2.2.3. NIS のセキュリティー保護
ネットワーク情報サービス ()NIS)は、と呼ばれる RPC サービスです。このサービスは ypserv、ユーザー名、パスワード、portmap およびその他の機密情報をドメイン内に存在するコンピューターにマップを配信するために使用します。
NIS サーバーは、複数のアプリケーションで構成されます。これには、以下が含まれます。
- /usr/sbin/rpc.yppasswdd : yppasswdd サービスとも呼ばれ、このデーモンは NIS パスワードを変更できます。
- /usr/sbin/rpc.ypxfrd : ypxfrd サービスとも呼ばれます。このデーモンは、ネットワーク経由で NIS マップ転送を行います。
- /usr/sbin/yppush : このアプリケーションは、変更した NIS データベースを複数の NIS サーバーに伝播します。
- /usr/sbin/ypserv : これは NIS サーバーデーモンです。
NIS は、現在の標準ではセキュリティー保護されていません。ホストの認証メカニズムがなく、パスワードハッシュなど、ネットワーク経由ですべての情報が暗号化されていない状態で送信されます。そのため、NIS を使用するネットワークを設定する際には、極端な注意が必要です。これは、NIS のデフォルト設定が本質的に安全ではないため、さらに複雑になります。
で説明されているように、NIS サーバーの実装を計画している場合には、まず portmap サービスのセキュリティーを確保し 「ポートマップのセキュリティー保護」、ネットワークプランニングなどの以下の問題に対処することが推奨されます。
2.2.3.1. ネットワークの慎重に計画
NIS はネットワーク経由で機密情報を暗号化せずに送信するため、サービスはファイアウォールの内側と、セグメント化されたセキュアなネットワークで実行することが重要です。NIS 情報が安全ではないネットワーク上で送信されるたびに、傍受されるリスクがあります。ネットワーク設計は、深刻なセキュリティー侵害を防ぐのに役立ちます。