリソースのCREATE
に対してロールベースのアクセスが必要です。
1.5.15.1.1. 関連情報
- 詳細は、taint と toleration を使用したマネージドクラスターの配置 を参照してください。
- API の詳細は、Placements API を参照してください。
- placement を伴う ManagedClusters の選択 に戻ります。
1.5.15.2. ManagedClusterSets からの ManagedClusters のフィルタリング
labelSelector
または claimSelector
を使用して、フィルタリングする ManagedClusters
を選択できます。両方のフィルターの使用方法については、次の例を参照してください。
次の例では、
labelSelector
はラベルvendor: OpenShift
を持つクラスターのみを照合します。apiVersion: cluster.open-cluster-management.io/v1beta1 kind: Placement metadata: name: placement namespace: ns1 spec: predicates: - requiredClusterSelector: labelSelector: matchLabels: vendor: OpenShift
次の例では、
claimSelector
は、region.open-cluster-management.io
とus-west-1
を持つクラスターのみを照合します。apiVersion: cluster.open-cluster-management.io/v1beta1 kind: Placement metadata: name: placement namespace: ns1 spec: predicates: - requiredClusterSelector: claimSelector: matchExpressions: - key: region.open-cluster-management.io operator: In values: - us-west-1
また、
clusterSets
パラメーターを使用して、特定のクラスターセットからManagedClusters
をフィルター処理することもできます。次の例では、claimSelector
はクラスターセットclusterset1
およびclusterset2
のみに一致します。apiVersion: cluster.open-cluster-management.io/v1beta1 kind: Placement metadata: name: placement namespace: ns1 spec: clusterSets: - clusterset1 - clusterset2 predicates: - requiredClusterSelector: claimSelector: matchExpressions: - key: region.open-cluster-management.io operator: In values: - us-west-1
また、numberOfClusters
パラメーターを使用して、フィルタリングする ManagedClusters
の数を選択することもできます。以下の例を参照してください。
apiVersion: cluster.open-cluster-management.io/v1beta1
kind: Placement
metadata:
name: placement
namespace: ns1
spec:
numberOfClusters: 3 1
predicates:
- requiredClusterSelector:
labelSelector:
matchLabels:
vendor: OpenShift
claimSelector:
matchExpressions:
- key: region.open-cluster-management.io
operator: In
values:
- us-west-1
- 1
- 選択する
ManagedClusters
の数を指定します。前の例では3
に設定されています。
1.5.15.2.1. placement を使用して許容範囲を定義することによる ManagedClusters のフィルタリング
一致するテイントを使用して ManagedClusters
をフィルタリングする方法は、次の例を参照してください。
デフォルトでは、次の例では、placement で
cluster1
を選択できません。apiVersion: cluster.open-cluster-management.io/v1 kind: ManagedCluster metadata: name: cluster1 spec: hubAcceptsClient: true taints: - effect: NoSelect key: gpu value: "true" timeAdded: '2022-02-21T08:11:06Z'
cluster1
を選択するには、許容範囲を定義する必要があります。以下の例を参照してください。apiVersion: cluster.open-cluster-management.io/v1beta1 kind: Placement metadata: name: placement namespace: ns1 spec: tolerations: - key: gpu value: "true" operator: Equal
tolerationSeconds
パラメーターを使用して、指定した期間、一致するテイントを持つ ManagedClusters
を選択することもできます。tolerationSeconds
は、許容がテイントにバインドされ続ける期間を定義します。tolerationSeconds
は、指定された時間が経過すると、オフラインになったクラスターにデプロイされたアプリケーションを別のマネージドクラスターに自動的に転送できます。
次の例を見て、tolerationSeconds
の使用方法を学習します。
次の例では、マネージドクラスターにアクセスできなくなります。
apiVersion: cluster.open-cluster-management.io/v1 kind: ManagedCluster metadata: name: cluster1 spec: hubAcceptsClient: true taints: - effect: NoSelect key: cluster.open-cluster-management.io/unreachable timeAdded: '2022-02-21T08:11:06Z'
tolerationSeconds
を使用して配置を定義すると、ワークロードは別の使用可能なマネージドクラスターに転送されます。以下の例を参照してください。apiVersion: cluster.open-cluster-management.io/v1beta1 kind: Placement metadata: name: placement namespace: ns1 spec: tolerations: - key: cluster.open-cluster-management.io/unreachable operator: Exists tolerationSeconds: 300 1
