1.2. 新機能および機能拡張
今回のリリースでは、以下のコンポーネントおよび概念に関連する拡張機能が追加されました。
1.2.1. Red Hat Enterprise Linux (RHEL)
- MicroShift は現在、RHEL バージョン 9.2 および 9.3 で動作します。
MicroShift は、crun と Control Group v2 (cgroup v2) を使用します。OpenShift Container Platform 4.14 のデフォルトは Control Group v1 です。Control Group のバージョンが異なっていても、ほとんどのワークロードで顕著な動作の違いがあるとは予想されていません。ワークロードが cgroup ファイルシステムレイアウトに依存している場合は、cgroup v2 と互換性があるように更新しないといけない場合があります。
- cgroup ファイルシステムに依存するサードパーティーの監視およびセキュリティーエージェントを実行している場合は、エージェントを cgroup v2 をサポートするバージョンに更新します。
- Pod とコンテナーを監視するためのスタンドアロン DaemonSet として cAdvisor を実行する場合は、v0.43.0 以降に更新します。
- JDK を使用して Java アプリケーションをデプロイする場合は、cgroup v2 を完全にサポートする JDK 11.0.16 以降または JDK 15 以降を使用していることを確認してください。
1.2.2. 更新
このリリースでは、マイナーリリースとパッチリリースの両方の更新がサポートされています。
1.2.2.1. 4.14 以降でサポート対象の更新
次のリストに更新の詳細を示します。
- MicroShift は、自動システムロールバック機能と自動バックアップおよび復元機能を備えた RHEL for Edge システムでインプレース更新を提供します。
- RHEL などの OSTree 以外のシステム上の RPM の更新もサポートされます。
- MicroShift 4.13 以前など、プレビューバージョンからの更新はサポートされていません。
1.2.3. インストール
1.2.3.1. 認証局バンドルの ostree イメージへの追加
イメージの作成に使用するブループリントに別の信頼できる認証局 (CA) を追加することで、Red Hat Enterprise Linux for Edge (RHEL for Edge) rpm-ostree
イメージに追加の信頼できる認証局 (CA) を含めることができるようになりました。イメージレジストリーからイメージをプルする際に、操作可能な追加の CA を設定する方法は、ostree イメージへの認証局バンドルの追加 を参照し てください。
1.2.4. インストール後の設定
このリリースでは、設定オプションが変更されました。
1.2.4.1. 設定オプションの変更
-
カスタム YAML のファイル配置は
、/etc/microshift/
ディレクトリーのみになりました。$HOME/.microshift/
ディレクトリーは使用されなくなりました。 -
clusterNetwork
フィールドの形式が、cidr
フィールドを含む構造リストから CIDR 値を含む文字列リストに変更されました。 -
advertiseAddress
フィールドが追加されました。
詳細は、設定ツールの使用 を参照して ください。
1.2.5. ストレージ
1.2.5.1. 保存されたデータを最新のストレージバージョンに更新する
このリリースでは、MicroShift に組み込まれた Migrator コントローラーを使用して、保存されたデータを最新のストレージバージョンに更新します。カスタムリソース (CR) を再作成しなくても、データを更新できます。詳細は 、Kube Storage Version Migrator を使用したストレージの移行 を 参照してください。
1.2.5.2. ボリュームスナップショットの使用
このリリースでは、クラスター管理者は CSI ボリュームスナップショットを使用して次のタスクを完了できます。
- 既存の永続ボリューム要求 (PVC) のスナップショットを作成します。
- ボリュームスナップショットを安全な場所にバックアップします。
- ボリュームスナップショットを別の PVC として復元します。
- 既存のボリュームスナップショットを削除します。
詳細は、ボリュームスナップショットの使用 を 参照してください。
1.2.6. バックアップおよび復元
MicroShift データベースをバックアップおよび復元する機能が利用可能になりました。いつでも、サポートされるすべてのシステムで手動でデータをバックアップおよび復元できます。詳細は、MicroShift データのバックアップと復元 を参照してください。
1.2.7. アプリケーションの実行
1.2.7.1. マニフェストパスのオーバーライド
このリリースでは、新しい単一パスを使用するか、複数のファイルに新しい glob パターンを使用することで、デフォルトのマニフェストパスのリストをオーバーライドできます。詳細については、マニフェストパスの失われた オーバーライド を参照してください。