1.9. 高度なインストール起動オプション
本セクションでは、高度なインストール起動オプションを説明します。
- inst.kexec
再起動を実行する代わりに、インストールの最後に
kexec
システムコールを実行します。inst.kexec
オプションは、新しいシステムを即座に読み込み、BIOS またはファームウェアが通常実行するハードウェアの初期化を回避します。重要このオプションは非推奨になっており、テクノロジープレビューとしてのみ利用できます。テクノロジープレビュー機能に対する Red Hat のサポート範囲の詳細は、テクノロジープレビュー機能のサポート範囲 を参照してください。
kexec
を使用すると、通常はシステムの完全な再起動時にクリアされるデバイスレジスタがデータでいっぱいになる可能性があります。これにより、特定のデバイスドライバーに問題が発生する可能性があります。- inst.multilib
multilib パッケージ用にシステムを設定して、64 ビット AMD64 または Intel 64 システムに 32 ビットパッケージをインストールできるようにします。通常、AMD64 または Intel 64 システムでは、このアーキテクチャー専用となるパッケージ (x86_64 の印が付いている) と、全アーキテクチャー用のパッケージ (noarch の印が付いている) がインストールされます。
inst.multilib
起動オプションを使用すると、32 ビットの AMD または Intel システム用のパッケージ (i686 の印が付いている) が自動的にインストールされます。これは、
%packages
セクションで直接指定されているパッケージにのみ適用されます。パッケージが依存関係としてインストールされている場合は、正確に指定した依存関係のみがインストールされます。たとえば、glibc
パッケージに依存するbash
パッケージをインストールする場合、bash
パッケージは複数のバリアントでインストールされますが、glibc
パッケージは bash パッケージが必要とするバリアントにのみインストールされます。- selinux=0
インストールプログラムおよびインストールされたシステムでの SELinux の使用を無効にします。デフォルトでは、SELinux はインストールプログラムでは permissive モードで動作し、インストールされたシステムでは enforcing モードで動作します。
注記inst.selinux=0 と selinux=0 のオプションは同じではありません。* inst.selinux= 0: は、インストールプログラムでのみ SELinux を無効にします。* selinux=0: インストールプログラムおよびインストールされたシステムでの SELinux の使用を無効にします。SELinux を無効にすると、イベントがログに記録されなくなります。
- inst.nonibftiscsiboot
- iSCSI ブートファームウェアテーブル (iBFT) で設定されていない iSCSI デバイスにブートローダーを配置します。