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ロードバランサーを使用した Capsule の設定

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Red Hat Satellite 6.12

Capsule Server 間での負荷分散

Red Hat Satellite Documentation Team

概要

このガイドでは、ロードバランサーを使用して Capsule Server 間で負荷を分散するように Red Hat Satellite を設定する方法について説明します。

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第1章 ロードバランシングソリューションのアーキテクチャー

Satellite Server がロードバランサーを使用して複数の Capsule Server 間でクライアント要求とネットワーク負荷を分散するように設定できます。このように設定すると、Capsule Server の全体的なパフォーマンスが向上します。

本書では、ロードバランシングを使用できるように Satellite Server と Capsule Server を準備する方法を概説し、負荷分散型のセットアップで、クライアントを登録する方法やロードバランサーを設定する方法についてガイドラインを提供します。

負荷分散の設定は、以下のコンポーネントで設定されます。

  • Satellite Server
  • Capsule Server 2 台以上
  • ロードバランサー 1 つ
  • クライアント複数台

図1.1 Satellite ロードバランシングソリューションのアーキテクチャー

ロードバランシングソリューションのアーキテクチャー

負荷分散型の設定では、予定されたメンテナンスや予定外のメンテナンスで、Capsule Server が 1 台停止しても、ほぼすべての Capsule 機能は想定どおりに動作し続けます。ロードバランサーは、以下のサービスおよび機能と連携します。

  • subscription-manager での登録
  • yum リポジトリーでのコンテンツ管理
  • オプション: Puppet
注記

負荷分散の設定では、ロードバランサーは上記のサービスと機能に対してのみ負荷を分散します。プロビジョニングや virt-who などの他のサービスが個別の Capsule で実行されている場合は、ロードバランサーではなく Capsule から直接アクセスする必要があります。

Puppet の制限の管理

Puppet 認証局 (CA) の管理では、負荷分散型の設定における証明書署名をサポートしていません。Puppet CA では、シリアル番号カウンターや CRL などの証明書情報がファイルシステムに保存されます。複数の書き込みプロセスで同一のデータを使用しようとすると、データが破損する可能性があります。

Puppet のこの制限を管理するには、次の手順を実行します。

  1. Capsule Server 1 台 (通常、ロードバランシング用に Capsule Server を設定する最初のシステム) に Puppet 証明書署名を設定します。
  2. ロードバランサー上のポート 8141 に CA 要求を送信するようにクライアントを設定します。
  3. Puppet 証明書に署名するために Capsule Server を設定したシステムで、ポート 8141 からポート 8140 に CA 要求をリダイレクトするようにロードバランサーを設定します。

第2章 ロードバランシングに関する考慮事項

複数の Capsule Server 間で負荷を分散すると、1 つの Capsule が単一障害点になることを防ぎます。ロードバランサーを使用するように Capsule を設定すると、予定および予定外のシステム停止に適応できるので、可用性および応答性が向上します。

ロードバランシングを設定する場合は、次のガイドラインを考慮します。

  • Puppet を使用する場合、Puppet 証明書署名は、設定する最初の Capsule に割り当てられます。最初の Capsule が停止していると、クライアントは Puppet コンテンツを取得できません。
  • このソリューションでは、すべての Capsule で 1 つの状態を維持するために Pacemaker または他の同様の HA ツールを使用しません。問題をトラブルシュートするには、ロードバランサーを使用せずに Capsule ごとに問題を再現します。

ロードバランシングに必要な追加メンテナンス

ロードバランサーを使用するように Capsule を設定すると、環境が複雑になり、新たなメンテナンスが必要になります。

ロードバランシングには、次の追加手順が必要です。

  • すべての Capsule に同じコンテンツビューがあることを確認し、すべての Capsule を同一のコンテンツビューバージョンに同期する必要があります。
  • 各 Capsule を順にアップグレードする必要があります。
  • 設定した Capsule ごとに定期的にバックアップする必要があります。

ロードバランシング設定の Capsule Server のアップグレード

Capsule Servers 6.11 から 6.12 にアップグレードするには、Red Hat Satellite のアップグレードおよび更新Capsule Server のアップグレード の手順を実行します。ロードバランシング設定の Capsule Server では、他に必要な手順はありません。

第3章 ロードバランシング用に Capsule Server を設定するための前提条件

Capsule Server をロードバランシング用に設定するには、Capsule Server のインストール に記載の以下の手順を実行します。Satellite には、既存の Capsule Server をロードバランシング用に設定するサポートはありません。

第4章 Capsule Server のロードバランシング用の設定

この章では、ロードバランシング用に Capsule Server を設定する方法を概説します。お使いの Satellite Server の設定に合わせて、次のいずれかのセクションに進んでください。

作成する Katello 証明書には、Capsule Server ごとに異なるファイル名を使用します。たとえば、Capsule Server FQDN を使用して証明書アーカイブファイルに名前を付けます。

4.1. デフォルト SSL 証明書を使用する Capsule Server のロードバランシング用の設定 (Puppet を使用しない)

次のセクションでは、Puppet を使用せず、デフォルト SSL 証明書を使用する Capsule Server をロードバランシング用に設定する方法を説明します。この手順は、ロードバランシング用に設定する Capsule Server ごとに実行します。

手順

  1. Satellite Server で、Capsule Server の Katello 証明書を生成します。

    # capsule-certs-generate \
    --certs-tar "/root/capsule.example.com-certs.tar" \
    --foreman-proxy-cname loadbalancer.example.com \
    --foreman-proxy-fqdn capsule.example.com

    capsule-certs-generate コマンドの出力である satellite-installer コマンド例のコピーを保持し、Capsule Server 証明書をインストールします。

