第6章 ブートイメージ管理


Google Cloud および Amazon Web Services (AWS)クラスターの場合、デフォルトでは、Machine Config Operator (MCO)はノードのスケールアップに使用されるブートイメージを管理し、更新します。つまり、デフォルトでは、クラスターをアップグレードするたびに、MCO によってブートイメージが更新されます。

VMware vSphere では、テクノロジープレビュー機能としてブートイメージ管理を有効にできます。

その他のすべてのプラットフォームでは、MCO はクラスターの更新ごとにブートイメージを更新しません。

重要

vSphere でのブートイメージ管理は、テクノロジープレビュー機能のみです。テクノロジープレビュー機能は、Red Hat 製品のサービスレベルアグリーメント (SLA) の対象外であり、機能的に完全ではないことがあります。Red Hat は、実稼働環境でこれらを使用することを推奨していません。テクノロジープレビュー機能は、最新の製品機能をいち早く提供して、開発段階で機能のテストを行い、フィードバックを提供していただくことを目的としています。

Red Hat のテクノロジープレビュー機能のサポート範囲に関する詳細は、テクノロジープレビュー機能のサポート範囲 を参照してください。

6.1. ブートイメージ管理について

デフォルトでは、Google Cloud および Amazon Web Services (AWS)クラスターの場合、Machine Config Operator (MCO)はクラスターを更新するたびに、クラスター内のマシンセットのブートイメージを更新します。

VMware vSphere では、テクノロジープレビュー機能としてブートイメージ管理を有効にできます。この機能を有効にする方法は、「ブートイメージ管理の有効化」を参照してください。

重要

vSphere でのブートイメージ管理は、テクノロジープレビュー機能のみです。テクノロジープレビュー機能は、Red Hat 製品のサービスレベルアグリーメント (SLA) の対象外であり、機能的に完全ではないことがあります。Red Hat は、実稼働環境でこれらを使用することを推奨していません。テクノロジープレビュー機能は、最新の製品機能をいち早く提供して、開発段階で機能のテストを行い、フィードバックを提供していただくことを目的としています。

Red Hat のテクノロジープレビュー機能のサポート範囲に関する詳細は、テクノロジープレビュー機能のサポート範囲 を参照してください。

必要に応じて、ブートイメージ管理機能を無効にすることができます。この機能が無効になっていると、ブートイメージはクラスターで更新されなくなります。たとえば、この機能を無効にすると、クラスターが元々 OpenShift Container Platform 4.16 で作成されていた場合、クラスターがそれ以降のバージョンであっても、MCO がノードの作成に使用するブートイメージは同じ 4.16 バージョンになります。

ただし、古いブートイメージを使用すると、次の問題が発生する可能性があります。

  • ノードの起動に余分に時間がかかる
  • 証明書の有効期限の問題が発生する
  • バージョンスキューの問題が発生する

この機能を無効にする方法は、「ブートイメージ管理を無効にする」を参照してください。この機能を無効にした場合は、いつでも再有効化できます。詳細は、「ブートイメージ管理を有効にする」を参照してください。

注記

ブートイメージ管理を設定する機能は、Google Cloud および AWS クラスターでのみ使用できます。Cluster CAPI Operator によって管理されるクラスターではサポートされません。

機能を無効化した後、または再有効化した後のクラスターの動作は、次のシナリオを含め、変更を行ったタイミングによって異なります。

  • 新しい OpenShift Container Platform バージョンに更新する前にこの機能を無効にすると、次のようになります。

    • マシンセットで使用されるブートイメージのバージョンは、機能が無効にされたときと同じ OpenShift Container Platform バージョンのままになります。
    • ノードをスケールアップすると、新しいノードは同じ OpenShift Container Platform バージョンを使用します。
  • 新しい OpenShift Container Platform バージョンに更新した後にこの機能を無効にすると、次のようになります。

