第1章 Directory Server のバックアップ
Directory Server のバックアップには、次のファイルが含まれます。
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データベースのインデックス化された属性が含まれる LDIF ファイル
dse_index.ldif
-
インスタンスの設定属性が含まれる LDIF ファイル
dse_instance.ldif
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データベースで定義されたインデックスの
.db
ファイルが含まれる、各バックエンドのディレクトリー (userRoot
など) -
トランザクションログファイル
log.*
-
データベースのバージョンファイル
DBVERSION
Directory Server は個別のデータベースのバックアップをサポートしない点に注意してください。
設定などの他の重要なファイルのバックアップに関する詳細は、設定ファイル、証明書データベース、およびカスタムスキーマファイルのバックアップ を参照してください。
バックアップとは対照的に、Directory Server からのデータのエクスポート で説明されているようにデータをエクスポートできます。エクスポート機能を使用して、サブツリーなどの特定のデータをサーバーから LDIF 形式でエクスポートします。
1.1. インスタンスの実行中にコマンドラインを使用した全データベースのバックアップ
実行中の Directory Server インスタンスのデータベースをすべてバックアップするには、dsconf backup create
コマンドを使用します。
Directory Server は、データベースをオンラインバックアップから復元する際に変更ログを消去します。したがって、オンラインバックアップを使用する場合は、データベースの復元後にレプリカを再初期化する必要があります。再初期化を回避するには、オフラインバックアップを使用します。
前提条件
dirsrv
ユーザーに、バックアップ先ディレクトリーの書き込みパーミッションがある。Directory Server はデフォルトで独自のプライベートディレクトリーを使用することに注意してください。その結果、PrivateTmp systemd ディレクティブを無効にしない限り、ディレクトリー
/var/tmp/
、/tmp/
、および/root/
の下のバックアップとエクスポートは失敗します。- Directory Server インスタンスが実行している。
手順
すべてのデータベースをバックアップします。
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow dsconf -D "cn=Directory Manager" ldap://server.example.com backup create
# dsconf -D "cn=Directory Manager" ldap://server.example.com backup create The backup create task has finished successfully
デフォルトでは、
dsconf
は、バックアップを/var/lib/dirsrv/slapd-instance_name/bak/
ディレクトリーのinstance_name-YYYY_MM_DD_hh_mm_ss
というサブディレクトリーに保存します。別の場所を指定するには、コマンドにディレクトリー名を追加します。-
バックアップ中の問題について、
/var/log/dirsrv/slapd-instance_name/errors
ログを検索します。
関連情報
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データのバックアップに使用できる追加の設定をすべて表示するには、
dsconf ldap://server.example.com backup create --help
コマンドの出力を参照してください。 - 設定ファイル、証明書データベース、およびカスタムスキーマファイルのバックアップ
- インスタンスの実行中にコマンドラインを使用した全データベースの復元
- Directory Server からのデータのエクスポート