3.8. Aggressive Link Power Management
Aggressive Link Power Management (ALPM) は、アイドル時 (I/O が存在しない時) にディスクへの SATA リンクを低電力に設定することにより、ディスクの節電を促進する節電技術です。I/O リクエストがそのリンクにキューされると、ALPM は SATA リンクを自動的にアクティブな電力状態に設定し直します。
ALPM で導入された節電には、ディスクの遅延が伴います。そのため、アイドル状態の I/O 時間が長くなると思われる場合にのみ ALPM を使用するべきです。
ALPM は、Advanced Host Controller Interface (AHCI) を使用する SATA コントローラ上でのみ利用できます。AHCI についての詳細情報は、http://www.intel.com/technology/serialata/ahci.htm を参照してください。
利用可能時には、ALPM はデフォルトで有効になっています。ALPM には以下の 3 つのモードがあります。
medium_power
このモードは、ディスク上に I/O がない時に 2 番目に電力が低い状態へのリンクを設定します。このモードでは、パフォーマンスへの影響ができるだけ少なくなるように、リンクの電力状態を切り替えることができます (例えば、一時的に I/O が多くなりまたアイドルになる間) 。
medium_power
モードでは、負荷に応じてリンクが PARTIAL と電力が最大の ACTIVE 状態の間で切り替え可能になります。PARTIAL から SLUMBER に、そして PARTIAL に戻るリンクを直接切り替えることはできません。このような場合、どの電力状態も最初に ACTIVE 状態を経由せずに、他に切り替わることはできません。
ご使用の SATA ホストアダプタが実際に ALPM に対応しているかどうか確認するには、
/sys/class/scsi_host/host*/link_power_management_policy
ファイルが存在するかどうか確認します。設定を変更するには、このセクションに記載してある値をこのファイルに書き込むか、あるいはファイルを表示して現在の設定を確認します。