4.3.2. 呼び出し先の追跡
このセクションでは、着信および発信関数呼び出しを追跡する方法を説明します。
例4.23 para-callgraph.stp
例4.23「para-callgraph.stp」 は、以下の 2 つのコマンドライン引数を取っています。
- その開始または終了が追跡対象となっている関数 ($1)。
- 2 つ目のオプションとなる trigger function (
$2
)。これは、スレッドごとの追跡を有効、無効にします。trigger function が終了していなければ、各スレッドにおける追跡は継続されます。
例4.23「para-callgraph.stp」 では
thread_indent()
を使用しているので、その出力には、$1
(追跡しているプローブ関数) のタイムスタンプ、プロセス名、およびスレッド ID が含まれます。thread_indent()
の詳細は、SystemTap 関数 のエントリーを参照してください。
次の例には、stap para-callgraph.stp 'kernel.function("*@fs/*.c")' 'kernel.function("sys_read")' の出力からの抜粋が含まれています。
例4.24 例4.23「para-callgraph.stp」 出力サンプル