2.6. Ansible を使用して IdM にレプリカ合意が存在しない状態にする


RHEL Identity Management (IdM) サーバーに保存されているデータは、レプリカ合意に基づいてレプリケートされます。2 台のサーバーにレプリカ合意が設定されている場合、それらのサーバーはデータを共有します。レプリカ合意は常に双方向的です。つまり、1 台目のレプリカから 2 台目のレプリカにデータがレプリケートされるだけでなく、2 台目のレプリカから 1 台目のレプリカにもデータがレプリケートされます。

IdM の 2 つのレプリカ間にレプリカ合意が存在しない状態にするには、次の手順を実行します。この例では、replica01.idm.example.com および replica02.idm.example.com IdM サーバーの間に、domain タイプのレプリカ合意が存在しない状態にする方法を説明します。

前提条件

  • トポロジー内のレプリカの接続 に記載されている IdM トポロジーの設計に関する推奨事項を理解している。
  • 次の要件を満たすように Ansible コントロールノードを設定している。

    • Ansible バージョン 2.15 以降を使用している。
    • freeipa.ansible_freeipa コレクションがインストールされている。
    • ~/MyPlaybooks/ ディレクトリーに、IdM サーバーの完全修飾ドメイン名 (FQDN) を使用して Ansible インベントリーファイル が作成されている (この例の場合)。
    • secret.yml Ansible vault に ipaadmin_password が保存されており、secret.yml ファイルを保護するパスワードを格納しているファイルにアクセスできる (この例の場合)。
  • ターゲットノード (freeipa.ansible_freeipa モジュールが実行されるノード) が、IdM クライアント、サーバー、またはレプリカとして IdM ドメインに含まれている。

手順

  1. ~/MyPlaybooks/ ディレクトリーに移動します。

    $ cd ~/MyPlaybooks/
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  2. ansible-freeipa パッケージによって提供される delete-topologysegment.yml Ansible Playbook ファイルをコピーします。

    $ cp /usr/share/ansible/collections/ansible_collections/freeipa/ansible_freeipa/playbooks/topology/delete-topologysegment.yml delete-topologysegment-copy.yml
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  3. delete-topologysegment-copy.yml ファイルを編集のために開きます。
  4. ipatopologysegment タスクセクションに以下の変数を設定して、ファイルを調整します。

    • ipaadmin_password 変数の値が secret.yml Ansible vault ファイルで定義されていることを示します。
    • suffix 変数は domain に設定します。また、ca データが左右ノードと右のノード間で複製されないようにするには、変数を ca に設定します。
    • left の変数を、レプリカ合意の左ノードである IdM サーバーの名前に設定します。
    • right の変数を、レプリカ合意の右ノードである IdM サーバーの名前に設定します。
    • state 変数は、absent に設定されていることを確認します。

    以下は、今回の例で使用するように変更した Ansible Playbook ファイルです。

    ---
    - name: Playbook to handle topologysegment
      hosts: ipaserver
    
      vars_files:
      - /home/user_name/MyPlaybooks/secret.yml
      tasks:
      - name: Delete topology segment
        ipatopologysegment:
          ipaadmin_password: "{{ ipaadmin_password }}"
          suffix: domain
          left: replica01.idm.example.com
          right: replica02.idm.example.com:
          state: absent
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  5. ファイルを保存します。
  6. Ansible Playbook を実行します。Playbook ファイル、secret.yml ファイルを保護するパスワードを格納するファイル、およびインベントリーファイルを指定します。

    $ ansible-playbook --vault-password-file=password_file -v -i inventory delete-topologysegment-copy.yml
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