3.4. Network Observability Operator 1.8.0
Network Observability Operator 1.8.0 では、次のアドバイザリーを利用できます。
3.4.1. 新機能および機能拡張 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
3.4.1.1. パケット変換 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
変換されたエンドポイント情報を使用してネットワークフローをエンリッチできるようになりました。サービスだけでなく特定のバックエンド Pod も表示されるため、どの Pod がリクエストを処理したか確認できます。
詳細は、エンドポイント変換 (xlat) および エンドポイント変換 (xlat) の操作 を参照してください。
3.4.1.2. OVN-Kubernetes ネットワークイベントの追跡 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
OVN-Kubernetes ネットワークイベントの追跡は、テクノロジープレビュー機能です。テクノロジープレビュー機能は、Red Hat 製品のサービスレベルアグリーメント (SLA) の対象外であり、機能的に完全ではないことがあります。Red Hat は、実稼働環境でこれらを使用することを推奨していません。テクノロジープレビュー機能は、最新の製品機能をいち早く提供して、開発段階で機能のテストを行い、フィードバックを提供していただくことを目的としています。
Red Hat のテクノロジープレビュー機能のサポート範囲に関する詳細は、テクノロジープレビュー機能のサポート範囲 を参照してください。
Network Observability のネットワークイベントトラッキングを使用して、ネットワークポリシー、管理ネットワークポリシー、Egress ファイアウォールなどの OVN-Kubernetes イベントに関する情報を取得できるようになりました。
詳細は、ネットワークイベントの表示 を参照してください。
3.4.1.3. 1.8 における eBPF パフォーマンスの改善 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
- Network Observability では、per-CPU マップの代わりにハッシュマップが使用されるようになりました。つまり、ネットワークフローデータがカーネル空間で追跡され、新しいパケットもそこに集約されます。ネットワークフローの重複排除がカーネル内で実行できるようになったため、カーネルとユーザー空間の間のデータ転送サイズによってパフォーマンスが向上します。これらの eBPF パフォーマンスの向上により、eBPF エージェントで CPU リソースが 40% から 57% 削減される可能性があります。
3.4.1.4. Network Observability CLI リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
このリリースでは、Network Observability CLI に次の新しい機能、オプション、フィルターが追加されました。
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oc netobserv metricsコマンドを実行して、フィルターを有効にしてメトリクスをキャプチャーします。 -
フローおよびパケットキャプチャーで
--backgroundオプションを使用して CLI をバックグラウンドで実行し、oc netobserv followを実行してバックグラウンド実行の進行状況を確認し、oc netobserv copyを実行して生成されたログをダウンロードします。 -
--get-subnetsオプションを使用して、マシン、Pod、およびサービスのサブネットでフローとメトリクスのキャプチャーを強化します。 以下は、パケット、フロー、メトリクスのキャプチャーで利用できる新しいフィルタリングオプションです。
- IP、ポート、プロトコル、アクション、TCP フラグなどに基づく eBPF フィルター
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--node-selectorを使用するカスタムノード -
--dropsのみを使用するドロップ -
--regexesを使用する任意のフィールド
詳細は、Network Observability CLI リファレンス を参照してください。
3.4.2. バグ修正 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
- 以前は、Network Observability Operator には、メトリクスサーバーの RBAC を管理するための "kube-rbac-proxy" コンテナーが付属していました。この外部コンポーネントは非推奨であるため、削除する必要がありました。これは、サイドカープロキシーを必要としない、Kubernetes コントローラーランタイムを介した TLS および RBAC の直接管理に置き換えられました。(NETOBSERV-1999)
- 以前の OpenShift Container Platform コンソールプラグインでは、複数の値と一致しないキーでフィルタリングするとフィルタリングされませんでした。この修正により、フィルタリングされた値が一切含まれないフローという期待どおりの結果が返されます。(NETOBSERV-1990)
- 以前は、Loki が無効になっている OpenShift Container Platform コンソールプラグインでは、互換性のないフィルターと集計のセットを選択することで "Can’t build query" エラーが発生することが多くなっていました。現在は、ユーザーにフィルターの非互換性を認識させつつ、互換性のないフィルターを自動的に無効にすることで、このエラーを回避しています。(NETOBSERV-1977)
