2.7. システムデータベースに Oracle を使用する 3scale の operator によるインストール


Red Hat 3scale API Management 管理者は、Oracle Database を使用する 3scale を operator によりインストールすることができます。デフォルトでは、3scale 2.12 には設定データを MySQL データベースに保管する system というコンポーネントが含まれています。このデフォルトのデータベースをオーバーライドし、情報を外部の Oracle Database に保管することができます。

注記
  • operator のみで 3scale のインストールを実行する場合には、Oracle Database は OpenShift Container Platform (OCP) のバージョン 4.2 および 4.3 ではサポートされません。詳細は、Red Hat 3scale API Management のサポート対象設定 のアーティクルを参照してください。
  • このドキュメントでは、レジストリー URL の例として myregistry.example.com が使用されています。これは、お使いのレジストリー URL に置き換えてください。
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前提条件

  • 3scale がインストールされる OCP クラスターからアクセスすることのできる、コンテナーイメージをプッシュするためのコンテナーレジストリー
  • 3scale operator のインストール

    • APIManager カスタムリソースは以降の手順で作成されるので、インストールしないでください。
  • 3scale 用レジストリーサービスアカウント
  • OpenShift クラスターからアクセスできる Oracle Database のサポート対象バージョン
  • インストール手順に必要な Oracle Database の system ユーザーへのアクセス

システムデータベースに Oracle を使用する 3scale を operator によりインストールするには、以下の手順を使用します。

2.7.1. Oracle Database の準備

3scale 管理者は、Oracle Database をデフォルトとして使用することを決定した場合、3scale インストール用に Oracle Database を完全に準備する必要があります。

手順

  1. 新しいデータベースを作成します。
  2. 次の設定を適用します。

    ALTER SYSTEM SET max_string_size=extended SCOPE=SPFILE;
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  3. 3scale を使用して Oracle データベースをインストールする前に、通常の非システムユーザーを作成します。

    1. 通常の Oracle Database の非システムユーザーのパスワードは一意で、system パスワードとは一致しないようにする必要があります。
    2. Oracle データベースの初期化スクリプトは、次の SQL コマンドを実行します。

      ALTER USER {DB_USER} IDENTIFIED BY {DB_PASSWORD}
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      • 3scale のインストールを開始する前に、この SQL コマンドが正しく実行することを確認してください。
      • {DB_USER} および {DB_PASSWORD} は、通常の非システムユーザーのユーザー名およびパスワードです。
      • パラメーター PASSWORD_REUSE_TIME および PASSWORD_REUSE_MAX が同じパスワードの再利用を制限するように設定されている場合、データベース設定によっては、このコマンドが正常に完了しない場合があります。
      • Oracle Database の system ユーザーは、システム権限でコマンドを実行します。

      • スキーマ移行がある場合に、アップグレードするには system ユーザーが必要であるため、直前のリンクに含まれていない他のコマンドを実行することもできます。

関連情報

  • 新しいデータベースの作成については、Oracle Database 19c ドキュメントを参照してください。

2.7.2. カスタムシステムコンテナーイメージの作成

手順

  1. GitHub リポジトリーから 3scale OpenShift テンプレートをダウンロードし、アーカイブを展開します。

    tar -xzf 3scale-amp-openshift-templates-3scale-2.12.0-GA.tar.gz
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  2. Instant Client Downloads ページから、以下をダウンロードします。

  3. 以下の Oracle ソフトウェアコンポーネントについては、Red Hat 3scale API Management のサポート対象設定 を確認してください。

    • Oracle Instant Client パッケージ:Basic または Basic Light
    • Oracle Instant Client パッケージ:SDK
    • Oracle Instant Client パッケージ:ODBC

      Expand
      表2.3 3scale 向けの Oracle 19c パッケージの例
      Oracle 19c パッケージ名圧縮ファイル名

      Basic

      instantclient-basic-linux.x64-19.8.0.0.0dbru.zip

      Basic Light

      instantclient-basiclite-linux.x64-19.8.0.0.0dbru.zip

      SDK

      instantclient-sdk-linux.x64-19.8.0.0.0dbru.zip

      ODBC

      instantclient-odbc-linux.x64-19.8.0.0.0dbru.zip

      Expand
      表2.4 ppc64le および 3scale 用 Oracle 19c パッケージの例
      Oracle 19c パッケージ名圧縮ファイル名

      Basic

      instantclient-basic-linux.leppc64.c64-19.3.0.0.0dbru.zip

      Basic Light

      instantclient-basiclite-linux.leppc64.c64-19.3.0.0.0dbru.zip

      SDK

      instantclient-sdk-linux.leppc64.c64-19.3.0.0.0dbru.zip

      ODBC

      instantclient-odbc-linux.leppc64.c64-19.3.0.0.0dbru.zip

    注記

    ローカルにダウンロードされて保存されたクライアントパッケージバージョンが、3scale が想定するバージョンと一致しない場合には、以下の手順で 3scale は適切なバージョンを自動的にダウンロードして使用します。

  4. Oracle Database の Instant Client パッケージファイルを 3scale-amp-openshift-templates-3scale-2.12-GA/amp/system-oracle/oracle-client-files ディレクトリーに配置します。
  5. レジストリーサービスアカウントの作成 で作成したクレデンシャルを使用して、registry.redhat.io アカウントにログインします。

    $ docker login registry.redhat.io
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  6. システムの Oracle ベースのカスタムイメージをビルドします。以下の例に示すように、固定のイメージタグを設定する必要があります。

    $ docker build . --tag myregistry.example.com/system-oracle:2.12.0-1
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  7. システムの Oracle ベースのイメージを、OCP クラスターからアクセス可能なコンテナーレジストリーにプッシュします。このコンテナーレジストリーに、この後 3scale ソリューションがインストールされます。

    $ docker push myregistry.example.com/system-oracle:2.12.0-1
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2.7.3. operator を使用した Oracle での 3scale のインストール

手順

  1. 該当するフィールドを使用して system-database シークレットを作成し、Oracle Database URL の接続文字列および Oracle Database のシステムパスワードを設定します。Oracle Database については、外部データベースモードでのインストール を参照してください。
  2. APIManager カスタムリソースを作成して、3scale ソリューションをインストールします。operator を使用した 3scale のデプロイ に記載の手順に従います。

    • APIManager カスタムリソースでは、.spec.system.image フィールドを前のステップでビルドしたシステムの Oracle ベースのイメージに設定する必要があります。

      apiVersion: apps.3scale.net/v1alpha1
      kind: APIManager
      metadata:
        name: example-apimanager
      spec:
        imagePullSecrets:
        - name: threescale-registry-auth
        - name: custom-registry-auth
        system:
          image: "myregistry.example.com/system-oracle:2.12.0-1"
        externalComponents:
          system:
            database: true
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