- 1
- 何秒後にワークロードを転送するかを指定します。
1.5.15.2.2. 配置を使用して prioritizerPolicy を定義することによる ManagedClusters の優先順位付け
次の例を参照して、prioritizerPolicy
パラメーターと配置を使用して ManagedClusters
に優先順位を付ける方法を学習します。
次の例では、割り当て可能なメモリーが最大のクラスターを選択します。
注記: Kubernetes Node Allocatable と同様に、'allocatable' は、各クラスターの Pod で利用可能なコンピュートリソースの量として定義されます。
apiVersion: cluster.open-cluster-management.io/v1beta1 kind: Placement metadata: name: placement namespace: ns1 spec: numberOfClusters: 1 prioritizerPolicy: configurations: - scoreCoordinate: builtIn: ResourceAllocatableMemory
次の例では、割り当て可能な最大の CPU とメモリーを持つクラスターを選択し、リソースの変更に敏感な配置を行います。
apiVersion: cluster.open-cluster-management.io/v1beta1 kind: Placement metadata: name: placement namespace: ns1 spec: numberOfClusters: 1 prioritizerPolicy: configurations: - scoreCoordinate: builtIn: ResourceAllocatableCPU weight: 2 - scoreCoordinate: builtIn: ResourceAllocatableMemory weight: 2
次の例では、
addOn
スコアの CPU 比率が最も大きい 2 つのクラスターを選択し、配置の決定を固定します。apiVersion: cluster.open-cluster-management.io/v1beta1 kind: Placement metadata: name: placement namespace: ns1 spec: numberOfClusters: 2 prioritizerPolicy: mode: Exact configurations: - scoreCoordinate: builtIn: Steady weight: 3 - scoreCoordinate: type: AddOn addOn: resourceName: default scoreName: cpuratio
1.5.15.2.3. アドオンのステータスに基づいた ManagedClusters のフィルタリング
デプロイされているアドオンのステータスに基づいて、プレースメント用のマネージドクラスターを選択することもできます。たとえば、マネージドクラスターで有効になっている特定のアドオンがある場合にのみ、placement にマネージドクラスターを選択できます。
placement を作成するときに、アドオンのラベルとそのステータスを指定できます。マネージドクラスターでアドオンが有効になっている場合、ラベルは ManagedCluster
リソース上に自動的に作成されます。アドオンが無効になると、ラベルは自動的に削除されます。
各アドオンは、feature.open-cluster-management.io/addon-<addon_name>=<status_of_addon>
の形式でラベルで表現します。
addon_name
を選択したマネージドクラスターで有効にするアドオンの名前に置き換えます。
status_of_addon
をマネージドクラスターが選択されている場合にアドオンに設定するステータスに置き換えます。
status_of_addon
に指定できる値については、次の表を参照してください。
値 | 設定 |
---|---|
| アドオンは有効化されており、利用可能です。 |
| アドオンは有効ですが、リースは継続的に更新されません。 |
| アドオンは有効ですが、そのアドオンのリースが見つかりません。これは、マネージドクラスターがオフライン時にも発生する可能性があります。 |
たとえば、使用可能な application-manager.
アドオンは、マネージドクラスター上の次のようなラベルで表されます。
feature.open-cluster-management.io/addon-application-manager: available
アドオンとそのステータスに基づいて placement を作成する方法については、次の例を参照してください。
次の placement 例には、
application-manager
が有効になっているすべてのマネージドクラスターが含まれています。apiVersion: cluster.open-cluster-management.io/v1beta1 kind: Placement metadata: name: placement1 namespace: ns1 spec: predicates: - requiredClusterSelector: labelSelector: matchExpressions: - key: feature.open-cluster-management.io/addon-application-manager operator: Exists
次の placement 例には、
application-manager
がavailable
ステータスで有効になっているすべてのマネージドクラスターが含まれています。apiVersion: cluster.open-cluster-management.io/v1beta1 kind: Placement metadata: name: placement2 namespace: ns1 spec: predicates: - requiredClusterSelector: labelSelector: matchLabels: "feature.open-cluster-management.io/addon-application-manager": "available"
次の placement 例には、
application-manager
が無効になっているすべてのマネージドクラスターが含まれています。apiVersion: cluster.open-cluster-management.io/v1beta1 kind: Placement metadata: name: placement3 namespace: ns1 spec: predicates: - requiredClusterSelector: labelSelector: matchExpressions: - key: feature.open-cluster-management.io/addon-application-manager operator: DoesNotExist
