8.8. ファイルシステムおよびストレージ
VDO ボリュームの起動中にソフトロックアップが発生せずにシステムが正常に動作します。
pv_mmu_ops
構造のカーネルアプリケーションバイナリーインターフェイス (kABI) のバグ修正により、カーネルバージョン 4.18.0-425.10.1.el8_7
を搭載した RHEL 8.7 システム (RHEL-8.7.0.2-BaseOS) で、Virtual Data Optimizer (VDO) ボリュームの起動中にソフトロックアップが発生し、ハングまたはカーネルパニックが発生していました。
この更新により、kmod-kvdo
の現在のバージョンと kABI 互換性がなくなった新しいカーネルが利用可能になるたびに、kmod-kvdo
パッケージが再構築されるようになりました。その結果、VDO ボリュームの起動中にシステムが正しく動作するようになりました。
VDO ドライバーのバグによる、ジャーナルブロックを介したデバイスのフリーズが発生しなくなりました。
以前は、VDO ドライバーのバグにより、システムが一部のジャーナルブロックをメタデータ更新待ちとしてマークしていました。この問題は、VDO プールまたはその上の論理ボリュームのサイズを増加したとき、または LVM ツールで管理されている VDO デバイスで pvmove
および lvchange
操作を使用したときに発生しました。このバグは、一部のジャーナルページが使用不可能な状態になる不完全なリセットと、書き込み可能なリカバリージャーナルのスロットの数に関する誤った概念が原因で発生していました。その結果、デバイスがフリーズしていました。
この問題は、Virtual Data Optimizer kmod-kvdo-6.2.8.1-87.el8 のカーネルモジュールの最新バージョンで修正されました。現在は、すべての不完全なメタデータブロックが段階的にコードの各セクションに保存され、同時にメモリー内のデータ構造が更新され、必要に応じて再開時に状態がリセットされます。この修正により、この問題によるデバイスのフリーズが発生しなくなります。