  2. 証明書アーカイブファイルを Satellite Server から Capsule Server にコピーします。

    # scp /root/capsule.example.com-certs.tar root@capsule.example.com:/root/capsule.example.com-certs.tar
  3. capsule-certs-generate コマンドの出力から取得する satellite-installer コマンドに次のオプションを追加します。

    --certs-cname "loadbalancer.example.com" \
    --enable-foreman-proxy-plugin-remote-execution-script
  4. Capsule Server で、satellite-installer コマンドを入力します。

    # satellite-installer --scenario capsule \
    --certs-cname "loadbalancer.example.com" \
    --certs-tar-file "capsule.example.com-certs.tar" \
    --enable-foreman-proxy-plugin-remote-execution-script \
    --foreman-proxy-foreman-base-url "https://satellite.example.com" \
    --foreman-proxy-oauth-consumer-key "oauth key" \
    --foreman-proxy-oauth-consumer-secret "oauth secret" \
    --foreman-proxy-register-in-foreman "true" \
    --foreman-proxy-trusted-hosts "satellite.example.com" \
    --foreman-proxy-trusted-hosts "capsule.example.com"

4.2. デフォルト SSL 証明書を使用する Capsule Server のロードバランシング用の設定 (Puppet を使用する)

次のセクションでは、Puppet を使用し、デフォルト SSL 証明書を使用する Capsule Server をロードバランシング用に設定する方法を説明します。

Satellite 設定で Puppet を使用する場合は、次の手順を実行する必要があります。

4.2.1. Puppet 証明書を生成および署名するためのデフォルトの SSL 証明書を使用した Capsule Server の設定

この手順は、ロードバランシング用に設定した他の Capsule Server すべてに、Puppet 証明書を生成して署名するように Capsule Server を設定するシステムにのみ、実行してください。

手順

  1. Satellite Server で、Puppet 証明書を生成し、署名するように Capsule Server を設定するシステムの Katello 証明書を生成します。

    # capsule-certs-generate \
    --certs-tar "/root/capsule-ca.example.com-certs.tar" \
    --foreman-proxy-cname loadbalancer.example.com \
    --foreman-proxy-fqdn capsule-ca.example.com

    capsule-certs-generate コマンドの出力である satellite-installer コマンド例のコピーを保持し、Capsule Server 証明書をインストールします。

  2. 証明書アーカイブファイルを Satellite Server から Capsule Server にコピーします。

    # scp /root/capsule-ca.example.com-certs.tar root@capsule-ca.example.com:capsule-ca.example.com-certs.tar
  3. capsule-certs-generate コマンドの出力から取得する satellite-installer コマンドに次のオプションを追加します。

    --certs-cname "loadbalancer.example.com" \
    --enable-foreman-proxy-plugin-remote-execution-script \
    --foreman-proxy-puppetca "true" \
    --puppet-ca-server "capsule-ca.example.com" \
    --puppet-dns-alt-names "loadbalancer.example.com" \
    --puppet-server-ca "true"
  4. Capsule Server で、satellite-installer コマンドを入力します。

    # satellite-installer --scenario capsule \
    --certs-cname "loadbalancer.example.com" \
    --certs-tar-file "capsule-ca.example.com-certs.tar" \
    --enable-foreman-proxy-plugin-remote-execution-script \
    --enable-puppet \
    --foreman-proxy-foreman-base-url "https://satellite.example.com" \
    --foreman-proxy-oauth-consumer-key "oauth key" \
    --foreman-proxy-oauth-consumer-secret "oauth secret" \
    --foreman-proxy-puppetca "true" \
    --foreman-proxy-register-in-foreman "true" \
    --foreman-proxy-trusted-hosts "satellite.example.com" \
    --foreman-proxy-trusted-hosts "capsule-ca.example.com" \
    --puppet-ca-server "capsule-ca.example.com" \
    --puppet-dns-alt-names "loadbalancer.example.com" \
    --puppet-server true \
    --puppet-server-ca "true" \
    --puppet-server-foreman-url "https://satellite.example.com"
  5. Capsule Server で、Puppet サーバーを停止します。

    # puppet resource service puppetserver ensure=stopped
  6. ロードバランシングを設定する他のすべての Capsule Server に対して Puppet 証明書を生成します。ただし、Puppet 証明書署名を設定する最初のシステムを除きます。

    # puppetserver ca generate \
    --ca-client \
    --certname capsule.example.com \
    --subject-alt-names loadbalancer.example.com

    このコマンドは、Capsule Server が Puppet 証明書に署名するように設定するシステムで、次のファイルを作成します。

    • /etc/puppetlabs/puppet/ssl/certs/capsule.example.com.pem
    • /etc/puppetlabs/puppet/ssl/certs/ca.pem
    • /etc/puppetlabs/puppet/ssl/private_keys/capsule.example.com.pem
    • /etc/puppetlabs/puppet/ssl/public_keys/capsule.example.com.pem
  7. Puppet サーバーを再開します。

    # puppet resource service puppetserver ensure=running

4.2.2. ロードバランシング向けにデフォルトの SSL 証明書を使用した残りの Capsule Server の設定

この手順は、Capsule Server が Puppet 証明書を署名するように設定するシステムを除き、各 Capsule Server で実行します。

手順

  1. Satellite Server で、Capsule Server の Katello 証明書を生成します。

    # capsule-certs-generate \
    --certs-tar "/root/capsule.example.com-certs.tar" \
    --foreman-proxy-cname loadbalancer.example.com \
    --foreman-proxy-fqdn capsule.example.com

    capsule-certs-generate コマンドの出力である satellite-installer コマンド例のコピーを保持し、Capsule Server 証明書をインストールします。

  2. 証明書アーカイブファイルを Satellite Server から Capsule Server にコピーします。

    # scp /root/capsule.example.com-certs.tar root@capsule.example.com:/root/capsule.example.com-certs.tar
  3. Capsule Server で、puppetserver パッケージをインストールします。

