28.5. Ansible のワンタイムパスワード方式を使用して IdM クライアントをインストールする
Identity Management (IdM) で新しいホストのワンタイムパスワード (OTP) を生成し、それを使用してシステムを IdM ドメインに登録できます。この手順では、別の IdM ホストで IdM クライアントの OTP を生成した後、Ansible を使用して IdM クライアントをインストールする方法を説明します。
この IdM クライアントのインストール方法は、異なる権限を持つ次の 2 人のシステム管理者が組織内に存在する場合に便利です。
- IdM 管理者の認証情報を持つ管理者
-
必要な Ansible 認証情報 (IdM クライアントになるホストへの
root
アクセス権を含む) を持つ別の管理者
IdM 管理者は、手順の前半部分を実行し、OTP パスワードを生成します。Ansible 管理者は、手順の残りの部分を実行し、OTP を使用して IdM クライアントをインストールします。
前提条件
-
IdM
admin
認証情報、または少なくともHost Enrollment
権限と、IdM に DNS レコードを追加する権限を持っている。 - IdM クライアントをインストールできるように、Ansible マネージドノードでユーザーエスカレーション方法を設定した。
- Ansible コントロールノードが RHEL 8.7 以前で実行されている場合、Ansible コントロールノードにパッケージをインストールできる。
次の要件を満たすように Ansible コントロールノードを設定した。
- Ansible バージョン 2.14 以降を使用している。
-
Ansible コントローラーに
ansible-freeipa
パッケージがインストールされている。 - IdM サーバーの完全修飾ドメイン名 (FQDN) を使用して Ansible インベントリーファイル を作成した。
- マネージドノードが、静的 IP アドレスと動作中のパッケージマネージャーを備えた Red Hat Enterprise Linux 9 システムである。
手順
Host Enrollment
権限と DNS レコードを追加する権限を持つロールを持つ IdM ユーザーとして IdM ホストにSSH
接続します。ssh admin@server.idm.example.com
$ ssh admin@server.idm.example.com
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 新しいクライアントの OTP を生成します。
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow --ip-address=<your_host_ip_address> オプションは、指定した IP アドレスを持つホストを IdM DNS に追加します。
IdM ホストを終了します。
exit
$ exit logout Connection to server.idm.example.com closed.
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow Ansible コントローラーで、ランダムパスワードを含めるようにインベントリーファイルを更新します。
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow Ansible コントローラーが RHEL 9.1 以前を実行している場合は、
krb5-workstation
パッケージによって提供されるkinit
ユーティリティーをインストールします。sudo dnf install krb5-workstation
$ sudo dnf install krb5-workstation
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow Playbook を実行してクライアントをインストールします。
ansible-playbook -i inventory install-client.yml
$ ansible-playbook -i inventory install-client.yml
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow