第26章 仮想化
Coolkey
が Windows 7 ゲストで読み込まれない
現時点では
Coolkey
モジュールの Windows 7 ゲスト仮想マシンでの読み込みが失敗するので、スマートカードのリダイレクトがこれらのゲストでは正常に機能しません。(BZ#1331471)
Hyper-V ゲストでの vCPU の無効化が失敗する
Microsoft Azure クラウドを含む Microsoft Hyper-V で稼働するゲスト仮想マシン上での CPU の無効化ができません。これは、ホスト側空のサポートがないためです。ただし、カーネルコマンドラインで
nr_cpus=XX
パラメーターを渡してゲストを起動すると、オンラインのCPU 数を減らすことができます。ここまでの XX
は、必要なオンライン CPU の数になります。
詳細は、https://access.redhat.com/solutions/2790331 を参照してください。(BZ#1396336)
VMware ESX ハイパーバイザーでハードディスクをバッチでホットプラグすると正常に認識されない
VMware ESXi ハイパーバイザー上で稼働している Red Hat Enterprise Linux 6 ゲスト仮想マシンに同時に複数のハードディスクをホットプラグすると、ホストは追加されたディスクすべてをゲストに知らせず、使用できないディスクが出てきます。この問題を回避するには、一度に 1 つのハードディスクをホットプラグするようにします。(BZ#1224673)
ゲストが 1.44 MB を超えるフロッピーディスクにアクセスできない
ゲスト仮想マシンの稼働中に 1.44 MB を超えるフロッピードライブイメージを挿入すると、ゲストはこれにアクセスできません。この問題を回避するには、ゲストの起動前にフロッピードライブイメージを挿入します。(BZ#1209362)
Hyper-V ゲスト統合サービスを無効にしてから再度有効にすると、機能しなくなる
Microsoft Hyper-V 上で稼働する Red Hat Enterprise Linux 6 ゲスト仮想マシンは、データ交換やバックアップといった Hyper-V ゲスト統合サービスを無効にしてから再度有効にすると、
hyperv-daemons
スイートを自動的に再起動しません。このため、Hyper-V Manager インターフェースでこれらのサービスを無効にした後に有効にしても、機能しなくなります。
この問題を回避するには、Hyper-V Manager から統合サービスを再有効化した後に
hypervkvpd
、hypervvssd
、および hypervfcopyd
のサービスをゲストで再起動するか、ゲストの稼働中に統合サービスのステータスを変更しないようにします。(BZ#1121888)
古いホスト CPU で fsgsbase
と smep
のフラグを使って仮想マシンを起動すると失敗する
fsgsbase
と smep
の CPU フラグは、初期の Intel Xeon E プロセッサーなどの特定の古い CPU モデルでは適切にエミュレートされません。このため、これらの CPU のあるホストでゲスト仮想マシンの起動時に fsgsbase
または smep
を使用すると、起動に失敗します。この問題を回避するには、CPUが fsgsbase
および smep
をサポートしない場合はこれらを使用しないようにします。(BZ#1371765)
hv_relaxed
を使用すると、最近の Windows システムを稼働するゲストが起動に失敗する場合がある
-cpu
オプションで SandyBridge
または Opteron_G4
の値にし hv_relaxed
オプションを使用すると、以下のオペレーティングシステムを使った KVM ゲストは起動時に error code: 0x0000001E
のエラーメッセージが出て起動に失敗します。
- 64-bit Windows 8 以降
- 64-bit Windows Server 2012 以降
この問題を回避するには、
hv_relaxed
を使用しないでください。(BZ#1063124)
Windows 10 および Windows Server 2016 ゲストでの CPU サポートが限定的
Red Hat Enterprise 6 ホスト上では、Windows 10 および Windows Server 2016 ゲストを作成できるのは以下の CPU モデルに限られます。
- Intel Xeon E シリーズ
- Intel Xeon E7 ファミリー
- Intel Xeon v2、v3、および v4
- Opteron G2、G3、G4、G5、および G6
これらの CPU モデルでは、ホスト上で
virsh capabilities
コマンドを実行して検出された CPU モデルにゲストの CPU モデルが一致するように設定してください。アプリケーションまたはハイパーバイザーのデフォルトを使用すると、ゲストが正常に起動できなくなります。
Windows 10 ゲストをレガシーの Intel Core 2 プロセッサー (Penryn) または Intel Xeon 55xx および 75xx プロセッサーファミリー (Nehalem) で使用可能とするには、以下のフラグで MODELNAME を Penryn か Nehalemadd に置き換えて Domain XML ファイルに追加します。
<cpu mode='custom' match='exact'> <model>MODELNAME</model> <feature name='erms' policy='require'/> </cpu>
他の CPU モデルはサポートされておらず、これらのモデルで作成された Windows 10 ゲストおよび Windows Server 2016 ゲストは、起動プロセス中に反応しなくなる可能性があります。(BZ#1346153)
vnic を有効にすると、ネットワーク接続が再開されない
netdev(tap)
リンクをオフに設定し、vnic(virtio-net/e1000)
リンクをオンに設定すると、ネットワーク接続は再開しません。ただし、vnic(virtio-net/e1000)
リンクをオフに設定し、netdev(tap)
リンクをオンに設定すると、ネットワーク接続は再開します。
この問題を解決するには、リンク制御に常に同じデバイスを使用します。
netdev(tap)
リンクをオフに設定していれば、これを使用するとリンクが正常にオンに戻ります。(BZ#1198956)
KVM ゲストは、物理的な DVD/CD-ROM メディアを適切に読み取ることに失敗
物理的な DVD/CD-ROM を KVM ゲスト仮想マシンと使用する際、複数の問題が発生する可能性があります。この問題を回避するには、物理メディアで ISO ファイルを作成し、これを仮想マシンで使用します。物理的な DVD/CD-ROM の使用は推奨されません。詳細は https://access.redhat.com/solutions/2543131. (BZ#1360581) を参照してください。