    # satellite-maintain packages install puppetserver
  4. Capsule Server で、Puppet 証明書用のディレクトリーを作成します。

    # mkdir -p /etc/puppetlabs/puppet/ssl/certs/ \
    /etc/puppetlabs/puppet/ssl/private_keys/ \
    /etc/puppetlabs/puppet/ssl/public_keys/
  5. Capsule Server で、Capsule Server を設定するシステムから、対象の Capsule Server の Puppet 証明書をコピーして、Puppet 証明書を署名します。

    # scp root@capsule-ca.example.com:/etc/puppetlabs/puppet/ssl/certs/capsule.example.com.pem /etc/puppetlabs/puppet/ssl/certs/capsule.example.com.pem
    # scp root@capsule-ca.example.com:/etc/puppetlabs/puppet/ssl/certs/ca.pem /etc/puppetlabs/puppet/ssl/certs/ca.pem
    # scp root@capsule-ca.example.com:/etc/puppetlabs/puppet/ssl/private_keys/capsule.example.com.pem /etc/puppetlabs/puppet/ssl/private_keys/capsule.example.com.pem
    # scp root@capsule-ca.example.com:/etc/puppetlabs/puppet/ssl/public_keys/capsule.example.com.pem /etc/puppetlabs/puppet/ssl/public_keys/capsule.example.com.pem
  6. Capsule Server で、/etc/puppetlabs/puppet/ssl/ ディレクトリーの所有権をユーザー puppet およびグループ puppet に変更します。

    # chown -R puppet:puppet /etc/puppetlabs/puppet/ssl/
  7. Capsule Server で、/etc/puppetlabs/puppet/ssl/ ディレクトリーの SELinux コンテキストを設定します。

    # restorecon -Rv /etc/puppetlabs/puppet/ssl/
  8. capsule-certs-generate コマンドの出力から取得する satellite-installer コマンドに次のオプションを追加します。

    --certs-cname "loadbalancer.example.com" \
    --enable-foreman-proxy-plugin-remote-execution-script \
    --foreman-proxy-puppetca "false" \
    --puppet-ca-server "capsule-ca.example.com" \
    --puppet-dns-alt-names "loadbalancer.example.com" \
    --puppet-server-ca "false"
  9. Capsule Server で、satellite-installer コマンドを入力します。

    # satellite-installer --scenario capsule \
    --certs-cname "loadbalancer.example.com" \
    --certs-tar-file "capsule.example.com-certs.tar" \
    --enable-foreman-proxy-plugin-remote-execution-script \
    --foreman-proxy-foreman-base-url "https://satellite.example.com" \
    --foreman-proxy-oauth-consumer-key "oauth key" \
    --foreman-proxy-oauth-consumer-secret "oauth secret" \
    --foreman-proxy-puppetca "false" \
    --foreman-proxy-register-in-foreman "true" \
    --foreman-proxy-trusted-hosts "satellite.example.com" \
    --foreman-proxy-trusted-hosts "capsule.example.com" \
    --puppet-ca-server "capsule-ca.example.com" \
    --puppet-dns-alt-names "loadbalancer.example.com" \
    --puppet-server-ca "false" \
    --puppet-server-foreman-url "https://satellite.example.com"

4.3. カスタム SSL 証明書を使用する Capsule Server のロードバランシング用の設定 (Puppet を使用しない)

次のセクションでは、Puppet を使用せず、カスタム SSL 証明書を使用する Capsule Server をロードバランシング用に設定する方法を説明します。

4.3.1. Capsule Server のカスタム SSL 証明書の作成

以下の手順では、Certificate Signing Request (CSR: 証明書署名要求) の設定ファイルを作成して、Subject Alternative Names (SAN: サブジェクトの別名) としてロードバランサーと Capsule Server を追加する方法を説明します。この手順は、ロードバランシング用に設定する Capsule Server ごとに実行します。

手順

  1. Capsule Server で、すべてのソース証明書ファイルを含むディレクトリーを作成し、root ユーザーのみがアクセスできるようにします。

    # mkdir /root/capsule_cert
    # cd /root/capsule_cert
  2. Certificate Signing Request (CSR) を署名する秘密鍵を作成します。

    秘密鍵は暗号化する必要がないことに注意してください。パスワードで保護された秘密鍵を使用する場合は、秘密鍵のパスワードを削除します。

    この Capsule Server の秘密鍵がすでにある場合は、この手順を省略します。

    # openssl genrsa -out /root/capsule_cert/capsule_cert_key.pem 4096
  3. 証明書要求設定ファイルを作成して、次の内容を追加します。

    [ req ]
    default_bits       = 4096
    distinguished_name = req_distinguished_name
    req_extensions     = req_ext
    prompt = no
    
    [ req_distinguished_name ]
    countryName=2 Letter Country Code
    stateOrProvinceName=State or Province Full Name
    localityName=Locality Name
    0.organizationName=Organization Name
    organizationalUnitName=Capsule Organization Unit Name
    commonName=capsule.example.com 1
    emailAddress=Email Address
    
    [ req_ext ]
    #authorityKeyIdentifier=keyid,issuer
    #basicConstraints=CA:FALSE
    keyUsage = digitalSignature, nonRepudiation, keyEncipherment, dataEncipherment
    subjectAltName = @alt_names
    
