2.3. Automation Hub によるリポジトリー管理
プラットフォーム管理者は、自動化コンテンツコレクションを作成、編集、削除し、リポジトリー間で移動できます。
2.3.1. Automation Hub のリポジトリーの種類
Automation Hub では、コレクションを検証するかどうかに応じて、次の 2 種類のリポジトリーにコレクションを公開できます。
- ステージングリポジトリー
-
名前空間にアップロードする権限を持つユーザーは、これらのリポジトリーにコレクションを公開できます。これらのリポジトリー内のコレクションは、検索ページでは使用できません。代わりに、管理者が確認できるように承認ダッシュボードに表示されます。ステージングリポジトリーは、
pipeline=staging
ラベルでマークされます。 - カスタムリポジトリー
- リポジトリーに対する書き込み権限を持つユーザーは、これらのリポジトリーにコレクションを公開できます。カスタムリポジトリーは、すべてのユーザーが表示できるパブリックリポジトリーにすることも、表示権限を持つユーザーのみが表示できるプライベートリポジトリーにすることもできます。これらのリポジトリーは承認ダッシュボードには表示されません。リポジトリー所有者が検索を有効にしている場合、コレクションは検索結果に表示されます。
デフォルトでは、Automation Hub には 1 つのステージングリポジトリーが含まれています。このリポジトリーは、コレクションのアップロード用にリポジトリーが指定されていない場合に自動的に使用されます。ユーザーは、リポジトリーの作成 時に新しいステージングリポジトリーを作成できます。
2.3.2. Automation Hub のカスタムリポジトリーの承認パイプライン
Automation Hub では、コレクションを承認して、pipeline=approved
ラベルが付いている任意のリポジトリーにプロモートできます。デフォルトでは、Automation Hub には承認済みコンテンツ用のリポジトリーが 1 つありますが、リポジトリー作成画面からさらにリポジトリーを追加するオプションもあります。pipeline=approved
ラベルが付いているリポジトリーに直接公開することはできません。コレクションは、'pipleline=approved' リポジトリーに公開される前に、まずステージングリポジトリーを通過して承認される必要があります。
- 自動承認
-
自動承認が有効になっている場合は、ステージングリポジトリーにアップロードしたコレクションが
pipeline=approved
としてマークされたすべてのリポジトリーに自動的にプロモートされます。 - 承認が必要
自動承認が無効になっている場合、管理者は承認ダッシュボードを表示して、ステージングリポジトリーのいずれかにアップロードされたコレクションを確認できます。Approved で並べ替えると、承認済みリポジトリーのリストが表示されます。管理者は、このリストから、コンテンツをプロモートする先の 1 つ以上のリポジトリーを選択できます。
承認されたリポジトリーが 1 つしかない場合は、コレクションが自動的にそのリポジトリーにプロモートされ、管理者はリポジトリーを選択するように求められません。
- 拒否
- 拒否されたコレクションは、事前にインストールされている拒否されたリポジトリーに自動的に配置されます。
2.3.3. カスタムリポジトリーへのアクセスを制限するロールベースのアクセス制御
ロールベースのアクセス制御 (RBAC) を使用して、ユーザーのロールに基づいてアクセス権を定義し、カスタムリポジトリーへのユーザーアクセスを制限します。デフォルトでは、ユーザーは Automation Hub 内のすべてのパブリックリポジトリーを表示できますが、ロールで変更アクセス権が許可されていない限り、リポジトリーを変更することはできません。同じロジックがリポジトリー上の他の操作にも適用されます。たとえば、ユーザーのロールの権限を変更することで、カスタムリポジトリーからコンテンツをダウンロードするユーザーの機能を削除できます。Automation Hub へのユーザーアクセスの管理については、アクセス管理と認証 を参照してください。
2.3.4. Automation Hub でのカスタムリポジトリーの作成
Red Hat Ansible Automation Platform を使用してリポジトリーを作成するときに、リポジトリーをプライベートに設定したり、検索結果から非表示にしたりできます。
手順
- Ansible Automation Platform にログインします。
-
ナビゲーションパネルから、
を選択します。 - をクリックします。
- リポジトリーの Name を入力します。
