2.4. ストレージ要件
S/4HANA のインストール用に作成されたディレクトリーは、以下のルールに従って共有ストレージに配置する必要があります。
2.4.1. インスタンス固有のディレクトリー
各ノードのクラスターによってマウントできる ASCS および ERS インスタンス用に、個別の SAN LUN または NFS エクスポートが必要です。
たとえば、以下に示すように、ASCS インスタンスと ERS インスタンスはそれぞれ、インスタンス固有のディレクトリーが対応するノードに存在する必要があります。
-
ASCS node:
/usr/sap/SID/ASCS<Ins#>
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ERS ノード:
/usr/sap/SID/ERS<Ins#>
両方のノード:
/hana/
- 注記: システムレプリケーションがあるため、/hana/ディレクトリーはローカルであり、各ノードで共有されません。
注記: アプリケーションサーバーの場合、アプリケーションサーバーインスタンスが実行されるノードで次のディレクトリーを使用できるようにする必要があります。
-
App Server Node(s) (D<Ins#>):
/usr/sap/SID/D<Ins#>
インスタンスディレクトリーに SAN LUN を使用する場合、お客様は HA-LVM を使用して、インスタンスディレクトリーを一度に 1 つのノードにのみマウントできるようにする必要があります。
NFS エクスポートを使用する場合、Azure NetApp Files や Amazon EFS などの NFS ファイルサーバー上の同じディレクトリーツリーにディレクトリーが作成されている場合は、Filesystem リソースを設定するときにオプション force_unmount=safe を使用する必要があります。このオプションにより、クラスターは、エクスポートが作成されたディレクトリーツリーで実行されているすべてのプロセスを停止するのではなく、特定の NFS エクスポートで実行されているプロセスのみを停止するようになります。