    [alt_names] 2
    DNS.1 = loadbalancer.example.com
    DNS.2 = capsule.example.com
    1
    証明書の共通名は、Capsule Server の FQDN と一致する必要があります。ロードバランシング用に設定する各 Capsule Server でコマンドを実行するたびに、必ず変更します。ワイルドカードの値 * を設定することもできます。ワイルドカードの値を設定しており、katello-certs-check コマンドを使用する場合には、-t capsule オプションを追加する必要があります。
    2
    [alt_names] で、ロードバランサーの FQDN は DNS.1、Capsule Server の FQDN は DNS.2 として追加します。
  4. SAN 証明書の Certificate Signing Request (CSR) を作成します。

    # openssl req -new \
    -key /root/capsule_cert/capsule_cert_key.pem \ 1
    -config SAN_config.cfg \ 2
    -out /root/capsule_cert/capsule_cert_csr.pem 3
    1
    証明書を署名するために使用される Capsule Server の秘密鍵
    2
    証明書要求の設定ファイル
    3
    Certificate Signing Request ファイル
  5. 証明書要求を認証局に送信します。

    要求を送信する場合は、証明書の有効期限を指定してください。証明書要求を送信する方法は異なるため、推奨される方法について認証局にお問い合わせください。要求への応答で、認証局バンドルと署名済み証明書を別々のファイルで受け取ることになります。

  6. 認証局バンドル、認証局から受け取る Capsule Server の証明書ファイル、Capsule Server の秘密鍵を、Satellite Server にコピーします。
  7. Satellite Server で、Capsule Server 証明書入力ファイルを検証します。

    # katello-certs-check \
    -c /root/capsule_cert/capsule_cert.pem \ 1
    -k /root/capsule_cert/capsule_cert_key.pem \ 2
    -b /root/capsule_cert/ca_cert_bundle.pem 3
    1
    認証局により提供された Capsule Server 証明書ファイル
    2
    証明書の署名に使用した Capsule Server の秘密鍵
    3
    認証局により提供された認証局バンドル

    commonName= をワイルドカードの値 * に設定する場合には、-t capsule オプションを katello-certs-check コマンドに追加する必要があります。

    katello-certs-check コマンドの出力である capsule-certs-generate コマンドの例をメモして、この Capsule Server の認証アーカイブファイルを作成します。

4.3.2. カスタム SSL 証明書を使用する Capsule Server のロードバランシング用の設定 (Puppet を使用しない)

次のセクションでは、Puppet を使用せず、カスタム SSL 証明書を使用する Capsule Server をロードバランシング用に設定する方法を説明します。この手順は、ロードバランシング用に設定する Capsule Server ごとに実行します。

手順

  1. katello-certs-check コマンドの出力から取得する capsule-certs-generate コマンドに次のオプションを追加します。

    --foreman-proxy-cname loadbalancer.example.com
  2. Satellite Server で、capsule-certs-generate コマンドを入力して Capsule 証明書を生成します。

    # capsule-certs-generate \
    --certs-tar /root/capsule_cert/capsule.tar \
    --foreman-proxy-cname loadbalancer.example.com \
    --foreman-proxy-fqdn capsule.example.com \
    --server-ca-cert /root/capsule_cert/ca_cert_bundle.pem \
    --server-cert /root/capsule_cert/capsule.pem \
    --server-key /root/capsule_cert/capsule.pem

    出力からの satellite-installer コマンド例のコピーを保持し、Capsule Server 証明書をインストールします。

  3. 証明書アーカイブファイルを Satellite Server から Capsule Server にコピーします。

    # scp /root/capsule.example.com-certs.tar root@capsule.example.com:capsule.example.com-certs.tar
  4. capsule-certs-generate コマンドの出力から取得する satellite-installer コマンドに次のオプションを追加します。

    --certs-cname "loadbalancer.example.com" \
    --enable-foreman-proxy-plugin-remote-execution-script
  5. Capsule Server で、satellite-installer コマンドを入力します。

    # satellite-installer --scenario capsule \
    --certs-cname "loadbalancer.example.com" \
    --certs-tar-file "capsule.example.com-certs.tar" \
    --enable-foreman-proxy-plugin-remote-execution-script \
    --foreman-proxy-foreman-base-url "https://satellite.example.com" \
    --foreman-proxy-oauth-consumer-key "oauth key" \
    --foreman-proxy-oauth-consumer-secret "oauth secret" \
    --foreman-proxy-register-in-foreman "true" \
    --foreman-proxy-trusted-hosts "satellite.example.com" \
    --foreman-proxy-trusted-hosts "capsule.example.com"

4.4. カスタム SSL 証明書を使用する Capsule Server のロードバランシング用の設定 (Puppet を使用する)

Satellite 設定で Puppet を使用する場合は、次の手順を実行する必要があります。

4.4.1. Capsule Server のカスタム SSL 証明書の作成

以下の手順では、Certificate Signing Request (CSR: 証明書署名要求) の設定ファイルを作成して、Subject Alternative Names (SAN: サブジェクトの別名) としてロードバランサーと Capsule Server を追加する方法を説明します。この手順は、ロードバランシング用に設定する Capsule Server ごとに実行します。

手順

  1. Capsule Server で、すべてのソース証明書ファイルを含むディレクトリーを作成し、root ユーザーのみがアクセスできるようにします。

    # mkdir /root/capsule_cert
    # cd /root/capsule_cert
  2. Certificate Signing Request (CSR) を署名する秘密鍵を作成します。

    秘密鍵は暗号化する必要がないことに注意してください。パスワードで保護された秘密鍵を使用する場合は、秘密鍵のパスワードを削除します。

    この Capsule Server の秘密鍵がすでにある場合は、この手順を省略します。

    # openssl genrsa -out /root/capsule_cert/capsule_cert_key.pem 4096
  3. 証明書要求設定ファイルを作成して、次の内容を追加します。

    [ req ]
    default_bits       = 4096
    distinguished_name = req_distinguished_name
    req_extensions     = req_ext
    prompt = no
    
