5.12. fuse-overlayfs の設定
デフォルトでは、Universal Developer Image (UDI) には、ワークスペース内でコンテナーイメージをビルドおよびプッシュするために使用できる Podman と Buildah が含まれています。ただし、UDI の Podman と Buildah は、コピーオンライトのサポートを提供しない vfs ストレージドライバーを使用するように設定されています。より効率的なイメージ管理を行うには、ルートレス環境でコピーオンライトをサポートする fuse-overlayfs ストレージドライバーを使用します。
OpenShift バージョン 4.15 より前のワークスペースで fuse-overlayfs を有効にするには、管理者はまず 「OpenShift バージョン 4.15 より前のバージョンへのアクセスを有効にする」 の手順でクラスター上の /dev/fuse アクセスを有効にする必要があります。
OpenShift バージョン 4.15 以降では、/dev/fuse デバイスがデフォルトで使用できるため、これは必要ありません。リリースノート を参照してください。
/dev/fuse アクセスを有効にした後、fuse-overlayfs は次の 2 つの方法で有効にできます。
- クラスター内のすべてのユーザーワークスペースの場合、「すべてのワークスペースで fuse-overlayfs を有効にする」 を参照してください。
- 特定のユーザーに属するワークスペースの場合、https://access.redhat.com/documentation/ja-jp/red_hat_openshift_dev_spaces/3.22/html-single/user_guide/index#end-user-guide:using-the-fuse-overlay-storage-driver を参照してください。
5.12.1. OpenShift バージョン 4.15 より前のバージョンへのアクセスを有効にする リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
fuse-overlayfs を使用するには、まず /dev/fuse をワークスペースコンテナーからアクセスできるようにする必要があります。
OpenShift バージョン 4.15 以降では、/dev/fuse デバイスがデフォルトで使用できるため、この手順は必要ありません。リリースノート を参照してください。
OpenShift クラスター上で MachineConfig リソースを作成することは、クラスターに高度なシステムレベルの変更を加えることになるため、潜在的に危険なタスクです。
詳細および考えられるリスクは、MachineConfig のドキュメント を参照してください。
前提条件
-
使用しているオペレーティングシステムに Butane ツール (
butane) がインストールされている。 -
宛先 OpenShift クラスターへの管理権限を持つアクティブな
ocセッション。CLI のスタートガイド を参照してください。
手順
OpenShift クラスターのタイプ (シングルノードクラスター、または個別のコントロールプレーンとワーカーノードを持つマルチノードクラスター) に基づいて環境変数を設定します。
シングルノードクラスターの場合は、次のように設定します。
NODE_ROLE=master
$ NODE_ROLE=masterCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow マルチノードクラスターの場合は、次のように設定します。
NODE_ROLE=worker
$ NODE_ROLE=workerCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow
OpenShift Butane 設定バージョンの環境変数を設定します。この変数は、OpenShift クラスターのメジャーバージョンとマイナーバージョンです。たとえば、
4.12.0、4.13.0、または4.14.0です。VERSION=4.12.0
$ VERSION=4.12.0Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow NODE_ROLEノードに99-podman-fuseという名前のドロップイン CRI-O 設定ファイルを作成するMachineConfigリソースを作成します。この設定ファイルにより、特定の Pod が/dev/fuseデバイスにアクセスできるようになります。Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow MachineConfigリソースを適用した後、変更が適用されると、workerロールを持つ各ノードのスケジュール設定が一時的に無効になります。ノードのステータスを表示します。oc get nodes
$ oc get nodesCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 出力例:
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow workerロールを持つすべてのノードのステータスがReadyになると、次のアノテーションを持つすべての Pod で/dev/fuseが利用できるようになります。io.openshift.podman-fuse: '' io.kubernetes.cri-o.Devices: /dev/fuse
io.openshift.podman-fuse: '' io.kubernetes.cri-o.Devices: /dev/fuseCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow
検証手順
workerロールを持つノードの名前を取得します。oc get nodes
$ oc get nodesCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow ワーカーノードへの
oc debugセッションを開きます。oc debug node/<nodename>
$ oc debug node/<nodename>Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 99-podman-fuseという名前の新しい CRI-O 設定ファイルが存在することを確認します。stat /host/etc/crio/crio.conf.d/99-podman-fuse
sh-4.4# stat /host/etc/crio/crio.conf.d/99-podman-fuseCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow
5.12.1.1. ワークスペース内で Podman と Buildah への fuse-overlayfs の使用 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
ユーザーは、https://access.redhat.com/documentation/ja-jp/red_hat_openshift_dev_spaces/3.22/html-single/user_guide/index#end-user-guide:using-the-fuse-overlay-storage-driver に従って、既存のワークスペースを更新し、Podman および Buildah 用の fuse-overlayfs ストレージドライバーを使用できます。
5.12.2. すべてのワークスペースで fuse-overlayfs を有効にする リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
前提条件
- 「OpenShift バージョン 4.15 より前のバージョンへのアクセスを有効にする」 セクションを完了した。これは、OpenShift バージョン 4.15 以降には必要ありません。
-
宛先 OpenShift クラスターへの管理権限を持つアクティブな
ocセッション。CLI のスタートガイド を参照してください。
手順
すべてのユーザーワークスペースに
storage.confファイルをマウントする ConfigMap を作成します。Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 警告この ConfigMap を作成すると、実行中のすべてのワークスペースが再起動します。
CheCluster カスタムリソースの
spec.devEnvironments.workspacesPodAnnotationsフィールドに必要なアノテーションを設定します。Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 注記4.15 より前のバージョンの OpenShift では、
io.openshift.podman-fuse: ""アノテーションも必要です。
検証手順
ワークスペースを起動し、ストレージドライバーが
overlayであることを確認します。podman info | grep overlay
$ podman info | grep overlayCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 出力例:
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 注記既存のワークスペースで、次のエラーが発生する可能性があります。
ERRO[0000] User-selected graph driver "overlay" overwritten by graph driver "vfs" from database - delete libpod local files ("/home/user/.local/share/containers/storage") to resolve. May prevent use of images created by other toolsERRO[0000] User-selected graph driver "overlay" overwritten by graph driver "vfs" from database - delete libpod local files ("/home/user/.local/share/containers/storage") to resolve. May prevent use of images created by other toolsCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow この場合、エラーメッセージに記載されているように libpod ローカルファイルを削除します。