第3章 virt-who の設定
Red Hat Satellite 6.3 では、virt-who を設定する新しい方法が 2 つ導入されました。Satellite の Web UI と hammer ツールです。これを使用すれば、これまでのように、手動で設定ファイルを作成して編集する必要がなくなります。どちらを使用しても設定内容は変わらないため、使いやすい方法を選択して設定を作成してください。既存の virt-who 設定ファイルを手動で修正することはサポートされますが、非推奨となります。
virt-who 設定を作成したら、hammer ツールを使用して virt-who ホストにデプロイします。
新しい virt-who 設定方法には、以下のような複数の利点があります。
- virt-who 設定に提供する値が、入力時に検証されます。
- これらの方法を使用して作成してデプロイした virt-who のステータスは Satellite Web UI で確認できます。詳細は「virt-who ステータスの確認」を参照してください。
- 新しい virt-who 設定方法では、virt-who デプロイメントスクリプトが作成されます。デプロイメントスクリプトは、必要なリポジトリーを追加し、virt-who をインストールし、入力したパスワードを暗号化し、virt-who サービスを起動します。
3.1. Hammer を使用した virt-who 設定の作成 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
以下の手順に従って、hammer を使用して virt-who 設定を作成します。
Hammer を使用した virt-who 設定の作成
hammer のサブコマンド virt-who-config create を実行します。
- 1
- この設定の名前。推奨される名前は、ハイパーバイザーの完全修飾ドメイン名です。
- 2
- 組織名。
- 3
- 変更に対して virt-who がハイパーバイザーをクエリーする間隔 (単位は分)。
- 4
- ハイパーバイザーのフィルタリングモード。可能な値は
none、whitelist、blacklistで、デフォルトは none です。詳細は 「virt-who アクセスの範囲の制限」 を参照してください。 - 5
- ハイパーバイザーの特定方法を指定します。可能な値は
hostname、uuid、hwuuidで、推奨される値はhostnameです。 - 6
- ハイパーバイザーの種類。可能な値は、VMware vSphere または VMware vCenter の場合は
esx、Red Hat Virtualization Hypervisor の場合はrhevm、Microsoft Hyper-V の場合はhyperv、Red Hat OpenStack Platform の場合はlibvirtです。 - 7
- ハイパーバイザーの完全修飾ドメイン名または IP アドレス。
- 8
- ハイパーバイザーに接続する virt-who のユーザー名。
- 9
hypervisor-usernameで指定したユーザー名のパスワード。このパスワードは hammer によって暗号化されます。- 10
- Satellite Server の完全修飾ドメイン名。
interval パラメーターは、virt-who の各インスタンスに対するグローバルパラメーターで、/etc/sysconfig/virt-who ファイルに保存されます。この値は、virt-who 設定がデプロイされるたびに上書きされます。
作成が正しく行われると、以下のようなメッセージが出力されます。
Virt Who configuration [rhevm.example.com] created
Virt Who configuration [rhevm.example.com] created
3.2. Web UI を使用した virt-who 設定の作成 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
以下の手順に従って、Satellite web UI を使用して virt-who 設定を作成します。
Web UI を使用した virt-who 設定の作成
Satellite Web UI を使用して virt-who 設定を作成するには、以下の手順を行います。
-
に移動します。 - 設定の作成 をクリックします。
一般情報 フィールド、スケジュール フィールド、および 接続 フィールドを入力して をクリックします。アスタリスクマークが付いているフィールドは必須属性です。
注記- 各フィールドの名前の隣にある情報アイコンをクリックすると、簡単な説明が表示されます。
- プレーンテキストでハイパーバイザーのパスワードを入力してください。暗号化されます。
3.3. virt-who 設定のデプロイメント リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
以下の手順に従って、virt-who 設定をデプロイします。virt-who 設定がデプロイされると virt-who サービスが起動します。
virt-who 設定のデプロイメント
virt-who 設定をデプロイするには、以下の手順を行います。
- Satellite Web UI にログインします。
-
に移動します。 - virt-who 設定の名前をクリックします。
virt-who インスタンスが Satellite Server にインストールされている場合は、以下を行います。
- Hammer コマンド: の をクリックします。
ターミナルエミュレーターを開き、SSH 経由で、
rootユーザーで virt-who ホストに接続します。ssh root@virtwho_host.example.com
# ssh root@virtwho_host.example.comCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow - ターミナルエミュレーターに Hammer コマンドを貼り付けます。
virt-who が Satellite Server にインストールされていない場合は、以下を行います。
- 設定スクリプト: の をクリックします。
- ターミナルエミュレーターを開きます。
- deploy スクリプトをダウンロードしたディレクトリーに移動します。
virt-who ホストに deploy スクリプトをコピーします。
scp deploy_script root@_virt_who_host:
# scp deploy_script root@_virt_who_host:Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow スクリプトを実行可能にし、実行します。
chmod +x deploy_script deploy_script
# chmod +x deploy_script # deploy_scriptCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow ... == Finished == Finished successfully
... == Finished == Finished successfullyCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow スクリプトを削除します。
rm deploy_script
# rm deploy_scriptCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow
3.4. virt-who 設定の修正 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
デプロイした virt-who 設定の修正が必要な場合があります。たとえば、virt-who をハイパーバイザーに接続するのに使用するユーザーのパスワードを変更した場合は、virt-who 設定を更新して再度デプロイする必要があります。
Satellite Web UI または hammer のいずれかを使用して、既存の virt-who 設定を変更できます。
virt-who 設定の修正
-
に移動します。 - 変更する virt-who 設定を見つけ、その行の 編集 をクリックします。
- フィールドを編集します。
- 送信 をクリックします。
- 修正した virt-who 設定をデプロイします。詳細は 「virt-who 設定のデプロイメント」 を参照してください。
3.4.1. virt-who サービスの再起動 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
1 つまたは複数の virt-who 設定ファイルを変更した場合、または Satellite の設定環境を変更した場合には、virt-who サービスを再起動して変更を適用してください。たとえば、virt-who アカウントのパスワードを変更したり、ハイパーバイザーを新規組織に移動した場合は virt-who を再起動する必要があります。
Red Hat Enterprise Linux 7 の場合:
systemctl restart virt-who.service
# systemctl restart virt-who.service
Red Hat Enterprise Linux 6 の場合:
service virt-who restart
# service virt-who restart