1.2. Apache HTTP Server への主な変更点
RHEL 9 は、Apache HTTP Server のバージョン 2.4.48 を提供します。RHEL 8 に同梱されるバージョン 2.4.37 からの変更には、以下が含まれます。
Apache HTTP Server Control Interface (
apachectl
):-
apachectl status
出力では、systemctl
ページャーが無効になりました。 -
追加の引数を渡すと警告が表示される代わりに、
apachectl
コマンドが失敗するようになりました。 -
apachectl graceful-stop
がすぐに戻るようになりました。 -
apachectl configtest
コマンドが、SELinux コンテキストを変更せずに、httpd -t
コマンドを実行するようになりました。 -
RHEL の
apachectl(8)
man ページで、アップストリームのapachectl
との相違点が完全に説明されるようになりました。
-
Apache eXtenSion ツール (
apxs
):-
/usr/bin/apxs
コマンドは、httpd
パッケージのビルド時に適用されたコンパイラーの最適化フラグを使用または公開しなくなりました。/usr/lib64/httpd/build/vendor-apxs
コマンドを使用して、httpd
のビルドに使用されるのと同じコンパイラーフラグを適用できるようになりました。vendor-apxs
コマンドを使用するには、最初にredhat-rpm-config
パッケージをインストールする必要があります。
-
Apache モジュール:
-
mod_lua
モジュールが、別のパッケージで提供されるようになりました。 -
Apache HTTP サーバーで使用するために PHP に提供されている
mod_php
モジュールは削除されました。RHEL 8 以降、PHP スクリプトはデフォルトで FastCGI Process Manager (php-fpm
) を使用して実行されます。詳細は、Apache HTTP サーバーでの PHP の使用を 参照してください。
-
設定構文の変更
-
mod_access_compat
が提供する非推奨のAllow
ディレクティブでは、コメント (#
文字) が暗黙的に無視される代わりにシンタックスエラーを発生するようになりました。
-
その他の変更:
- カーネルスレッド ID は、エラーログメッセージで直接使用されるようになり、精度と簡潔性が向上しました。
- 多くのマイナーな機能強化とバグ修正
- モジュール作成者は、いくつかの新しいインターフェイスを利用できます。
RHEL 8 以降、httpd
モジュール API に後方互換性のない変更はありません。
Apache HTTP Server 2.4 は、この Apache HTTP Server 2.4 の初期バージョンです。これは、RPM パッケージとして簡単にインストールできます。