3.8. net_cls
net_cls
サブシステムは、Linux トラフィックコントローラー (tc) が特定の cgroup から発信されるパケットを識別できるようにするクラス識別子 (classid) を使用して、ネットワークパケットをタグ付けします。トラフィックコントローラーは、異なる cgroup からのパケットに異なる優先順位を割り当てるように設定できます。
- net_cls.classid
net_cls.classid
には、トラフィック制御ハンドルを示す単一値が含まれます。net_cls.classid
ファイルから読み取られるclassid
の値は、10 進数形式で表示されますが、ファイルに書き込まれる値は 16 進数形式となります。たとえば、0x100001
は、iproute2 で使用されている形式では従来10:1
として記述されていたハンドルを示します。net_cls.classid
ファイルでは、1048577
の数字で示されます。これらのハンドルの形式は:0xAAAABBBB
です。ここで AAAA は 16 進法のメジャー番号、BBBB は 16 進法のマイナー番号です。また、先頭のゼロを省略することができ、0x10001
は0x00010001
と同じで、1:1
を示します。以下は、net_cls.classid
ファイルでの10:1
ハンドルの設定例です。~]#
echo 0x100001 > /cgroup/net_cls/red/net_cls.classid
~]#cat /cgroup/net_cls/red/net_cls.classid
1048577
net_cls
がネットワークパケットに追加するハンドルを使用するためのトラフィックコントローラーの設定法を確認するには tc の man ページを参照してください。