1.5.15.2.4. 関連情報
- 詳細は、ノード割り当て可能 を参照してください。
- 他のトピックは Selecting ManagedClusters with placement に戻ります。
1.5.15.3. PlacementDecisions を使用した選択した ManagedClusters の確認
ラベル cluster.open-cluster-management.io/placement={placement_name}
を持つ 1 つ以上の PlacementDecision
種類が、プレースメントによって選択された ManagedClusters
を表すために作成されます。
ManagedCluster
が選択され、PlacementDecision
に追加された場合、この配置を使用するコンポーネントがこの ManagedCluster
にワークロードを適用する可能性があります。ManagedCluster
が選択されなくなり、PlacementDecision
から削除されると、この ManagedCluster
に適用されているワークロードが削除されます。API の詳細は、PlacementDecisions API を参照してください。
次の PlacementDecision
の例を参照してください。
apiVersion: cluster.open-cluster-management.io/v1beta1 kind: PlacementDecision metadata: labels: cluster.open-cluster-management.io/placement: placement1 name: placement1-kbc7q namespace: ns1 ownerReferences: - apiVersion: cluster.open-cluster-management.io/v1beta1 blockOwnerDeletion: true controller: true kind: Placement name: placement1 uid: 05441cf6-2543-4ecc-8389-1079b42fe63e status: decisions: - clusterName: cluster1 reason: '' - clusterName: cluster2 reason: '' - clusterName: cluster3 reason: ''
1.5.15.3.1. 関連情報
- 詳細は、PlacementDecisions API を参照してください。
1.5.16. クラスタープールの管理 (テクノロジープレビュー)
クラスタープールは、Red Hat OpenShift Container Platform クラスターにオンデマンドで、スケーリングする場合に、迅速かつコスト効果を高く保ちながら、アクセスできるようにします。クラスタープールは、Amazon Web Services、Google Cloud Platform または Microsoft Azure で設定可能な数多くの OpenShift Container Platform クラスターをプロビジョニングします。このプールは、開発、継続統合、および実稼働のシナリオにおいてクラスター環境を提供したり、置き換えたりする場合に特に便利です。実行を継続するクラスターの数を指定して、すぐに要求できるようにすることができます。残りのクラスターは休止状態に保たれるため、数分以内に再開して要求できます。
ClusterClaim
リソースは、クラスタープールからクラスターをチェックアウトするために使用されます。クラスター要求が作成されると、その要求にプールは実行中のクラスターを割り当てます。実行中のクラスターがない場合は、休止状態のクラスターを再開してクラスターを提供するか、新規クラスターをプロビジョニングします。クラスタープールは自動的に新しいクラスターを作成し、休止状態のクラスターを再開して、プール内で利用可能な実行中のクラスターの指定サイズおよび数を維持します。
クラスタープールを作成する手順は、クラスターの作成手順と似ています。クラスタープールのクラスターは、すぐ使用するために作成されるわけではありません。
1.5.16.1. クラスタープールの作成
クラスタープールを作成する手順は、クラスターの作成手順と似ています。クラスタープールのクラスターは、すぐ使用するために作成されるわけではありません。
必要なアクセス権限: 管理者
1.5.16.1.1. 前提条件
クラスタープールを作成する前に、次の前提条件を参照してください。
- マルチクラスターエンジン Operator ハブクラスターをデプロイする必要があります。
- プロバイダー環境で Kubernetes クラスターを作成できるように、マルチクラスターエンジン Operator ハブクラスターのインターネットアクセスが必要です。
- AWS、GCP、または Microsoft Azure プロバイダーのクレデンシャルが必要です。詳細は、認証情報の管理の概要 を参照してください。
- プロバイダー環境で設定済みのドメインが必要です。ドメインの設定方法は、プロバイダーのドキュメントを参照してください。
- プロバイダーのログイン認証情報が必要です。
- OpenShift Container Platform イメージプルシークレットが必要です。イメージプルシークレットの使用 を参照してください。
注意: この手順でクラスタープールを追加すると、プールからクラスターを要求するときに、マルチクラスターエンジン Operator によって管理されるクラスターが自動的にインポートされるように設定されます。クラスター要求で管理用に、要求されたクラスターを自動的にインポートしないようにクラスタープールを作成する場合には、clusterClaim
理 s−すを以下ののテーションに追加します。
kind: ClusterClaim
metadata:
annotations:
cluster.open-cluster-management.io/createmanagedcluster: "false" 1
- 1
- 文字列であることを示すには、
"false"
という単語を引用符で囲む必要があります。
1.5.16.1.2. クラスタープールを作成する
クラスタープールを作成するには、ナビゲーションメニューで Infrastructure > Clusters を選択します。Cluster pools タブには、アクセス可能なクラスタープールがリスト表示されます。Create cluster pool を選択し、コンソールの手順を実行します。
クラスタープールに使用するインフラストラクチャー認証情報がない場合は、Add credential を選択して作成できます。
リストから既存の namespace を選択するか、作成する新規 namespace の名前を入力します。クラスタープールは、クラスターと同じ namespace に配置する必要はありません。
クラスタープールの RBAC ロールを使用して、既存クラスターセットのロール割り当てを共有する場合は、クラスターセット名を選択します。クラスタープールのクラスターセットは、クラスタープールの作成時にのみ設定できます。クラスタープールの作成後には、クラスタープールまたはクラスタープールのクラスターセットの関連付けを変更できません。クラスタープールから要求したクラスターは、クラスタープールと同じクラスターセットに自動的に追加されます。
