2.7. コンテナーイメージの変更
Red Hat は、Red Hat Container Catalog (registry.redhat.io
) で、事前にビルドされたコンテナーイメージを提供しています。これらのイメージを修正して、さらにレイヤーを追加することができます。これは、認定済みのサードパーティードライバーの RPM をコンテナーに追加する場合に役立ちます。
修正された OpenStack Platform コンテナーイメージが継続的にサポートされるには、修正後のイメージが Red Hat コンテナーのサポートポリシー を順守することを確認してください。
最新の openstack-keystone
イメージをカスタマイズする方法を、以下の例で説明します。ただし、これらの手順は、他のイメージにも適用することができます。
手順
編集するイメージをプルします。たとえば、
openstack-keystone
イメージの場合には、以下のコマンドを実行します。$ sudo docker pull registry.redhat.io/rhosp13/openstack-keystone:latest
元のイメージで、デフォルトのユーザーを確認します。たとえば、
openstack-keystone
イメージの場合には、以下のコマンドを実行します。$ sudo docker run -it registry.redhat.io/rhosp13/openstack-keystone:latest whoami root
注記openstack-keystone
イメージは、root
をデフォルトユーザーとして使用します。その他のイメージは、特定のユーザーを使用します。たとえば、openstack-glance-api
はデフォルトユーザーにglance
を使用します。Dockerfile
を作成して、既存のコンテナーイメージ上に追加のレイヤーを構築します。Container Catalog から最新の OpenStack Identity (keystone) イメージをプルして、カスタムの RPM ファイルをイメージにインストールする例を以下に示します。FROM registry.redhat.io/rhosp13/openstack-keystone MAINTAINER Acme LABEL name="rhosp13/openstack-keystone-acme" vendor="Acme" version="2.1" release="1" # switch to root and install a custom RPM, etc. USER root COPY custom.rpm /tmp RUN rpm -ivh /tmp/custom.rpm # switch the container back to the default user USER root
新規イメージをビルドして、タグ付けします。たとえば、
/home/stack/keystone
ディレクトリーに保管されたローカルのDockerfile
でビルドして、アンダークラウドのローカルレジストリーにタグ付けするには、以下のコマンドを実行します。$ docker build /home/stack/keystone -t "192.168.24.1:8787/rhosp13/openstack-keystone-acme:rev1"
編集が終わったイメージをアンダークラウドのローカルレジストリーにプッシュします。
$ docker push 192.168.24.1:8787/rhosp13/openstack-keystone-acme:rev1
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オーバークラウドコンテナーイメージの環境ファイル (通常は
overcloud_images.yaml
) を編集して、カスタムのコンテナーイメージを使用するための適切なパラメーターを変更します。
Container Catalog は、コンテナーイメージに完全なソフトウェアスタックを組み込んでパブリッシュします。更新およびセキュリティー問題の修正を含むコンテナーイメージを Container Catalog がリリースする際には、既存のカスタムコンテナーには、それらの更新は 含まれない ので、カタログからのイメージを使用して再ビルドする必要があります。