    [ req_distinguished_name ]
    countryName=2 Letter Country Code
    stateOrProvinceName=State or Province Full Name
    localityName=Locality Name
    0.organizationName=Organization Name
    organizationalUnitName=Capsule Organization Unit Name
    commonName=capsule.example.com 1
    emailAddress=Email Address
    
    [ req_ext ]
    #authorityKeyIdentifier=keyid,issuer
    #basicConstraints=CA:FALSE
    keyUsage = digitalSignature, nonRepudiation, keyEncipherment, dataEncipherment
    subjectAltName = @alt_names
    
    [alt_names] 2
    DNS.1 = loadbalancer.example.com
    DNS.2 = capsule.example.com
    1
    証明書の共通名は、Capsule Server の FQDN と一致する必要があります。ロードバランシング用に設定する各 Capsule Server でコマンドを実行するたびに、必ず変更します。ワイルドカードの値 * を設定することもできます。ワイルドカードの値を設定しており、katello-certs-check コマンドを使用する場合には、-t capsule オプションを追加する必要があります。
    2
    [alt_names] で、ロードバランサーの FQDN は DNS.1、Capsule Server の FQDN は DNS.2 として追加します。
  4. SAN 証明書の Certificate Signing Request (CSR) を作成します。

    # openssl req -new \
    -key /root/capsule_cert/capsule_cert_key.pem \ 1
    -config SAN_config.cfg \ 2
    -out /root/capsule_cert/capsule_cert_csr.pem 3
    1
    証明書を署名するために使用される Capsule Server の秘密鍵
    2
    証明書要求の設定ファイル
    3
    Certificate Signing Request ファイル
  5. 証明書要求を認証局に送信します。

    要求を送信する場合は、証明書の有効期限を指定してください。証明書要求を送信する方法は異なるため、推奨される方法について認証局にお問い合わせください。要求への応答で、認証局バンドルと署名済み証明書を別々のファイルで受け取ることになります。

  6. 認証局バンドル、認証局から受け取る Capsule Server の証明書ファイル、Capsule Server の秘密鍵を、Satellite Server にコピーします。
  7. Satellite Server で、Capsule Server 証明書入力ファイルを検証します。

    # katello-certs-check \
    -c /root/capsule_cert/capsule_cert.pem \ 1
    -k /root/capsule_cert/capsule_cert_key.pem \ 2
    -b /root/capsule_cert/ca_cert_bundle.pem 3
    1
    認証局により提供された Capsule Server 証明書ファイル
    2
    証明書の署名に使用した Capsule Server の秘密鍵
    3
    認証局により提供された認証局バンドル

    commonName= をワイルドカードの値 * に設定する場合には、-t capsule オプションを katello-certs-check コマンドに追加する必要があります。

    katello-certs-check コマンドの出力である capsule-certs-generate コマンドの例をメモして、この Capsule Server の認証アーカイブファイルを作成します。

4.4.2. Puppet 証明書を生成および署名するためのカスタム SSL 証明書を使用した Capsule Server の設定

この手順は、ロードバランシング用に設定した他の Capsule Server すべてに、Puppet 証明書を生成するように Capsule Server を設定するシステムにのみ、実行してください。

手順

  1. katello-certs-check コマンドの出力から取得する capsule-certs-generate コマンドに次のオプションを追加します。

    --foreman-proxy-cname loadbalancer.example.com
  2. Satellite Server で、capsule-certs-generate コマンドを入力して Capsule 証明書を生成します。

    # capsule-certs-generate \
    --certs-tar /root/capsule_cert/capsule-ca.tar \
    --foreman-proxy-cname loadbalancer.example.com \
    --foreman-proxy-fqdn capsule-ca.example.com \
    --server-ca-cert /root/capsule_cert/ca_cert_bundle.pem \
    --server-cert /root/capsule_cert/capsule-ca.pem \
    --server-key /root/capsule_cert/capsule-ca.pem

    出力からの satellite-installer コマンド例のコピーを保持し、Capsule Server 証明書をインストールします。

  3. 証明書アーカイブファイルを Satellite Server から Capsule Server にコピーします。
  4. capsule-certs-generate コマンドの出力から取得する satellite-installer コマンドに次のオプションを追加します。

    --enable-foreman-proxy-plugin-remote-execution-script \
    --foreman-proxy-puppetca "true" \
    --puppet-ca-server "capsule-ca.example.com" \
    --puppet-dns-alt-names "loadbalancer.example.com" \
    --puppet-server-ca "true"
  5. Capsule Server で、satellite-installer コマンドを入力します。

    # satellite-installer --scenario capsule \
    --certs-cname "loadbalancer.example.com" \
    --certs-tar-file "certs.tgz" \
    --enable-foreman-proxy-plugin-remote-execution-script \
    --enable-puppet \
    --foreman-proxy-foreman-base-url "https://satellite.example.com" \
    --foreman-proxy-oauth-consumer-key "oauth key" \
    --foreman-proxy-oauth-consumer-secret "oauth secret" \
    --foreman-proxy-puppetca "true" \
    --foreman-proxy-register-in-foreman "true" \
    --foreman-proxy-trusted-hosts "satellite.example.com" \
    --foreman-proxy-trusted-hosts "capsule-ca.example.com" \
    --puppet-ca-server "capsule-ca.example.com" \
    --puppet-dns-alt-names "loadbalancer.example.com" \
    --puppet-server true \
    --puppet-server-ca "true" \
    --puppet-server-foreman-url "https://satellite.example.com"
  6. Capsule Server で、ロードバランシングを設定する他のすべての Capsule に対して Puppet 証明書を生成します。ただし、Puppet 証明書署名を設定する最初のシステムを除きます。