注記: cluster admin
の権限がない場合は、クラスターセットを選択する必要があります。この状況でクラスターセットの名前が含まれない場合は、禁止エラーで、クラスターセットの作成要求が拒否されます。選択できるクラスターセットがない場合は、クラスター管理者に連絡してクラスターセットを作成し、clusterset admin
権限を付与してもらいます。
cluster pool size
は、クラスタープールにプロビジョニングするクラスターの数を指定し、クラスタープールの実行回数は、プールが実行を継続し、すぐに使用できるように要求できるクラスターの数を指定します。
この手順は、クラスターを作成する手順と非常に似ています。
プロバイダーに必要な固有の情報は、以下を参照してください。
1.5.16.2. クラスタープールからのクラスターの要求
ClusterClaim
リソースは、クラスタープールからクラスターをチェックアウトするために使用されます。クラスターの稼働中で、クラスタープールで準備できると、要求が完了します。クラスタープールは、クラスタープールに指定された要件を維持するために、クラスタープールに新しい実行中およびハイバネートされたクラスターを自動的に作成します。
注記: クラスタープールから要求されたクラスターが不要になり、破棄されると、リソースは削除されます。クラスターはクラスタープールに戻りません。
必要なアクセス権限: 管理者
1.5.16.2.1. 前提条件
クラスタープールからクラスターを要求する前に、以下を利用意する必要があります。
利用可能なクラスターのある/ないクラスタープール。クラスタープールに利用可能なクラスターがある場合、利用可能なクラスターが要求されます。クラスタープールに利用可能なクラスターがない場合は、要求を満たすためにクラスターが作成されます。クラスタープールの作成方法については、クラスタープールの作成 を参照してください。
1.5.16.2.2. クラスタープールからのクラスターの要求
クラスター要求の作成時に、クラスタープールから新規クラスターを要求します。クラスターが利用可能になると、クラスターはプールからチェックアウトされます。自動インポートを無効にしていない限り、要求されたクラスターはマネージドクラスターの 1 つとして自動的にインポートされます。
以下の手順を実行してクラスターを要求します。
- ナビゲーションメニューから Infrastructure > Clusters をクリックし、Cluster pools タブを選択します。
- クラスターを要求するクラスタープールの名前を見つけ、Claim cluster を選択します。
クラスターが利用可能な場合には、クラスターが要求され、マネージドクラスター タブにすぐに表示されます。利用可能なクラスターがない場合は、休止状態のクラスターの再開や、新しいクラスターのプロビジョニングに数分かかる場合があります。この間、要求のステータスは pending
です。クラスタープールをデプロイメントして、保留中の要求を表示または削除します。
要求されたクラスターは、クラスタープールにあった時に関連付けられたクラスターセットに所属します。要求時には、要求したクラスターのクラスターセットは変更できません。
注記: クラウドプロバイダーの認証情報のプルシークレット、SSH キー、またはベースドメインへの変更は、クラスタープールから請求された既存のクラスターについては、元の認証情報を使用してすでにプロビジョニングされているため、反映されません。コンソールを使用してクラスタープール情報を編集することはできませんが、CLI インターフェイスを使用してその情報を更新することで更新できます。更新された情報を含む認証情報を使用して、新しいクラスタープールを作成することもできます。新しいプールで作成されるクラスターは、新しい認証情報で提供される設定を使用します。
1.5.16.3. クラスタープールリリースイメージの更新
クラスタープールのクラスターが一定期間、休止状態のままになると、クラスターの Red Hat OpenShift Container Platform リリースイメージがバックレベルになる可能性があります。このような場合は、クラスタープールにあるクラスターのリリースイメージのバージョンをアップグレードしてください。
必要なアクセス: 編集
クラスタープールにあるクラスターの OpenShift Container Platform リリースイメージを更新するには、以下の手順を実行します。
注記: この手順では、クラスタープールですでに要求されているクラスタープールからクラスターを更新しません。この手順を完了すると、リリースイメージの更新は、クラスタープールに関連する次のクラスターにのみ適用されます。
- この手順でリリースイメージを更新した後にクラスタープールによって作成されたクラスター。
- クラスタープールで休止状態になっているクラスター。古いリリースイメージを持つ既存の休止状態のクラスターは破棄され、新しいリリースイメージを持つ新しいクラスターがそれらを置き換えます。
- ナビゲーションメニューから Infrastructure > Clusters をクリックします。
- Cluster pools タブを選択します。
- クラスタープール の表で、更新するクラスタープールの名前を見つけます。
- 表の Cluster pools の Options メニューをクリックし、Update release image を選択します。
- このクラスタープールから今後、クラスターの作成に使用する新規リリースイメージを選択します。
クラスタープールのリリースイメージが更新されました。
ヒント: アクション 1 つで複数のクラスターのリリースイメージを更新するには、各クラスタープールのボックスを選択して Actions メニューを使用し、選択したクラスタープールのリリースイメージを更新します。
1.5.16.4. Scaling cluster pools (Technology Preview)
クラスタープールのクラスター数は、クラスタープールサイズのクラスター数を増やしたり、減らしたりして変更できます。
必要なアクセス権限: クラスターの管理者
クラスタープールのクラスター数を変更するには、以下の手順を実行します。
- ナビゲーションメニューから Infrastructure > Clusters をクリックします。
- Cluster pools タブを選択します。
- 変更するクラスタープールの Options メニューで、Scale cluster pool を選択します。
- プールサイズの値を変更します。
- オプションで、実行中のクラスターの数を更新して、要求時にすぐに利用可能なクラスター数を増減できます。
クラスタープールは、新しい値を反映するようにスケーリングされます。
1.5.16.5. クラスタープールの破棄
クラスタープールを作成し、不要になった場合は、そのクラスタープールを破棄できます。
重要: クラスター要求がないクラスタープールのみ破棄できます。
必要なアクセス権限: クラスターの管理者
クラスタープールを破棄するには、以下の手順を実行します。
- ナビゲーションメニューから Infrastructure > Clusters をクリックします。
