1.2. High Availability Add-On とは


High Availability Add-On は、パフォーマンス、高可用性、負荷分散、スケーラビリティー、ファイル共有、対費用効果など、ニーズに応じてさまざまな設定で導入できるソフトウェアコンポーネントの統合セットです。
High Availability Add-On は、以下の主要なコンポーネントから構成されています。
  • クラスターインフラストラクチャー— 設定ファイルの管理、メンバーシップの管理、ロックの管理、フェンス機能など、複数のノードを 1 つのクラスターとして一緒に動作させるための基本的な機能を提供します。
  • 高可用性サービス管理— 1 つのクラスターノードが動作不能になった場合、そのノードから別のノードへのサービスのフェイルオーバーを提供します。
  • クラスター管理ツール— High Availability Add-On のセットアップ、設定および管理を行うための設定および管理ツール。これらのツールは、クラスターインフラストラクチャーのコンポーネント、高可用性およびサービス管理のコンポーネントおよびストレージで使用されます。

注記

現時点で完全対応しているのは単一サイトのクラスターのみになります。物理的に離れた複数のサイトに散在するクラスターについては正式には対応していません。複数サイトのクラスターについては Red Hat のセールス担当者またはサポート担当者にご相談ください。
以下のコンポーネントで、High Availability Add-On を補足することができます。
  • Red Hat GFS2 (Global File System 2) — Resilient Storage Add-On の一部で、High Availability Add-On で使用するクラスターファイルシステムを提供します。ストレージがあたかも各クラスターノードにローカルに接続されているかのように、複数ノードにブロックレベルでストレージを共有させることができるようになります。GFS2 クラスターファイルシステムを使用する場合はクラスターインフラストラクチャーが必要になります。
  • CLVM (Cluster Logical Volume Manager) — Resilient Storage Add-On の一部で、クラスターストレージのボリューム管理を提供します。CLVM に対応させる場合にもクラスターインフラストラクチャーが必要になります。
  • Load Balancer Add-On — IP 負荷分散のためルーティングを行うソフトウェアです。Load Balancer Add-On は、仮想サーバー群の背後にある実サーバーにクライアント要求を均等に分配する 2 台 1 組の冗長な仮想サーバーで実行されます。
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