第1章 GPU デバイスパススルー: 単一の仮想マシンへのホスト GPU の割り当て
Red Hat Virtualization では、一部の NVIDIA PCIe ベースの GPU デバイスを非 VGA グラフィックスデバイスとして、デバイスパススルーとも呼ばれる PCI VFIO がサポートされています。
標準のエミュレートされたグラフィックスインターフェイスの 1 つに加え、ホスト GPU を経由して仮想マシンに渡すことにより、1 つ以上のホスト GPU を単一の仮想マシンにアタッチできます。仮想マシンは、エミュレートされたグラフィックスデバイスを起動とインストールに使用し、GPU はグラフィックスドライバーがロードされるときに制御を引き継ぎます。
単一の仮想マシンに渡すことができるホスト GPU の正確な数については、NVIDIA の Web サイトを参照してください。
GPU を仮想マシンに割り当てるには、次の手順に従います。
- ホストマシンで I/O メモリー管理ユニット (IOMMU) を有効化 します。
- ホストから GPU をデタッチ します。
- GPU をゲストにアタッチ します。
- ゲストに GPU ドライバーをインストール します。
- ゲストで Xorg を設定 します。
その手順は以下のとおりです。
前提条件
- GPU デバイスは GPU パススルーモードをサポートしている。
- システムは、検証済みのサーバーハードウェアプラットフォームとしてリストされている。
- ホストチップセットは Intel VT-d または AMD-Vi をサポートしている。
サポートされているハードウェアとソフトウェアの詳細については、NVIDIA GPU ソフトウェアリリースノートの 検証済みプラットフォーム を参照してください。
1.1. ホスト IOMMU サポートの有効化と nouveau のブラックリストへの登録
仮想マシンで GPU を使用するには、ホストマシンで I/O メモリー管理ユニット (IOMMU) がサポートされている必要があります。
手順
-
管理ポータルで
をクリックします。ホストを選択し、 をクリックします。Edit Hosts ペインが表示されます。 - Kernel タブをクリックします。
-
Hostdev Passthrough & SR-IOV チェックボックスをオンにします。このチェックボックスは、カーネルコマンドラインに
intel_iommu=on
またはamd_iommu=on
を追加することにより、Intel VT-d または AMD Vi を搭載したホストの IOMMU サポートを有効にします。 - Blacklist Nouveau チェックボックスをオンにします。
- をクリックします。
-
ホストを選択し、
をクリックしてから をクリックします。 -
をクリックします。 - 再インストールが完了したら、ホストマシンを再起動します。
-
ホストマシンが再起動したら、
をクリックします。
コマンドラインを使用して IOMMU サポートを有効にするには、仮想マシンの grub.conf
ファイル (./entries/rhvh-4.4.<machine id>.conf) を編集して、オプション intel_iommu=on
を含めます。