- Cluster pools タブを選択します。
削除するクラスタープールの Options メニューで、確認ボックスに
confirm
と入力して Destroy を選択します。注記:
- クラスタープールにクラスター要求がある場合、Destroy ボタンは無効になります。
- クラスタープールを含む namespace は削除されません。namespace を削除すると、これらのクラスターのクラスター要求リソースが同じ namespace で作成されるため、クラスタープールから要求されたクラスターが破棄されます。
ヒント: アクション 1 つで複数のクラスタープールを破棄するには、各クラスタープールのボックスを選択して Actions メニューを使用し、選択したクラスタープールを破棄します。
1.5.17. ManagedServiceAccount アドオンの有効化
マルチクラスターエンジン Operator をインストールすると、ManagedServiceAccount
アドオンはデフォルトで無効になります。このコンポーネントを有効にすると、マネージドクラスターでサービスアカウントを作成または削除できます。
必要なアクセス権限: 編集
ManagedServiceAccount
カスタムリソースがハブクラスターの <managed_cluster>
namespace に作成されると、ServiceAccount
がマネージドクラスターに作成されます。
TokenRequest
は、マネージドクラスターの ServiceAccount
を使用して、マネージドクラスターの Kubernetes API サーバーに対して行われます。トークンは、ハブクラスターの <target_managed_cluster>
namespace の Secret
に保存されます。
注記 トークンは期限切れになり、ローテーションされる可能性があります。トークンリクエストの詳細については、TokenRequest を参照してください。
1.5.17.1. 前提条件
- お使いの環境に Red Hat OpenShift Container Platform バージョン 4.12 以降をインストールし、コマンドラインインターフェイス (CLI) でログインしている。
- マルチクラスターエンジン Operator がインストールされている必要がある。
1.5.17.2. ManagedServiceAccount の有効化
ハブクラスターとマネージドクラスターの ManagedServiceAccount
アドオンを有効にするには、次の手順を実行します。
-
ハブクラスターで
ManagedServiceAccount
アドオンを有効にします。詳細は、詳細設定 を参照してください。 ManagedServiceAccount
アドオンをデプロイし、それをターゲットのマネージドクラスターに適用します。次の YAML ファイルを作成し、target_managed_cluster
をManaged-ServiceAccount
アドオンを適用するマネージドクラスターの名前に置き換えます。apiVersion: addon.open-cluster-management.io/v1alpha1 kind: ManagedClusterAddOn metadata: name: managed-serviceaccount namespace: <target_managed_cluster> spec: installNamespace: open-cluster-management-agent-addon
次のコマンドを実行して、ファイルを適用します。
oc apply -f -
これで、マネージドクラスターの
ManagedServiceAccount
プラグインが有効になりました。ManagedServiceAccount
を設定するには、次の手順を参照してください。次の YAML ソースを使用して
ManagedServiceAccount
カスタムリソースを作成します。apiVersion: authentication.open-cluster-management.io/v1alpha1 kind: ManagedServiceAccount metadata: name: <managedserviceaccount_name> namespace: <target_managed_cluster> spec: rotation: {}
-
managed_serviceaccount_name
をManagedServiceAccount
の名前に置き換えます。 -
target_managed_cluster
を、ManagedServiceAccount
を適用するマネージドクラスターの名前に置き換えます。
-
確認するには、
ManagedServiceAccount
オブジェクトのステータスでtokenSecretRef
属性を表示して、シークレット名と namespace を見つけます。アカウントとクラスター名を使用して次のコマンドを実行します。oc get managedserviceaccount <managed_serviceaccount_name> -n <target_managed_cluster> -o yaml
マネージドクラスターで作成された
ServiceAccount
に接続されている取得されたトークンを含むSecret
を表示します。以下のコマンドを実行します。oc get secret <managed_serviceaccount_name> -n <target_managed_cluster> -o yaml
1.5.18. クラスターのライフサイクルの詳細設定
一部のクラスター設定は、インストール中またはインストール後に設定できます。
1.5.18.1. API サーバー証明書のカスタマイズ
マネージドクラスターは、OpenShift Kube API サーバーの外部ロードバランサーとの相互接続を介してハブクラスターと通信します。デフォルトの OpenShift Kube API サーバー証明書は、OpenShift Container Platform のインストール時に内部 Red Hat OpenShift Container Platform クラスター認証局 (CA) によって発行されます。必要に応じて、証明書を追加または変更できます。
API サーバー証明書を変更すると、マネージドクラスターとハブクラスター間の通信に影響を与える可能性があります。製品をインストールする前に名前付き証明書を追加すると、マネージドクラスターがオフライン状態になる可能性がある問題を回避できます。
次のリストには、証明書の更新が必要となる場合の例がいくつか含まれています。
外部ロードバランサーのデフォルトの API サーバー証明書を独自の証明書に置き換える必要がある。OpenShift Container Platform ドキュメントの API サーバー証明書の追加 のガイダンスに従い、ホスト名
api.<cluster_name>.<base_domain>
