第1章 OpenShift Pipelines のインストール
以下では、クラスター管理者を対象に、Red Hat OpenShift Pipelines Operator の OpenShift Container Platform クラスターへのインストールプロセスについて説明します。
前提条件
-
cluster-admin
パーミッションを持つアカウントを使用して OpenShift Container Platform クラスターにアクセスできる。 -
oc
CLI がインストールされている。 -
OpenShift Pipelines (
tkn
) CLI がローカルシステムにインストールされている。 - クラスターで Marketplace 機能 が有効になっているか、Red Hat Operator カタログソースが手動で設定されている。
Windows ノードと Linux ノードの両方が含まれるクラスターでは、Red Hat OpenShift Pipelines は Linux ノードでのみ実行できます。
1.1. Web コンソールでの Red Hat OpenShift Pipelines Operator のインストール リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
OpenShift Container Platform OperatorHub にリスト表示されている Operator を使用して Red Hat OpenShift Pipelines をインストールできます。Red Hat OpenShift Pipelines Operator をインストールする際に、パイプラインの設定に必要なカスタムリソース (CR) が Operator と共に自動的にインストールされます。
デフォルトの Operator カスタムリソース定義 (CRD) の config.operator.tekton.dev
が tektonconfigs.operator.tekton.dev
に置き換えられました。さらに Operator は、個別に管理される OpenShift Pipelines コンポーネントに追加の CRD (tektonpipelines.operator.tekton.dev
、tektontriggers.operator.tekton.dev
および tektonaddons.operator.tekton.dev
) を提供します。
OpenShift Pipelines がクラスターにすでにインストールされている場合、既存のインストールはシームレスにアップグレードされます。Operator は必要に応じて、クラスターの config.operator.tekton.dev
のインスタンスを tektonconfigs.operator.tekton.dev
のインスタンスと、その他の CRD の追加オブジェクトに置き換えます。
既存のインストールを手動で変更した場合 (resource name - cluster
フィールドに変更を加えて config.operator.tekton.dev
CRD インスタンスのターゲット namespace を変更する場合など)、アップグレードパスはスムーズではありません。このような場合は、インストールをアンインストールして Red Hat OpenShift Pipelines Operator を再インストールするワークフローが推奨されます。
Red Hat OpenShift Pipelines Operator では、TektonConfig
カスタムリソース (CR) の一部としてプロファイルを指定することで、インストールするコンポーネントを選択するオプションが提供されるようになりました。TektonConfig
CR は Operator のインストール時に自動的にインストールされます。サポートされるプロファイルは以下のとおりです。
- Lite: Tekton パイプラインのみをインストールします。
- 基本: Tekton Pipelines、Tekton Triggers、および Tekton Chains をインストールします。
-
All:
TektonConfig
CR のインストール時に使用されるデフォルトプロファイルです。このプロファイルは、Tekton Pipelines、Tekton Triggers、Tekton Chains、Pipelines as Code、Tekton Addons を含むすべての Tekton コンポーネントをインストールします。Tekton Addons には、ClusterTasks
、ClusterTriggerBindings
、ConsoleCLIDownload
、ConsoleQuickStart
、およびConsoleYAMLSample
リソースが含まれています。
手順
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Web コンソールの Administrator パースペクティブで、Operators
OperatorHub に移動します。 -
Filter by keyword ボックスを使用して、カタログで
Red Hat OpenShift Pipelines
Operator を検索します。Red Hat OpenShift Pipelines Operator タイルをクリックします。 - Red Hat OpenShift Pipelines Operator ページで Operator についての簡単な説明を参照してください。Install をクリックします。
Install Operator ページで以下を行います。
-
Installation Mode で All namespaces on the cluster (default) を選択します。このモードは、デフォルトの
openshift-operators
namespace に Operator をインストールします。これにより、Operator はクラスター内のすべての namespace を監視し、これらの namespace に対して利用可能になります。 - Approval Strategy で Automatic を選択します。これにより、Operator への今後のアップグレードは Operator Lifecycle Manager (OLM) によって自動的に処理されます。Manual 承認ストラテジーを選択すると、OLM は更新要求を作成します。クラスター管理者は、Operator を新規バージョンに更新できるように OLM 更新要求を手動で承認する必要があります。
Update Channel を選択します。
-
latest
チャネルにより、Red Hat OpenShift Pipelines Operator の最新の stable バージョンがインストール可能になります。これは、Red Hat OpenShift Pipelines Operator のインストールに使用する現在のデフォルトチャネルです。 Red Hat OpenShift Pipelines Operator の特定のバージョンをインストールする場合、クラスター管理者は対応する
pipelines-<version>
チャネルを使用できます。たとえば、Red Hat OpenShift Pipelines Operator バージョン1.8.x
をインストールするには、pipelines-1.8
チャネルを使用できます。注記OpenShift Container Platform 4.11 以降、Red Hat OpenShift Pipelines Operator をインストールおよびアップグレードするための
preview
およびstable
チャネルは利用できません。ただし、OpenShift Container Platform 4.10 以前のバージョンでは、preview
およびstable
チャンネルを使用して Operator をインストールおよびアップグレードできます。
-
-
Installation Mode で All namespaces on the cluster (default) を選択します。このモードは、デフォルトの
Install をクリックします。Operator が Installed Operators ページにリスト表示されます。
注記Operator は
openshift-operators
namespace に自動的にインストールされます。Status が Succeeded Up to date に設定され、Red Hat OpenShift Pipelines Operator のインストールが正常に行われたことを確認します。
警告他のコンポーネントのインストールが進行中の場合でも、成功ステータスが Succeeded Up to date として表示される場合があります。したがって、ターミナルで手動でインストールを確認することが重要です。
Red Hat OpenShift Pipelines Operator のすべてのコンポーネントが正常にインストールされたことを確認します。ターミナルでクラスターにログインし、次のコマンドを実行します。
oc get tektonconfig config
$ oc get tektonconfig config
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 出力例
NAME VERSION READY REASON config 1.14.0 True
NAME VERSION READY REASON config 1.14.0 True
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow READY 条件が True の場合、Operator とそのコンポーネントは正常にインストールされています。
さらに、次のコマンドを実行して、コンポーネントのバージョンを確認します。
oc get tektonpipeline,tektontrigger,tektonchain,tektonaddon,pac
$ oc get tektonpipeline,tektontrigger,tektonchain,tektonaddon,pac
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