7.8. パッケージから Keylime テナントをデプロイする


Keylime は、ターゲットシステム上でのエージェントのプロビジョニングなど、多くの機能に keylime_tenant ユーティリティーを使用します。keylime_tenant は、要件に応じて、他の Keylime コンポーネントを実行するシステムを含む任意のシステムにインストールすることも、別のシステムにインストールすることもできます。

前提条件

手順

  1. Keylime テナントをインストールします。

    # dnf install keylime-tenant
  2. /etc/keylime/tenant.conf.d/00-verifier-ip.conf ファイルを編集して、Keylime verifier へのテナントの接続を定義します。

    [tenant]
    verifier_ip = <verifier_ip>
    • <verifier_ip> は、verifier のシステムの IP アドレスに置き換えます。
    • verifier がデフォルト値 8881 とは異なるポートを使用する場合は、verifier_port = <verifier_port> 設定を追加します。
  3. /etc/keylime/tenant.conf.d/00-registrar-ip.conf ファイルを編集して、Keylime registrar へのテナントの接続を定義します。

    [tenant]
    registrar_ip = <registrar_ip>
    • <registrar_ip> は、registrar のシステムの IP アドレスに置き換えます。
    • registrar がデフォルト値 8891 とは異なるポートを使用する場合は、registrar_port = <registrar_port> 設定を追加します。
  4. テナントに証明書と鍵を追加します。

    1. デフォルトの設定を使用して、鍵と証明書を /var/lib/keylime/cv_ca ディレクトリーにロードできます。
    2. または、設定で鍵と証明書の場所を定義することもできます。/etc/keylime/tenant.conf.d/ ディレクトリーに、次の内容の新しい .conf ファイル (/etc/keylime/tenant.conf.d/00-keys-and-certs.conf など) を作成します。

      [tenant]
      tls_dir = /var/lib/keylime/cv_ca
      client_key = tenant-key.pem
      client_key_password = <passphrase1>
      client_cert = tenant-cert.pem
      trusted_server_ca = ['</path/to/ca/cert>']

      trusted_server_ca パラメーターは、verifier および registrar サーバーの CA 証明書へのパスを受け入れます。verifier と registrar が異なる CA を使用する場合などに、複数のコンマ区切りのパスを指定できます。

      注記

      絶対パスを使用して、鍵と証明書の場所を定義します。または、tls_dir オプションでディレクトリーを定義し、そのディレクトリーからの相対パスを使用することもできます。

  5. オプション: /var/lib/keylime/tpm_cert_store ディレクトリー内の証明書を使用して Trusted Platform Module (TPM) の保証鍵 (EK) を検証できない場合は、証明書をそのディレクトリーに追加します。これは、エミュレートされた TPM を備えた仮想マシンを使用する場合に特に発生する可能性があります。

検証

  1. verifier のステータスを確認します。

    # keylime_tenant -c cvstatus
    Reading configuration from ['/etc/keylime/logging.conf']
    2022-10-14 12:56:08.155 - keylime.tpm - INFO - TPM2-TOOLS Version: 5.2
    Reading configuration from ['/etc/keylime/tenant.conf']
    2022-10-14 12:56:08.157 - keylime.tenant - INFO - Setting up client TLS...
    2022-10-14 12:56:08.158 - keylime.tenant - INFO - Using default client_cert option for tenant
    2022-10-14 12:56:08.158 - keylime.tenant - INFO - Using default client_key option for tenant
    2022-10-14 12:56:08.178 - keylime.tenant - INFO - TLS is enabled.
    2022-10-14 12:56:08.178 - keylime.tenant - WARNING - Using default UUID d432fbb3-d2f1-4a97-9ef7-75bd81c00000
    2022-10-14 12:56:08.221 - keylime.tenant - INFO - Verifier at 127.0.0.1 with Port 8881 does not have agent d432fbb3-d2f1-4a97-9ef7-75bd81c00000.

    正しくセットアップされていて、エージェントが設定されていない場合、verifier は、デフォルトのエージェント UUID を認識しないと応答します。

  2. registrar のステータスを確認します。

    # keylime_tenant -c regstatus
    Reading configuration from ['/etc/keylime/logging.conf']
    2022-10-14 12:56:02.114 - keylime.tpm - INFO - TPM2-TOOLS Version: 5.2
    Reading configuration from ['/etc/keylime/tenant.conf']
    2022-10-14 12:56:02.116 - keylime.tenant - INFO - Setting up client TLS...
    2022-10-14 12:56:02.116 - keylime.tenant - INFO - Using default client_cert option for tenant
    2022-10-14 12:56:02.116 - keylime.tenant - INFO - Using default client_key option for tenant
    2022-10-14 12:56:02.137 - keylime.tenant - INFO - TLS is enabled.
    2022-10-14 12:56:02.137 - keylime.tenant - WARNING - Using default UUID d432fbb3-d2f1-4a97-9ef7-75bd81c00000
    2022-10-14 12:56:02.171 - keylime.registrar_client - CRITICAL - Error: could not get agent d432fbb3-d2f1-4a97-9ef7-75bd81c00000 data from Registrar Server: 404
    2022-10-14 12:56:02.172 - keylime.registrar_client - CRITICAL - Response code 404: agent d432fbb3-d2f1-4a97-9ef7-75bd81c00000 not found
    2022-10-14 12:56:02.172 - keylime.tenant - INFO - Agent d432fbb3-d2f1-4a97-9ef7-75bd81c00000 does not exist on the registrar. Please register the agent with the registrar.
    2022-10-14 12:56:02.172 - keylime.tenant - INFO - {"code": 404, "status": "Agent d432fbb3-d2f1-4a97-9ef7-75bd81c00000 does not exist on registrar 127.0.0.1 port 8891.", "results": {}}

    正しくセットアップされていて、エージェントが設定されていない場合、registrar は、デフォルトのエージェント UUID を認識しないと応答します。

関連情報

  • keylime_tenant ユーティリティーの追加の詳細オプションは、keylime_tenant -h コマンドを入力します。
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