4.7. GCC Toolset コンテナーイメージの使用
GCC Toolset 13 コンテナーイメージ のみ がサポートされています。以前のバージョンの GCC Toolset コンテナーイメージが非推奨になりました。
GCC Toolset 13 コンポーネントは、GCC Toolset 13 Toolchain コンテナーイメージで利用できます。
GCC Toolset コンテナーイメージは rhel8
ベースイメージに基づいており、RHEL 8 でサポートされるすべてのアーキテクチャーで使用できます。
- AMD アーキテクチャーおよび Intel 64 ビットアーキテクチャー
- 64 ビット ARM アーキテクチャー
- IBM Power Systems (リトルエンディアン)
- 64 ビット IBM Z
4.7.1. GCC Toolset コンテナーイメージの内容
GCC Toolset 13 コンテナーイメージで提供されるツールバージョンは、GCC Toolset 13 のコンポーネントバージョン と同じです。
GCC Toolset 13 Toolchain のコンテンツ
rhel8/gcc-toolset-13-toolchain
イメージには、GCC コンパイラー、GDB デバッガー、その他の開発関連ツールが含まれます。コンテナーイメージは、以下のコンポーネントで設定されています。
コンポーネント | パッケージ |
---|---|
| gcc-toolset-13-gcc |
| gcc-toolset-13-gcc-c++ |
| gcc-toolset-13-gcc-gfortran |
| gcc-toolset-13-gdb |
4.7.2. GCC Toolset コンテナーイメージへのアクセスおよび実行
次のセクションでは、GCC Toolset コンテナーイメージにアクセスして実行する方法を説明します。
前提条件
- Podman がインストールされている。
手順
カスタマーポータルの認証情報を使用して Red Hat コンテナーレジストリー にアクセスします。
$ podman login registry.redhat.io Username: username Password: ********
root で適切なコマンドを実行して、必要なコンテナーイメージをプルします。
# podman pull registry.redhat.io/rhel8/gcc-toolset-13-toolchain
注記RHEL 8.1 以降のバージョンでは、root 以外のユーザーで、コンテナーを使用するようにシステムを設定できます。詳細は、ルートレスコンテナーのセットアップ を参照してください。
オプション: ローカルシステム上のコンテナーイメージをすべてリスト表示するコマンドを実行して、プルが成功したことを確認します。
# podman images
コンテナーで bash シェルを起動して、コンテナーを実行します。
# podman run -it image_name /bin/bash
-i
オプションは対話式のセッションを作成します。このオプションを指定しないと、シェルが開き、即座に終了します。-t
オプションは端末セッションを開きます。このオプションがないと、シェルに何も入力できません。
関連情報
- RHEL 8 での Linux コンテナーの構築、実行、および管理
- Red Hat ブログ記事:Understanding root in a container
- Red Hat コンテナーレジストリーのエントリー: GCC Toolset コンテナーイメージ
4.7.3. 例: GCC Toolset 13 Toolchain コンテナーイメージの使用
この例では、GCC Toolset 13 Toolchain コンテナーイメージを取得して使用を開始する方法を示します。
前提条件
- Podman がインストールされている。
手順
カスタマーポータルの認証情報を使用して Red Hat コンテナーレジストリーにアクセスします。
$ podman login registry.redhat.io Username: username Password: ********
root でコンテナーイメージをプルします。
# podman pull registry.redhat.io/rhel8/gcc-toolset-13-toolchain
root で対話式シェルを使用してコンテナーイメージを起動します。
# podman run -it registry.redhat.io/rhel8/gcc-toolset-13-toolchain /bin/bash
GCC Toolset ツールを想定どおりに実行します。たとえば、
gcc
コンパイラーのバージョンを確認するには、次のコマンドを実行します。bash-4.4$ gcc -v ... gcc version 13.1.1 20231102 (Red Hat 13.1.1-4) (GCC)
コンテナーで提供されるパッケージのリストを表示するには、以下を実行します。
bash-4.4$ rpm -qa