第2章 オールインワン Red Hat OpenStack Platform 環境の概要
このセクションでは、シンプルな単一ノードの Red Hat OpenStack Platform 環境をインストール、設定、およびデプロイする方法について説明します。このシナリオでは、既存のアンダークラウドとの依存関係はありません。その代わりに、インストーラーはインラインの heat-all インスタンスを実行してデプロイプロセスのブートストラップを行い、選択した heat テンプレートをローカルマシンで実行可能な Ansible Playbook に変換します。
基本的なテストおよび開発用に、オールインワンのインストールを使用します。オールインワンのインストールは、Red Hat OpenStack Platform を初めて使用する場合やテスト環境を構築する場合には適していますが、複雑な操作を実行する場合は、プロダクションレベルのスケーリングに対応したクラウドをデプロイする必要があります。
ワークフロー
シンプルな単一ノードの Red Hat OpenStack Platform 環境をインストール、設定、およびデプロイするには、以下に示す基本ワークフローのタスクを完了します。
- 環境を準備する。
- オールインワン環境用のパッケージをインストールします。
- オールインワン環境を設定します。
- オールインワン環境をデプロイします。
オールインワンインストールのメリット
- コンポーザブルサービス
- 事前定義済みのロール
- 凝縮された単一ノード環境
- コンテナーでフットプリントの小さなインストーラーを実行し、Ansible Playbook を生成するために使用できる Playbook
設定
試験的にロールおよびサービスを設定する場合は、8章カスタムロールおよびカスタムサービスの使用 および 「コア heat テンプレート」 を参照してください。
コンポーザブルロール
カスタムのコンポーザブルロールを作成し、それぞれのロールに特定のサービスをデプロイできます。
Ansible
このインストールでは、デプロイメントコマンドにより Ansible Playbooks が自動的に適用されます。デプロイコマンドの設定により、他の環境で使用できる Ansible Playbook の出力も可能です。たとえば、オールインワンのインストールでテストを完了し、検証済みの Ansible Playbook を他の環境に適用できます。