5.3. オフラインモードでのスキャナー定義の更新


スキャナーには、ローカルの脆弱性定義データベースが含まれています。Red Hat Advanced Cluster Security for Kubernetes が通常モード (インターネットに接続されている) で実行されている場合、スキャナーはインターネットから新しい脆弱性定義を取得し、そのデータベースを更新します。

ただし、Red Hat Advanced Cluster Security for Kubernetes をオフラインモードで使用している場合は、スキャナー定義をセントラルにアップロードして手動で更新する必要があります。

Red Hat Advanced Cluster Security for Kubernetes がオフラインモードで実行されている場合、スキャナーはセントラルからの新しい定義をチェックします。新しい定義が利用可能な場合、スキャナーはセントラルから新しい定義をダウンロードし、それらをデフォルトとしてマークしてから、更新された定義を使用してイメージをスキャンします。

オフラインモードで定義を更新するには:

  1. 定義をダウンロードします。
  2. 定義をセントラルにアップロードします。

5.3.1. スキャナー定義のダウンロード

Red Hat Advanced Cluster Security for Kubernetes をオフラインモードで実行している場合は、スキャナーが使用する脆弱性定義データベースをダウンロードしてからセントラルにアップロードできます。

前提条件

  • スキャナー定義をダウンロードするには、インターネットにアクセスできるシステムが必要である。

手順

5.3.2. セントラルへの定義のアップロード

スキャナー定義をセントラルにアップロードするには、API トークンまたは管理者パスワードのいずれかを使用できます。Red Hat は、各トークンに特定のアクセス制御権限が割り当てられているため、実稼働環境で認証トークンを使用することが推奨されます。

5.3.2.1. API トークンを使用してセントラルに定義をアップロードする

API トークンを使用して、スキャナーが使用する脆弱性定義データベースをセントラルにアップロードできます。

前提条件

  • 管理者ロールを持つ API トークンがある。
  • roxctl コマンドラインインターフェイス (CLI) をインストールしておく必要がある。

手順

  1. ROX_API_TOKEN および ROX_CENTRAL_ADDRESS 環境変数を設定します。

    $ export ROX_API_TOKEN=<api_token>
    $ export ROX_CENTRAL_ADDRESS=<address>:<port_number>
  2. 次のコマンドを実行して、定義ファイルをアップロードします。

    $ roxctl scanner upload-db \
      -e "$ROX_CENTRAL_ADDRESS" \
      --scanner-db-file=<compressed_scanner_definitions.zip>
5.3.2.1.1. 関連情報

5.3.2.2. 管理者パスワードを使用してセントラルに定義をアップロードする

Red Hat Advanced Cluster Security for Kubernetes 管理者パスワードを使用して、スキャナーが使用する脆弱性定義データベースをセントラルにアップロードできます。

前提条件

  • 管理者パスワードが必要である。
  • roxctl コマンドラインインターフェイス (CLI) をインストールしておく必要がある。

手順

  1. ROX_CENTRAL_ADDRESS 環境変数を設定します。

    $ export ROX_CENTRAL_ADDRESS=<address>:<port_number>
  2. 次のコマンドを実行して、定義ファイルをアップロードします。

    $ roxctl scanner upload-db \
      -p <your_administrator_password> \
      -e "$ROX_CENTRAL_ADDRESS" \
      --scanner-db-file=<compressed_scanner_definitions.zip>
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