第6章 ストレージ
iprutils パッケージには、ipr
SCSI ストレージデバイスドライバーによりサポートされている SCSI デバイスを管理、設定するユーティリティが備わっています。iprutils パッケージは、IBM POWER7 の新しい 6 GB SAS アダプターに対して SAS VRAID 機能をサポートするよう更新されました。
Red Hat Enterprise Linux 6.2 では、MD の RAID 機能が テクノロジープレビュー として LVM に追加されました。利用可能な基本機能は、RAID 論理ボリュームの作成、表示、名前変更、削除です。自動化されたフォールトトレランスはまだ利用できません。
--type <segtype>
引数を指定することで、RAID 論理ボリュームを作成できます。以下に数例を示します。
- RAID1 アレイ (LVM の
mirror
セグメントタイプとは異なる RAID1 の実装) を作成します。~]#
lvcreate --type raid1 -m 1 -L 1G -n my_lv my_vg
- RAID5 アレイ (3 つのストライプ + 1 つの暗黙のパリティ) を作成します。
~]#
lvcreate --type raid5 -i 3 -L 1G -n my_lv my_vg
- RAID6 アレイ (3 つのストライプ + 2 つの暗黙のパリティ) を作成します。
~]#
lvcreate --type raid6 -i 3 -L 1G -n my_lv my_vg
iSER イニシエーターとターゲットは完全にサポートされるようになりました。Red Hat Enterprise Linux は、InfiniBand を使用する実稼働環境、高スループットと低レイテンシが重要な要件となる環境の iSCSI イニシエーターとストレージサーバーとして機能できます。
LVM デバイスは、アクティベートとアクティベート解除をする時間が以前と比べて短くなりました。これは多くの LVM 設定と関わる高密度環境と関連しています。この例として、それぞれが 1 つ以上の論理ボリュームを使用する数百もの仮想ゲストをサポートするホストがあります。