3.2. マイクロアップグレードの実行


3.2.1. インストールのパッチ適用

RH-SSO の ZIP インストールのパッチは、Red Hat カスタマーポータル からダウンロードできます。

マネージドドメイン環境の複数の RH-SSO ホストの場合、各ホストは RH-SSO ドメインコントローラーからパッチを当てることができます。

パッチ適用の他に、パッチの適用をロールバックすることもできます。

3.2.1.1. ZIP インストールパッチに関する重要事項

  • モジュールを更新するパッチを適用すると、起動時に使用される新しいパッチが適用された JAR は RHSSO_HOME/modules/system/layers/base/.overlays/PATCH_ID/MODULE に保存されます。パッチが適用されていない元のファイルは RHSSO_HOME/modules/system/layers/base/MODULE に残りますが、これらの JAR は起動時に 使用されません
  • RH-SSO 7 の累積パッチリリースのサイズを大幅に減らすため、累積パッチを部分的にロールバックすることはできません。適用済みのパッチはパッチ全体のみをロールバックできます。

    たとえば、CP03 を RH-SSO 7.0.0 に適用する場合は、CP01 または CP02 にロールバックすることはできません。各累積パッチリリースにロールバックする機能が必要な場合は、各累積パッチをリリースされた順序で個別に適用する必要があります。

3.2.1.2. パッチの適用

注記

RPM 方式を使用してインストールされた RH-SSO サーバーは、これらの手順を使用して更新することはできません。代わりに、パッチを適用する RPM の手順 を参照してください。

管理 CLI または 管理コンソール のいずれかを使用して、ダウンロードしたパッチを RH-SSO サーバーに適用できます。

手順

  1. Red Hat カスタマーポータル (https://access.redhat.com/downloads/) からパッチファイルをダウンロードします。
  2. 管理 CLI から、パッチファイルへの適切なパスを含む以下のコマンドを使用してパッチを適用します。

    patch apply /path/to/downloaded-patch.zip
    注記

    マネージドドメインの別の RH-SSO ホストにパッチを適用するには、--host= 引数を使用して RH-SSO ホスト名を指定できます。以下に例を示します。

    patch apply /path/to/downloaded-patch.zip --host=my-host

    パッチの適用時に競合が存在する場合は、パッチツールによって警告が表示されます。競合が存在する場合は、利用可能な引数に patch --help を入力し、競合の解決方法を指定する引数を使用してコマンドを再実行します。

  3. RH-SSO サーバーを再起動して、パッチを適用します。

    shutdown --restart=true

手順

  1. Red Hat カスタマーポータル (https://access.redhat.com/downloads/) からパッチファイルをダウンロードします。
  2. 管理コンソール を開き、Patch Management ビューに移動します。

    1. スタンドアロンサーバーの場合は、Patching タブをクリックします。

      スタンドアロンサーバーのパッチ管理画面

      The Patch Management Screen for a Standalone Server

    2. マネージドドメインのサーバーの場合は Patching タブをクリックし、表からパッチを適用するホストを選択して View をクリックします。

      マネージドドメインのパッチ管理画面

      The Patch Management Screen for a Managed Domain

  3. Apply a New Patch をクリックします。

    1. マネージドドメインホストにパッチを当てる場合は、次の画面で、ホストのサーバーをシャットダウンするかどうかを選択し、Next をクリックします。
  4. Browse ボタンをクリックして適用するダウンロードしたパッチを選択し、Next をクリックします。

    パッチ画面の適用

    Apply Patch Screen ..パッチの適用の試行に競合が存在する場合は、警告が表示されます。View error details をクリックして、競合の詳細を確認します。競合が存在する場合は、操作をキャンセルするか、 Override all conflicts を選択し、Next をクリックします。競合を上書きすると、パッチのコンテンツがユーザーの変更を上書きします。

  5. パッチの適用が正常に完了したら、今すぐ RH-SSO を再起動するかどうかを選択し、パッチを適用するかどうかを選択し、Finish をクリックします。

3.2.1.3. パッチのロールバック

管理 CLI または 管理コンソール を使用して、以前適用した RH-SSO パッチをロールバックできます。

重要

パッチ管理システムを使用したパッチのロールバックは、一般的なアンインストール機能として意図されていません。これは、望ましくない影響を及ぼしたパッチの適用直後にのみ使用することを目的としています。

