第2章 Data Grid クロスサイトレプリケーション
クロスサイトレプリケーションを使用すると、ある Data Grid クラスターから別の Data Grid クラスターにデータのバックアップを作成できます。
2.1. クロスサイトレプリケーション
異なる場所で実行されている Data Grid クラスターは、相互に検出および通信できます。
サイトは、ローカルで実行中の Data Grid クラスターです。デモンストレーションの目的で、以下の図のように、サイトを地理的に異なる場所にあるデータセンターとして説明します。
LON は、イギリスのロンドンにあるデータセンターです。
NYC は、米国のニューヨーク市にあるデータセンターです。
Data Grid は、2 つ以上のサイトにまたがってグローバルクラスターを形成できます。
たとえば、LON および NYC のバックアップ場所として、サンフランシスコで実行している 3 番目の Data Grid クラスター SFO を設定します。
2.1.1. サイトマスター
サイトマスターは、Data Grid クラスターのノードであり、バックアップの場所から要求を送受信します。
ノードがサイトマスターでない場合は、バックアップ要求をローカルサイトマスターに転送する必要があります。バックアップの場所に要求を送信できるのは、サイトマスターだけです。
最適なパフォーマンスを得るには、すべてのノードをサイトマスターとして設定する必要があります。これにより、クラスター内の各ノードがバックアップ要求をサイトマスターに転送しなくても、リモートサイトに直接バックアップできるため、バックアップ要求の速度が向上します。