の名前付き証明書を追加して、外部ロードバランサーのデフォルトの API サーバー証明書を置き換えることができます。証明書を置き換えると、マネージドクラスターの一部がオフライン状態に移行する可能性があります。証明書のアップグレード後にクラスターがオフライン状態になった場合は、Troubleshooting imported clusters offline after certificate change のトラブルシューティング手順に従って問題を解決してください。注記: 製品をインストールする前に名前付き証明書を追加すると、クラスターがオフライン状態に移行するのを回避できます。
外部ロードバランサーの名前付き証明書の有効期限が切れているため、証明書を置き換える必要がある。中間証明書の数に関係なく、古い証明書と新しい証明書の両方が同じルート CA 証明書を共有する場合は、OpenShift Container Platform ドキュメントの API サーバー証明書の追加 のガイダンスに従って、新しい証明書の新しいシークレットを作成できます。次に、ホスト名
api.<cluster_name>.<base_domain>
のサービス証明書参照をAPIServer
カスタムリソース内の新しいシークレットに更新します。それ以外の場合、古い証明書と新しい証明書に異なるルート CA 証明書がある場合は、次の手順を実行して証明書を置き換えます。次の例のような
APIServer
カスタムリソースを見つけます。apiVersion: config.openshift.io/v1 kind: APIServer metadata: name: cluster spec: audit: profile: Default servingCerts: namedCertificates: - names: - api.mycluster.example.com servingCertificate: name: old-cert-secret
次のコマンドを実行して、既存の証明書と新しい証明書の内容を含む新しいシークレットを
openshift-config
namespace に作成します。古い証明書を新しい証明書にコピーします。
cp old.crt combined.crt
新しい証明書の内容を古い証明書のコピーに追加します。
cat new.crt >> combined.crt
結合した証明書を適用してシークレットを作成します。
oc create secret tls combined-certs-secret --cert=combined.crt --key=old.key -n openshift-config
APIServer
リソースを更新して、結合された証明書をservingCertificate
として参照します。apiVersion: config.openshift.io/v1 kind: APIServer metadata: name: cluster spec: audit: profile: Default servingCerts: namedCertificates: - names: - api.mycluster.example.com servingCertificate: name: combined-cert-secret
- 約 15 分後、新しい証明書と古い証明書の両方を含む CA バンドルがマネージドクラスターに伝播されます。
次のコマンドを入力して、新しい証明書情報のみを含む
new-cert-secret
という名前の別のシークレットをopenshift-config
namespace に作成します。oc create secret tls new-cert-secret --cert=new.crt --key=new.key -n openshift-config {code}
new-cert-secret
を参照するようにservingCertificate
の名前を変更して、APIServer
リソースを更新します。リソースは以下の例のようになります。apiVersion: config.openshift.io/v1 kind: APIServer metadata: name: cluster spec: audit: profile: Default servingCerts: namedCertificates: - names: - api.mycluster.example.com servingCertificate: name: new-cert-secret
約 15 分後、古い証明書が CA バンドルから削除され、変更がマネージドクラスターに自動的に伝播されます。
注記: マネージドクラスターは、ホスト名 api.<cluster_name>.<base_domain>
を使用してハブクラスターにアクセスする必要があります。他のホスト名で設定された名前付き証明書は使用できません。
1.5.18.2. ハブクラスターとマネージドクラスター間のプロキシーの設定
マネージドクラスターをマルチクラスターエンジンオペレータハブクラスターに登録するには、マネージドクラスターをマルチクラスターエンジン Operator ハブクラスターにトランスポートする必要があります。マネージドクラスターがマルチクラスターエンジン Operator ハブクラスターに直接アクセスできない場合があります。この例では、マネージドクラスターからの通信が HTTP または HTTPS プロキシーサーバー経由でマルチクラスターエンジン Operator ハブクラスターにアクセスできるようにプロキシー設定を指定します。
たとえば、マルチクラスターエンジン Operator ハブクラスターはパブリッククラウドにあり、マネージドクラスターはファイアウォールの背後にあるプライベートクラウド環境にあります。プライベートクラウドからの通信は、HTTP または HTTPS プロキシーサーバーのみを経由できます。
1.5.18.3. 前提条件
- HTTP トンネルをサポートする HTTP または HTTPS プロキシーサーバーが実行されている。(例: HTTP connect メソッド)
- HTTP または HTTPS プロキシーサーバーに到達できる管理クラスターがあり、プロキシーサーバーはマルチクラスターエンジン Operator ハブクラスターにアクセスできる。
ハブクラスターとマネージドクラスターとの間でプロキシー設定を指定するには、以下の手順を実行します。
プロキシー設定を使用して
KlusterConfig
リソースを作成します。以下の HTTP プロキシー設定を参照してください。
apiVersion: config.open-cluster-management.io/v1alpha1 kind: KlusterletConfig metadata: name: http-proxy spec: hubKubeAPIServerProxyConfig: httpProxy: "http://<username>:<password>@<ip>:<port>"
以下の HTTPS プロキシー設定を参照してください。
apiVersion: config.open-cluster-management.io/v1alpha1 kind: KlusterletConfig metadata: name: https-proxy spec: hubKubeAPIServerProxyConfig: httpsProxy: "https://<username>:<password>@<ip>:<port>" caBundle: <user-ca-bundle>
