3.4. ライブマイグレーションプロセスの準備


同じ Red Hat Ceph Storage クラスター内にある RBD イメージのデフォルトのライブマイグレーションプロセスを作成できます。rbd migration prepare コマンドでは、rbd create コマンドと同じレイアウトオプションをすべて使用できます。rbd create コマンドでは、イミュータブルイメージのオンディスクレイアウトに変更を加えることができます。ディスク上のレイアウトのみを変更し、元のイメージ名を維持する場合は、migration_target 引数を省略します。ライブマイグレーションを準備する前に、ソースイメージを使用するクライアントをすべて停止する必要があります。読み取り/書き込みモードでイメージが開いている稼働中のクライアントが検出された場合には、prepare の手順は失敗します。prepare 手順が完了したら、新しいターゲットイメージを使用してクライアントを再起動することができます。

注記

ソースイメージを使用してクライアントは再起動できないため、結果は失敗となります。

前提条件

  • 稼働中の Red Hat Ceph Storage クラスターがある。
  • ブロックデバイスプール 2 つ。
  • ブロックデバイスイメージ 1 つ。
注記

クローンされたイメージは、インポート中に暗黙的にフラット化され (--import-only パラメーターを使用)、別の Ceph クラスターに移行されると、ソースクラスター内のすべての親チェーンとの関連付けが解除されます。

手順

  1. オプション: イメージをある Ceph クラスターから別の Ceph クラスターに移行する場合は、両方のクラスターの ceph.confceph.client.admin.keyring を共通ノードにコピーします。これにより、クライアントノードが移行のために両方のクラスターにアクセスできるようになります。

    • クラスター c1 の ceph.conf および ceph.client.admin.keyring を共通のノードにコピーします。

      [root@rbd1-client /]# scp /etc/ceph/ceph.conf root@10.0.67.67:/etc/ceph/c1.conf
      root@10.0.67.67's password:
      ceph.conf
        100%  263     1.2MB/s   00:00
      
      [root@rbd1-client /]# scp /etc/ceph/ceph.client.admin.keyring  root@10.0.67.67:/etc/ceph/c1.keyring
      root@10.0.67.67's password:
      ceph.client.admin.keyring
    • クラスター c2 の ceph.conf および ceph.client.admin.keyring を共通のノードにコピーします。

      [root@rbd2-client]# scp /etc/ceph/ceph.conf root@10.0.67.67:/etc/ceph/c2.conf
      ceph.conf
        100%  261   864.5KB/s   00:00
      
      [root@rbd2-client]# scp /etc/ceph/ceph.client.admin.keyring root@10.0.67.67:/etc/ceph/c2.keyring
      root@10.0.67.67's password:
      ceph.client.admin.keyring
  2. ストレージクラスター内でライブマイグレーションを準備します。

    構文

    rbd migration prepare SOURCE_POOL_NAME/SOURCE_IMAGE_NAME TARGET_POOL_NAME/SOURCE_IMAGE_NAME

    [ceph: root@rbd-client /]# rbd migration prepare sourcepool1/sourceimage1 targetpool1/sourceimage1

    OR

    ソースイメージの名前を変更する場合は、以下のコマンドを実行します。

    構文

    rbd migration prepare SOURCE_POOL_NAME/SOURCE_IMAGE_NAME TARGET_POOL_NAME/NEW_SOURCE_IMAGE_NAME

    [ceph: root@rbd-client /]# rbd migration prepare sourcepool1/sourceimage1 targetpool1/newsourceimage1

    この例では、newsourceimage1 は名前が変更されたソースイメージです。

  3. 次のコマンドを使用すると、ライブマイグレーションプロセスの現在の状態を確認できます。

    構文

    rbd status TARGET_POOL_NAME/SOURCE_IMAGE_NAME

    [ceph: root@rbd-client /]# rbd status targetpool1/sourceimage1
    Watchers: none
    Migration:
    source: sourcepool1/sourceimage1 (adb429cb769a)
    destination: targetpool2/testimage1 (add299966c63)
    state: prepared

    重要

    移行プロセスで、ソースイメージは RBD ゴミ箱に移動され、誤用を回避します。

    [ceph: root@rbd-client /]# rbd info sourceimage1
    rbd: error opening image sourceimage1: (2) No such file or directory

    [ceph: root@rbd-client /]# rbd trash ls --all sourcepool1
    adb429cb769a sourceimage1

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