- Description フィールドに、リポジトリーの目的を記述します。
変更を加えたときに以前のバージョンのリポジトリーを保持するには、Retained number of versions というフィールドに数字を入力します。保持されるバージョンの数は、0 から無制限までの範囲で指定できます。すべてのバージョンを保存するには、これを null に設定したままにします。
注記カスタムリポジトリーへの変更で問題が発生した場合は、保持している 別のリポジトリーバージョンに戻す ことができます。
Pipeline フィールドで、リポジトリーのパイプラインを選択します。このオプションでは、コレクションをリポジトリーに公開できるユーザーを定義します。
- Staging
- 誰でも自動化コンテンツをリポジトリーに公開できます。
- Approved
- このリポジトリーに追加されたコレクションは、ステージングリポジトリーを介して承認プロセスを通過する必要があります。自動承認が有効になっていると、ステージングリポジトリーにアップロードされたコレクションは、承認されたすべてのリポジトリーに自動的にプロモートされます。
- None
- リポジトリーに対する権限を持つすべてのユーザーがリポジトリーに直接公開できます。このリポジトリーは承認パイプラインには含まれません。
- オプション: 検索結果からリポジトリーを非表示にするには、Hide from search を選択します。
- オプション: リポジトリーをプライベートにするには、Make private を選択します。これにより、リポジトリーを表示する権限を持たない人に対してリポジトリーが非表示になります。
- リモートリポジトリーのコンテンツをこのリポジトリーに同期するには、Remote フィールドで、カスタムリポジトリーに含めるコレクションが含まれているリモートを選択します。詳細は、リポジトリーの同期 を参照してください。
- をクリックします。
次のステップ
リポジトリーが作成されると、詳細ページが表示されます。
ここから、リポジトリーへのアクセスを提供したり、コレクションを確認または追加したり、カスタムリポジトリーの保存されたバージョンを操作したりできます。
2.3.5. カスタム Automation Hub リポジトリーへのアクセスの提供
デフォルトでは、プライベートリポジトリーと自動化コンテンツコレクションは、システム内のすべてのユーザーに対して非表示になります。パブリックリポジトリーはすべてのユーザーが表示できますが、変更することはできません。この手順を使用して、カスタムリポジトリーへのアクセスを提供します。
手順
- Private Automation Hub にログインします。
-
ナビゲーションパネルから、
を選択します。 - リスト内のリポジトリーをクリックし、Team Access タブを選択します。
- をクリックします。
- ロールを付与するチームを選択し、 をクリックします。
- 選択したチームに適用するロールを選択し、 をクリックします。
- 選択内容を確認して、 をクリックします。
- をクリックしてプロセスを完了します。
ユーザーアクセスの実装の詳細は、アクセス管理と認証 を参照してください。
2.3.6. Automation Hub リポジトリーへのコレクションの追加
リポジトリーを作成したら、自動化コンテンツコレクションの追加を開始できます。
手順
-
ナビゲーションパネルから、
を選択します。 - リスト内のリポジトリーをクリックします。
- Collection versions タブを選択します。
- をクリックし、リポジトリーに追加するコレクションを選択します。
- をクリックします。
2.3.7. 別の Automation Hub リポジトリーバージョンに戻す
自動化コンテンツコレクションをリポジトリーに追加またはリポジトリーから削除すると、新しいバージョンが作成されます。リポジトリーへの変更によって問題が発生した場合は、以前のバージョンに戻すことができます。元に戻すことは安全な操作です。元に戻しても、コレクションはシステムから削除されず、リポジトリーに関連付けられたコンテンツが変更されます。保存するバージョンの数は、リポジトリーの作成 時に、Retained number of versions 設定で定義します。
手順
- Ansible Automation Platform にログインします。
-
ナビゲーションパネルから、
を選択します。 - リスト内のリポジトリーをクリックし、Versions タブを選択します。
- 元に戻すバージョンを見つけて、⋮ をクリックし、Revert to this version を選択します。 アイコン
- 選択内容を確定をするチェックボックスをオンにして、 をクリックします。