注: HTTPS プロキシーサーバーを設定する場合は、CA 証明書が必要です。HTTP プロキシーと HTTPS プロキシーの両方が指定されている場合は、HTTPS プロキシーが使用されます。
マネージドクラスターの作成時に、
KlusterletConfig
リソースを参照するアノテーションを追加して、KlusterletConfig
リソースを選択します。以下の例を参照してください。apiVersion: cluster.open-cluster-management.io/v1 kind: ManagedCluster metadata: annotations: agent.open-cluster-management.io/klusterlet-config: <klusterlet-config-name> name:<managed-cluster-name> spec: hubAcceptsClient: true leaseDurationSeconds: 60
注: マルチクラスターエンジンの operator コンソールで操作する場合は、YAML ビューを切り替えて
ManagedCluster
リソースにアノテーションを追加する必要がある場合があります。
1.5.18.4. ハブクラスターとマネージドクラスター間のプロキシーの無効化
開発が変更された場合は、HTTP または HTTPS プロキシーを無効にする必要がある場合があります。
-
ManagedCluster
リソースに移動します。 -
アノテーション
agent.open-cluster-management.io/klusterlet-config
を削除します。
1.5.18.5. オプション: 特定のノードで実行するように klusterlet を設定する
Red Hat Advanced Cluster Management for Kubernetes を使用してクラスターを作成する場合、マネージドクラスターの nodeSelector
および tolerations
アノテーションを設定することで、マネージドクラスター klusterlet を実行するノードを指定できます。これらの設定を構成するには、次の手順を実行します。
- コンソールのクラスターページから、更新するマネージドクラスターを選択します。
YAML コンテンツを表示するには、YAML スイッチを
On
に設定します。注記: YAML エディターは、クラスターをインポートまたは作成するときにのみ使用できます。インポートまたは作成後にマネージドクラスターの YAML 定義を編集するには、OpenShift Container Platform コマンドラインインターフェイスまたは Red Hat Advanced Cluster Management 検索機能を使用する必要があります。
-
nodeSelector
アノテーションをマネージドクラスターの YAML 定義に追加します。このアノテーションのキーは、open-cluster-management/nodeSelector
です。このアノテーションの値は、JSON 形式の文字列マップです。 tolerations
エントリーをマネージドクラスターの YAML 定義に追加します。このアノテーションのキーは、open-cluster-management/tolerations
です。このアノテーションの値は、JSON 形式の toleration リストを表します。結果の YAML は次の例のようになります。apiVersion: cluster.open-cluster-management.io/v1 kind: ManagedCluster metadata: annotations: open-cluster-management/nodeSelector: '{"dedicated":"acm"}' open-cluster-management/tolerations: '[{"key":"dedicated","operator":"Equal","value":"acm","effect":"NoSchedule"}]'
1.5.18.6. 関連情報
1.5.19. マネージメントからのクラスターの削除
マルチクラスターエンジン Operator で作成された OpenShift Container Platform クラスターを管理から削除する場合は、それを デタッチ または 破棄 することができます。クラスターをデタッチするとマネージメントから削除されますが、完全には削除されません。管理する場合には、もう一度インポートし直すことができます。このオプションは、クラスターが Ready 状態にある場合にだけ利用できます。
次の手順により、次のいずれかの状況でクラスターが管理から削除されます。
- すでにクラスターを削除しており、削除したクラスターを Red Hat Advanced Cluster Management から削除したいと考えています。
- クラスターを管理から削除したいが、クラスターを削除していない。
重要:
- クラスターを破棄すると、マネージメントから削除され、クラスターのコンポーネントが削除されます。
マネージドクラスターを接続解除または破棄すると、関連する namespace が自動的に削除されます。この namespace にカスタムリソースを配置しないでください。
1.5.19.1. コンソールを使用したクラスターの削除
ナビゲーションメニューから、Infrastructure > Clusters に移動し、管理から削除するクラスターの横にあるオプションメニューから Destroy cluster または Detach cluster を選択します。
ヒント: 複数のクラスターをデタッチまたは破棄するには、デタッチまたは破棄するクラスターのチェックボックスを選択して、Detach または Destroy を選択します。
注記: local-cluster
と呼ばれる管理対象時にハブクラスターをデタッチしようとすると、disableHubSelfManagement
のデフォルト設定が false
かどうかを確認してください。この設定が原因で、ハブクラスターはデタッチされると、自身を再インポートして管理し、MultiClusterHub
コントローラーが調整されます。ハブクラスターがデタッチプロセスを完了して再インポートするのに時間がかかる場合があります。
プロセスが終了するのを待たずにハブクラスターを再インポートするには、以下のコマンドを実行して multiclusterhub-operator
Pod を再起動して、再インポートの時間を短縮できます。
oc delete po -n open-cluster-management `oc get pod -n open-cluster-management | grep multiclusterhub-operator| cut -d' ' -f1`
ネットワーク接続時のオンラインインストール で説明されているように、disableHubSelfManagement
の値を true
に変更して、自動的にインポートされないようにハブクラスターの値を変更できます。
1.5.19.2. コマンドラインを使用したクラスターの削除
ハブクラスターのコマンドラインを使用してマネージドクラスターをデタッチするには、以下のコマンドを実行します。
