第1章 OpenShift AI Self-Managed のアップグレードの概要
クラスター管理者は、Red Hat OpenShift AI Operator の自動アップグレードまたは手動アップグレードを設定できます。
非接続環境の OpenShift クラスターで OpenShift AI をセルフマネージドソフトウェアとしてアップグレードする方法は、非接続環境での OpenShift AI Self-Managed のアップグレード を参照してください。
これまで、OpenShift AI のデータサイエンスパイプラインは KubeFlow Pipelines v1 をベースにしていました。データサイエンスパイプラインは現在、異なるワークフローエンジンを使用する KubeFlow Pipelines v2 をベースにしています。OpenShift AI では、デフォルトで Data Science Pipelines 2.0 が有効化され、デプロイされます。
OpenShift AI 2.16 以降、Data Science Pipelines 1.0 リソースは OpenShift AI によってサポートまたは管理されなくなりました。OpenShift AI 2.16 以降にアップグレードすると、Data Science Pipelines 1.0 ベースのパイプラインの詳細を、ダッシュボードまたは KFP API サーバーからデプロイ、表示、または編集できなくなります。現在 data science pipelines を使用している場合は、Data Science Pipelines 2.0 に移行する準備ができるまで、OpenShift AI 2.16 以降にアップグレードしないでください。
OpenShift AI は、既存の Data Science Pipelines 1.0 インスタンスを 2.0 に自動的に移行しません。OpenShift AI 2.16 以降にアップグレードする場合は、既存の Data Science Pipelines 1.0 インスタンスを手動で移行し、ワークベンチを更新する必要があります。詳細は、Data Science Pipelines 2.0 への移行 を参照してください。
Data Science Pipelines 2.0 には、Argo Workflows のインストールが含まれています。Red Hat は、この Argo Workflows インストールの、お客様による直接使用をサポートしていません。Data Science Pipelines を備えた OpenShift AI 2.9 以降にアップグレードするには、クラスターに Argo Workflows が個別にインストールされていないことを確認してください。
- 自動アップグレードを設定した場合は、Red Hat OpenShift AI Operator の新しいバージョンが利用可能になると、Operator Lifecycle Manager (OLM) は人的介入なしで Operator の実行中のインスタンスを自動的に更新します。
手動アップグレードを設定する場合は、Red Hat OpenShift AI Operator の新しいバージョンが利用可能になると、OLM が更新要求を作成します。
クラスター管理者は、更新リクエストを手動で承認して、Operator を新しいバージョンに更新する必要があります。保留中の Operator アップグレードの承認に関する詳細は、保留中の Operator アップグレードの手動による承認 を参照してください。
デフォルトでは、Red Hat OpenShift AI Operator は順次更新プロセスに従います。つまり、現在のバージョンとアップグレード先のバージョンの間にマイナーバージョンが複数ある場合、Operator Lifecycle Manager (OLM) は Operator を最終的なターゲットバージョンにアップグレードする前に、各マイナーバージョンにアップグレードします。自動アップグレードを設定すると、OLM は人的介入なしで Operator を利用可能な最新バージョンに自動的にアップグレードします。手動アップグレードを設定する場合は、クラスター管理者が現在のバージョンと最終ターゲットバージョン間の各連続更新を手動で承認する必要があります。
OpenShift AI Self-Managed のリリースタイプとサポートされているバージョンの詳細は、Red Hat OpenShift AI Self-Managed ライフサイクル を参照してください。
- OpenShift AI をアップグレードするには、OpenShift AI のアップグレードの要件 を満たしている必要があります。
- OpenShift AI でアクセラレーターを使用する前に、インスタンスに関連付けられたハードウェアプロファイルが必要です。OpenShift インスタンスにアクセラレーターがある場合、そのハードウェアプロファイルはアップグレード後も保持されます。アクセラレーターの詳細は、アクセラレーターの使用 を参照してください。
ノートブックイメージはアップグレード中にイメージストリームに統合され、その後 OpenShift AI ダッシュボードに表示されます。
注記ノートブックのイメージは外部で構築されます。これらは四半期ごとに変更される事前に構築されたイメージであり、OpenShift AI のアップグレードごとに変更されるわけではありません。