第3章 キャッシュストア間のデータの移行


Data Grid は、キャッシュストア間で永続化されたデータを移行するための Java ユーティリティーを提供します。

Data Grid をアップグレードする場合、メジャーバージョン間の機能相違点は、キャッシュストア間の後方互換性を許可しません。StoreMigrator を使用してデータを変換し、ターゲットバージョンとの互換性を持つことができます。

たとえば、Data Grid 8.0 にアップグレードすると、デフォルトのマーシャラーが Protostream に変更になります。以前の Data Grid バージョンでは、キャッシュストアはバイナリー形式を使用し、マーシャリングする変更との互換性がありません。つまり、Data Grid 8.0 は、以前の Data Grid バージョンでキャッシュストアから読み込むことができません。

他の場合は、Data Grid のバージョンが、JDBC Mixed および Binary ストアなどのキャッシュストア実装を非推奨または削除します。このような場合は、StoreMigrator を使用して異なるキャッシュストア実装に変換できます。

3.1. キャッシュストアマイグレーター

Data Grid は、最新の Data Grid キャッシュストア実装のデータを再作成する CLI migrate store コマンドを提供します。

ストアマイグレーターは、以前のバージョンの Data Grid のキャッシュストアをソースとして取得し、キャッシュストアの実装をターゲットとして使用します。

ストアマイグレーターを実行すると、EmbeddedCacheManager インターフェイスを使用して定義したキャッシュストアタイプでターゲットキャッシュが作成されます。ストアマイグレーターは、ソースストアからメモリーにエントリーをロードし、それらをターゲットキャッシュに配置します。

ストアマイグレーターを使用すると、あるタイプのキャッシュストアから別のストアにデータを移行することもできます。たとえば、JDBC 文字列ベースのキャッシュストアから、SIFS キャッシュストアに移行できます。

重要

ストアマイグレーターは、セグメント化されたキャッシュストアから以下へはデータを移行できません。

  • 非セグメント化されたキャッシュストア。
  • セグメント数が異なるセグメント化されたキャッシュストア。
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