第2章 組織
Red Hat Satellite は、各配備を系統別に準備した入れ物に区分することができます。この入れ物 (つまり 組織) を活用してシステムの用途や所有権、および配備されているコンテンツ別に分けて保守を行うことができます。
Red Hat Network Satellite ひとつで複数の 組織 の作成と管理に対応しています。異なるグループのシステム群、コンテンツ、およびサブスクリプションなどを区分することができます。本章では、複数の組織の作成と管理に関する基本的な概念および作業について要約しています。
組織 の Web インターフェースでは、管理者による複数の Satellite 組織の表示、作成、および管理が可能です。Satellite の管理者は異なる組織を横断してソフトウェアやシステムのエンタイトルメントを割り当てることができます。また、任意の組織によるシステム管理作業へのアクセス権を制御することもできます。
新しい組織を作成してその組織用の管理者やエンタイトルメントの割り当てを行うのが Satellite 管理者です。担当する組織のグループ、システム、およびユーザーの割り当てを行うのが組織の管理者です。こうした分担を行うことにより、組織単位の管理作業は他の組織に影響を与えることなくその組織の管理者で行うことができるようになります。
組織 のページには、Satellite 全体での組織一覧が表示され、各組織に割り当てられたユーザー数とシステム数も表示されます。組織 のページには、組織間で確立している「信頼」がある場合には 信頼 のページも備わっています。
2.1. 組織の作成 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
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- 新規の組織を作成するには、
の順でをクリックします。 - 所定のテキストボックスに組織名を入力します。この名前は、3 〜 128 文字にしてください。
- 以下のような情報を入力して組織の管理者を作成します。
- 組織管理者用の 希望のログイン を 5 〜 64 文字の長さで入力します。組織管理者のアカウント名にはその組織の管理ログイン名と一致する、わかりやすい名前にすることをお勧めします。
- 希望のパスワード を作成しそのパスワードの 確認 を行います。
- 組織管理者の Email アドレスを入力します。
- 組織管理者の 名前 と 姓 を記入します。
新規の組織が作成されると、組織 のページの一覧に新規の組織が表示されます。
Satellite 管理者の方には、
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の組織管理者アカウントを Satellite 管理用に確保しておくことをお勧めします。必要が生じた場合、組織へのログインが可能になります。
重要
Red Hat Network Satellite に PAM 認証が設定されている場合は、新しい組織の主要な組織管理者アカウントに PAM アカウントを使用するのは避けてください。代わりに、組織管理者用に Satellite ローカルのアカウントを作成し、Satellite ログイン用の PAM 認証アカウントは別途あまり特権を持たせずに確保します。間違った操作を行ってしまう可能性が高いため、この方法によりユーザーが上位の権限を持ったアカウントで Red Hat Network Satellite にログインしないようにします。