第2章 Satellite Server のインストール
2.1. Satellite Server のインストールの準備
Satellite Server をインストールする前に、前提条件をすべて満たしていることを確認してください。
前提条件
- Satellite Server をインストールおよび設定する前に Red Hat Enterprise Linux 7 ホストを作成する必要があります。Red Hat Enterprise Linux バージョン 7.4 以降がサポートされます。Red Hat Enterprise Linux 7 のインストール方法は『Red Hat Enterprise Linux 7 インストールガイド』を参照してください。
- インストール要件 (たとえばストレージ要件) を満たしており、ネットワークポートとファイアウォールが開いていて設定されている必要があります。 詳しい情報は『Red Hat Satellite インストールガイド』の「インストールのための環境準備」を参照してください。
2.2. Red Hat Subscription Management への登録
Red Hat Subscription Management にホストを登録すると、ユーザーが利用可能なサブスクリプションに ホストを登録して、サブスクリプションのコンテンツを使用できるようになります。これには、Red Hat Enterprise Linux、Red Hat Software Collection (RHSCL)、Red Hat Satellite などのコンテンツが含まれます。
ユーザー名およびパスワードを使用して Satellite Server を登録します。
# subscription-manager register Username: Password: The system has been registered with ID: 541084ff2-44cab-4eb1-9fa1-7683431bcf9a
2.3. Satellite サブスクリプションの確認、およびホストへのサブスクリプションの割り当て
ホストを登録したら、Satellite サブスクリプションプール ID を確認する必要があります。このプール ID を使用して、必要なサブスクリプションをホストに割り当てることができます。Satellite サブスクリプションは、Red Hat Enterprise Linux、Red Hat Software Collections (RHSCL)、Red Hat Satellite、および Satellite コンテンツへのアクセスを提供します。必要なサブスクリプションは Satellite サブスクリプションのみとなります。
Satellite サブスクリプションを確認するには、以下のコマンドを入力します。
# subscription-manager list --all --available
この出力では、以下のような内容が表示されます。
Subscription Name: Red Hat Satellite Provides: Red Hat Satellite 6 Red Hat Enterprise Linux Server Red Hat Satellite Red Hat Enterprise Linux Load Balancer (for RHEL Server) SKU: MCT0370 Pool ID: 8a85f9874152663c0541943739717d11 Available: 3 Suggested: 1 Service Level: Premium Service Type: L1-L3 Multi-Entitlement: No Ends: 10/07/2014 System Type: Physical
- あとで Satellite ホストに割り当てられるように、プール ID をメモします。実際に使用するプール ID は、この例で使用されているものとは異なります。
Satellite Server にサブスクリプションを割り当てるには、お使いの環境のプール ID を使用して、以下のコマンドを実行します。
# subscription-manager attach --pool=8a85f9874152663c0541943739717d11
この出力では、以下のような内容が表示されます。
Successfully attached a subscription for: Red Hat Satellite
サブスクリプションが正しく割り当てられたことを確認するには、以下のコマンドを実行します。
# subscription-manager list --consumed
この出力では、以下のような内容が表示されます。
+-------------------------------------------+ Consumed Subscriptions +-------------------------------------------+ Subscription Name: Red Hat Satellite Provides: Red Hat Satellite Red Hat Enterprise Linux Server Red Hat Software Collections (for RHEL Server) Red Hat Satellite Red Hat Satellite 6 Red Hat Software Collections (for RHEL Server) Red Hat Satellite Capsule Red Hat Enterprise Linux Load Balancer (for RHEL Server) Red Hat Satellite with Embedded Oracle Red Hat Satellite Capsule Red Hat Enterprise Linux High Availability (for RHEL Server) SKU: MCT0370 Contract: 10293569 Account: 5361051 Serial: 1653856191250699363 Pool ID: 8a85f9874152663c0541943739717d11 Active: True Quantity Used: 1 Service Level: Premium Service Type: L1-L3 Status Details: Starts: 10/08/2013 Ends: 10/07/2014 System Type: Physical
2.4. リポジトリーの設定
既存のリポジトリーをすべて無効にします。
# subscription-manager repos --disable "*"
Red Hat Enterprise Linux Server リポジトリー、Red Hat Software Collections リポジトリー、および Red Hat Satellite リポジトリーを有効にします。