    • マシンセットで使用されるブートイメージバージョンは、更新された OpenShift Container Platform バージョンと一致するように更新されます。
    • ノードをスケールアップすると、新しいノードは更新された OpenShift Container Platform バージョンを使用します。
    • 新しい OpenShift Container Platform バージョンに更新すると、マシンセット内のブートイメージのバージョンは、現在のバージョンのままとなり、クラスターとともに更新されません。
  • 機能を無効にした後に有効にすると、次のようになります。

    • マシンセットで使用されるブートイメージバージョンが異なる場合は、現在の OpenShift Container Platform バージョンに更新されます。
    • ノードをスケールアップすると、新しいノードはクラスター内の現在の OpenShift Container Platform バージョンを使用します。
注記

ブートイメージはノードがスケールアップされるときにのみ使用されるため、この機能は既存のノードには影響しません。

クラスターで使用される現在のブートイメージを表示するには、プラットフォームに基づいて次のいずれかの方法を使用します。

  • Google Cloud と AWS の場合は、マシンセットを検査できます。

    注記

    マシンセット内のブートイメージの場所と形式は、プラットフォームによって異なります。ただし、ブートイメージは常に spec.template.spec.providerSpec. パラメーターにリスト表示されます。

    ブートイメージ参照を含む Google Cloud マシンセットの例

    apiVersion: machine.openshift.io/v1beta1
    kind: MachineSet
    metadata:
      name: ci-ln-hmy310k-72292-5f87z-worker-a
      namespace: openshift-machine-api
    spec:
    # ...
      template:
    # ...
        spec:
    # ...
          providerSpec:
    # ...
            value:
              disks:
              - autoDelete: true
                boot: true
                image: projects/rhcos-cloud/global/images/rhcos-412-85-202203181601-0-gcp-x86-64 
    1
    
    # ...
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    1
    このブートイメージは、クラスターの現在のバージョンに関係なく、最初にインストールされた OpenShift Container Platform バージョン (この例では OpenShift Container Platform 4.12) と同じです。providerSpec フィールドの構造はプラットフォームごとに異なるため、マシンセット内でブートイメージが表現される方法はプラットフォームによって異なります。

    ブートイメージ参照を含む AWS マシンセットの例

    apiVersion: machine.openshift.io/v1beta1
    kind: MachineSet
    metadata:
      name: ci-ln-hmy310k-72292-5f87z-worker-a
      namespace: openshift-machine-api
    spec:
    # ...
      template:
    # ...
        spec:
    # ...
          providerSpec:
             value:
              ami:
                id: ami-0e8fd9094e487d1ff
    # ...
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  • VMware vSphere の場合は、ノードに対して oc debug セッションを開き、rpm-ostree status コマンドを使用して、影響を受けるノードを調べます。

    sh-5.1# rpm-ostree status
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    ブートイメージの参照を含む AWS ノードの例

    State: idle
    Deployments:
    * ostree-unverified-registry:quay.io/my-registry/...
                       Digest: sha256:...
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重要

ブートイメージ管理を有効にするマシンセットのいずれかが Ignition バージョン 2.2.0 に基づく *-user-data シークレットを使用している場合、この機能を有効にすると、Machine Config Operator によって Ignition バージョンが 3.4.0 に変換されます。OpenShift Container Platform バージョン 4.5 以下では、Ignition バージョン 2.2.0 が使用されます。この変換が失敗すると、MCO またはクラスターのパフォーマンスが低下する可能性があります。oc get ClusterOperator machine-config コマンドの出力に、err: converting ignition stub failed: failed to parse Ignition config を含むエラーメッセージが追加されました。この問題を修正するには、次の一般的な手順を実行します。

  1. ブートイメージ管理機能を無効にします。詳細は、「ブートイメージ管理を無効にする」を参照してください。
  2. Ignition バージョン 3.2.0 を使用するには、*-user-data シークレットを手動で更新します。
  3. ブートイメージ管理機能を有効にします。詳細は、「ブートイメージ管理を有効にする」を参照してください。
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