oc delete managedcluster $CLUSTER_NAME
切断後にマネージドクラスターを破棄するには、次のコマンドを実行します。
oc delete clusterdeployment <CLUSTER_NAME> -n $CLUSTER_NAME
注記:
-
マネージドクラスターの破壊を防ぐには、
ClusterDeployment
カスタムリソースでspec.preserveOnDelete
パラメーターをtrue
に設定します。 disableHubSelfManagement
のデフォルト設定はfalse
です。false`setting causes the hub cluster, also called `local-cluster
切り離されたときに再インポートして管理し、MultiClusterHub
コントローラーを調整します。切り離しと再インポートのプロセスには数時間かかる場合があり、ハブクラスターが完了するまでに数時間かかる場合があります。プロセスが終了するのを待たずにハブクラスターを再インポートする場合は、以下のコマンドを実行して
multiclusterhub-operator
Pod を再起動して、再インポートの時間を短縮できます。oc delete po -n open-cluster-management `oc get pod -n open-cluster-management | grep multiclusterhub-operator| cut -d' ' -f1`
disableHubSelfManagement
の値をtrue
に指定して、自動的にインポートされないように、ハブクラスターの値を変更できます。ネットワーク接続時のオンラインインストール を参照してください。
1.5.19.3. クラスター削除後の残りのリソースの削除
削除したマネージドクラスターにリソースが残っている場合は、残りのすべてのコンポーネントを削除するための追加の手順が必要になります。これらの追加手順が必要な場合には、以下の例が含まれます。
-
マネージドクラスターは、完全に作成される前にデタッチされ、
klusterlet
などのコンポーネントはマネージドクラスターに残ります。 - マネージドクラスターをデタッチする前に、クラスターを管理していたハブが失われたり、破棄されているため、ハブからマネージドクラスターをデタッチする方法はありません。
- マネージドクラスターは、デタッチ時にオンライン状態ではありませんでした。
これらの状況の 1 つがマネージドクラスターのデタッチの試行に該当する場合は、マネージドクラスターから削除できないリソースがいくつかあります。マネージドクラスターをデタッチするには、以下の手順を実行します。
-
oc
コマンドラインインターフェイスが設定されていることを確認してください。 また、マネージドクラスターに
KUBECONFIG
が設定されていることを確認してください。oc get ns | grep open-cluster-management-agent
を実行すると、2 つの namespace が表示されるはずです。open-cluster-management-agent Active 10m open-cluster-management-agent-addon Active 10m
次のコマンドを使用して、
klusterlet
カスタムリソースを削除します。oc get klusterlet | grep klusterlet | awk '{print $1}' | xargs oc patch klusterlet --type=merge -p '{"metadata":{"finalizers": []}}'
次のコマンドを実行して、残りのリソースを削除します。
oc delete namespaces open-cluster-management-agent open-cluster-management-agent-addon --wait=false oc get crds | grep open-cluster-management.io | awk '{print $1}' | xargs oc delete crds --wait=false oc get crds | grep open-cluster-management.io | awk '{print $1}' | xargs oc patch crds --type=merge -p '{"metadata":{"finalizers": []}}'
次のコマンドを実行して、namespaces と開いているすべてのクラスター管理
crds
の両方が削除されていることを確認します。oc get crds | grep open-cluster-management.io | awk '{print $1}' oc get ns | grep open-cluster-management-agent
1.5.19.4. クラスターの削除後の etcd データベースのデフラグ
マネージドクラスターが多数ある場合は、ハブクラスターの etcd
データベースのサイズに影響を与える可能性があります。OpenShift Container Platform 4.8 では、マネージドクラスターを削除すると、ハブクラスターの etcd
データベースのサイズは自動的に縮小されません。シナリオによっては、etcd
データベースは領域不足になる可能性があります。etcdserver: mvcc: database space exceeded
のエラーが表示されます。このエラーを修正するには、データベース履歴を圧縮し、etcd
データベースのデフラグを実行して etcd
データベースのサイズを縮小します。
注記: OpenShift Container Platform バージョン 4.9 以降では、etcd Operator はディスクを自動的にデフラグし、etcd
履歴を圧縮します。手動による介入は必要ありません。以下の手順は、OpenShift Container Platform 4.8 以前のバージョン向けです。
以下の手順を実行して、ハブクラスターで etcd
履歴を圧縮し、ハブクラスターで etcd
データベースをデフラグします。
1.5.19.4.1. 前提条件
-
OpenShift CLI (
oc
) がインストールされている。 -
cluster-admin
権限を持つユーザーとしてログインしている。
1.5.19.4.2. 手順
etcd
履歴を圧縮します。次に、
etcd
メンバーへのリモートシェルセッションを開きます。$ oc rsh -n openshift-etcd etcd-control-plane-0.example.com etcdctl endpoint status --cluster -w table
以下のコマンドを実行して
etcd
履歴を圧縮します。sh-4.4#etcdctl compact $(etcdctl endpoint status --write-out="json" | egrep -o '"revision":[0-9]*' | egrep -o '[0-9]*' -m1)
出力例
$ compacted revision 158774421
-
Defragmenting
etcd
data で説明されているように、etcd
データベースをデフラグし、NOSPACE
アラームを消去します。