第3章 クラスタリング
クラスターノードに DLM を必要とするリソースが含まれている場合、PCS クラスターの停止操作が正常に完了するようになりました
pcs cluster stop --all を実行して、すべてのノードでクラスターを停止すると、gfs2 やクラスター化された論理ボリュームなどの Distributed Lock Manager (DLM)を必要とするリソースが停止し、シャットダウン前にクォーラムが失われることがあります。その結果、stop 操作が応答しなくなっていました。今回の更新で、Pacemaker がそのノードを停止した後にのみ、pcs cluster stop --all がすべてのノードで cman サービスを停止します。その結果、すべてのリソースが停止している間にクォーラムが維持され、操作を正常に完了できるようになります。(BZ#1322595、BZ#1353738)
rgmanager デーモンは、クォーラムが回復したときに、存続しているノードでクラスター化されたサービスを正しく起動できるようになりました。
中央処理モードを有効にすると、クォーラムが切断されて回復されると、rgmanager デーモンが、存続しているクラスターノードで機能を停止しました。今回の更新により、クォーラムが再開されると、設定ツリーが再設定されます。その結果、上記のシナリオで、クラスター化されたサービスはクラスターノードで期待どおりに起動します。(BZ#1084053)
rgmanager
から clustat
の開始までの短い時間により rgmanager
のクラッシュが発生しなくなりました。
rgmanager
デーモンが起動してから初期化を完了する前に clustat
ユーティリティーが実行された場合、rgmanager
は予期しない終了に影響を受けました。このバグは修正され、このシナリオで rgmanager
がクラッシュしなくても起動するようになりました。(BZ#1228170)
rgmanager
は、cman
が停止した後、問題なく終了する
rgmanager
デーモンの前に cman
サービスが停止した場合、rgmanager
はクラスターノードで予期せず終了する場合がありました。今回の更新で、上記のシナリオで cpg_lock () 関数が修正され、rgmanager
が正常に終了するようになりました。(BZ#1342825)
クラスターリソース設定の時間関連の値が適切に評価されるようになりました。
以前は、実際の使用の時間関連のリソース値は、特に初期設定の負荷で
cluster.conf
ファイルで設定されている値とは異なる可能性がありました。これにより、rgmanager
デーモンが予期しない動作をする可能性があります。今回の修正により、rgmanager
はリソースとそれぞれの時間関連の値に関して設定されたとおりに動作するようになりました。(BZ#1414139)