    # puppet cert generate capsule.example.com \
    --dns_alt_names=loadbalancer.example.com

    このコマンドは、Puppet 証明書署名を行う Capsule Server インスタンスに次のファイルを作成します。

    • /etc/puppetlabs/puppet/ssl/certs/ca.pem
    • /etc/puppetlabs/puppet/ssl/certs/capsule.example.com.pem
    • /etc/puppetlabs/puppet/ssl/private_keys/capsule.example.com.pem
    • /etc/puppetlabs/puppet/ssl/public_keys/capsule.example.com.pem

4.4.3. ロードバランシング向けにカスタム SSL 証明書を使用した残りの Capsule Server の設定

この手順は、Puppet 証明書に署名するために Capsule Server を設定するシステムを除き、各 Capsule Server で実行します。

手順

  1. katello-certs-check コマンドの出力から取得する capsule-certs-generate コマンドに次のオプションを追加します。

    --foreman-proxy-cname loadbalancer.example.com
  2. Satellite Server で、capsule-certs-generate コマンドを入力して Capsule 証明書を生成します。

    # capsule-certs-generate \
    --certs-tar /root/capsule_cert/capsule.tar \
    --foreman-proxy-cname loadbalancer.example.com \
    --foreman-proxy-fqdn capsule.example.com \
    --server-ca-cert /root/capsule_cert/ca_cert_bundle.pem \
    --server-cert /root/capsule_cert/capsule.pem \
    --server-key /root/capsule_cert/capsule.pem

    出力からの satellite-installer コマンド例のコピーを保持し、Capsule Server 証明書をインストールします。

  3. 証明書アーカイブファイルを Satellite Server から Capsule Server にコピーします。

    # scp /root/capsule.example.com-certs.tar root@capsule.example.com:capsule.example.com-certs.tar
  4. Capsule Server で、puppetserver パッケージをインストールします。

    # satellite-maintain packages install puppetserver
  5. Capsule Server で、Puppet 証明書用のディレクトリーを作成します。

    # mkdir -p /etc/puppetlabs/puppet/ssl/certs/ \
    /etc/puppetlabs/puppet/ssl/private_keys/ \
    /etc/puppetlabs/puppet/ssl/public_keys/
  6. Capsule Server で、Capsule Server を設定するシステムから、対象の Capsule Server の Puppet 証明書をコピーして、Puppet 証明書を署名します。

    # scp root@capsule-ca.example.com:/etc/puppetlabs/puppet/ssl/certs/capsule.example.com.pem /etc/puppetlabs/puppet/ssl/certs/capsule.example.com.pem
    # scp root@capsule-ca.example.com:/etc/puppetlabs/puppet/ssl/certs/ca.pem /etc/puppetlabs/puppet/ssl/certs/ca.pem
    # scp root@capsule-ca.example.com:/etc/puppetlabs/puppet/ssl/private_keys/capsule.example.com.pem /etc/puppetlabs/puppet/ssl/private_keys/capsule.example.com.pem
    # scp root@capsule-ca.example.com:/etc/puppetlabs/puppet/ssl/public_keys/capsule.example.com.pem /etc/puppetlabs/puppet/ssl/public_keys/capsule.example.com.pem
  7. Capsule Server で、/etc/puppetlabs/puppet/ssl/ ディレクトリーの所有権をユーザー puppet およびグループ puppet に変更します。

    # chown -R puppet:puppet /etc/puppetlabs/puppet/ssl/
  8. Capsule Server で、/etc/puppetlabs/puppet/ssl/ ディレクトリーの SELinux コンテキストを設定します。

    # restorecon -Rv /etc/puppetlabs/puppet/ssl/
  9. capsule-certs-generate コマンドの出力から取得する satellite-installer コマンドに次のオプションを追加します。

    --certs-cname "loadbalancer.example.com" \
    --enable-foreman-proxy-plugin-remote-execution-script \
    --foreman-proxy-puppetca "false" \
    --puppet-ca-server "capsule-ca.example.com" \
    --puppet-dns-alt-names "loadbalancer.example.com" \
    --puppet-server-ca "false"
  10. Capsule Server で、satellite-installer コマンドを入力します。

    # satellite-installer --scenario capsule \
    --certs-cname "loadbalancer.example.com" \
    --certs-tar-file "capsule.example.com-certs.tar" \
    --enable-foreman-proxy-plugin-remote-execution-script \
    --foreman-proxy-foreman-base-url "https://satellite.example.com" \
    --foreman-proxy-oauth-consumer-key "oauth key" \
    --foreman-proxy-oauth-consumer-secret "oauth secret" \
    --foreman-proxy-puppetca "false" \
    --foreman-proxy-register-in-foreman "true" \
    --foreman-proxy-trusted-hosts "satellite.example.com" \
    --foreman-proxy-trusted-hosts "capsule.example.com" \
    --puppet-ca-server "capsule-ca.example.com" \
    --puppet-dns-alt-names "loadbalancer.example.com" \
    --puppet-server-ca "false" \
    --puppet-server-foreman-url "https://satellite.example.com"

第5章 ロードバランサーのインストール

以下の例は、Red Hat Enterprise Linux 8 サーバーを使用して HAProxy ロードバランサーを設定するための一般的なガイダンスを提供します。ただし、適切なロードバランシングソフトウェアソリューションをインストールして、TCP 転送をサポートすることができます。

手順

  1. HAProxy をインストールします。

    # dnf install haproxy
  2. semanage ツールが含まれる、次のパッケージをインストールします。

    # dnf install policycoreutils-python-utils
  3. SELinux で HAProxy がどのポートでもバインドできるように設定します。

    # semanage boolean --modify --on haproxy_connect_any
  4. 表5.1「ロードバランサー用のポート設定」 の説明に従って、ポートのネットワーク負荷を分散するようにロードバランサーを設定します。たとえば、HAProxy のポートを設定するには、/etc/haproxy/haproxy.cfg ファイルを表に合わせて編集します。詳細は、Red Hat ナレッジベースConfiguration example for haproxy.cfg for HAProxy load balancer with Satellite 6 を参照してください。