前提条件

  • 以前に適用されたパッチ。
警告

いずれかの手順を行場合は、Reset Configuration オプションの値を指定する際に注意して行ってください。

TRUE に設定されていると、パッチのロールバックプロセスによって RH-SSO サーバー設定ファイルもパッチ前の状態にロールバックされます。パッチの適用後に RH-SSO サーバー設定ファイルに加えられた変更はすべて失われます。

FALSE に設定すると、サーバー設定ファイルはロールバックされません。この状況では、パッチによって名前空間などの設定が変更されている可能性があるため、ロールバック後にサーバーが起動しない可能性があります。名前空間は無効になり、手動で修正する必要があります。

手順

  1. 管理 CLI から patch history コマンドを使用して、ロールバックするパッチの ID を見つけます。

    注記

    マネージドドメインを使用している場合は、この手順のコマンドに --host=HOSTNAME 引数を追加して、RH-SSO ホストを指定する必要があります。

  2. 直前の手順の適切なパッチ ID でパッチをロールバックします。

    patch rollback --patch-id=PATCH_ID --reset-configuration=TRUE

    パッチのロールバック時に競合が存在する場合は、パッチツールによって警告が表示されます。競合が存在する場合は、利用可能な引数に patch --help を入力し、競合の解決方法を指定する引数を使用してコマンドを再実行します。

  3. パッチのロールバックに RH-SSO サーバーを再起動します。

    shutdown --restart=true

手順

  1. 管理コンソールを開き、Patch Management ビューに移動します。

    1. スタンドアロンサーバーの場合は、Patching タブをクリックします。
    2. マネージドドメインのサーバーの場合は Patching タブをクリックし、表からパッチを適用するホストを選択して View をクリックします。
  2. 表にリスト表示されているものからロールバックするパッチを選択し、Rollback をクリックします。

    最新のパッチ履歴画面

    Recent Patch History Screen ..マネージドドメインホストでパッチをロールバックする場合は、次の画面で、ホストのサーバーをシャットダウンするかどうかを選択し、Next をクリックします。

  3. ロールバックプロセスのオプションを選択して、Next をクリックします。

    パッチのロールバックオプション

    Patch Rollback Options

  4. ロールバックするオプションとパッチを確認してから Next をクリックします。

    1. パッチのロールバック時に競合が発生し、Override all オプションが選択されなかった場合は、警告が表示されます。View error details をクリックして、競合の詳細を確認します。競合が存在する場合は、操作をキャンセルするか、Choose Options をクリックし、Override all チェックボックスを選択して操作を再試行します。競合を上書きすると、ロールバック操作でユーザーの変更がオーバーライドされます。
  5. パッチが正常にロールバックされたら、変更を有効にするために RH-SSO サーバーを再起動するかどうかを選択し、Finish をクリックします。

3.2.1.4. パッチ履歴の消去

パッチが RH-SSO サーバーに適用されると、ロールバック操作で使用するためにパッチの内容と履歴が保持されます。複数の累積パッチが適用されている場合、パッチ履歴が使用するディスク領域はかなりの量になる場合があります。

以下の管理 CLI コマンドを使用すると、現在使用されていない古いパッチをすべて削除することができます。このコマンドを使用する場合は、GA リリースとともに最新の累積パッチのみが保持されます。これは、これまでに複数の累積パッチが適用されている場合にのみ領域を解放するのに役立ちます。

/core-service=patching:ageout-history
重要

パッチ履歴を消去すると、これあまでに適用されたパッチをロールバックできなくなります。

3.2.2. RPM インストールへのパッチ適用

前提条件

  • ベースのオペレーティングシステムが最新の状態で、標準の Red Hat Enterprise Linux リポジトリーにサブスクライブし、更新を取得できるようにしてください。
  • 更新に関連する RH-SSO リポジトリーにサブスクライブしていることを確認してください。
  • 設定ファイル、デプロイメント、およびユーザーデータをすべてバックアップする
重要

マネージドドメインでは、RH-SSO ドメインコントローラーを最初に更新する必要があります。

サブスクライブしているリポジトリーから RPM 経由で RH-SSO パッチをインストールするには、以下のコマンドを使用して Red Hat Enterprise Linux システムを更新します。

yum update
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