第3章 異なる環境の設定


RichFaces には JSF (JavaServer Faces) 仕様に含まれるすべてのタグ (コンポーネント) に対するサポートが含まれています。 既存の JSF プロジェクトに RichFaces の機能を追加するには、 RichFaces ライブラリをプロジェクトの lib ディレクトリに配置し、 フィルタマッピングを追加します。 RichFaces を追加しても既存プロジェクトの動作は変更しません。

3.1. Web アプリケーション記述子パラメータ

RichFaces では web.xml にパラメータを定義する必要はありませんが、 下記の RichFaces パラメータは開発中に便利なパラメータで、 RichFaces アプリケーションの柔軟性を向上します。
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表3.1 初期化パラメータ
名前 デフォルト 内容
org.richfaces.SKIN DEFAULT アプリケーションで使用されるスキンの名前です。 スキン名を含むリテラルストリングか、 org.richfaces.framework.skin タイプのプロパティの String プロパティ (スキン名) に関連する EL 表現 (#{...}) になります。 EL 表現の場合、 そのインスタンスが現在のスキンとして使用されます。
org.richfaces.LoadScriptStrategy DEFAULT RichFaces スクリプトファイルがアプリケーションへロードされる方法を定義します。 可能な値は ALLDEFAULTNONE です。
org.richfaces.LoadStyleStrategy DEFAULT RichFaces スタイルファイルがアプリケーションへロードされる方法を定義します。 可能な値は ALLDEFAULTNONE です。
org.ajax4jsf.LOGFILE なし アプリケーションの URL またはコンテナログファイル (該当する場合) です。 このパラメータが設定されている場合、 指定の URL からのコンテンツは iframe ウインドウのデバッグページ上に表示されます。
org.ajax4jsf.VIEW_HANDLERS なし ビューハンドラチェーンに挿入するための ViewHandler インスタンスのコンマ区切りリストです。 これらのハンドラは、 リストされた順に RichFaces のビューハンドラの前に挿入されます。 Facelets アプリケーションでは、 faces-config.xml ファイルではなく、 このリストに com.sun.facelets.FaceletViewHandler を宣言します。
org.ajax4jsf.CONTROL_COMPONENTS なし メッセージバンドルローダやエイリアス Bean コンポーネントなど特別な 制御ケース コンポーネントのコンマ区切りリストです。 これらのハンドラは静的フィールド COMPONENT_TYPE からの反射より提供されます。 これらコンポーネントのエンコーディングメソッドは、 コンポーネントが更新されていなくても AJAX 応答のレンダリング中に常に呼び出されます。
org.ajax4jsf.ENCRYPT_RESOURCE_DATA false 生成されたリソース (暗号生成データなど) ではリソース URL でエンコードされます。 例えば、 mediaOutput コンポーネントによって生成されたイメージの URL には生成メソッド名が含まれます。 悪意のあるコードはこれを利用して JSF Bean や属性の要求を作成できるため、 重大なアプリケーションではこのパラメータを true に設定する必要があります (この修正は Java Runtime Environment 1.4 で動作します)。
org.ajax4jsf.ENCRYPT_PASSWORD random リソースデータの暗号化に使用されるパスワードです。 設定されていないと、 無作為のパスワードが使用されます。
org.ajax4jsf.COMPRESS_SCRIPT true 定義されると、 フレームワークが JavaScript ファイルを再フォーマットできなくなります。 そのため、 デバッグ機能が使用できなくなります。
org.ajax4jsf.RESOURCE_URI_PREFIX a4j 生成されたリソースすべての URL に追加するプレフィックスを定義します。 RichFaces によって生成されたリソース要求を処理することが目的です。
org.ajax4jsf.GLOBAL_RESOURCE_URI_PREFIX a4j/g すべてのグローバルリソースの URI に追加されるプレフィックスを定義します。 RichFaces によって生成されたリソース要求を処理するためのプレフィックスです。
org.ajax4jsf.SESSION_RESOURCE_URI_PREFIX a4j/s 生成されたリソースのセッションを追跡するために使用するプレフィックスを定義します。 RichFaces によって生成されたリソース要求を処理するためのプレフィックスです。
org.ajax4jsf.DEFAULT_EXPIRE 86400 リソースがブラウザへストリームバックされた時にリソースがキャッシュされる期間 (秒単位) を定義します。
org.ajax4jsf.SERIALIZE_SERVER_STATE false true に設定されると、 コンポーネントのステート (ツリーではない) がセッションに保存される前にシリアライズされます。 モデル変更に影響を受けるビューステートを持つアプリケーションで有用です。 この代わりに各環境で com.sun.faces.serializeServerState パラメータと org.apache.myfaces.SERIALIZE_STATE_IN_SESSION パラメータを使用することもできます。

注記

org.richfaces.SKINorg.ajax4jsf.SKIN と同様に使用されます。
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表3.2 org.ajax4jsf.Filter 初期化パラメータ
名前 デフォルト 内容
log4j-init-file - log4j.xml 設定ファイルへの (Web アプリケーションのコンテキストに相対的な) パスです。アプリケーションごとのカスタムロギングを設定するために使用できます。
enable-cache true フレームワークによって生成されたリソース (JavaScript、 CSS、 イメージなど) のキャッシングを有効にしますが、 カスタムの JavaScript やスタイルをデバッグする際はキャッシュされたリソースは使用されません。
forcenotrf true すべての JSF ページが HTML 構文チェックフィルタによって解析されるよう強制します。 false に設定すると、 AJAX 応答のみが解析され、 整形式 XML へ変換されます。 false に設定するとパフォーマンスは向上されますが、 AJAX の更新中に予期しない情報がレンダリングされる原因にもなります。
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