    表5.1 ロードバランサー用のポート設定
    サービスポートモードバランスモード宛先

    HTTP

    80

    TCP

    roundrobin

    すべての Capsule Server のポート 80

    HTTPS および RHSM

    443

    TCP

    source

    すべての Capsule Server のポート 443

    AMQP

    5647

    TCP

    roundrobin

    全 Capsule Server のポート 5647

    Puppet (オプション)

    8140

    TCP

    roundrobin

    すべての Capsule Server のポート 8140

    PuppetCA (オプション)

    8141

    TCP

    roundrobin

    Puppet 証明書に署名するように Capsule Server を設定するシステムだけのポート 8140

    SmartProxy (OpenScap のオプション)

    9090

    TCP

    roundrobin

    すべての Capsule Server のポート 9090

  5. SSL オフロードを無効にして、クライアント側の SSL 証明書がバックエンドサーバーにパススルーできるようにロードバランサーを設定します。クライアントから Capsule Server への通信はクライアント側の SSL 証明書に依存するので、この設定が必要です。
  6. HAProxy サービスを起動し、有効にします。

    # systemctl enable --now haproxy

第6章 ロードバランシング設定の確認

この手順を使用して、各 Capsule Server のロードバランシング設定を確認します。

手順

  1. Capsule Server のベースオペレーティングシステムをシャットダウンします。
  2. この Capsule に登録されているクライアントでコンテンツまたは Subscription Management 機能が利用できることを確認します。たとえば、クライアントで subscription-manager refresh コマンドを入力します。
  3. Capsule Server のベースオペレーティングシステムを再起動します。

第7章 ロードバランサーへのクライアントの登録

クライアントからのネットワークトラフィックの負荷を分散するには、クライアントをロードバランサーに登録する必要があります。

クライアントを登録するには、次のいずれかの手順を実行します。

7.1. ホスト登録機能を使用したクライアントの登録

ホスト登録機能、Satellite API、または Hammer CLI を使用して、ホストを Satellite に登録できます。

手順

  1. Satellite Web UI で、ホスト > ホストの登録 に移動します。
  2. Generate をクリックして登録コマンドを作成します。
  3. ファイル アイコンをクリックして、コマンドをクリップボードにコピーします。
  4. 登録するホストにログインして、以前に作成したコマンドを実行します。
  5. rhsm.baseurl および server.hostname のサブスクリプションマネージャーの設定を更新します。

    # subscription-manager config \
    --rhsm.baseurl=https://loadbalancer.example.com/pulp/content \
    --server.hostname=loadbalancer.example.com
  6. /etc/yum.repos.d/redhat.repo ファイルをチェックして、適切なリポジトリーが有効であることを確認します。

CLI 手順

  1. Hammer CLI を使用してホスト登録コマンドを生成します。

    # hammer host-registration generate-command \
    --activation-keys "My_Activation_Key"

    ホストが Satellite Server の SSL 証明書を信頼しない場合は、登録コマンドに --insecure フラグを追加して SSL 検証を無効にすることができます。

    # hammer host-registration generate-command \
    --activation-keys "My_Activation_Key" \
    --insecure true
  2. 登録するホストにログインして、以前に作成したコマンドを実行します。
  3. rhsm.baseurl および server.hostname のサブスクリプションマネージャーの設定を更新します。

    # subscription-manager config \
    --rhsm.baseurl=https://loadbalancer.example.com/pulp/content \
    --server.hostname=loadbalancer.example.com
  4. /etc/yum.repos.d/redhat.repo ファイルをチェックして、適切なリポジトリーが有効であることを確認します。

API の手順

  1. Satellite API を使用してホスト登録コマンドを生成します。

    # curl -X POST https://satellite.example.com/api/registration_commands \
    --user "My_User_Name" \
    -H 'Content-Type: application/json' \
    -d '{ "registration_command": { "activation_keys": ["My_Activation_Key_1, My_Activation_Key_2"] }}'

    ホストが Satellite Server の SSL 証明書を信頼しない場合は、登録コマンドに --insecure フラグを追加して SSL 検証を無効にすることができます。

    # curl -X POST https://satellite.example.com/api/registration_commands \
    --user "My_User_Name" \
    -H 'Content-Type: application/json' \
    -d '{ "registration_command": { "activation_keys": ["My_Activation_Key_1, My_Activation_Key_2"], "insecure": true }}'

    アクティベーションキーを使用すると、その環境を簡単に指定できます。詳細は、コンテンツの管理 アクティベーションキーの管理 を参照してください。

    コマンドライン引数としてパスワードを入力するには、username:password 構文を使用します。これにより、パスワードがシェル履歴に保存される可能性があることに注意してください。

    ホストの登録に関する情報は ホストの管理Red Hat Satellite へのホストの登録 を参照してください。

  2. 登録するホストにログインして、以前に作成したコマンドを実行します。
  3. rhsm.baseurl および server.hostname のサブスクリプションマネージャーの設定を更新します。

    # subscription-manager config \
    --rhsm.baseurl=https://loadbalancer.example.com/pulp/content \
    --server.hostname=loadbalancer.example.com
  4. /etc/yum.repos.d/redhat.repo ファイルをチェックして、適切なリポジトリーが有効であることを確認します。