以下の例では、Red Hat Enterprise Linux 7 を使用します。
# subscription-manager repos \ --enable rhel-7-server-rpms \ --enable rhel-server-rhscl-7-rpms \ --enable rhel-7-server-satellite-6.3-rpms
注記別のバージョンの Red Hat Enterprise Linux を使用する場合は、お使いのバージョンに合わせてリポジトリーに変更してください。
メタデータを消去します。
# yum clean all
リポジトリーが有効になっていることを確認します。
# yum repolist enabled
2.5. Satellite Server のインストール
Satellite Server パッケージをインストールします。
# yum install satellite
Satellite Server をインストールして、初期設定を実行します。
# satellite-installer --scenario satellite \ --foreman-initial-organization "$ORG" \ --foreman-initial-location "$LOCATION" \ --foreman-admin-password redhat \ --foreman-proxy-puppetca true \ --foreman-proxy-tftp true \ --enable-foreman-plugin-discovery
2.6. Hammer CLI の設定
コマンドを実行するたびに入力する必要がないように、認証情報を作成して保存することができます。また、admin
ユーザーが特定の組織およびロケーションにデフォルトでログインするように、サーバーを設定することもできます。
~/.hammer/cli_config.yml
ファイルがない場合は、作成します。# mkdir ~/.hammer # touch
~/.hammer/cli_config.yml
現在のユーザーだけがこのファイルの読み取りができるように、パスワードを保護します。たとえば、root で hammer コマンドを実行するようにする場合は、以下のコマンドを実行します。
# chmod 600 ~/.hammer/cli_config.yml
以下の内容を上記のファイルに追加します。
:foreman: :host: 'https://satellite.example.net/' :username: 'admin' :password: 'redhat'
重要~/.hammer/cli_config.yml
ファイルでは Tab を使用しないようにしてください。インデントには、必ずスペースを使用してください。admin
ユーザーがデフォルトで特定の組織やロケーションにログインするように設定します。# hammer user update --login admin \ --default-location-id 1 \ --default-organization-id 1 \ --locations "$LOCATION" \ --organizations "$ORG"
2.7. カスタマーポータルでサブスクリプションの割り当ての作成
マニフェストを作成するには、最初に割り当てを作成し、その割り当てからマニフェストをエクスポートする必要があります。
サブスクリプション情報は、Red Hat カスタマーポータルでアクセスできます。そこでサブスクリプション割り当てを使用して、Red Hat Satellite サーバーなどのオンプレミス管理アプリケーションで使用するサブスクリプションを割り当てることができます。
- ブラウザーで カスタマーポータル (https://access.redhat.com/) を開き、Red Hat アカウントでログインします。
- カスタマーポータルの左上にある サブスクリプション に移動します。
- サブスクリプション割り当て に移動します。
- 新規サブスクリプションの割り当て をクリックします。
- 名前 フィールドに名前を入力します。
- タイプ の一覧から、お使いの Satellite Server に一致するタイプとバージョンを選択します。
- 作成 をクリックします。
2.7.1. 割り当てへのサブスクリプションの追加
以下の手順では、サブスクリプションを割り当てに追加する方法について説明します。
- サブスクリプション割り当て に移動します。
- 変更するサブスクリプションの名前を選択します。
- サブスクリプション タブをクリックします。
- サブスクリプションの追加 をクリックします。
- Red Hat 製品サブスクリプションの一覧が表示されます。各製品に対するエンタイトルメントの数量 を入力します。
- 送信 をクリックして割り当てを完了します。
割り当てにサブスクリプションを追加したら、マニフェストファイルをエクスポートします。
2.8. カスタマーポータルからのサブスクリプションマニフェストのエクスポート
1 つ以上のサブスクリプションがあるサブスクリプション割り当てを表示し、以下のいずれかからマニフェストをエクスポートできます。
- サブスクリプション セクションの 詳細 タブから マニフェストのエクスポート ボタンをクリックします。
- サブスクリプション タブから マニフェストのエクスポート ボタンをクリックします。
マニフェストをエクスポートすると、カスタマーポータルにより、選択したサブスクリプション証明書がエンコードされ、.zip アーカイブが作成されます。作成した .zip アーカイブはサブスクリプションのマニフェストで、Satellite サーバーにアップロードできます。
2.9. マニフェストの Satellite Server へのアップロード
Web UI を使用したマニフェストのアップロード
- 組織が正しいことを確認します。
- コンテンツ > Red Hat サブスクリプション をクリックします。
- マニフェストの管理 をクリックして、サブスクリプションページを開きます。
- ファイルの選択 をクリックして、作成したマニフェストファイルを選択します。
- アップロード をクリックして、マニフェストを Satellite Server にアップロードします。
Hammer CLI を使用したマニフェストのアップロード
Satellite Server にマニフェストをアップロードします。
# hammer subscription upload \ --file ~/manifest_file.zip \ --organization "organization_name"