- 以前は、コンソールプラグインからフローの詳細を表示すると、ICMP 情報が常にサイドパネルに表示され、ICMP 以外のフローの場合は "undefined" の値が表示されていました。この修正により、ICMP 以外のフローでは ICMP 情報が表示されなくなります。(NETOBSERV-1969)
- 以前は、Traffic flows ビューの "Export data" リンクが意図したとおりに機能せず、空の CSV レポートが生成されていました。現在は、エクスポート機能が復元され、空ではない CSV データが生成されます。(NETOBSERV-1958)
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以前は、会話ログは Loki が有効な場合にのみ役立つにもかかわらず、
loki.enableをfalseに設定して、processor.logTypesConversations、EndedConversations、またはAllを使用してFlowCollectorを設定することが可能でした。その結果、リソースを無駄に使用していました。現在、この設定は無効であり、検証 Webhook によって拒否されます。(NETOBSERV-1957) -
FlowCollectorで、processor.logTypesをAllに設定すると、他のオプションよりも CPU、メモリー、ネットワーク帯域幅などのリソースがはるかに多く消費されます。この点は、以前は文書化されていませんでした。これは現在文書化されており、検証 Webhook から警告がトリガーされます。(NETOBSERV-1956) - 以前は、負荷が高い場合に、eBPF エージェントによって生成された一部のフローが誤って破棄され、トラフィック帯域幅が予測を下回っていました。現在、生成されたフローは破棄されません。(NETOBSERV-1954)
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以前は、
FlowCollector設定でネットワークポリシーを有効にすると、Operator Webhook へのトラフィックがブロックされ、FlowMetricsAPI 検証が機能しなくなっていました。現在は、Webhook へのトラフィックは許可されます。(NETOBSERV-1934) -
以前は、デフォルトのネットワークポリシーをデプロイすると、
additionalNamespacesフィールドにデフォルトでopenshift-consoleとopenshift-monitoringの namespace が設定され、ルールが重複していました。現在は、デフォルトで追加の namespace が設定されなくなったため、ルールの重複を防止できます。(NETOBSERV-1933) - 以前は、OpenShift Container Platform コンソールプラグインから TCP フラグでフィルタリングすると、目的のフラグのみを持つフローが一致していました。現在は、少なくとも目的のフラグを持つフローがフィルタリングされたフローに表示されるようになります。(NETOBSERV-1890)
- eBPF エージェントが特権モードで実行され、Pod が継続的に追加または削除されると、ファイル記述子 (FD) リークが発生します。この修正により、ネットワーク namespace の削除時に FD が適切に閉じられるようになります。(NETOBSERV-2063)
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以前は、CLI エージェント
DaemonSetはマスターノードにデプロイされませんでした。現在は、taint が設定された場合にすべてのノードでスケジュールするための toleration がエージェントDaemonSetに追加されています。CLI エージェントDaemonSetPod はすべてのノードで実行されます。(NETOBSERV-2030) - 以前は、Prometheus ストレージのみを使用する場合、Source Resource および Source Destination フィルターのオートコンプリートは機能しませんでした。現在、この問題は修正され、提案が期待どおりに表示されるようになりました。(NETOBSERV-1885)
- 以前は、複数の IP を使用するリソースは Topology ビューで個別に表示されていました。現在は、リソースはビュー内で単一のトポロジーノードとして表示されます。(NETOBSERV-1818)
- 以前は、マウスポインターを列の上に置くと、コンソールで Network traffic テーブルビューの内容が更新されていました。現在は表示が固定され、ポインターを置いても行の高さは一定のままです。(NETOBSERV-2049)
3.4.3. 既知の問題 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
- クラスター内に重複するサブネットを使用するトラフィックがある場合、eBPF エージェントが重複した IP からのフローを混同するリスクがわずかにあります。これは、異なる接続がまったく同じ送信元 IP と宛先 IP を持ち、ポートとプロトコルが 5 秒の時間枠内にあり、同じノードで発生している場合に発生する可能性があります。セカンダリーネットワークまたは UDN を設定しない限り、これは不可能です。その場合でも、通常は送信元ポートが差別化要因となるため、通常のトラフィックで発生する可能性は非常に低くなります。(NETOBSERV-2115)
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OpenShift Container Platform Web コンソールのフォームビューから、
FlowCollectorリソースのspec.exportersセクションで設定するエクスポーターのタイプを選択した後、そのタイプの詳細な設定がフォームに表示されません。回避策として、YAML を直接設定します。(NETOBSERV-1981)