7.2. (非推奨) ブートストラップスクリプトを使用したクライアントの登録

クライアントを登録するには、クライアント上で次のコマンドを入力します。クライアントごとに登録の手順を実行する必要があります。

前提条件

手順

  • Red Hat Enterprise Linux 8 の場合は、以下のコマンドを入力します。

    # /usr/libexec/platform-python bootstrap.py \
    --activationkey="My_Activation_Key" \
    --enablerepos=satellite-client-6-for-rhel-8-<arch>-rpms \ 1
    --force \ 2
    --hostgroup="My_Hostgroup" \
    --location="My_Location" \
    --login=admin \
    --organization="My_Organization" \
    --puppet-ca-port 8141 \ 3
    --server loadbalancer.example.com
    1
    <arch> をクライアントアーキテクチャー (x86 など) に置き換えます。
    2
    スタンドアロンの Capsule に以前に登録されていたクライアントを登録するには、--force オプションを追加します。
    3
    Puppet を使用している場合は、--puppet-ca-port 8141 オプションを含めます。
  • Red Hat Enterprise Linux 7 または 6 の場合は、以下のコマンドを入力します。

    # python bootstrap.py --login=admin \
    --activationkey="My_Activation_Key" \
    --enablerepos=rhel-7-server-satellite-client-6-rpms \
    --force \ 1
    --hostgroup="My_Hostgroup" \
    --location="My_Location" \
    --organization="My_Organization" \
    --puppet-ca-port 8141 \ 2
    --server loadbalancer.example.com
    1
    スタンドアロンの Capsule に以前に登録されていたクライアントを登録するには、--force オプションを追加します。
    2
    Puppet を使用している場合は、--puppet-ca-port 8141 オプションを含めます。

このスクリプトでは、--login オプションで入力した Satellite ユーザー名に対応するパスワードの入力が求められます。

7.3. (非推奨) katello-ca-consumer RPM を使用したクライアントの手動登録

クライアントを手動で登録するには、登録する各クライアントで次の手順を実行します。

手順

  1. katello-ca-consumer パッケージがインストールされている場合は削除します。

    # dnf remove 'katello-ca-consumer*'
  2. ロードバランサーから katello-ca-consumer パッケージをインストールします。

    # dnf install http://loadbalancer.example.com/pub/katello-ca-consumer-latest.noarch.rpm
  3. クライアントを登録し、--serverurl--baseurl のオプションを追加します。

    # subscription-manager register \
    --activationkey="My_Activation_Key" \
    --baseurl=https://loadbalancer.example.com/pulp/content/ \
    --org="My_Organization" \
    --serverurl=https://loadbalancer.example.com/rhsm

第8章 ロードバランサーを介した SCAP コンテンツの伝播

OpenSCAP を使用してクライアントのセキュリティーコンプライアンスを管理する場合は、ARF レポートを Capsule ではなくロードバランサーに送信するように SCAP クライアントを設定する必要があります。設定手順は、コンプライアンスポリシーをデプロイするために選択した方法によって異なります。

8.1. Ansible デプロイメントを使用した SCAP コンテンツの伝播

この手順を使用すると、Ansible デプロイメント方法の範囲内で、ロードバランサーを介して Security Content Automation Protocol (SCAP) コンテンツをプロモートできます。

前提条件

手順

  1. Satellite Web UI で、Configure > Variables に移動します。
  2. foreman_scap_client_port 変数を検索し、その名前をクリックします。
  3. Default Behavior エリアで、Override チェックボックスを選択します。
  4. Parameter Type リストで、integer を選択します。
  5. Default Value フィールドに、9090 と入力します。
  6. Specify Matchers エリアで、デフォルト値をオーバーライドするすべてのマッチャーを削除します。
  7. Submit をクリックします。
  8. foreman_scap_client_server 変数を検索し、その名前をクリックします。
  9. Default Behavior エリアで、Override チェックボックスを選択します。
  10. Parameter Type リストで、string を選択します。
  11. Default Value フィールドに、ロードバランサーの FQDN (loadbalancer.example.com など) を入力します。
  12. Specify Matchers エリアで、デフォルト値をオーバーライドするすべてのマッチャーを削除します。
  13. Submit をクリックします。
  14. Ansible を使用したコンプライアンスポリシーのデプロイに進みます。詳細は以下を参照してください。

検証

  • クライアント上で、/etc/foreman_scap_client/config.yaml ファイルに次の行が含まれていることを確認します。

    # Foreman proxy to which reports should be uploaded
    :server: 'loadbalancer.example.com'
    :port: 9090

8.2. Puppet デプロイメントを使用した SCAP コンテンツの伝播

この手順を使用すると、Puppet デプロイメント方法の範囲内で、ロードバランサーを介して Security Content Automation Protocol (SCAP) コンテンツをプロモートできます。

前提条件

手順

  1. Satellite Web UI で Configure > Classes に移動して、foreman_scap_client をクリックします。
  2. Smart Class Parameter タブをクリックします。
  3. Smart Class Parameter ウィンドウの左側のペインで、port をクリックします。
  4. Default Behavior エリアで、Override チェックボックスを選択します。
  5. Key Type の一覧から integer を選択します。
  6. Default Value フィールドに、9090 と入力します。
  7. Smart Class Parameter ウィンドウの左側のペインで、server をクリックします。
  8. Default Behavior エリアで、Override チェックボックスを選択します。
  9. Key Type の一覧から string を選択します。
  10. Default Value フィールドに、ロードバランサーの FQDN (loadbalancer.example.com など) を入力します。
  11. Smart Class Parameter ウィンドウの左下のペインで、Submit をクリックします。
  12. Puppet を使用したコンプライアンスポリシーのデプロイに進みます。詳細は以下を参照してください。

検証

  • クライアント上で、/etc/foreman_scap_client/config.yaml ファイルに次の行が含まれていることを確認します。

    # Foreman proxy to which reports should be uploaded
    :server: 'loadbalancer.example.com'
    :port: 9090

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